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MRA 商品市場レポート for PRO MRA 商品市場レポート for MANAGEMENT
MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2019 年 6 月 13 日
「米中対立懸念で非景気循環系商品物色続く」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米中対立懸念で非景気循環系商品物色続く」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はその他農産品や穀物、貴金属などの非景気循環系
商品が物色される流れとなり、景気循環系商品は広く売られた。

市場のFRBに対する利下げ期待は高まっているものの、トランプ大
統領が米中首脳会談に関して「中国がこれまで決定した条件を認め
なければ、会談は行われない」と発言したことを受けて、景気への
懸念が強まっていることが背景。

昨日の上昇率トップはシカゴ木材。引き続きカナダ生産者の生産能
力削減決定が価格を押し上げている(詳しくは昨日の市場動向総括
をご参照ください)。


【本日の価格見通し総括】
本日は目立った手がかり材料に乏しい中、引き続き米中交渉の進捗
や英国のEU離脱といった政治イベントに価格が左右される展開を予
想している。

ただし総じて景気は循環的に減速しているため、景気循環系商品が
売られる流れに変化はないとみている。

注目は本日行われる、安倍・ハメネイ師の対談。米国とイランの橋
渡し役を務めることができるか。

久しぶりに訪れた日本首脳が国際舞台で活躍できる場であるが、こ
れまでの報道を見るに「日本には敬意を表するが、米国とは今の条
件では交渉したくないため、米国側の譲歩を引き出してほしい」と
いう感じで、米・イランの首脳会談が開催される可能性は高くない
とみている。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
市場は循環的な景気の減速に、米中の経済戦争勃発を受けて急速に
FRBによる利下げを織り込み始めている。FF金利先物の水準を見る
に、すでに年内3回程度の利下げを期待しているようだ。

しかし、本当にこのタイミングで利下げが必要かどうかは微妙であ
る。昨日発表された米CPIは前月比+0.1%(市場予想+0.1%、前月+0.
3%)、前年比+1.8%(+1.9%、+2.0%)、コア指数が+0.1%(+0.2%、+
0.1%)、前年比+2.0%(+2.1%、+2.1%)と減速してはいる。

雇用者数の増加も前月比+7.5万人(+17.5万人、+22.4万人)と減速
しているため、確かに利下げがあってもあまりそれを否定するもの
ではない。

しかし、コア指数の伸びは2%を維持しており、雇用者の減少も単月
の減少である。このタイミングで予防的に利下げを行うほどの必要
があるかどうかは不透明である。

6月FOMCでFEDは利下げに向けた地ならしを始める、とみられている
が、経済統計次第というスタンスは維持するだろう。

この時、市場が3回程度の利下げを織り込んでいる以上、利下げ見
送りないしは回数が市場の期待を下回った場合、先行して買われて
いるリスク資産が売られ、為替もドル高に転じると予想される。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.5%→+3.3%)ており、米中対立の激化があった場合には▲0.5%
程度の引き下げリスクも視野に入れている。リスク資産価格に対し
て下向きのリスク。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる(トランプ大統領があからさ
まに要求を始めており、米中通商戦争の行方次第ではあり得る状況
に)。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q119の中国GDPは前年比+6.4%、前期+6.4%と市場予想
の+6.3%を上回りやや減速懸念が後退)。

※中国は地方政府の資金調達規制を実質緩和。


・景気減速下での原油価格高止まりは、消費国から生産国への所得
移転を通じて景気の下押し要因に。また、リスク回避のドル高進行
も価格上昇を抑制。

・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的
な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商協議がほぼ決裂状態にあることにより世界経済が減速す
る場合(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。とりあえず10月末を
期限として問題先送りしたが、メイ首相退陣、ハードブレグジット
推進派の台頭によってよりそのリスクは高まる(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まる場合。
詳細を見る
2019 年 6 月 12 日
「中国政策期待と米利下げ観測で総じて堅調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「中国政策期待と米利下げ観測で総じて堅調」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は総じて堅調な推移となった。10日に中国がインフ
ラ投資に関する景気刺激策を発表したことや、FRBの利下げ観測が
総じて価格を押し上げる一方、固有の供給懸念が存在する商品が顕
著に上昇した。

昨日、最も上昇したのがシカゴ木材。カナダのCanforがブリティッ
シュ・コロンビア州のバベンビー工場を閉鎖(2億ボードフィート/
年)、総生産能力が35億5,000万ボードフィート/年に低下する、と
の見通しが示されたことが材料となった。


