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MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2018 年 11 月 12 日
「一部を除いて軟調地合い続く」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「一部を除いて軟調地合い続く」

昨日の商品価格はその他農産品、畜産品が物色されたが、ドル高の
進行や株の下落を受けたリスクテイク能力の低下が広く価格を下押
しした。なお、気温の影響を受けやすい米天然ガスが最も大きく上
昇した。


昨日の総括のところでも詳細にコメントしているように、景気への
懸念が強まる中で景気循環銘柄が売られ、米政策の不透明感からド
ルが物色される中でその他の資産も売られる流れが続いている。

このコラムでかねてから指摘しているように景気に消費が影響され
ない農産品は供給面が強く価格に影響を与えるが、景気循環系商品
価格を決定するのは景気そのものである。


供給面が強く意識されるのは、価格が上昇したと気と、急落した時
だ。そして価格の急騰・急落は景気の転換点に訪れやすく、この時
に改めて生産コストが意識されることが多い。

現在の価格下落は景気の先行きが意識されての下落であるとは思わ
れるものの、11月の大手ファンド決算を意識した手仕舞いであると
みている。

9月末(前四半期末)を基準としたときの騰落率で、最も下落して
いるのはエネルギーであり▲9.6%、次いで畜産品(▲6.4%)、LME
ベースメタル(▲3.9%)、株(▲2.9%)であるが、9月末時点の年
初来上昇率は、エネルギーが+18.4%、農畜産品が▲2.0%、LMEベー
スメタルが▲11.7%、株が+2.1%である。

ベースメタルは明らかに中国に対する制裁が強く意識されたもので
あるが、エネルギーと株は「他と比べて割高であり、まだ利益が確
保できる」と考えた売りが入ったためと考えられる。

となると、やや売られすぎである可能性もあり、Q119ないしは12月
に入ってから一旦買い戻しが入るとみておいたほうが良いかもしれ
ない。しばらくはテクニカルな動きが続くとみられるため、現在の
下落トレンドが継続する、と判断するのは早計だろう。

今後年末に向けての大きなイベントは、今週中に何らかの進展があ
るかもしれない英国のEU離脱問題、12月のOPEC総会、サウジアラビ
アのジャーナリスト殺害問題やイランの制裁動向であるが、中東情
勢を受けて原油価格が上昇する可能性があるが、それ以外のリスク
資産価格には下押し要因になると考えられる。


週明け月曜日は目立った材料がない中で、週末の下落の流れが続く
とみているが、多くの商品が短期的に売られすぎ感が強いことも事
実であり一旦買戻しが入るのではないだろうか。
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2018 年 11 月 9 日
「実質金利上昇とドル高で総じて軟調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「実質金利上昇とドル高で総じて軟調」

昨日の商品価格は非鉄金属の一角とその他農産品が物色されたが、
実質金利の上昇とそれに伴うドル高進行もあって、広く下落した。

市場では景気の先行きに対する懸念が強まっており広く景気循環銘
柄価格には下押し圧力が強まっている。


今年の商品相場を俯瞰すると、5月・6月から潮目が変わり、エネル
ギーを除く商品価格は水準を切り下げている。景気の先行き不透明
感が強まっているため、景気循環系商品価格が下落することは違和
感がないが、その他の商品も広く下落している。


これはトランプ政権の政策の影響も無視できないが、それよりはFO
MCでの漸進的な利上げ継続により、ドル指数が一貫して上昇してい
ることが影響していると考えられる。

ドル指数と商品価格の関係性に関する一般的な理解では、ドル指数
が上昇すると、ドル建てで取引されている商品は自国通貨(例えば
円)ベースでの購買力が低下するために価格が下落し、ドル指数が
下落すると自国通貨ベースでの購買力が改善するため、価格が上昇
するという整理になる。

もちろん、個別の需給が重要であることは間違いがなく、同時にイ
ンフレ資産であれば実質金利の動向も価格に大きな影響を与える。

なお、実質金利の上昇はインフレ資産価格の下落要因となるが、そ
れは同時にドル高を誘発しやすい。具体的には、実質金利上昇→イ
ンフレ資産価格下落・ドル高進行、実質金利低下→インフレ資産価
格上昇・ドル安進行、という組み合わせになりやすい。

繰り返しになるが、この価格変動の仕組みは需給や景気というより
は金融面での要因によるものだ。逆に言えば、金融面で価格が上昇
するとするならばドル安が進行する必要が出てくる。

その可能性があるとすると来年春〜夏頃とみられる米国の利上げ打
ち止めか、米議会が上下院でねじれたことによって発生の可能性が
ある債務上限問題の再発(安全資産としてドルが買われるかもしれ
ないが、一般的にはドル資産回避でドル安に)などではないだろう
か。


また、6月以降のトランプ政権の対中制裁強化が非鉄金属価格を下
押しし、イラン制裁強化観測を受けた供給懸念が原油価格を押し上
げてきたが、非鉄金属はやや売られすぎの感は否めず、原油に関し
てもイランの制裁が徐々に強化される中で足元の価格は下落しすぎ
の感は否めない。

景気の循環で来年の夏頃にかけて景気循環系商品価格には下押し圧
力が掛かると予想されるが、その前、第1四半期に買戻しが入り、
景気循環銘柄価格は一時的に上昇するのではないだろうか。


本日は中国の生産者物価指数(市場予想前年比+3.3%、前月+3.5%)、
消費者物価指数(+2.5%、+2.5%)に注目しているが、景気に先行し
やすい生産者物価指数の伸び減速が予想されているため、景気循環
銘柄価格には下押し圧力が掛かる展開になると予想する。
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2018 年 11 月 8 日
「選挙を受けた長期金利の乱高下で行ってこい」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「選挙を受けた長期金利の乱高下で行ってこい」

昨日の商品価格はエネルギーや工業金属などの景気循環系商品が売
られ、その他農産品や貴金属などの非景気循環銘柄が買われた。

米中間選挙が終了し、ほぼ下馬評通りの結果となったため市場は安
心感からリスク資産を買い戻す動きが強まるかと思われたが、少な
くとも日本株や中国株は売られた。


これは、米議会が上下院でねじれることとなったため、政策が通ら
ないとみたトランプ大統領が、対外政策をより強硬なものにすると
の見方が広がったためと考えられる。

米国時間では株には一斉に買戻しが入った。議会のねじれで減税政
策などの景気刺激が打ち辛くなったが、その一方で無茶な財政拡張
は行われない、との見方が広がり長期金利上昇が抑制されるとの見
方が株を押し上げたようだ。


