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MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2019 年 1 月 11 日
「ドル高進行で総じて軟調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「ドル高進行で総じて軟調」

昨日の商品価格はエネルギーセクターが続伸、その他自国通貨建て
の商品の一角が上昇したが、総じて軟調な推移となった。FRBパウ
エル議長の講演を受けて、米金利が上昇、実質金利の上昇を受けて
ドル高が進行したことなどが材料となった。


昨年の夏以降の商品価格の決定要因のうち、最も重要なものの1つ
として挙げられるのが米国の金融政策動向(を通じた長期金利動向、
実質金利動向)であるが、昨日のパウエル議長発言の中の「FEDの
バランスシートは今よりもかなり小さくなる」と発言したことがや
やタカ派と捉えられたようだ。

引き続き、商品価格の決定要因として中央銀行の政策動向が重要で
あることを再認識させる1日だったといえる。


このコラムでは買い推奨、売り推奨を行うことはしていないが、今
年の商品セクター全体を見回すと、金銀がその他の商品に比して上
昇する可能性が高まっていると考える。

まず第一に、貴金属セクターに対する説明力が最も高いのが実質金
利だが、FRBの利上げは打ち止め感が広がっており、原油価格もイ
ランに対する制裁が顕著な供給不足をもたらさなかったとしても、
減産や「景気のクラッシュがない」というメインシナリオの下では、
原油価格は底堅い推移が予想されるため、総じて実質金利には下押
し圧力が掛かりやすいためだ(詳細については来週のMRA's Eyeで
解説の予定です)。

また、今年は世界各地で政治的に世界経済に混乱を及ぼすようなイ
ベントが多く、リスク回避の安全資産需要の増加も金価格を押し上
げると予想されるためだ。

今のところ市場では「それでもやはり2019年景気は楽観」と見方が
強いため景気循環系商品が再物色される流れになっているが、基本
は下振れリスクが強いため、同様にリスク回避の観点から嗜好品で
はない農産品・畜産品セクターもディフェンシブ銘柄として物色対
象となるだろう


本日も引き続き米中貿易交渉や、米FOMCメンバーの発言や米消費者
物価指数(総合指数 市場予想 前年比+1.9%、前月+2.2%。 コア
指数 +2.2%、+2.2%)を受けたドル指数動向に注目したい。

週末ということもあって方向感が出難く、レンジワークになると予
想している。
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2019 年 1 月 10 日
「米中交渉進捗期待とドル安で総じて堅調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米中交渉進捗期待とドル安で総じて堅調」

昨日の商品価格はほとんどのセクターが上昇した。日本時間の夜間
に米USTRが「中国が農産品の購入拡大で合意」と発言したと報じら
れたことでドル安が進行したことや、フロー需要の減少観測が後退
し、景気循環系商品が再物色される流れとなった。


下落に転じたのは、欧州排出権、自国通貨建てのその他農産品だっ
た。欧州排出権の下落は欧州で進む「脱石炭」の流れや景気の減速
懸念から電力価格が下落していること、2月1日まで延期されたドイ
ツの脱石炭の計画に向けた協議への懸念が材料となったようだ。

上昇率の上位を占めたのはエネルギー。エネルギー価格の昨年の大
幅下落は景気の先行きを懸念してのものであることは間違いがない
ものの、株価が大きく調整する中でファンドの閉鎖も相次ぎ、投機
筋の買いポジションの調整が進みすぎがこともまた事実。


株をはじめとするリスク資産価格の下落の要因は、FRBの利上げ継
続に伴う長期金利の上昇、米中貿易戦争の悪化が主因と考えられる
が、FRBがハト派に傾いたことに米中の一時的な対立緩和が買戻し
の材料となっている。

ただし、今年の景気見通しは強気ではなく、さらに政治的なイベン
トが上期中に多数あるため、景気循環系商品のリスクは下向きであ
る。

各国政府は景気の減速を回避するための対策を複数講じてくると考
えられため、景気の先行きについてそこまで悲観はしていないが、
今年は商品価格が下落した場合のリスクについて検討を始めるべき
時期にあると考える。

一方、今年のアップサイドリスクは米国の利上げ打ち止め、場合に
よっては利下げが行われる場合だろう。


その意味で本日はFOMCメンバーの各連銀議長の講演が多数行われる
ため、その内容に注目したい。FOMCでの投票権があるメンバーは、
タカ派メンバーの人数に変化はないが、ハト派が増えている(セン
トルイス連銀ブラード総裁、シカゴ連銀エバンス総裁)こともあり、
総じてハト派的なトーンを確認することになると予想する。

結果、景気循環系商品価格には上昇圧力が掛かりやすい展開が続く
ことになるだろう。ただし、年初からの上昇でBrent、WTIとも短期
的なチャートポイントである50日移動平均線まで価格水準を切り上
げており、このラインが抵抗線となっている。

ここを上抜けるとテクニカルにBrentで70ドル、WTIで60ドルが視野
に入り価格のコアレンジが10ドル程度切り上がる可能性があるため、
本日の値動きには特に注目しておきたい。
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2019 年 1 月 8 日
「米中の景気に配慮した政策期待で景気循環銘柄上昇」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米中の景気に配慮した政策期待で景気循環銘柄上昇」

昨日の商品価格は債券や貴金属の一角、農産品セクターが売られ、
総じて景気循環銘柄が上昇する展開となった。先週末に発表された
米雇用統計が良好な内容だったこと、中国政府の金融緩和による景
気刺激、米FRBの利上げペース鈍化観測が価格を押し上げた。

というよりは、昨年10月以降の過剰な景気への懸念で相場が急落、
ファンド閉鎖などの手仕舞い売りと相まってややオーバーセルの状
態になった中、景気循環系商品の買戻しが優勢になったと整理する
のが適当だろう。


2019年は景気の下振れリスク要因が非常に多く、いずれも政治的な
材料ばかりである。繰り返しこのコラムで紹介している通り、主な
ところでは

1.米中貿易戦争
2.米国の利上げ動向
3.中国の地方政府財政のひっ迫並びにデフォルトリスク
4.ハードBrexitのリスク
5.欧州の政治不安(ドイツ、イタリア)
6.中東情勢の悪化に伴う景気減速下での原油価格上昇
7.北朝鮮情勢の悪化

辺りが考えられる。


国内に目を向けると、

1.消費税上げによる消費の落ち込み
2.夏の参議院選挙で与党が敗退するリスク
3.省力化投資の一巡に伴う雇用の減速リスク
4.韓国文在寅政権の親北朝鮮・反日政策がビジネスに影響をおよ
ぼすリスク