【本日の価格見通し総括】
本日は中国の経済対策や、FRBの利下げ観測の高まりといった政策
要因によって多くのリスク資産価格が上昇すると考える。しかし同
時にイタリアの財政問題、それに伴うEUとの対立の激化、米中通商
交渉の出口が見えないこと、といった別の政策的な要因が価格の上
昇を抑制する見込み。

予定されている経済統計としては、来月以降のFOMCでの利下げのサ
ポート材料となり得る、米国のCPI(前月比+0.1%、前月+0.3%。前
年比+1.9%、+2.0%)、コア指数(+0.2%、+0.1%。+2.1%、+2.1%)に
注目している。しかし、予想通りであれば利下げの必要がある状況
にはない。

また、本日から14日まで安倍首相がイランを訪問、ロウハニ大統領
とハメネイ師と対談の予定。これにより中東問題に何らかの進捗が
あるか同課に注目している。決して小さな会談ではない。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
本レポートを配信後の10日、中国政府は経済対策を実施する方針を
示した。具体的には公共投資の柱となる、地方政府の資金調達規制
を緩和し、銀行に対しては採算のよい案件への資金貸し出しを促し、
実質的にシャドーバンキング規制を緩和する方針も示した。

これにより、再び国内の投資需要が回復するとみるが、すでに不動
産市場がピークを迎えている中国がさらに不動産投資に傾斜する、
ということはまさに日本の住宅バブル崩壊時の状況に近い。

もちろん、今回の対策で一定程度景気が下支えされ、商品需要にも
プラスに働くと考えられるため、特に鉱物資源価格を押し上げると
予想されるが将来需要の先食いであるうえ、地方財政のさらなる悪
化が見込まれることから、先々のリスクはさらに高まったとみてお
くべきである。

それぐらいのことは、当然中国政府も認識していると考えられるが、
今回の米国との通商戦争による景気減速の影響が小さくない、とい
うことである。

また、国民からの習近平支持が揺らぎ、さらには共産党支配体制が
崩壊するリスクを多少なりとも意識しなければならない状況にある
と推察される。

しかし、世界の為政者は現在、経済合理性のみで政策判断をしてい
ないことから、周辺環境を基にして為政者が何を考え、何をしよう
としているかを推察することがきわめて困難になっていることを考
えると、こうした予測もあまり意味がない。

それよりは、「確率が低くとも、発生し得る可能性があるイベント
リスク」を整理し、それの顕在化時への備えをするほうが建設的だ
ろう。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.5%→+3.3%)ており、米中対立の激化があった場合には▲0.5%
程度の引き下げリスクも視野に入れている。リスク資産価格に対し
て下向きのリスク。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる(トランプ大統領があからさ
まに要求を始めており、米中通商戦争の行方次第ではあり得る状況
に)。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q119の中国GDPは前年比+6.4%、前期+6.4%と市場予想
の+6.3%を上回りやや減速懸念が後退)。

※中国は地方政府の資金調達規制を実質緩和。


・景気減速下での原油価格高止まりは、消費国から生産国への所得
移転を通じて景気の下押し要因に。また、リスク回避のドル高進行
も価格上昇を抑制。

・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的
な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商協議がほぼ決裂状態にあることにより世界経済が減速す
る場合(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。とりあえず10月末を
期限として問題先送りしたが、メイ首相退陣、ハードブレグジット
推進派の台頭によってよりそのリスクは高まる(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まる場合。
詳細を見る
2019 年 6 月 11 日
「米墨問題進捗期待で総じて堅調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米墨問題進捗期待で総じて堅調」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は米国とメキシコの問題進展を材料にLME非鉄金属
が、生産地の降雨不足などでココアなどのソフトコモディティが物
色された。

一方、メキシコの問題進展を受けた株高・金利高で貴金属は売られ、
OPECプラスが「減産がなければ原油は40ドルを割り込み、30ドルに
下落する可能性」といった発言やドル高でエネルギーが水準を切下
げた。


【本日の価格見通し総括】
本日は目立った手がかり材料に乏しく、方向感に欠ける展開になる
と予想される。ただ、市場は米国の年内3回の利下げを織り込み始
めており、その手掛かり材料の1つとなり得る米生産者物価指数に
は注目したい。

ただ、市場予想は前月比+0.1%(前月+0.2%)、前年比+2.0%(+2.2
%)、コア指数は前月比+0.2%(+0.1%)、前年比+2.3%(+2.4%)と
大きな波乱をもたらす内容にはならないとみられている。