しかし、商品価格はそのような動きにはならず、どちらかといえば
長期金利動向で説明できる1日だった。

まず、選挙結果を受けて財政拡張策が取られないとの見方から長期
金利が低下、実質金利の低下が景気循環系商品を含むインフレ資産
価格を押し上げた。

同時にドル指数も下落したため、穀物などのドル資産も物色される
流れとなる。

その後、米30年債の入札が不調だったため長期金利が引けにかけて
再度上昇、実質金利も上昇したため、景気循環系商品・インフレ資
産価格が下落、ドルも上昇したため、穀物なども売られる流れとな
った。

本日も株は上昇しているが、商品価格動向は今のところ年末に向け
てどちらかといえば弱気であり、売られすぎ感も強い。

弊社はこの第4四半期に米中の経済対策実施で価格が上昇、年明け
以降に価格が下落する展開を予想していたが、むしろこの四半期に
売られ、来年の第1四半期に売られすぎからの買戻しが入り、景気
の減速に向けて夏ごろにかけて価格が調整する、という見方に変更
している(2019年商品・為替市場見通しは今週リリースの予定)。

なお、中長期的な商品価格の見通しは、何らかのショックが発生し
ない限り2020年にかけて上昇するとの見方は変更していない。

そのショックをもたらす可能性があるのは米国の政権・議会運営動
向である(詳しくは本日のMRA's Eyeをご参照下さい)。


本日はとりあえず株が上昇しているため、金融面で景気循環銘柄価
格に上昇圧力が掛かる展開が予想されるが、米政策の停滞、一方で
継続する対外強硬姿勢から基本、景気減速観測が強まるため、もみ
合うものと考える。

なお、本日はFOMCが行われるが、FF金利引き上げは12月とみられる
ためサプライズはないものと見ている。
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2018 年 11 月 7 日
「米選挙を控えて様子見」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米選挙を控えて様子見」

昨日の商品価格はココアやドル建てではない商品が上昇したが、そ
の他は概ね下落した。


米ISM非製造業指数が予想外の改善となったが、景気の先行き減速
観測がコンセンサスとなりつつある中、本日の米中間選挙への注目
が高まり、様子見気分が強まったため総じて売り圧力が強まる形と
なった。

今日、最大の注目材料は何といっても米中間選挙だろう。このレ
ポートが完成するときにはすでに体制が決しているかもしれないが
以下のサイトで議席獲得状況がリアルタイムで分かるので、参考に
していただきたい。
https://cnn.it/2quxgTK


では選挙結果を受けて今後のシナリオはどうなるだろうか。

まず、ほとんどの調査機関が予想している、「上院共和党勝利、下
院民主党勝利」の場合だが、この場合、議会がねじれて法案が通ら
なくなるため、今まで以上にトランプ大統領が対外強硬姿勢を強め
ると考えられる。

ただし、今のところリスク回避的な姿勢が強まっていたため、この
形になった場合にはとりあえずリスク資産に買戻しが入るだろう。

ただ、大きな政府を標榜する民主党が下院を押さえているため、す
でにトランプ政権は類似の政策を行おうとしているが、公共投資が
多少行われるかもしれない。この場合、工業金属価格には緩やかな
上昇圧力が掛かることになるだろう。中東政策も若干の緩和が予想
される。

ただし、財政出動以外は共和・民主でスタンスが異なるため、ねじ
れ状態のまま何も決められない状況に陥ると考えられる。これは民
主・共和の場合でもほぼ同じ。

次に共和・共和の場合。この場合は、「政策が信任された」として
対中・対中東政策はさらに強化されることが予想され、工業金属価
格には需要減速懸念でさらに下落圧力が、エネルギー価格には供給
懸念で上昇圧力が掛かる展開が予想される。据え置いている自動車
関税なども実行されるのではないか。

次に、民主・民主の場合。この場合には、対中・対中東政策の緩和、
公共投資の実施で、工業金属価格には上昇圧力が、エネルギー価格
には下落圧力が強まる展開が予想される。

ただし、大統領の弾劾の可能性が出てくるため、リスク回避姿勢も
同時に高まり、頭重い推移となるだろう。ここまで注目された選挙
も珍しいが、あと数時間で結果が出る。


本日は上記の通り、選挙結果を受けて反応が異なるが、メインシナ
リオは上院共和・下院民主でねじれ発生も、とりあえず買戻しでリ
スク資産価格上昇を想定している。
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2018 年 11 月 5 日
「米国の政策変更観測で工業金属高・エネルギー安」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米国の政策変更観測で工業金属高・エネルギー安」

昨日の商品価格はここまで上昇してきた非景気循環銘柄とエネル
ギーが売られ、景気循環銘柄(鉱物資源セクター)が買われる展開
となった。


11月の中間選挙や年末のG20を控え、政治的に「景気の先行きへの
懸念を緩和させる動き」がみられたことで総じて景気循環系商品に
買戻しが入る展開となった。

週末は大きなニュースが流れた。1.トランプ大統領が習近平国家
主席と電話で対談、米中貿易合意の草案作成の指示があった、2.
イランに対する制裁が今月5日から始まるが一部の国に制裁開始期
限の延長を適用する、と報じられたのである。


1.2.とも明らかに米中間選挙での支持率向上を狙ったものである
と考えられる。正直、選挙前の支持率アンケートはほとんど意味が
ないが、リアル・クリア・ポリティクスなどの調査ではトランプ政
権の支持率は直近、42.7%まで上昇している。選挙を控えてダメを
押しに来た形だ。

1.については雇用関連統計は良好なものの、景気に先行するISM製
造業指数などの統計に減速感がみられており、これに配慮したもの
と考えられる恐らくこれだけでも株価は一時的に浮揚することにな
るだろう。