などが考えられる。この中で、実は2.のリスクが小さくないとみ
ている。安倍政権の評価はここでは置いておくとしても、世界の景
気が減速する局面では、「国のエゴ」が強く出るため経験の少ない
首相が対応すると「舐められる」可能性が高まる。

自民党の景気減速時に政権が交代することは、過去の例を見ても市
場が混乱するケースが多い。その意味では、韓国が対日姿勢を強め
ていることも国内の混乱、とくにハイテク向けの素材産業に打撃と
なるため、看過できないリスクである。

これらのリスクはいずれも政治的な要因であるため、アナリストや
エコノミストの意見では、「分かっているリスクなので、顕在化し
ないように政治家が努力することから、その発生のリスクは低い」
という整理になる。

しかし、必ずしもそうならないのは過去の歴史が証明しており、発
生確率が低いとしてもリスク要因として意識し、事前に対応できる
リスクなのかそうでないのかを、平時に把握しておくことが肝要だ。

これらのリスクを「当てに行っても正直意味がない」と弊社は考え
ている。年中予想をしているアナリストでも、当たる確率は高くな
い。

そして当てなければならないものが「リスク」である場合、その発
生確率は通常、10%もないためこれを当てるのは困難だ。むしろそ
れを当てるためにコストを割くよりも、「そのリスクを列挙し、そ
れが発生した時の対応方針を事前に決めておくこと」にコストを割
くべきだ。

そして、ここで押さえるべきは、リスク顕在化時の対応方針を事前
に検討していた場合としていない場合では、対応するために掛けら
れる時間やコストの差があるため、そのリスクに対する対応の範囲
や深さに大きな差が出る点である。

2019年は特にそのことを意識するべき年になるのではないかと考え
ている。


本日は、上記の政治要因のうち、商品価格に最も影響を与えるとみ
られる材料の1つである米中貿易交渉に注目している。両国ともこ
れ以上の景気減速は「一旦回避したい」と考えているとみられるた
め何らかの妥協はあると思うが、覇権を争う戦いであるため長期戦
は必須とみており、その効果は一時的なものになると予想される。

とはいえ、中国の軽罪対策や米国の利上げペースの鈍化期待から、
総じて景気循環銘柄価格に上昇圧力が掛かる展開になると予想する。
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2018 年 12 月 25 日
「景気への懸念から手仕舞い売り続く」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「景気への懸念から手仕舞い売り続く」

昨日の商品価格はその他農産品や貴金属、債券などの安全資産が物
色され、景気循環銘柄は広く売られることとなった。世界景気の先
行きが懸念される中で、景気循環銘柄が売られる流れが継続してい
る。


ただ、ここまで下落するほど足下の経済統計が顕著に悪化している
わけではなく、例えば欧州についていえばこのコラムでの主張して
いるように昨年の12月にピークアウトしているため、ここまで唯一
好調を維持してきた米国の減速懸念が影響していると考える。

米国の景気押し上げはトランプ減税の効果によるところが大きいが、
2019年にはこの特殊要因の押し上げ効果が剥落することが予想され
る。


その中で、足元の景気過熱を背景に、FRBが当初予定通り利上げを
継続、それに伴う逆イールドの発生(2年・5年)を株式市場が過大
に解釈し、株価が急落したことが商品価格の下落につながったと考
えられる。

特に、商品価格は「需要と生産のタイムラグ」の影響で、景気拡大
の最終局面で最も価格が上昇しやすい。その意味では10月初の上昇
は景気減速局面入り直前の価格上昇だったとも言える。

今後は各種マクロ経済統計を睨みつつ、景気動向により焦点が当た
ることになるがこの2ヵ月の間の相場急落で市場参加者の体力は急
速に低下していると考えられ、多くのファンドが閉鎖を余儀なくさ
れている。

「ファンド・閉鎖」というキーワードで検索すると、相当な数のフ
ァンド閉鎖のニュースがヒットする。これにより買い手が減少する
ことになるため特に株式市場が低迷することが予想され、株式市場
の低迷はリスクテイカーの体力低下で、リスク資産価格を下押しす
ることになる。

まだ世界の景気がクラッシュしているわけではないこと、価格下落
が需要を喚起することは間違いがないことから、しばらく下値余地
を探る動きになったとしても、価格には上昇圧力が掛かる展開にな
ると考えている。

少なくともそのためには切っ掛けが必要で、カレンダーが変わり、
OPECの物理的な減産が始まる年明けが、相場の転換点になる可能性
はある。ただ、景気の先行き(需要)が強く意識されているため、
上昇ペースは緩慢なものになろう。

このコラムでは、商品市場のリスクについて多方面から分析を行っ
ているが、ほとんどの商品が国際商品であるため海外情勢分析が中
心となっている。その意味で、国内の分析はそれ程頻繁に行ってい
ない。

しかし、2019年は日本の地域金融機関の経営問題が意識され、結果
的に企業経営に影響を与えるのではないかと懸念している。

国内の融資シェアはメガバンクが2009年の調査開始以来初めて2割
を切り、一方で地方銀行のシェアが5割を超え、国内企業の資金調
達の地方銀行への依存度が高まった。

このことは裏返すと、仮に借り入れ元の地銀の体力が低下した場合
に、資金調達面で問題が生じる可能性があることを示唆している。

地銀は黒田日銀の異次元緩和の継続を受けた長短金利差の消失によ
り、本業の業務純益が減少、さらにゼロ金利政策に伴う投資対象の
減少から外債などへの投資を余儀なくされてきた。

しかしその結果、VIX連動債やイタリア国債、トルコ国債など、
「今年火を噴いた商品」に手を出さざるを得なくなった地域金融機
関も多いようで、「海外情勢の混乱が地域金融機関の経営に悪影響
を及ぼす」環境をもたらしてしまった。

なお、外貨調達手段が外銀に比べて盤石ではない邦銀は、外債投資
を行う場合に3ヵ月タームで外貨を調達することが多い。仮に地銀
を含む邦銀が外貨をファンディング(資金調達)できなくなった場
合、これらの海外商品に売り圧力が高まり、それが国際市場に波及
する可能性もあり得る。

安倍政権になってからの日本経済は、長期循環的・短期循環的な設
備投資需要と海外景気の回復が重なって回復を続けてきたがこの間、
金融政策の正常化を行うことができなかった。

このことは来年、仮に景気が悪くなった時に国内で打てる手がほと
んどないことを意味しており、体力のない国内金融機関の破綻や貸
出金の回収などのリスクは想定しておくべきだろう。このようなリ
スクが顕在化しないことを心から祈る。