このほか、予定されているイベントではないが、G20での米中首脳
会談の行方にも微妙に市場は敏感になっており、中国側は開催を肯
定していない。

確かに両国が合意する可能性がなければ、首脳同士が合う意味はな
い。しかし、仮に両社の会談がなければ、市場はネガティブに反応
してもおかしくない。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
米政府は、不法移民問題でメキシコと合意に至ったと発表したが、
これはトランプ大統領の「思い付き」で始めたことであり、さすが
に厳しいと判断した米議会の承認が得られなかったことによる、追
加関税取り下げと考えられる。

思い付きとはいえ、メキシコへの関税引き上げはリスク回避姿勢を
強めるのに十分な材料であり、原油価格はこの日を境に大きく水準
を切下げている。

もちろん、限月交代に伴う窓を開けながらの下落ではあるが、この
1週間の下げを、メキシコへの関税引き上げ見送りによる逆サプラ
イズ(マッチポンプともいえる)がどの程度埋められるのか、がこ
の数日のポイントになるだろう。

下落の幅を見てみると、WTIは発表直前が57ドル、Brentは67ドル程
度であったため、あと3〜4ドル程度しか上昇余地がない。LME銅も5,
900ドル程度だったため、あと50〜60ドル程度の上昇余地はありそ
うだが、大きく上昇する、あるいはトレンドが転換するという感じ
には見えない。

結局、景気の循環的な減速に米中の通商戦争が重石になっているほ
うが影響が大きく、上述の通り6月のG20で何らかの合意がなければ、
さらに価格が上昇するのは難しそうだ。その場合、昨日のファリ
ハ・ノバク両エネルギー相の発言通り、仮に減産合意がなければ、
原油価格が30ドルを目指す動きになってもおかしくない。

逆に言えば、6月のG20で米中が「対話を継続する」といった景気に
ポジティブなメッセージを送った場合には、特にここまで売りがポ
ジションが溜まっている非鉄金属などの価格を一時的ではあるだろ
うが、大きく押し上げることが予想される。

この6月に安倍・ハメネイ対談、OPECやG20、クシュナーの世紀の提
案など、一時的な相場の転換点となる可能性があるイベントが立て
込むことは、注意せねばならない。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.5%→+3.3%)ており、米中対立の激化があった場合には▲0.5%
程度の引き下げリスクも視野に入れている。リスク資産価格に対し
て下向きのリスク。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる(トランプ大統領があからさ
まに要求を始めており、米中通商戦争の行方次第ではあり得る状況
に)。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q119の中国GDPは前年比+6.4%、前期+6.4%と市場予想
の+6.3%を上回りやや減速懸念が後退)。

・景気減速下での原油価格高止まりは、消費国から生産国への所得
移転を通じて景気の下押し要因に。また、リスク回避のドル高進行
も価格上昇を抑制。

・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的
な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商協議がほぼ決裂状態にあることにより世界経済が減速す
る場合(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。とりあえず10月末を
期限として問題先送りしたが、メイ首相退陣、ハードブレグジット
推進派の台頭によってよりそのリスクは高まる(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まる場合。
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2019 年 6 月 10 日
「雇用統計悪化と利下げ期待で高安まちまち」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「雇用統計悪化と利下げ期待で高安まちまち」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はエネルギーに広く買戻しが入り、貴金属なども物
色された。OPECプラスの減産期間延長合意報道があったことがエネ
ルギー価格の買戻しを誘い、米雇用統計の悪化による長期金利の低
下が貴金属価格を押し上げた。

しかしその他の商品に関しては、米雇用統計の予想以上の悪化を受
けて総じて水準を切下げる流れとなった。


【本日の価格見通し総括】
週明け月曜日は、米国がメキシコとの不法移民問題交渉で合意、と
の報道を受けてリスク回避姿勢が弱まっていること、同時に米国の
雇用統計の悪化を受けた米利下げ観測の高まりを受け、投機的な買
戻しが入り、多くの商品が上昇するとみる。

ただし、基本的に景気が減速していることは間違いがないため、そ
れでも上昇余地は限定されることになろう。

その他の注目材料は中国貿易収支。市場予想は輸出が前年比▲3.8%
(前月▲2.7%)、輸入が▲3.3%(+4.0%)、貿易収支は232億ドル
(138.4億ドル)と、貿易戦争の影響が不可避となる見込みであり、
景気循環銘柄価格の下落要因となる見込み。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
週末発表された米雇用統計は、ADP雇用統計と同様、前月比+7.5万
人(市場予想+17.5万人、前月+22.4万人)と、市場予想、前月共に
下回った。