しかし、恐らく今回の米国の中国に対する制裁強化決定は、トラン
プ大統領のワガママというよりは、共和党・民主党のほぼ合意に近
い制裁とみられるため、むしろ「緩和しよう」と言い出したほうが
トランプ大統領の議会に対するワガママ、と見たほうが正確かもし
れない。

本当のところは分からないが、中国に対する制裁は議会主導の制裁
とみられ、知的財産や技術の強制移転を全く止めず、「経済制裁に
よる実利」をほとんど得られていないため今回、解除があるならば
ナンセンスと言わざるを得ない。

(ひょっとすると米中首脳の間で「すみません、米国の言うことを
聞きます」と習近平が折れた...のかもしれないが、それは当人
同士しかわからないので下衆の勘繰りだ)。

2.についてはトランプ政権も想定外だったと考えられる。もちろ
ん、日本や欧州などの同盟国が制裁見送りを政治的に要請してきた
わけだが、それ以上にサウジアラビアのムハンマド皇太子に対する
国際社会の信頼感が低下しており、サウジアラビアに対して制裁
(恐らくやったとしても武器売却を一時見送り程度と思われるが)
を課した場合の、「深刻な供給不足」に対応せざるを得なくなった
ためと考えられる。

弊社の試算でも、日韓欧の禁輸でとどまれば、もちろん有事の際の
バッファはほとんどなくなるがサウジとUAEの余剰生産能力で代替
が可能だった。しかし中東の一大産油国2国を相手取って戦うには、
原油価格・石油製品価格の高騰という「しっぺ返し」が待っている
ため、米政権・共和党議会も配慮せざるを得なくなったということ
と考えられる。

ただし、180日間という期限を設けて問題を先送りしているため、
この間、サウジが米国や世界に対して納得できる説明をできるかど
うかが制裁が予定通り行われるかどうかのポイントとなる。

とはいえ、どの国に対して制裁免除があるかは明らかにされていな
いが、一部の国は11月5日から禁輸措置を発動するため、多少なり
とも原油価格にとってはプラスに作用することになるだろう。


週明け月曜日は終末の米中合意期待、イラン制裁一部延期を受けて
株高・原油安・工業金属高、の流れになると予想されるがそれでも
市場は6日の選挙結果を見たいとする向きが多いと考えられるため、
方向感が出難い展開になると予想する。
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MRA 商品市場レポート for PRO

2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
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MRA外国為替レポート

2018 年 10 月 8 日
MRA外国為替レポート(10月8日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は113円70銭近辺で始まりすぐに114円に上昇。そ
の後はやや利食い売りに押されたものの、週央には米国株の史上最
高値更新、米長期金利の大幅上昇に支えられて114円50銭台に急上
昇した。

ただ週末にかけては米国株が長期金利上昇への懸念から大きく反落。
リスク選好が後退したことでドル円相場は113円60銭台に押し戻さ
れた。

雇用統計は予想通りだったが長期金利の上昇、株価の軟調は続き、
ドル円相場はそのまま113円70銭近辺で取引を終えた。

米国の長期金利はFOMC後に上昇が一服。10年債利回りは3.0%〜3.1%
でもみ合い推移していた。しかし週後半にかけて予想外に上昇。週
末の雇用統計は賃金の安定を示したが10年債利回りは上昇基調を続
け3.23%で引けた。

米国株は週央にかけて強い経済指標やFRBパウエル議長の強気発言
などから上昇し史上最高値を更新。しかし週末にかけて長期金利の
上昇を嫌気して反落した。

日経平均は前週の勢いのままドル円相場の上昇を受けて週初には
24,400円台に。しかしその後は高値警戒感やドル円相場の上昇一服、
米国株の下落を受けて反落した。週末の引けは23,800円近辺。

月曜日の東京市場は113円70銭近辺で始まり堅調。夕方には114円ち
ょうど近辺でもみ合い、小動きとなった。ドルは全般に堅調。ユー
ロドル相場は1.1620から1.1580へユーロ安ドル高。

朝方発表された日銀短観(9月調査)では大企業製造業の景況感が3
期連続で悪化、非製造業も8期ぶりに前期比悪化したが、貿易摩擦
懸念や悪天候・地震の影響などとされ大きな影響はなし。

設備投資計画は前年比13%台と高水準を維持した。日経平均は下落
して始まるも持ち直し続伸。24,250円で引け。アジア時間に米国と
カナダがNAFTA再交渉に合意した、と伝えられた。

海外市場のドル円相場は113円90銭〜114円でもみ合い小動き。米長
期金利10年債利回りは3.07%〜3.09%で上下。米国株はまちまち。

発表された米ISM製造業景気指数(9月)は59.8と予想をやや下回っ
たものの高水準。

IMFラガルド専務理事は、世界経済は依然として7年ぶりの高いペー
スで拡大しているが、貿易戦争を受けて見通しを下方修正する、と
述べた。

火曜日の東京市場のドル円相場は114円ちょうど近辺でもみ合い。
日経平均は24,350円〜400円で寄り付き400円台に上昇。ただその後
は利食い売りに押されて24,200円台後半に小幅高で引け。

その後夕方から海外市場にかけて大きくユーロ安円高に動いたこと
からドル円相場は113円60銭に連れ安となり60銭〜80銭で上下動と
なった。

イタリアで下院予算委員長が、財政赤字目標3.1%を掲げるところだ
った(EUの目標は2%)、債務問題は自国通貨があれば解決できる
(ユーロ圏離脱)、と述べたことからユーロが急落。欧州発リスク
回避が強まった。

ユーロ円相場は132円近辺から131円割れに下落。ただその後首相ら
が火消しに回ったことでユーロ安に歯止めがかかった。

米国株は上昇。IT関連株は軟調だったがNYダウは終値で史上最高値
を更新した。

FRBパウエル議長は、米経済見通しは際立って良好、一方インフレ
率の急上昇を恐れる必要はない、と強気の見方を示した。米10年債
利回りはリスク回避を受けてやや低下し3.05%〜3.06%。ドル円相場
の引けは113円60銭台。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円50銭台に下落した後じり高。
ユーロも持ち直し対ドルで1.1550から1.1580台中心のもみ合いへ。
日経平均は24,200円で寄り付いた後は上下動して24,100円近辺で上
下して引け。反落。