本日はクリスマスで多くの欧米市場が休場のため、相場に大きな波
乱はないとみており、基本的には様子見気分強く、方向感に欠ける
展開になると見ているが、地合いが悪いため、総じてリスク資産価
格の上値は重いだろう。
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2018 年 12 月 21 日
「エネルギーの下落続く」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「エネルギーの下落続く」

昨日の商品価格はエネルギーセクターが大きく水準を切下げた。最
大消費国である米国の景気が減速するとの見方や、利上げ継続に伴
う新興国需要の減少が意識されたことが要因。


一方で、米政府閉鎖懸念からドル安が進行したため、同じ景気循環
系商品ながら、中国が最大消費国である非鉄金属は底堅い推移に。
また、景気の先行き懸念から債券や、その他の農産品などの非景気
循環商品が物色される流れとなった。


年の瀬で市場参加者が少ない、ということもあるが米国の利上げ継
続観測が市場参加者のリスクオフ姿勢を強めている。商品価格の変
動要因は需要面・供給面・その他の要因の3つしかないが、供給面
に大きな変化はなく、来年米国の増産が始まるのは想定内である。

それにも関わらず下落しているのは、需要面が強く意識されている
こと、株価の急落で市場参加者のリスクテイク姿勢が弱まっている
ことが影響している。これらを背景としたアルゴリズム取引が下げ
を助長している可能性が高い。

ボルカールールの影響で、金融機関がプロップ取引(自己勘定取
引)業務の規模を縮小、さらにファンドへの規制も加わったため、
投機筋のリスク許容度は低下している。

少し前であれば、「割安だから買っておこう」「割高だから売って
おこう」という長期的な投資を行う市場参加者もいたはずであるが、
体力低下で「流れに乗っていないポジション」を長期保有すること
が難しくなっている。

市場は基本的に現物の売り手と買い手の意向に左右されるが、トレ
ンドに乗る形で売買が行われるためこのような大幅な下落となるこ
とが多い。恐らくここまでの下落はアルゴリズム取引の結果だと考
えられる。

ただ、こうした取引で強制的に価格水準が変更されると、強制的な
ポジション解消を余儀なくされ環境がガラリと変わることがあるた
め、その点を考慮すると単なる下落、として処理してしまうのはリ
スクかもしれない。

今後に関しては、政治的な緊張やFOMCでの利上げを過剰に意識する
状態が続き、このまま株価が戻らなかった場合にはさらに景気循環
系商品が下落する展開は十分に考えられるが、やはり売られすぎか
らの買戻しで戻りを試すと予想している。

年内はポジション調整程度に止まるが、年が明けて名実ともに2019
年入りしたタイミングで買戻し圧力が強まるのではないだろうか。
弊社は、2019年は景気が減速するものの、まだ不況に突入すること
をメインシナリオとしておらず、リスクシナリオと位置付けている。


本日は米国の政府閉鎖などを材料に、リスク回避姿勢が強まり、リ
スク資産価格を下押しする展開になるとみるが、週末、クリスマス
目前ということもあって昨日下落した商品には一旦買戻しが入ると
考えている。
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2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
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MRA外国為替レポート

2019 年 1 月 21 日
MRA外国為替レポート(1月21日号)
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1.先週の市場総括
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先週の市場は週初に中国景気に対する懸念や英国議会でのEU離脱協
定案に対する採決を前にリスク回避的な雰囲気となったが、その後
は週末にかけて米中貿易交渉進展期待が一段と高まりリスク選好が
回復する流れが強まった。

週間でみると、米国株は堅調・右肩上がり。週末にかけて上昇が加
速して高値引け。米長期金利10年債利回りは週初に一時2.7%を割っ
たが週末には2.8%手前まで上昇した。

ドル円相場は108円台半ばで始まり、週末には109円台後半に上昇。
リスク選好が回復するなか円安が進んだ。

米国が対中関税の撤廃を検討との一部報道(後に否定)や、中国副
首相が月末に訪米し2日間の交渉を実施する予定となり、また週末
には中国が対米黒字解消を提案すると報じられたことが好感された。

なお、米国では政府機関の一部閉鎖が続き、経済指標の発表が遅れ
ている。米地区連銀経済報告では、見通し全般はなお明るいが金融
市場の不安定な動きや通商・政治を巡る不透明感の高まりから楽観
的な見方が少なくなった、とされていた。

月曜日の東京市場は休場。アジア時間のドル円相場は108円50銭で
始まりその後は10銭台に下落してもみ合い。ユーロドル相場は1.14
台後半でもみ合い。

発表された中国の貿易収支(12月)は輸出が前年同月比▲4.4%、輸
入が同▲7.6%と弱い数字だった。

海外市場に入ってもドル円相場は108円20銭〜30銭で小動き。米国
株は前週からの中国の経済指標が弱いことに反応して大幅下落でス
タートしたが、その後は持ち直し前週末比小幅マイナスまで戻した。
米長期金利も同様の動き。10年債利回りは一時低下して2.66%をつ
けたが反転上昇し2.71%で引け。

火曜日の東京市場のドル円相場は108円10銭〜20銭で始まったあと
すぐに上昇。午後には108円台70銭をつけた。円は全面安。ユーロ
円相場も124円ちょうど近辺で始まり一時124円80銭まで上昇した。

中国・国家発展改革委員会が、第1四半期(1-3月期)の経済が良い
スタートを切れるよう目指すと表明。さらなる景気支援措置を示唆
したことがリスク選好を回復させた。

なお2018年の成長率6.5%前後に対して2019年の成長率目標を6.0%〜
6.5%へやや引き下げ。

日経平均は20,200円で寄り付いた後すぐに上昇して20,500円台を回
復。そのまま20,550円近辺で引けた。

海外市場に入る日本時間夕方にはドル円相場はじり安。その後、NY
市場にかけて108円30銭台〜70銭で上下動となった。米国株は指標
が弱かったもののしっかり。

発表されたNY連銀製造業景気指数(1月)は3.9と大きく低下した12
月の10.9をさらに下回った。

また生産者物価指数(12月)は前月比▲0.2%、食料品・エネルギー
を除いても▲0.1%と弱かった。

この日の注目は日本時間水曜日未明に行われる英国議会のEU離脱
協提案採決。否認されるとの見通しが大勢となるなか、海外市場で
は投票前にポンド安、ユーロ安、ドル高、円高が進んだ。ユーロ円
相場は123円40銭まで大きく下落。