ISM製造業指数などのマインド系の統計のは減速が鮮明になってい
たが、景気の遅行指標である雇用統計の悪化は、米国の景気がやは
り後退局面に向かっていることを示唆するものだ。

雇用者数の増加がADP・雇用統計とも10万人を下回ったのは2016年5
月の統計以来である。この時は利上げの打ち止め観測が広がったが、
今回は利下げ期待を高める内容。

2016年の統計減速は、ベライゾンのストライキによる特殊要因によ
るもので、今回の雇用者数の伸び減速とはやや状況が異なる。ただ
し、単月の悪化であり、これを以って米国の景気が減速したと判断
するのは早計だろう。やはり7月に発表される6月統計を見極める必
要がある。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.5%→+3.3%)ており、米中対立の激化があった場合には▲0.5%
程度の引き下げリスクも視野に入れている。リスク資産価格に対し
て下向きのリスク。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる(トランプ大統領があからさ
まに要求を始めており、米中通商戦争の行方次第ではあり得る状況
に)。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q119の中国GDPは前年比+6.4%、前期+6.4%と市場予想
の+6.3%を上回りやや減速懸念が後退)。

・景気減速下での原油価格高止まりは、消費国から生産国への所得
移転を通じて景気の下押し要因に。また、リスク回避のドル高進行
も価格上昇を抑制。

・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的
な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中の対立激化や、米国のメキシコに対する追加関税などの米保
護主義政策の拡大により世界経済が減速する場合(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。とりあえず10月末を
期限として問題先送りしたが、メイ首相退陣、ハードブレグジット
推進派の台頭によってよりそのリスクは高まる(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まる場合。
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2019 年 6 月 7 日
「貿易戦争緩和期待で引けにかけて上昇」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「貿易戦争緩和期待で引けにかけて上昇」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はコーヒーや砂糖などのブラジルが主要生産・輸出
国である農産品が物色される流れとなったが、米国がメキシコに対
する関税引き上げを先送りする、との報道で過剰なリスク回避姿勢
が後退、米国時間の引けにかけてリスク資産は広く値を戻した。

ブラジル産農産品価格の情報は、生産地の霜害などの影響が低下し、
大幅に下落した前営業日の反動とみられる。


【本日の価格見通し総括】
本日は、米雇用統計に注目が集まる。雇用統計の先行指標であるAD
P雇用統計が市場予想を大きく下回る前月比+2.7万人(前月+27.1万
人)となったが、本日の雇用統計は+17.5万人(前月+26.3万人)と
高い水準を維持する見込みであり、予想通りであれば景気循環銘柄
に買戻しが入る展開になると予想される。

ただ、朝方ペンス副大統領がメキシコへの関税は予定通り行われる、
と発言したことで米メキシコの通商交渉が難航する、との見方が再
度台頭していることが上値を抑えよう。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
米経済統計は強弱まちまちで、中国の経済統計もさえないものが目
立っている。しかし、世界1位・2位の経済国である米中の対立は深
まりこそすれ、緩和する感じは見られない。

そもそも覇権を争うために米国から仕掛けた闘いであり、米国が果
実、具体的には交易条件の改善や、知的財産権の保護や、技術強制
移転の停止などを得るまではこの戦いを止める意味はない。

経済規模や現在の米中が置かれている状況を考えると米国側に分が
あるように見える。しかし、中国側も長期戦を覚悟しており、習近
平は「新長征」を宣言した。

ただ「長征」は歴史的には紅軍と国民党軍の対立での戦略の1つで
あるが、今回の米国との対立とは違う話であるため同列に議論して
はいけない。しかし、「長期戦を辞さない」という意思を示し、挙
国一致で米国に対応しようと宣言した、と整理するべきだろう。

この戦いが続く以上、米国と中国の財政状態は悪化し、結果的に中
央銀行に金融緩和を行うことを政権側から要求する日本型のオペ
レーションに米中とも移行していく可能性が高い。

つまり、景気が悪くなるにも関わらず、株をはじめとするリスク資
産価格が金融面を材料に上昇する可能性があるということだ。

しかし、米政権がこうした金融緩和を選挙のためだけのものと判断
し、先々金融政策が再び正常化された場合、膨らんだバブルが弾け
てしまう可能性は低くはないだろう。

目先は6月のG20で米中が何らかの合意(おそらく話し合いを継続す
ることを確認する程度を想定)があり、緩和期待と相まって一旦買
戻しが入る展開になると予想されるが、問題解決にはまだまだ時間
がかかりそうだ。