海外市場にかけてドル円相場は113円80銭〜90銭で推移していたが、
米長期金利の急上昇を受けて114円50銭台に急騰した。ドルは全面
高。ユーロドル相場は1.1460台へとユーロ安ドル高が進んだ。

この日発表されたADP雇用報告(9月)は雇用者数前月比+230千人と
予想+185千人を上回り前月+163千人から伸びが加速。またISM非製
造業景気指数(9月)は61.6とこちらも予想58.0、前月58.5を大き
く上回った。

またパウエル議長はこの日も発言し、今は中立金利には程遠い、中
立金利水準を超えて利上げを進める可能性がある、と述べた。他の
当局者もこの日は発言が多く、従来今年の利上げを3回としていた
地区連銀総裁が4回と12月の利上げに傾いたことを認めた。

米国株はNYダウが史上最高値を更新。米10年債利回りは3.18%に喰
う上昇した。2年債利回りも上昇して2.87%。

木曜日の東京市場のドル円相場は114円40銭〜50銭で始まり、リス
ク選好が後退して株価がグローバルに軟調に推移するなか上値の重
い展開。30銭を中心に上下もみ合いとなった。

ユーロドル相場は1.14台後半で上下。ユーロ円相場は131円40銭〜
50銭で始まり131円ちょうどに下落し夕方に持ち直す上下動。

日経平均は米国株の下落や円安ドル高一服を受けて売り先行、続落。
24,200円で寄り付き24,000円割れ。24,000円を中心に上下動して引
けた。

海外市場に入るとドル円相場は下落して113円60銭台。円は対ユー
ロでも上昇しユーロ円相場は一時130円70銭に下落した。リスク選
好の後退により円が全面高。

米国では10年債利回りが一時3.23%に上昇。株価は金利上昇を嫌気
して大幅続落。リスク選好を後退させた。10年債利回りの引けは
3.18%。ドル円相場は113円90銭近辺に戻して引けた。

金曜日の東京市場のドル円相場は113円90銭〜114円で始まり90銭近
辺でもみ合い。雇用統計待ち。

日経平均は23,800円割れで始まり800円〜900円で上下して、週末の
引けは23,800円近辺。海外市場のドル円相場はやや軟調。

発表された米雇用統計(9月)では非農業部門雇用者数前月比が
+134千人と予想+185千人、前月+201千人を下回った。一方失業率は
前月の3.9%から3.7%に低下。

注目された平均時給は前月比が+0.3%と予想通りで前月の+0.4%から
上昇率は鈍化。前年同月比は+2.8%と予想通りで前月の+2.9%から上
昇率は抑制された。

ドルは対ユーロでは横ばい1.1500〜1.1520.ドル円相場は113円60
銭〜80銭での上下動となり週末NYの引けは113円70銭。米長期金利
は上昇基調で10年債利回りは2.23%で週末の取引を終えた。

米国株は金利上昇を嫌気して続落。ドル金利上昇にもかかわらず、
リスク選好の後退を要因にドル円相場は上値の重い展開となった。
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2018 年 10 月 1 日
MRA外国為替レポート(10月1日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は112円50銭近辺で始まり底固く週央には113円を
つけた。FOMC直後にはややドル安となったが週末にかけて大きく反
発し113円台後半に上昇。週末NYの引けは113円70銭近辺。

ユーロは軟調。対ドルでは1.17台後半でもみ合いとなったが、週末
にかけてはイタリア財政への懸念を材料に下落した。ユーロドル相
場は1.16台前半、ユーロ円相場は132円近辺で始まり133円に上昇、
週末には131円20銭近辺へと大きく反落、132円近くまで戻して引け。

米長期金利はFOMCで0.25%の利上げが実施されたものの、長期的に
は利上げ打ち止めが視野に入り3.1%台に定着しきれず。週末は
3.06%。

米国株は米中通商問題が一転して当面進展しない可能性が高まった
ことで前週の楽観ムードから調整へ。利上げ継続もやや重石に。

対照的に日経平均は大幅高。堅調なドル円相場、日米通商交渉、首
脳会談が、とりあえず大過なく終わったことが好感された。一時
24,200円台に上昇し27年ぶりの高値をつけ、週末の引けは24,100円
台。

月曜日の東京市場は休場。アジア時間のドル円相場は112円50銭で
始まり、その後は60銭を中心にもみ合い、小動き横ばい。ユーロ円
相場は132円20銭近辺でもみ合い。

週末に米紙が、米中貿易協議は中止、11月の中間選挙終了まで再開
せず、今週予定されていた劉副首相のワシントン訪問はキャンセル、
米国による対中制裁発動でも交渉するのは侮辱的、と報じていた。

米国はこの日中国に対して2,000億ドルの関税を発動。米国株は再
び懸念が強まったことで大きく下落して始まった。

欧州ではドラギECB総裁が講演し、基調的インフレ率のさらなる上
昇を見込む、来年終盤の利上げに向け順調、と強気の発言。これを
うけてユーロが大きく上昇。1.1720から1.1810台へ。ユーロ円相場
も132円割れから133円へ。

ドル円相場は一時ドル安の勢いに押され112円40銭に下落したが底
固く推移。ドルはその後全般的に反発した。

ユーロは反落して対ドルで1.1750へ、対円で132円台半ばへ。ドル
円相場は112円70銭台に上昇して引けた。

米国では月曜日・火曜日の2日間にわたり開催されるFOMCの結果を
前に金利が強含み。長期金利10年債利回りは3.07%から3.09%に上昇。
2年債利回りも2.81%から2.83%に上昇。ドルを支えた。

火曜日の東京市場のドル円相場は112円80銭からやや強含み90銭中
心でもみ合い。ユーロは1.1750中心に上下しつつ小幅上昇。ユーロ
円相場も132円50銭から堅調に推移。

3連休明けの東京市場の日経平均は23,800円台前半で始まり900円台
に上昇。後場も900円近辺で底固く、引けにかけて上昇して
23,940円で引け。TOPIXは日経平均よりもさらに強く引けにかけて
上昇した。

過度の通商懸念が和らいだこと、ドル円相場の堅調が支え。日銀の
黒田総裁はこの日講演で、超低金利の継続を約束したフォワードガ
イダンスについて、今後変化していく可能性はあるが、「当分の
間」は相当に長い期間のイメージだ、と述べた。