結果は大差で否決となった。ただ合意なき離脱の可能性は低いとの
見方から、その後はポンド、ユーロ、ともに巻き戻し。ユーロ円相
場は124円を、ユーロドル相場も1.14台を、それぞれ回復した。ド
ル円相場は108円70銭近辺で引け。

水曜日の東京市場では朝方は未明の英国議会採決後の円安方向へ動
きに巻き戻しが入りやや円高。ドル円相場は108円40銭近辺、ユー
ロ円相場は123円50銭近辺に下落。

日経平均は20,400円で高寄りした後は伸び悩み20,300円台前半へ。
後場は20,400円近辺に戻してもみ合い引け。

海外市場に入るとドル円相場は109円台に上昇。ユーロ円相場も
124円40銭に上昇した。米国株は、投資銀行の株式部門や商業銀行
の純金利収入増収などによる良好な金融決算を好感して続伸。

米10年債利回りは2.73%に小幅続伸した。発表予定だった米小売売
上高(12月)は政府閉鎖のため発表が延期された。

公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、見通しは
全般になお明るいが、金融市場の急変動、短期金利の上昇、エネル
ギー価格の下落、通商と政治を巡る不透明感の高まり、などを反映
して楽観的な見方が少なくなった、と多くの地区連銀が報告した。

ドル円相場の引けは109円ちょうど近辺、ユーロ円相場は124円20銭、
ユーロドル相場は1.14ちょうど近辺。

木曜日の東京市場のドル円相場は109円ちょうど近辺で始まり上下
動。欧州時間にかけては108円70銭近辺に下落した。ユーロ円相場
も軟調で123円80銭まで下落。全般的に円高となった。

日経平均は20,500円台で高寄り、ただ円高気味となるなか上値重く、
後場は20,400円台前半でもみ合い引けは20,400円ちょうど近辺。海
外市場に入るとドルがしっかり。

発表されたフィラデルフィア連銀製造業指数(1月)が17.0と予想
10.0、前月9.1を上回る良好な数字となり、製造業部門がなおしっ
かりとしていることを示した。

ドル円相場は109円台に上昇。ユーロドル相場は1.1380割れにユー
ロ安ドル高が進んだ。

米国株はもみ合いで推移していたが後場に大きく上昇。ムニューシ
ン米財務長官が対中関税の撤廃を検討している、と報じられたこと
が材料。後ほど否定されたが、何らかの妥協、譲歩があるとの思惑
は残り、リスク選好が回復した。

米国株はやや反落したがプラスで引け。中国は、1月30日・31日の
両日、劉鶴副首相が訪米し、ライトハイザーUSTR代表、ムニューシ
ン財務長官と会談・交渉することを明らかにした。これも市場の期
待を高める要因に。

米長期金利はさらに小幅上昇。10年債利回りは2.75%。ドル円相場
の引けは109円20銭、ユーロ円相場は124円40銭。

金曜日の東京市場のドル円相場は109円20銭で始まり底固い展開。
午後から欧州市場にかけて109円50銭〜60銭に上昇した。ユーロ円
相場も同様に125円ちょうど近辺に上昇。

日経平均は20,400円台後半で寄り付き20,600円台に上昇して20,670
円近辺で引け。米中通商摩擦の緩和期待から中国株が堅調。リスク
選好が回復するなか株高・円安の流れとなった。

海外市場に入ってもリスク選好が回復する流れは継続。米中貿易協
議を巡っては、中国が今後6年間米国からの輸入を拡大し対米黒字
解消するとの提案を行う、と報じられた。また始まった米国の企業
決算発表も出だしはまずまず。

この日も米国株は堅調で上昇が加速。週間で高値引けとなった。発
表された米国の鉱工業生産(12月)は前月比+0.3%と予想より強く、
設備稼働率は前月の78.6%から78.7%へ上昇し、製造業部門が依然と
して好調であることが示された。

なお、ミシガン大学消費者信頼感指数(1月)は90.7と前月98.3か
ら低下して予想97.1を下回った。米10年債利回りは2.79%に上昇。
ドル円相場は一時109円90銭に上昇し、週末NYの引けは109円80銭近
辺。ドルは対ユーロでも堅調。

ユーロドル相場は1.14近辺から1.13台半ばにユーロ安ドル高となり、
1.1370近辺で取引を終えた。
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2019 年 1 月 14 日
MRA外国為替レポート(1月14日号)
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1.先週の市場総括
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先週の市場は引き続きリスク回避が後退、リスク選好が回復する流
れが続いた。次官級による米中貿易交渉は当初2日間の予定が3日間
に延長。米中双方からの前向きな発言で市場の安心感が広がった。

週央に公表されたFOMC議事録(12月18日・19日開催分)では当局内
で慎重な見方が増えていることがあらためて確認された。FRBパウ
エル議長の柔軟姿勢もリスク資産にとってはプラス材料。

米国株は1月4日から5日続伸。週末も落ち着いた値動き。ドルはハ
ト派的なFOMC議事録を受けて下落した。ドル円相場は108円40銭〜
50銭で始まり、週前半はリスク選好が回復するなか株価上昇ととも
に堅調。一時109円を回復した。

しかし議事録を受けて107円80銭に下落。ただ引き続き株価が堅調
ななか、パウエル議長が利上げに慎重な傍ら資金吸収は大きく進め
ると述べたことでドルは反発した。

ドル円相場は108円台を回復し週末NYの引けは108円50銭台。ユーロ
ドル相場は1.14近辺で始まりリスク選好が回復するなか1.15台後半
までユーロ高ドル安が進んだ。

しかしECB議事録で慎重姿勢も伝えられ反落。1.1450まで下落して
引けた。

日経平均は20,200円近辺に大幅高寄りして始まり、週初こそ押され
て20,000円に迫ったがその後は米国株の堅調に支えられ上昇。週央
のドル安に反落したが週末は20,300円台に戻して引け。

月曜日の東京市場のドル円相場は108円40銭〜50銭で始まり、その
後108円ちょうど近辺に下落。日経平均は前週末の米国株大幅反発
を受けて大幅高寄りとなり20,200円台へ上昇。

トランプ大統領は6日日曜日、中国との通商協議は非常に順調に進
んでいる、と述べていた。しかしその後はじり安となり後場は
20,100円中心。引けはかろうじて2万円の大台に踏みとどまった。

ドル円相場は108円20銭近辺でもみ合い。ユーロは対ドルで1.14近
辺からじり高。海外市場に入るとハイテク主導で米国株がしっかり、
続伸。米中通商交渉への進展期待からリスク選好が回復。米長期金
利10年債利回りは2.66%から2.70%に上昇した。