仮にトランプ大統領が来年の選挙に敗れたとしても、次の大統領も
議会の後をしで同様の対中政策を継続すると考えられるため、米中
問題はやはり長期化するとみておくべきである。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.5%→+3.3%)ており、米中対立の激化があった場合には▲0.5%
程度の引き下げリスクも視野に入れている。リスク資産価格に対し
て下向きのリスク。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる(トランプ大統領があからさ
まに要求を始めており、米中通商戦争の行方次第ではあり得る状況
に)。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q119の中国GDPは前年比+6.4%、前期+6.4%と市場予想
の+6.3%を上回りやや減速懸念が後退)。

・景気減速下での原油価格高止まりは、消費国から生産国への所得
移転を通じて景気の下押し要因に。また、リスク回避のドル高進行
も価格上昇を抑制。

・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的
な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中の対立激化や、米国のメキシコに対する追加関税などの米保
護主義政策の拡大により世界経済が減速する場合(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。とりあえず10月末を
期限として問題先送りしたが、メイ首相退陣、ハードブレグジット
推進派の台頭によってよりそのリスクは高まる(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まる場合。
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MRA 商品市場レポート for PRO

2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
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MRA外国為替レポート

2019 年 6 月 17 日
MRA外国為替レポート(6月17日号)
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1.先週の市場総括
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先週は米国によるメキシコへの関税賦課が回避されたことで週初に
リスク回避が緩和。米国株は落ち着きを取り戻したが、利下げ期待
で上値を追うにも限界があり、概ねもみ合い横ばいとなった。

週末にかけてはイラン情勢で地政学的リスクがやや意識されたが株
価はさほど下落せず。米国10年債利回りは週初やや反発上昇したが
週末にかけては地政学的リスクに押されて2.1%割れ、結果的に2.1%
前後での推移となった。

ドル円相場は108円台半ばで始まり、リスク回避による円高は一服
して前週に比べて底固さは増したものの108円台後半の上値も重く、
概ね108円台前半でのもみ合いに終始した。

週末には強めの米経済指標を受けて反発し108円50銭〜60銭でNYの
取引を終えた。

ドルが底固さを取り戻すなかユーロは総じて軟調。ユーロドル相場
は1.13台から1.12ちょうど近辺へ、ユーロ円相場は123円ちょうど
から121円70銭近辺へ、それぞれ下落した。

月曜日の東京市場のドル円相場は早朝に前週末NYの引け108円20銭
から108円60銭近辺へ飛んで高く始まり、60銭〜70銭で推移。

週末にトランプ大統領がメキシコへの関税賦課を見送る旨発表。リ
スク回避が緩和した。日経平均は21,100円台に高寄り。その後はも
み合い小動き。

この日、中国で発表された5月の貿易収支は、黒字が417億ドルと予
想を大きく上回った。輸出が前年同月比+1.1%とマイナス予想に反
してプラスとなったこと、輸入が▲8.5%と減少幅が大きかったこと
が背景。

輸出が堅調だったことで中国株は上昇した。海外市場では米国株も
堅調、小幅続伸。NYダウは6日続伸となり26,000ドルを回復した。

米10年債利回りは2.15%、2年債利回りは1.90%に上昇。ただ利下げ
期待は根強くドル円相場の上値は抑制された。引けは108円50銭〜
40銭。

ユーロドル相場は1.13近辺で推移。ユーロ円相場は122円80銭中心
に上下動していたが引けは122円60銭〜70銭。トランプ大統領は、G
20中に米中首脳会談が実現しなければ3,250億ドルの追加関税を実
施すると述べた。

火曜日の東京市場は引き続きリスク回避が緩和する流れ。ドル円相
場は108円40銭で始まり60銭近辺に上昇してもみ合い。ユーロ円相
場も122円60銭から堅調に。

日経平均は21,100円近辺で小幅高寄りの後もしっかり。後場は
21,200円近辺でもみ合い引けた。アジア株が全般に堅調だったこと
も支えに。

この日、中国政府は地方政府のインフラ投資を促進支援する旨発表
した。海外市場に入るとユーロ円相場が123円台に、ユーロドル相
場も1.1330近辺に上昇してもみ合い。米国株はアジア株の堅調を受
けて高寄りしたが反落して前日比概ね横ばい。