海外市場に入るとドルはやや下落する場面もあったが持ち直し堅調。
円は全般的に軟調。ドル円相場は一時112円70銭台に下落した後、
じり高、113円目前に上昇して引け。ユーロ円相場は133円目前に上
昇して引け。

米国株は軟調。米10年債利回りは3.10%台で前日から小幅上昇して
推移した。発表された米消費者信頼感指数(9月)は138.4と予想
132.1、前月134.7を上回り、2000年9月以来の高水準。

また日米通商協議を終えた茂木大臣は、米国と基本認識は一致、詳
細は日米首脳会談後に公表する、と述べた。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円90銭台で始まり80銭近辺に
小幅じり安。ユーロは小動き。FOMCの結果待ち。日経平均は23,800
円台に小幅安で始まったがその後は堅調。24,000円台に乗せて引け
た。

海外市場に入るとドルは上昇。ドル円相場は113円台に、ユーロド
ル相場は1.1730へとユーロ安ドル高が進んだ。

FOMCは2日目の会合を終えて日本時間木曜日未明3時に結果が公表さ
れた。事前予想通り0.25%の利上げを実施。

声明文では、労働市場が引き締まりを続け、経済活動が力強い速度
で拡大していることを示している、とされた。

また、金融政策の運営姿勢は引き続き緩和的、との文言が削除され、
すでに政策金利が中立的な水準に近いことを示した。

同時に示されたメンバーによる予測は前回と概ね不変。今年はあと
1回、来年は3回、2020年は1回、の利上げを予想。新に加わった202
1年は利上げなしで、3.375%がピークとの予想が示された。

成長率は財政政策の後押しが減退することも加味して来年以降は鈍
化する見通し。2020年の成長率は2.0%、21年は1.8%とされた。これ
により長期金利には頭打ち感が強まり、10年債利回りは3.10%から
3.05%に低下。

ドルは反落してドル円相場は112円60銭〜70銭で引け。ユーロドル
相場は1.1750近辺で上下。

米国株は下落。パウエル議長が会見で、一部参加者は中立水準をや
や超えた利上げを予想している、財政政策の経路は持続不可能、と
述べた。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円70銭中心に上下、上値重く
60銭近辺に軟化。前日海外からの流れに加え株価の調整も足を引っ
張った。

日経平均は反落。ドル高一服と短期過熱感から下落し23,800円近辺
で引けた。

こうしたなか、ユーロが下落。イタリアで予算案会合が延期との報
道で財政懸念からユーロ安に。ユーロドル相場は1.1750から1.17ち
ょうど近辺に下落した。

日米首脳会談では2国間で物品貿易協定の交渉を開始することで合
意。年明けに本格交渉入りが決まった。その間は自動車等への追加
関税は発動しないことが明記された。

海外市場に入るとドル円相場は大きく上昇し113円40銭に。発表さ
れた米耐久財受注(8月)が強めの数字だったことがきっかけだが、
月末・四半期末の米国内への資金還流によるドル買いも要因とされ
た。その後はもみ合い引け。

ユーロはイタリア財政懸念を材料に大幅安。ユーロドル相場は
1.1640へ、ユーロ円相場は132円割れへと下落した。2019年の赤字
目標がEU加盟国目標値の2.0%を上回る2.4%に設定されたことが嫌気
された。

米国株は反発、上昇。米10年債利回りは横ばい3.05%。

金曜日の東京市場のドル円相場は113円40銭近辺で始まり堅調、60
銭台に上昇した。ユーロ円相場は持ち直し。ただその後ユーロは引
き続きイタリアの財政問題を嫌気して下落。対ドルで海外市場にか
けて1.1570まで、対円で131円20銭近辺まで下げた。

日経平均は大幅高。堅調な米国株、ドル円相場の上昇、日米通商交
渉に対する警戒感が後退し、前場にバブル崩壊後27年ぶりの高値、
24,200円台まで上昇した。引けは24,100円台。

海外市場にかけてドル円相場は113円40銭中心にもみ合い。海外市
場に入ると再び上昇基調が強まりじり高。113円70銭近辺の高値引
けとなった。

ユーロは対ドルで1.16ちょうど近辺まで戻して引け。ユーロ円相場
は132円ちょうど近辺まで持ち直した。米国で発表された経済指標
はしっかり。

個人消費は前月比+0.3%と予想通り。一方、インフレ圧力は抑制さ
れている。米国株はハイテク株中心にやや軟調。10年債利回りは概
ね横ばいの3.06%。
詳細を見る
2018 年 9 月 24 日
MRA外国為替レポート(9月24日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は112円ちょうど近辺ではじまり底固い値動き。
週末には一時112円80銭台に上昇した。海外市場ではやや軟化した
が112円50銭〜60銭近辺で週末NYの取引を終了。

新興国市場の懸念、通貨安が一服。米中があらたな関税賦課・報復
に動いたものの、交渉継続への期待感から貿易摩擦に対する悲観的
な見方が後退。市場全体でリスク選好が回復した。

為替市場では全般的に円安が進んだものの、ドルも円以外の通貨に
対しては軟調。ユーロドル相場はユーロ高ドル安が進んだ。ドル円
相場は底固かったが、ドル以外の通貨に対する円安の勢いが勝った。

ユーロ円相場は週末に一時133円をつけた。米10年債利回りは3%台
に乗せて定着。米国株は、ハイテク株は上値が重かったものの、NY
ダウやS&P500指数は史上最高値を更新。

日経平均は23,000円近辺で始まり、米国株の堅調、ドル高円安に支
えられ週末には大幅高。23,800円台後半で取引を終えた。

月曜日の東京市場は休場。アジア時間のドル円相場は112円ちょう
ど近辺でもみ合い、小動き。ユーロドル相場は1.1630、ユーロ円相
場は130円30銭近辺でもみ合い。海外市場に入ってもドル円相場は
112円中心に狭いレンジで上下。

一方、ユーロは対ドル、対円で上昇。ユーロドル相場は1.17手前ま
で、ユーロ円相場は131円手前でもみ合い。

その後トランプ政権による対中追加関税の発表が間近との報道から
リスク選好が後退。米国株は下落。やや円高の動きに。ドル円相場
は111円80銭、ユーロ円相場は130円70銭で引けた。米長期金利、
10年債利回りは3%中心に上下動して2.99%。