リスク選好が回復するなかドルと円が軟調。ユーロ円相場は123円
台半ばから124円台後半に上昇。ドル円相場は108円70銭に上昇して
引け。ユーロドル相場は1.1480へとユーロ高ドル安が進んだ。

米国のロス商務長官は米中交渉について、当座の問題では妥当な合
意が可能、ただし貿易を巡る構造問題、知的財産権の保護などにつ
いては慎重な見方を示した。

発表されたISM非製造業景気指数(12月)は57.6と前月60.7から低
下し予想をやや下回った。

火曜日の東京市場のドル円相場は108円70銭で始まり底固い値動き。
一時50銭に下落したが、その後は108円80銭〜109円ちょうどで上下。
ドルは対ユーロでも堅調。ユーロドル相場は1.1440〜11450に。

日経平均は20,200円で寄り付き堅調。後場は一時20,300円台に上昇。
ただ引けにかけて押され20,200円近辺で引け。海外市場に入っても、
なおリスク選好が回復する流れが続いた。

米国株は3日続伸。米10年債利回りは2.73%に小幅上昇。トランプ大
統領は、中国との交渉はうまく進んでいる、とツイート。米中協議
に対する楽観がリスク選好を支えた。

米中交渉は当初月曜日・火曜日の2日間の予定だったが急遽9日水曜
日も行われることとなった。海外市場に入るとドル円相場はじり安
となり一時50銭に下げたがドルは底固く80銭近辺に戻して引けた。


水曜日の東京市場のドル円相場は108円80銭近辺で始まり108円90銭
近辺でもみ合い小動き。ユーロドル相場も1.1450〜60でもみ合い。

日経平均は堅調な米国株を好感して20,400円で高寄りし20,500円に
続伸。ただ後場に入ると押され引けは20,420円。

海外市場に入るとドルは下落。公表されたFOMC議事録(12月18日・
19日開催分、0.25%の利上げを決定)では、利上げ反対が数名いた
ことが明らかになった。また多数のメンバーが次の利上げまで我慢
強くいられると表明。

米経済は底固いとしつつも、不安定な金融市場、世界経済減速見通
しにFRB内でも懸念が高まり、複数の参加者がフォワードガイダン
スを完全に排除し経済指標を基準に政策判断を下すとの文言が適切
かもしれないとの見方を示していた。

この議事録のハト派的な内容に加え、シカゴ連銀総裁、ボストン連
銀総裁から利上げに辛抱強くなれると発言。ドルは大きく下落。ド
ル円相場は一時108円ちょうど、ユーロドル相場は1.1550近辺に
ユーロ高ドル安が進んだ。ドル円相場の引けは108円20銭近辺。

一方、FRBのハト派・柔軟姿勢、米中協議の継続を好感して米国株
は4日続伸。米10年債利回りは2.71%に小幅低下。トランプ大統領と
民主党・ペロシ下院議長、シューマー上院院内総務との話し合いは
決裂し政府機関の一部封鎖は継続。


木曜日の東京市場のドル円相場は108円20銭で始まり実需の円買い
に押されて夕刻にかけて軟調。108円割り込んで107円80銭〜90銭に
下落。

日経平均は反落して20,300円で安寄り、続落して20,100円へ。中国
で発表された12月の消費者物価指数(前年同月比+1.9%)、生産者
物価指数(同+0.9%)、がともに予想を下回り中国景気への懸念が
広がった。引けは20,150円近辺。

中国商務省は米中協議で技術の強制移転や知的財産権などの構造問
題で進展がみられた、としたが、詳細は明らかにしなかった。

海外市場に入るとドルは反発。ユーロが反落。公表されたECB理事
会議事録(12月13日開催分)では、一部メンバーがドラギ総裁に一
段と慎重な姿勢を示すよう促し、また長期資金供給オペの活用を再
検討すべき、との意見があったことが明らかになった。

一方、FRBパウエル議長は安定的な物価指標を踏まえ金融政策(利
上げ)に忍耐強くなれる、と繰り返した。

現時点であらかじめ決められた金利の道筋があるわけではない、世
界経済が一段と鈍化すれば柔軟・迅速に政策を展開することは可能
と述べた。ただ一方で、保有資産は大きく縮小する方針(市場から
の資金吸収)、と以前の保有資産拡大もありうるとのニュアンスの
発言を覆した。

これを受けて米10年債利回りは2.75%に上昇。ドルは堅調。ユーロ
ドル相場は1.1570から1.15へと下落。ドル円相場は108円40銭台に
上昇して引け。

米国株は米中通商摩擦懸念の後退やパウエル議長の柔軟発言が引き
続きリスク選好の回復に寄与して5日続伸。なおトランプ大統領は、
民主党との予算対立が続いていることから22日からスイスで開催さ
れるダボス会議(世界経済フォーラム)への出席を見送ると表明し
た。

金曜日の東京市場は総じて動意薄。ドル円相場は108円40銭で始ま
り30銭を中心にもみ合い小動き。ユーロ円相場は124円90銭を中心
にもみ合い。日経平均も20,300円で高寄りした後は小動きながら小
じっかり。20,350円で引けた。

海外市場では前日に続きユーロ安・ドル高が進んだ。ユーロ安が目
立ち、ユーロドル相場は1.1530から1.1450へ下落、ユーロ円相場も
124円40銭〜50銭に下落。

その傍らでドルは全般的にしっかり。ドル円相場は小幅上昇して
108円60銭近辺で引けた。

米国株は小動き、横ばい。米10年債利回りはアジア時間から低下し
米国時間に2.70%で取引を終えた。

この日発表された米国の消費者物価指数(12月)は前月比▲0.1%、
前年同月比+1.9%と、前月からマイナスとなり上昇率は鈍化した。
変動の激しいエネルギーと食料品価格を除いたコアは前月比+0.2%、
前年同月比+2.2%と前月と変わらず。
詳細を見る
2019 年 1 月 7 日
MRA外国為替レポート(1月7日号)
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1.先週の市場総括
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クリスマス休暇明けから年末にかけて、市場心理は引き続きリスク
回避的なまま推移した。

米中通商摩擦、中国の景気悪化、米国経済の先行き不透明感、加え
て米国では予算を巡る大統領と民主党議会の対立で政府機関が閉鎖、
と懸念材料に事欠かない状況。

クリスマス休暇前に米国株は大きく調整。日経平均は3連休明けの
25日に1年3ヶ月ぶりに2万円の大台を割り込んだ。

その後米国ではクリスマス商戦の好調が伝えられるなどで株価は持
ち直したが、値動きの荒い不安定な展開。日経平均は2万円をかろ
うじて維持して大納会を終えた。

ドル円相場は値動きの荒い株価動向を傍目に比較的安定した値動き。
111円ちょうど近辺から3連休明けの株安を受けて110円近辺まで下
げたが底固く持ち直し。28日の週末にかけて再び111円台を回復し
た。