この日発表された米国の生産者物価指数(5月)は前年同月比+1.8%
と予想+2.0%、前月+2.2%を下回り、2017年1月以来の低い伸び。

一方、中小企業景況指数(5月)は105.0と予想102.3、前月103.5を
上回る強めの数字だった。米10年債利回りは小幅低下して2.14%。
ドル円相場は108円50銭近辺でもみ合い引けた。

トランプ大統領は、ユーロやその他の通貨は対ドルで過小評価され
ている、と述べ、また、米国の金利は高い、としてFRBに利下げを
催促した。

また、中国との通商交渉の合意は自分が個人的判断で滞らせている、
今年合意済みの条件に立ち戻らない限り最終合意するつもりはない、
と述べた。

水曜日の東京市場のドル円相場は108円50銭近辺でもみ合い、ユー
ロ円相場は122円90銭〜123円ちょうどで上下。ただ午後から欧州時
間にかけて円高となり、ドル円相場は108円30銭割れ、ユーロ円相
場は122円60銭近辺に下落した。ユーロドル相場は1.1330近辺で推
移。

日経平均は21,100円台前半で小幅安寄りもすぐに上昇して21,200円
台を回復。ただその後はじり安となって21,100円台半ばに押し戻さ
れて引けた。

米中通商摩擦への懸念は根強く、またドル円相場の上値の重さも再
確認したかたち。米国株は小幅続落。米10年債利回りは2.12%に小
幅低下した。2年債利回りは1.88%。

発表された米国の消費者物価指数(5月)は前年同月比+1.8%(予想
+1.9%、前月+2.0%)と弱め。コア指数も+2.0%と前月の+2.1%から低
下し、長期金利を押し下げた。

ドル円相場は108円40銭〜50銭でもみ合い引け。ユーロ円相場は122
円40銭〜50銭に下落。ユーロドル相場は1.1290近辺へユーロ安ドル
高となった。

木曜日の東京市場のドル円相場は108円50銭で始まり20銭〜30銭に
下落。ユーロ円相場は122円40銭〜50銭で始まり20銭近辺に下落。
ユーロドル相場は1.1290〜1.13ちょうど近辺でもみ合い。

日経平均は21,000円台前半に安寄りし21,000円割れに下落。米株軟
調を嫌気。ただその後持ち直し21,000円ちょうど近辺でもみ合い引
けた。

この日発表されたBSI大企業製造業景況指数(4-6月期)は▲3.7と
なり2四半期連続でマイナスとなった。

ドル円相場は、その後は底固く海外市場にかけて108円50銭を回復。
ユーロ円相場も122円50銭近辺に戻した。ユーロドル相場はやや下
落して1.1270〜80で上下。

イギリスでは保守党党首選挙の第1回投票が行われ、ジョンソン氏
がトップとなり、合意なき離脱リスクが高まったと意識された。ま
たユーロ圏の鉱工業生産(4月)は前年同月比▲0.4%と前月の▲0.7
%に続き低調な数字だった。

米国株は3日ぶりに反発、NYダウは100ドルの上昇。ただホルムズ海
峡でタンカー2隻が攻撃を受けたことでイラン情勢を巡る地政学的
リスクの高まりが意識された。

安部首相がイラン・ハメネイ師と会談し米国との仲介を試みたが、
師はトランプ大統領を批判。トランプ大統領もイランとの交渉を考
えるのは時期尚早として不調に終わった。

米10年債利回りは2.09%に、2年債利回りは1.83%に低下。ドル円相
場はじり安となり108円30銭〜40銭で引け。ユーロ円相場も122円20
銭に下落した。

金曜日の東京市場のドル円相場は108円30銭近辺でもみ合い。ユー
ロ円相場は122円20銭から122円ちょうど〜10銭に下落。中東情勢か
らリスク回避気味。

ただ日経平均は前日に米国株がしっかりだったことから3日ぶりに
反発。21,000円近辺で寄り付き21,100円近辺に上昇して小動き、そ
のまま引けた。

この日発表された中国の5月の主要統計はまちまち。工業生産は前
年同月比+5.0%と予想+5.5%、前月+5.4%を下回り2002年以来の低水
準の伸びとなった。

都市部固定資産投資も前月の+6.1%から+5.6%に減速。一方、小売売
上高は同+8.6%と前月+7.2%から伸びが加速し予想+8.2%を上回る強
めの数字だった。

夕刻から海外市場にかけてはさらにユーロ安円高が進み、ユーロ円
相場は121円60銭に、ユーロドル相場は1.1210に下落して引け。ド
ル円相場も108円20銭近辺に下落してもみ合いとなった。ただドル
は全般に堅調。