火曜日の東京市場のドル円相場は111円80銭近辺で始まったが、朝
方は米中摩擦への懸念からリスク選好が後退しやや円高。米国は中
国からの輸入品2,00億ドルに当初10%の関税を上乗せ、年末に25%と
する段階的措置を発表した。

ユーロ円相場が130円30銭に下落、ユーロドル相場は1.1670に下落。
ドル円相場もつれて小幅安111円70銭。ただ米国による対中関税は
織り込み済みですぐに反発した。

日経平均は23,000円台で寄り付き堅調。じりじりと上昇して後場に
は23,400円台でもみ合いそのまま引けた。

ドル円相場は112円台を回復し夕方には112円20銭台に上昇。ユーロ
円相場が131円40銭台に上昇するなど、引き続き対ドルよりその他
通貨に対する円安がドル円相場を押し上げた。

海外市場に入ると一時円高に。中国が対米報復関税を発表したこと
に反応した。ユーロ円相場が130円80銭に下落、ドル円相場は
111円90銭に下落。ユーロドル相場は1.1660にユーロ安ドル高とな
った。

ただ中国の報復関税の内容はやや控え目。600億ドルを対象に、最
高税率を従来の25%から引き下げ、かつ5%、10%の2区分に簡素化し
た。

米国のロス商務長官は、関税の目的は不公正慣行の是正、と述べた。
共和党サイドはトランプ大統領の強硬姿勢を支持しつつも対話継続
模索を促した。

市場では年内交渉継続期待からリスク選好が回復。米国株は大幅反
発、上昇。ダウは史上最高値に迫った。米10年債利回りは3.055%に
上昇。2年債利回りは2.8%に。

為替市場ではクロス円相場(ドル以外の通貨の対円相場)が堅調で
円は全面安。ユーロ円相場は131円台を回復。ドル円相場は112円30
銭〜40銭でもみ合い引けた。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円30銭〜40銭でもみ合い横ば
い。ユーロドル相場は1.16台後半でしっかり。

日経平均は23,700台で高寄り。米国株大幅高、ドル円相場の堅調を
好感。一時23,800円をつけた。ただ後場は利食い売りに押されてじ
り安となり23,600円台後半で引け。

海外市場に入ってもなおリスク選好が強い状態が継続。中国の李克
強首相は天津で開かれた世界経済フォーラム夏季大会で講演し、中
国は通貨切り下げを通じて輸出を刺激する方策はとらない、と人民
元切り下げを否定。

これを受けて市場に安心感が広がり、リスク選好が強まり、株価は
総じて堅調。ドルと円が売られる展開となった。新興国通貨もしっ
かり。

ユーロ円相場は131円台半ばに上昇。ユーロは対ドルでも1.17台に
上昇。ただその後は反落して131円ちょうど近辺、1.1670近辺でも
み合い引け。ドル円相場は112円20銭〜30銭でもみ合い引けた。

米長期金利10年債利回りは一時3.09%に上昇したが引けは3.06%。米
国株はまちまちだったが、NYダウは上昇。ハイテク株が軟調だった
が金利上昇で金融株がしっかり。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円30銭近辺で始まりやや軟調、
10銭〜20銭でもみ合い。一方、ユーロ円相場は131円ちょうど近辺
でのもみ合いから夕方にかけて上昇。ユーロは対ドルでも1.17台に。

中国が輸入関税を引き下げる可能性があるとの一部報道がリスク選
好を支えた。日経平均は23,700円中心にもみ合い、底固く、そのま
ま引けた。

海外市場に入ると米国株が大幅高寄りしたあともじり高。株価指数
はNYダウ、S&P500ともに史上最高値を更新した。リスク選好の強ま
りからクロス円相場主導で円安が進みユーロ円相場は132円50銭に
上昇。

ドルと円はともにその他の通貨に対して軟調だったが、ドル円相場
は112円50銭台に上昇して引けた。

米長期金利は10年債利回りが再び3.09%に上昇。引けは3.06%。米長
期金利が高止まりしドル円相場を支えた。一方ドルは対ユーロでは
下落。ユーロドル相場は1.17台後半にユーロ高ドル安が進んだ。

金曜日の東京市場は引き続き強いリスク選好のもとで円が全面安。
ドル円相場は112円50銭近辺で始まり、夕方にかけて80銭台に上昇。
ユーロ円相場も133円へユーロ高円安が進んだ。ユーロは夕刻に対
ドルでも一時1.18台に乗せた。

日経平均は23,800円台で寄り付き堅調。23,800円台後半で週末の取
引を終えた。ただ海外市場に入ると週末の調整が入り巻き戻しの動
きで円がやや買い戻されて反発した。

ユーロドル相場は1.1750に反落。ユーロ円相場は132円30銭に下落。
ドル円相場も112円50銭〜60銭に下落して週末NYの取引を終えた。

米国株は全般的には上昇一服。NYダウのみは底固い値動き。10年債
利回りも概ね横ばいで3.06%。トランプ大統領は、中国に対する態
度を明確にすべきときだ、と引き続き強硬姿勢を示した。
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2018 年 9 月 17 日
MRA外国為替レポート(9月17日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は111円ちょうど近辺で始まり上値をうかがうし
っかりとした値動きとなったが、週央までは111円50銭では上値の
重い展開。その後週末にかけて112円台に上昇。

米中貿易摩擦に対する懸念の緩和や、新興国通貨安が一服し、全体
としてリスク回避が緩和したことが後押しした。

トルコ中央銀行が13日木曜日に市場の予想を上回る利上げを実施。
利上げを不服とする大統領からの圧力に対して独立性を示し、通貨
安阻止とインフレ抑止に向けた断固たる対応を実施したことでトル
コリラは反発。新興国市場全体の混乱がやや沈静化した。

ユーロは対ドルで堅調。ECBドラギ総裁が欧州経済に強気の見通し
を示したことが背景。週末には反落したが1.17台までユーロ高ドル
安が進んだ。

ユーロ円相場は週初には128円を割り込んでいたが、週末には一時
131円をつけた。リスク選好が回復するなか米国株は堅調、米長期
金利は上昇。米10年債利回りは週末には3%に上昇しドルを支えた。