ただその後海外市場ではドルが軟調。28日に発表されたシカゴ購買
部協会景気指数(12月)は65.4と前月から小幅低下したものの予想
を上回った。

しかし31日に発表されたダラス連銀製造業活動指数(12月)は▲5.
1と前月17.6から大きく悪化し予想15を下回り市場の景気先行き懸
念が高まったまま。ドル円相場はじり安となり110円を割って、109
円60銭近辺で年末の取引を終えた。

年明けの市場は2日水曜日の海外市場から始まったが、年末のリス
ク回避的な動きが継続。ドル円相場はアジア時間にじり安となり、
欧州市場に入ると一時109円ちょうどを割り込んだ。

その後は年初の米株式市場が堅調に推移するなか109円40銭近辺ま
で持ち直した。

しかし2日米株式市場引け後、日本時間の3日早朝に米アップル社が
中国での不振を主要因として業績予想を大きく下方修正。
これをきっかけに、米国景気、中国景気、への不安感が高まり、リ
スク回避が急速に強まった。

為替市場では、市場取引が薄いなか、プログラム売買やリスクポジ
ションの手仕舞い、日本の個人投資家・外為証拠金取引における円
売りが相次いでストップロス、損失確定の手仕舞い=円買戻しが誘
発され、一気に円買いが進んでドル円相場は一時105円を割り込ん
だ。

ユーロ円相場も一時119円割れ。いわゆるフラッシュ・クラッシュ、
と呼ばれる瞬間的な相場のクラッシュが発生した。

ただその後市場参加者が戻り始めるとすぐに107円台に戻しもみ合
い推移。ユーロも122円近辺に戻した。なお、この円急騰のなか、
ドルもしっかりで、ユーロドル相場は1.14台後半から1.13台前半へ
とユーロ安ドル高となった。

3日木曜日の海外市場では米国株が大幅安。アップルの業績下方修
正を受けて中国依存度の高い企業の株が軒並み下落した。

また発表された、ISM製造業景気指数(12月)は54.1と前月59.3か
ら大きく悪化。景況感の分かれ目である50を上回っているものの2
年ぶりの低水準に低下。

また前月からの変化としては2008年10月以来の大幅悪化。これを受
けて米10年債利回りは2.65%から2.55%へと急速に低下。ドルの上値
を重くした。

ただドル円相場は急落後だけに107円台後半で底固い値動きとなり
そのまま引け。一方ユーロは対ドルで1.14ちょうど近辺まで戻した。
こちらは前日の反動でユーロ高ドル安の動き。ユーロ円相場はじり
高で122円台後半〜123円へ上昇した。

4日金曜日の東京市場では日経平均が年末年始の海外市場の株価動
向や急激に進んだ円高を嫌気して大幅安。寄付きからすぐに19,300
円近辺に下落してもみ合い。大納会の引けからの下げ幅は一時700
円を超えた。

ただ後場に入ると持ち直し。中国株・上海総合指数が堅調に推移。
米中が7日・8日に次官級協議を行うと報じられ、米中通商摩擦への
警戒感が後退。

また李克強首相が景気テコ入れのため金融緩和を示唆したことも好
感された。日経平均は19,560円まで持ち直して引け。

リスク回避が緩和するなかドル円相場もじり高。108円40銭近辺に
上昇した。夕刻から米国市場にかけては108円ちょうど近辺でもみ
合い。ユーロ円相場も123円台前半でもみ合い。

中国人民銀行は金融緩和策を正式に発表。預金準備率を15日に0.5%、
25日にさらに0.5%、合計1%引き下げることとした。これにより1兆5
千億元(約24兆円)の資金供給効果がある見込みとなった。

その後はこの日発表される米雇用統計(12月)の発表待ち。結果は
強い内容で米国景気の後退懸念は後退した。

非農業部門雇用者数・前月比は+312千人と予想+184千人を大きく上
回る増加となった。また前月も+155千人から+176千人に上方修正。

さらに平均時給は前月比+0.4%と予想+0.3%、前月+0.2%を上回り上
昇が加速。前年同月比も+3.2%と予想+3.0%を上回り前月+3.1%から
加速。

失業率は3.9%に前月3.7%から上昇したが労働参加率が63.1%と前月6
2.9%から上昇したことによるものと解釈された。

米国株は大幅上昇となり、前日の下げを全て取り戻した。米長期金
利10年債利回りは急反発。2.55%から2.67%に上昇。2年債利回りも
2.38%から2.50%に。

リスク選好が回復するなか前日までのリスク回避による円全面高の
反動で円は軟調、全面安となった。ドル円相場は108円50銭近辺に
上昇してもみ合い。ユーロ円相場も123円70銭近辺に上昇して引け。

ユーロドル相場は、雇用統計発表直後にはユーロ安ドル高に振れ
1.14台から1.1350へ下落、しかしその後リスク選好が回復するなか
ドルは対ユーロで軟調となり1.14台に戻した。


この日のリスク選好の回復にはFRBパウエル議長のハト派的な発言、
柔軟な姿勢を示したことも寄与した。議長は、インフレ率が落ち着
いていることから当局は経済のリスクを精査するうえで辛抱強くな
れる、と利上げを急がない姿勢を示した。

また、景気拡大の維持に資するうえで適切と判断した場合は政策を
迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える全ての手段を活用する用意が
ある、と述べた。

市場に留意している、とも発言。またトランプ政権の姿勢にかかわ
らず辞任しない、とした。これが市場に安心感をもたらし、リスク
選好を回復させた。
詳細を見る
2018 年 12 月 24 日
MRA外国為替レポート(12月24日号)
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1.先週の市場総括
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先週は米国株を中心にグローバルに株価が大幅安。リスク回避心理
が蔓延するなか週末にかけて円高が進んだ。

前週末の弱い中国の経済指標を受け株価は軟調に始まった。その後
は米国の経済指標にも一部弱い数字が散見。

注目のFOMCは日本時間木曜日の未明に結果が公表された。予想通り
0.25%の利上げが実施され、FF金利の誘導水準は2.25%〜2.50%に。
メンバーの予想は、景気・物価見通しが若干下方修正され、利上げ
は2019年が9月時点の3回から2回に、2020年は1回のまま据え置きと
なった。