発表された米国の小売売上高(5月)は前月比+0.5%、前月も+0.2%
から+0.3%に上方修正され消費の堅調を示した。また鉱工業生産(5
月)は前月比+0.4%、設備稼働率は78.1%と前月の77.9%から上昇。
全般にしっかりした数字だった。

これを受けてドルは対円、対ユーロで堅調に。ドル円相場は108円
50銭〜60銭に戻して週末NYの取引を終えた。

米国株は小幅安寄りし持ち直したたが小幅安。米長期金利2年債利
回りは1.84%、10年債利回りは2.08%に小幅低下して引けた。発表さ
れたミシガン大学消費者信頼感指数(6月)は97.9と前月100.0から
悪化。貿易摩擦が尻的に悪影響を及ぼしたとされている。
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2019 年 6 月 10 日
MRA外国為替レポート(6月10日号)
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1.先週の市場総括
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先週の市場は米中通商協議がさらに難航し長期化するとの見方が広
がるなか、週初はトランプ政権による移民抑止を理由とする対メキ
シコ関税の導入表明がさらに市場の不安を高めた。

景気悪化懸念が深まりリスク回避で株価が下落。利下げ観測の台頭
により米長期金利が急速に低下し米10年債利回りは2.1%を割り込ん
だ。

ドルは全般に軟調に推移。円高というよりドル安によりドル円相場
は週央まで軟調で一時107円台に下落した。

週央には対メキシコ関税が回避されるとの期待や利下げ期待から株
価が反発。米長期金利が低迷しつつも底打ちするなかドル円相場は
108円台半ばでの推移となった。

ユーロも対ドルで堅調。週初1.11台半ばで始まったが週後半には一
時1.13をつけた。ユーロ円相場は121円ちょうど近辺で始まり、
ユーロ堅調やリスク回避の緩和で122円台を回復した。

ただ週末に発表された雇用統計が弱い数字となり利下げ期待が一段
と高まった。米10年債利回りは2.08%に低下して引け。米国株は利
下げ期待がさらに高まったことで続伸し、週を通じて堅調な値動き
となった。

そうしたなか日経平均は、週初は景気悪化懸念、米国株の下落、ド
ル安円高で押し下げられ20,300円台で低迷。しかし週央にかけて米
国株の持ち直しとドル円相場の下げ止まりで反発。20,900円近くま
で戻して引けた。

月曜日の東京市場のドル円相場は108円20銭〜30銭で始まり上値の
重い展開。ユーロ円相場も121円ちょうど中心にこのところの安値
圏で上下した。

日経平均は大幅安。20,400円を割り込み上下動。引けは20,400円近
辺。移民流入の抑止策を迫るためトランプ政権がメキシコに対して
段階的に関税を引き上げる計画を発表したことで、一段と通商懸念、
景気悪化懸念が強まった。

アジア時間夕方には米10年債利回りが2.1%割れ。海外市場に入ると
ドルは全面安。貿易摩擦への懸念が広がるなか、発表された米ISM
製造業景気指数(5月)は52.1と予想53.0、前月52.8より弱い数字。

またセントルイス連銀総裁が、世界的な貿易を巡る緊張の高まりに
よる世界経済に対するリスクおよび低調なインフレを踏まえると利
下げは近く正当化される、と利下げに対して一歩踏み込んだ発言。

市場の利下げ期待が強まり、米10年債利回りは2.07%に、2年債利回
りは1.84%に低下。ドルを押し下げた。ドル円相場は107円90銭、
ユーロドル相場は1.1260に上昇。引けはそれぞれ108円ちょうど〜
10銭、1.1240〜50。ユーロ円相場は121円50銭近辺に上昇して引け。

米国株は概ね横ばい。ただしハイテク株はフェイスブック、アマゾ
ン、アップル、グーグルに対する独禁法違反の調査開始で下落した。

火曜日の東京市場のドル円相場は108円割れで底固いものの上値重
く108円を挟む値動きとなり夕刻は108円10銭〜20銭。ユーロ円相場
はリスク選好に支えられ121円30銭に下落した後は上下しながら上
昇。

日経平均は20,400円近辺で始まり軟調となり一時300円近辺に下落
したが、20,400円近辺でもみ合い引けた。

海外市場のドル円相場は小動き。一時108円30銭に強含んだが結局1
08円ちょうど〜10銭で引けた。ユーロドル相場は1.1250中心に上下。
ユーロ円相場は121円70銭中心に上下して引けた。