日経平均はじり高。週初は22,300円割れで始まったが、週末には
23,000円の大台に乗せて取引を終えた。ドル円相場は週末NYで112
円ちょうど近辺で引け。

月曜日の東京市場のドル円相場は111円ちょうど近辺で始まり小動
き。日経平均は22,300円割れで始まったが、その後はじり高。
22,300円台後半で引け。

そうしたなかアジア時間はユーロが軟調。対ドルで1.1560から
1.1530へ、対円では128円割れに下落した。

欧州時間に入るとユーロは反発。イタリア財務相が財政赤字抑制の
必要性を強調したことをあらためて材料視。またイギリスのEU離脱
交渉の進捗期待の高まりが背景。

またトルコの4-6月期GDPがほぼ予想通り前年同期比+5.2%だったこ
との安心感も。ユーロは対ドルで1.16台へ、対円で129円へ上昇。
ドル円相場は111円10銭〜20銭で小動きだった。

米国株はまちまち、貿易摩擦懸念で上値の重い展開。中国外務省は
中国として正当な権利を断固として守るため報復措置を講じるのは
不可避と述べた。米長期金利は横ばい。米10年債利回りは2.93%。

火曜日の東京市場のドル円相場は111円10銭で始まり上昇して
111円40銭近辺でもみ合い。ユーロ円相場は128円80銭台から
129円30銭に上昇。ユーロは対ドルでも1.16台へ。

日経平均は22,450円で高寄りした後続伸。後場には22,600円台後半
に上昇して引けた。海外市場でもドル円相場は底固い値動き。一時
111円30銭台に下落したが111円50銭台に戻してそのまま小動き。

ユーロは対ドルで1.1640まで上昇したが1.1580割れに反落。ただ引
けは1.16台。ユーロ円相場も129円台半ば。欧米の長期金利が上昇
し、ドル円相場、ユーロ円相場を支えた。米10年債利回りは2.98%
と3%目前。米国株は反発。

水曜日の東京市場のドル円相場は111円50銭台で始まりそのままも
み合い。ユーロは対ドルで1.1580〜1.1600近辺でもみ合い。ユーロ
円相場は129円50銭から129円ちょうど近辺へと弱含み。

日経平均は22,700円で始まり軟調。22,600円中心に上下して引け。
日米通商協議への懸念が重しとなってやや円高・株安の動き。

海外市場に入ると全般的にドルが軟調。ドル円相場は111円50銭か
ら20銭へと下落、そのままもみ合い引け。ユーロドル相場は1.1630
へとユーロ高ドル安。

トルコ中銀の政策決定会合を前に新興国通貨全般がドルに対して買
い戻され、また米国の生産者物価指数がやや弱めだったことがドル
に向かい風。

また米国政府当局者が中国に新たな通商交渉ラウンドを提案してい
ることが明らかになったことでリスク選好が回復するなかドルが売
られた。

米国株は上昇する場面もあったが前日比ほぼ同水準。米長期金利は
小幅低下。10年債利回りは2.96%。

木曜日の東京市場のドル円相場は111円20銭台で始まり堅調。
40銭〜50銭にじり高。ユーロドル相場は1.1620〜30でもみ合い。
ユーロ円相場は129円30銭から60銭へ上昇。

前日に米中貿易摩擦が緩和するとの期待感からリスク選好が回復す
るなか全般的に円安気味。

日経平均はしっかり。寄り付きから22,800円台に上昇しもみ合い引
けた。

海外市場に入ると、リスク選好が維持されたまま円安基調のなか
ユーロが上昇。

この日、ECB理事会(政策決定会合)が開催されドラギ総裁が会見
を実施。総裁は、ユーロ圏経済は世界的なリスクに対応できる十分
な強さがある、と発言。

またこの日、トルコ中銀が金融政策決定会合を開催し、政策金利
(1週間ものレポ金利)を17.75%から24%へと6.25%利上げ。予想は
20.75%への3%利上げだったが、これを大きく上回った。

利上げを批判する大統領に対して断固とした独立性を示したことで
トルコリラは大きく上昇。新興国通貨全体にやや安心感が広がった。

ユーロは対ドルで1.1690〜1.17ちょうどに上昇しもみ合い。ユーロ
円相場は129円台半ばから130円台後半へ上昇。ドル円相場も
111円90銭近辺に上昇してもみ合いとなった。

発表された米国の消費者物価指数(8月)は弱め。除く食料品・エ
ネルギー価格のコア指数で前年同月比+2.2%と前月の+2.4%から上昇
率が鈍化した。

米10年債利回りは小幅低下の2.97%。米国株は上昇。

金曜日の東京市場のドル円相場は111円90銭で始まり112円台に上昇。
ただその後、安倍首相が、異次元緩和をずっとやっていて良いとは
思っていない、と発言したと伝えられ111円80銭に小幅下落しても
み合い。

ユーロ円相場は131円ちょうどをつけ、その後は130円80銭〜
131円10銭で推移。ユーロドル相場は1.1690近辺でのもみ合いから
1.1720へ上昇した。

日経平均はリスク選好が強まりドル高円安が進むなか22,900円で高
寄り。その後もしっかりで23,000円台を回復して引けた。

海外市場に入るとドル円相場は112円台を回復して112円ちょうど〜
10銭でもみ合いそのまま引け。一方、ユーロは大きく反落。対ドル
で1.1620近辺、対円で130円20銭近辺に下落して引けた。

トランプ大統領が、中国からの輸入品に対する2,000億ドルの追加
関税賦課手続きを進めるよう指示していたことが明らかになると米
中摩擦懸念が再燃し、リスク選好がやや後退するなかドル買いの流
れに。

トルコのエルドアン大統領は、中銀に対する忍耐には限りがある、
と発言して再び懸念が強まった。

一方、ミシガン大学消費者マインド指数(9月)は100.8と予想96.6、
前月96.2を大きく上回る強い数字だった。米国株は上昇一服。一方、
米10年債利回りは3.0%に上昇してドルを支えた。
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2018 年 9 月 10 日
MRA外国為替レポート(9月10日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は111円ちょうど近辺で始まり、米国経済の堅調
さを示す経済指標や米長期金利に支えられドル高のなか円も全面安
となり週央には111円台後半に上昇。