景気減速見通しにもかかわらず、なお利上げを継続する姿勢を嫌気
して、米国株は大幅安。米長期金利は2.8%割れに低下した。

週末にかけてはトランプ大統領が暫定予算に署名せず政府機関の閉
鎖リスクが高まったことも嫌気された。日経平均は米国株の大幅下
落・ドル安円高につれ週末にかけて下げ足を速め20,000円ちょうど
に迫った。

ドル円相場は113円50銭で始まりFOMCを前に112円台半ばでもみ合い。
発表直後はさほど反応しなかったが、米国株が大幅安、米長期金利
が低下すると、リスク回避からドル安円高に。金曜日にかけて111
円を割り込んだ。

週末NYの引けはやや戻して111円20銭近辺。また週末にかけては
ユーロが対ドル、対円で軟調。ユーロ円相場で大きく円高が進み12
6円40銭近辺で週末の取引を終えた。

月曜日の東京市場のドル円相場は113円30銭で始まり小じっかり。
113円50銭近辺でもみ合い推移となった。

日経平均は21,400円近辺で寄り付き、21,500円近辺でもみ合い引け。
しかし海外市場では米国株が大幅安。

発表されたNY連銀製造業景況指数(12月)が10.9と予想20.0を大き
く下回り前月の23.3から急速に悪化。1年7か月ぶりの低水準となっ
たことが前週末の弱い中国の経済指標とともに嫌気された。

原油価格WTIは50ドル割れ。米長期金利は低下し、2年債利回りは
2.69%、10年債利回りは2.85%に。ドルが下落するとともにリスク回
避による円高も進み、ドル円相場は112円70銭に下落。引けは80銭。
ユーロ円相場も128円60銭から128円ちょうどへと下落した。

火曜日の東京市場のドル円相場は112円80銭で始まり軟調。112円50
銭〜60銭で推移した。ユーロ円相場も128円ちょうど近辺から
127円70銭近辺に下落。

日経平均は米国株大幅安とドル安円高を嫌気して21,200円で安寄り。
後場には21,200円を割りもみ合い引けた。

海外市場に入るとドル円相場は112円20銭台に下落したが、その後
は50銭〜60銭に戻してもみ合い50銭近辺で引け。ユーロ円相場は12
7円80銭〜128円ちょうどでもみ合い。

米国株は前日の大幅安の後だけに反発したが引けにかけて軟調。米
長期金利はさらに低下して2年債利回りは2.66%、10年債利回りは
2.82%。この日、FOMCの初日が開催され、FRBが慎重なスタンスをと
るのではないかとの思惑が高まった。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円50銭で始まり、その後は30
銭〜40銭でもみ合い小動き。FOMCの結果待ち。

日経平均は寄付き後に20,900円に下落し、その後は21,100円〜21,0
00円で推移。ソフトバンク株が上場となったが初値が公募価格を大
幅に割り込み地合いを悪化させた。

海外市場のドル円相場は112円30銭〜40銭でもみ合いの後、20銭近
辺で推移。FOMCの結果待ち。結果は日本時間木曜日の未明4時に発
表となった。

金融政策は予想通り0.25%の利上げを決定。FF金利誘導水準は2.00%
〜2.25%から2.25%〜2.50%に引き上げ。

一方、同時に公表されたメンバーによる予測では景気物価見通しは
若干下方修正。利上げ予想は2019年が9月会合時の年3回から2回に
下方修正。2020年は1回で据え置き。2021年はゼロ回。FF金利は
2019年に2.75%〜3.00%に、2020年に3.00%〜3.25%まで引き上げられ
打ち止めとの予想。

声明文では、リスクは概ね均衡も世界情勢を注視する、としたうえ
で、幾度かの漸進的利上げが適切と判断される、とした。米国株は
上昇していたが、FOMCの結果を受けて、景気減速見通しにもかかわ
らず利上げ継続、とのスタンスを嫌気して大幅安。

米長期金利はやや上昇したものの、株価急落を受けて低下。2年債
利回りは2.65%、10年債利回りは2.78%に。ドル円相場は比較的底固
く112円30銭〜40銭での推移となった。ユーロドル相場は1.1430か
ら1.1370へとユーロ安ドル高。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円50銭で始まり下落。日経平
均は20,800円で安寄りし20,600円に下落。後場にはさらに大きく下
落して20,300円。引けは20,400円近辺となったが600円近い大幅安
となった。

ドル円相場は夕刻には112円を割り込み111円80銭台へ。

海外市場に入ると米国株が大幅続落。S&P500指数は1年3ヶ月ぶりの
安値。前日のFOMCの結果に加え、この日はトランプ大統領が上院を
通過した暫定予算案に署名せず政府機関閉鎖のリスクが高まったこ
とが嫌気された。

為替市場ではリスク回避で円高が進んだ。ドル円相場は大幅続落。
一時111円を割り込んだ。引けは戻して111円30銭近辺。ユーロドル
相場は乱高下。1.1380から1.1480へとユーロ高ドル安となった後、
1.14へ下落、1.1480へ上昇、その後は1.1450近辺で引け。

米長期金利は政府機関閉鎖のリスクを受けて小幅上昇。10年債利回
りは2.81%。

この日発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数(12月)は
9.4と予想15.0、前月12.9から大きく悪化。2016年8月以来の水準に
低下。原油価格WTIは45.90ドルに下落。ドル安を受けて金は上昇。

この日、マティス国防長官が2月で退任することが明らかになった。
また米政府機関に対するサイバー攻撃の容疑者として中国人ハッ
カー2名を起訴。米中関係の悪化懸念が広がった。

金曜日の東京市場のドル円相場は111円30銭〜20銭でもみ合いとな
った後、40銭近辺に上昇。

日経平均は20,300円で寄り付いた後、下落して20,000円ちょうどに
迫った。後場は下げ止まり引けは20,170円。

海外市場では米国株が大幅続落。S&P500は1年5か月ぶりの安値。米
長期金利10年債利回りは2.79%に小幅低下。リスク回避のなか円高
が進んだがドルもしっかり。ドル円相場は111円20銭近辺で上下し
た後は111円ちょうど、111円40銭へ上昇した後111円20銭近辺で週
末の取引を終えた。

一方、ユーロは対ドルで1.1450から1.1360〜70へと大幅安。市場全
体がリスク回避のなか取引を終えた。

中国はこの日、中央経済工作会議を終了。2019年に大規模な減税と
手数料削減を実施する、とし、金融政策の緩和も示唆。景気下支え
姿勢を明確とした。
詳細を見る
2018 年 12 月 17 日
MRA外国為替レポート(12月17日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は112円60銭近辺で始まり、底固い値動き。すぐ
に113円台を回復するとじり高となり週末にかけて113円60銭台に乗
せ、引けは113円40銭。引き続き狭いレンジでの取引となった。

一方、ユーロは軟調。火曜日に予定していたイギリス下院における
EU離脱合意案の採決をメイ首相が見送り。ECBドラギ総裁が景気に
慎重な見方を示したこともユーロを押し下げた。

ユーロドル相場は1.13ちょうど近辺で、ユーロ円相場は128円ちょ
うど近辺。

株式市場は波乱の展開。米中通商交渉を巡り、中国が米国からの輸
入自動車関税の報復措置を一時撤廃すると報じられ、週央にかけて
楽観的な見方が広がり米国株は堅調に推移した。

しかし金曜日に発表された中国の弱い経済指標を受けて景気先行き
見通しに懸念が広がると大きく反落した。

日経平均は米国株の堅調や底固いドル円相場を好感して週央に大き
く上昇し21,800円台に乗せたが中国の弱い経済指標を受けて急反落。
週末の引けは21,400円割れ。

米長期金利は週央にかけてはリスク選好の回復により上昇したが、
週末にかけて株価が軟調となると上昇は抑制された。米10年債利回
りは2.83%から2.91%に上昇したが週末引けは2.89%。

月曜日の東京市場のドル円相場は112円60銭近辺で始まり、株価下
落とともに20銭台にドル安円高が進んだが底固く、夕刻には
112円70銭に反発した。

日経平均は21,300円で大幅安寄りとなった後、21,200円〜300円で
上下。後場は21,200円近辺で小動き、もみ合いそのまま引けた。

米中通商摩擦に関し、日本政府もファーウェイ製品の不使用を決め
るなど先行きへの不安が広がった。

海外市場でも米中懸念やイギリスの政治混迷などを嫌気して米国株
が大きく下げた。ただその後はハイテク中心に持ち直し。NYダウは
結局前週末比小幅高。為替市場ではドルが堅調、ポンドが下落、
ユーロも軟調。

イギリスではメイ首相が火曜日に予定されていた下院でのEU離脱合
意案採決が否決確実な情勢であることから延期を決定。不信任投票
への動きにポンド安。

またフランス・マクロン政権に対するデモの激化もありユーロも下
落。対ドルで1.1440から1.1360へ。ドルは対円でも堅調となり
113円30銭台に上昇して引けた。米10年債利回りは2.86%に小幅上昇。

火曜日の東京市場のドル円相場は113円20銭〜30銭で始まり、小幅
安。113円ちょうど〜20銭でもみ合い。

日経平均は引き続き米中懸念から下落、小幅安の21,150円近辺で引
け。TOPIXは一時年初来安値を更新した。

海外市場では米国株が上昇したが続かず結局小幅安で引け。中国が
米国からの自動車輸入関税について報復措置を撤廃し40%から15%に
戻すことに合意と報じられた。

一方で中国がカナダ元外交官を拘束したとの報道が嫌気された。米
10年債利回りは小幅上昇し2.88%。ドル円相場は113円30銭〜40銭で
もみ合い。

ユーロは対ドルで1.14へじり高となっていたが1.1310に下落。メイ
首相不信任投票実施との報道にポンド安、ユーロもつれ安となった。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円40銭〜50銭で小動き、終始
もみ合い。ユーロドル相場も1.1320〜30で膠着。

日経平均は急反発。一時500円を超える上昇となった。引けは
21,600円近辺。中国の米自動車関税引き下げやカナダが中国・フ
ァーウェイCFOの保釈を決定したことが好感された。

海外市場でも株価は堅調。米国株は反発。ウォールストリートジ
ャーナル紙が、中国が中国製造2025戦略の見直し、外国企業への市
場開放に応じる、など歩み寄りの姿勢を示していると報じ、米中懸
念が後退した。

また欧州では、イタリアが財政赤字目標の引き下げを示し、メイ首
相が信任の見通しと報じられた。ユーロは対ドルで1.1370近辺に上
昇。ドル円相場はじり安となり113円20銭台。米10年債利回りは小
幅上昇して2.91%。

木曜日の東京市場のドル円相場は113円20銭台で始まり、小幅上昇
して40銭〜50銭でもみ合い。日経平均は続伸。21,700円台で高寄り
し800円台へ上昇。もみ合い21,800円近辺で引け。

米中通商摩擦への懸念が後退、中国株・上海総合指数が堅調に推移
したことも追い風となった。

海外市場に入ってもドル円相場は堅調。113円70銭に上昇しもみ合
い、60銭近辺で取引を終えた。

この日ECB理事会では予想通り量的緩和の終了を発表。その後の定
例会見でドラギ総裁は、リスクバランスは下振れに向かいつつある、
とハト派寄りの発言をした。

ユーロは一時下落したが、リスク選好の回復からユーロ円相場はし
っかりで129円ちょうど近辺で引け。米国株は追加の好材料がなく
横ばい。米長期金利も膠着。

金曜日の東京市場のドル円相場は113円60銭で始まり小幅安、
113円50銭近辺でもみ合い。

日経平均が大幅安となったが底固い値動き。発表された日銀短観
(12月調査)は、現状判断は予想よりもやや強め、一方、先行き判
断は弱めとなった。相場への影響は小さかった。

日経平均は21,700円で小幅安寄り。ただその後、中国景気への懸念
が広がり大幅安となった。引けは21,400円割れ。

発表された中国の11月の小売売上高は前年同月比+8.1%と予想+8.8%、
前月+8.6%から大きく伸びが鈍化。工業生産も+5.4%と予想+5.9%、
前月+5.9%から鈍化。中国経済に対する不安、さらには世界経済の
先行き見通しに対する不安が広がった。

海外市場でも米国株が大幅安。NYダウは500ドル安、S&P500は4月来
安値をつけた。米10年債利回りは2.89%に小幅低下。

ドル円相場は113円50銭〜60銭でもみ合いの後、一時20銭台に下落。
その後は40銭近辺に持ち直して週末NYの取引を終えた。

米国の経済指標は、小売売上高(11月)、鉱工業生産(同)ともに
しっかり。一方PMI企業景況感指数(12月)は弱めだった。

またユーロ圏のPMIも弱め。米国株は小売や生産がしっかり、米中
懸念が後退したものの、中国および欧州の弱いデータに世界景気へ
の懸念が重石となり軟調。米10年債利回りは2.89%に小幅低下した。
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