しかし週末にかけては新興国不安やトランプ大統領の発言で日米通
商問題への警戒感が高まったことから円全面高に。110円台半ばま
でドル安円高が進んだ。

しかし雇用統計は良好な数字となりドルを下支え。週末NYのドル円
相場は111円ちょうど近辺で取引を終えた。

ユーロは対ドルで1.16ちょうど近辺で始まり1.15台半ば〜1.16台半
ばで方向感なく高下。週末のドル高のなか1.15台半ばで取引を終え
た。

ユーロ円相場は128円台後半で始まり週央には一時130円に迫る場面
もあったが、週末にかけて軟調。128円台前半で引け。

米国株は週末にかけてじりじりと売られる展開。貿易問題・米中貿
易摩擦への根強い懸念やハイテク関連株の軟調が全体の足を引っ張
った。

米10年債利回りは2.8%台での低迷から強い経済指標を受けて2.9%ち
ょうど近辺を回復。週末の強い雇用統計で2.94%に上昇して取引を
終えた。

日経平均は22,700円〜800円で始まり上値重く下落基調。米国株が
週を通じて軟調だったことも響いた。週末には、トランプ大統領が
日本との通商交渉に注力する姿勢を示したこと、それを受けた円高
が嫌気され下げ足を速め、一時22,200円割れ。週末の引けは22,300
円近辺。

月曜日の東京市場は111円ちょうど近辺で始まり狭いレンジで上下。
米国市場が休場のため海外市場も動意の薄い展開。111円10銭近辺
でもみ合い引けた。ユーロドル相場も1.1620近辺で横ばい。

日経平均は22,800円近辺で寄り付きじり安。引けは22,700円。この
日、発表されたトルコの消費者物価指数が前年同月比17%の高い上
昇率となり、中央銀行はいかなる対策もとる、と声明を発表した。

火曜日の東京市場のドル円相場は111円10銭近辺で推移。午後に
111円50銭に上昇した。海外市場に入ってもドルはそのまま
111円40銭〜50銭を中心に底固く推移した。

新興国通貨では、この日、南アフリカの4-6月期GDPが▲0.7%と2期
連続でマイナスとなりリセッション(景気後退)入りを示唆。大き
く売られ、新興国不安が広がった。

一方、米国ではISM製造業景気指数(8月)が61.3と予想51.4、前月
58.1を大きく上回る14年ぶりの高水準となった。ドルは全面高。ま
た円は軟調。

ユーロドル相場は1.1540台に下落したあと持ち直し1.1580近辺でも
み合い。ユーロ円相場は128円40銭に下落したあと、129円台に反発
した。米国株はもみ合い小幅安。米長期金利は強い経済指標を受け
て上昇。10年債利回りは2.90%。ドルを支えた。

水曜日の東京市場のドル円相場は朝方一時111円70銭に上昇、その
後は夕方にかけて111円40銭へじり安となり50銭中心にもみ合い、
海外市場でも横ばい。

ユーロドル相場はユーロの上値が重い展開で1.15台後半を中心に上
下したが、引けにかけてはしっかりで1.1630。ユーロ円相場は
128円台後半を中心に上下して海外市場では一時130円近くまで上昇。
引けは129円70銭近辺。

この日も南アフリカを中心に新興国通貨への不安は続いたが、ユー
ロは終盤持ち直した。金融政策正常化への期待感が支え。

米国株は小幅安。まちまち。ダウは反発したが、ハイテク株が弱く、
ナスダック、S&P500は下落。やや新興国不安が高まるも、長期金利
は横ばいで、10年債利回りは2.90%。

木曜日の東京市場のドル円相場は111円50銭近辺で始まり早々に
111円20銭に下落。その後は30銭〜40銭でもみ合い。ユーロ円相場
は129円70銭近辺からじり安。海外市場にかけては129円40銭〜50銭
でもみ合った。

この日米国で発表されたADP雇用報告(8月)は雇用者数前月比
+163千人と低調な数字。小規模企業が採用難に陥っていることが背
景とみられるが、弱い数字にドル安に反応。

ISM非製造業景気指数(8月)は58.5と予想56.8、前月55.7より強い
数字だったがドル安円高の流れは変わらず。その後円は全面高。ト
ランプ大統領が日本との通商交渉における対決を視野、と報じられ
た。

ドル円相場は110円50銭台をつけて引けは70銭近辺。ユーロ円相場
も128円50銭近辺まで下落した。米国株は軟調。米10年債利回りは
2.90%から2.87%へ小幅低下した。

金曜日の東京市場のドル円相場は110円60銭〜70銭で始まり、一時
は前日からの円高の流れに40銭に下落したが、雇用統計を控えて底
固く海外市場にかけてはドル高円安基調。雇用統計発表前には
110円80銭台を回復した。

日経平均は米国株が軟調に推移していることや、トランプ大統領に
よる日米通商問題に注力するとの発言が嫌気され、また円高も手伝
って下げ足を速めた。22,300円割れで始まり一時22,200円。引けは
22,300円。

注目の雇用統計(8月)は、非農業部門雇用者数が前月比+201千人
と予想+190千人よりやや強め。前日の民間調査・ADP雇用報告が弱
めだった反動もあり良好な数字と受け止められた。

とくに注目されたのが平均時給。前月比+0.4%、前年同月比は+2.9%
に上昇が加速。雇用情勢の堅調さが賃金に反映されはじめたとの見
方も。

FRBの強気の景況感や漸進的な利上げスタンスを後押しする数字で、
金利先高感が強まった。米2年債利回りは2.64%から2.70%に上昇。
10年債利回りは2.87%から2.94%に。

ドル金利上昇に支えられてドルは全般に堅調。ドル円相場は
111円20銭に上昇した。ただその後は円高圧力が強まり111円割れ。
週末NYの引けは111円ちょうど近辺。

トランプ大統領は、日本が米国との新たな通商合意に至らなければ
大きな問題となる、と発言。また、中国からの輸入品全てに関税を
賦課する用意がある、と警告した。米国株は貿易摩擦懸念から下落。
金利上昇も嫌気された。
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