米国株は大きく反発、堅調な展開。利下げ期待に加えて米国とメキ
シコの交渉への期待が支え。米10年債利回りは2.12%に反発しドル
安に一旦歯止めをかけた。

パウエル議長は、貿易摩擦による影響を注視、景気拡大維持のため
適切に行動する、と利下げ検討に道を開いたかたち。シカゴ連銀総
裁は、経済ファンダメンタルズは好調、と市場のハト派期待ほどに
は慎重な発言とならなかった。

水曜日の東京市場のドル円相場は108円ちょうど〜10銭で始まった
あと底固いながら上値も重く小動き。ユーロドル相場も1.1260〜70
で推移。ユーロ円相場は121円70銭〜80銭。

日経平均は米国株の上昇、ドル円相場の下げ止まりを好感して
20,700円で高寄りし、700円台後半でもみ合い引けた。

海外市場に入るとイタリア問題を巡ってユーロが上下動。ユーロは
対円で122円20銭、対ドルで1.1280〜90に上昇していたが、EUがイ
タリアに対し過剰財政赤字の懲戒手続きを開始、との報道で下落。
ユーロ円相場は121円60銭に、ユーロドル相場は1.1250台に押し戻
された。その後米国市場に入るとドル安が進んだ。

発表されたADP雇用報告(5月)で雇用者数前月比が+27千人と予想+
190千人、前月+275千人から大きく鈍化。米10年債利回りは2.08%に
低下。ドル円相場は107円80銭台に下落し、ユーロドル相場も1.13
台にユーロ高ドル安。

FRB理事や総裁らからハト派的な発言が相次いだことも金利を押し
下げドル安を促した。

しかしその後メキシコに対する関税導入が回避されるとの見方から
米国株が続伸しドルは反発した。ナバロ国家通商会議委員長が、対
メキシコ関税適用はないかもしれない、と発言。

グラスリー米上院議員も、メキシコへの関税発動はないだろう、と
述べた。

米10年債利回りは2.13%に反発。ドル円相場は108円50銭に上昇して
引け。ユーロドル相場は1.1220から30でもみ合い引けた。ユーロ円
相場は121円70銭近辺。

木曜日の東京市場のドル円相場は108円40銭台で始まり早朝に20銭
に下落。ユーロ円相場も121円70銭から50銭へ。その後も上値の重
い展開。

ドル円相場は40銭に戻したもののじり安となり108円10銭〜20銭で
もみ合い。ユーロ円相場も121円50銭中心に上下した。

日経平均は20,700円台後半で始まり800円台に乗せてもみ合いとな
ったが引けにかけて800円割れに押し戻された。

海外市場に入るとユーロが上下動。ECB理事会では来年6月まで利上
げなし、とフォワードガイダンスが変更となった。ただ利下げまで
織り込み始めている市場の予想には届かず。9月に開始される長期
資金供給オペの金利が発表となり、0.1%〜▲0.3%とされたが、これ
はややタカ派的と判断された。ユーロは対ドルで1.13に上昇。

しかしドラギ総裁は定例記者会見で、金融正常化には程遠い、景気
不透明感が増している、数人が利下げを提案、とされ、ユーロドル
相場は1.1250割れに反落した。

米国株は続伸。米国とメキシコの交渉が続き関税回避との思惑も台
頭。リスク選好が回復した。ドル円相場は108円50銭台に上昇し引
けは40銭。ユーロ円相場は122円20銭から30銭に上昇して引け。米
10年債利回りは2.12%でほぼ変わらず。


金曜日の東京市場の為替相場は米国の雇用統計発表を控え小動き。
ドル円相場は108円40銭〜50銭近辺でもみ合い。ユーロ円相場は
122円20銭を中心に上下。ユーロドル相場は1.1260〜70でもみ合い。

日経平均は20,800円台で高寄りし、底固くもみ合い小幅上昇し
20,900円手前で引けた。

注目の米雇用統計(5月)は、非農業部門雇用者数・前月比が+75千
人と予想+185千人を大幅に下回り、前月の+225千人から大きく減速。
平均時給の上昇率も前月比が+0.2%と予想+0.3%より弱めで前月と変
わらず、前年同月比は+3.1%と前月および予想+3.2%に届かなかった。

これら弱い数字に再び利下げ期待が強まり米長期金利は低下。10年
債利回りは2.08%、2年債利回りは1.85%。為替市場ではドルが全面
安。ドル円相場は一時107円90銭に、ユーロドル相場は1.1320に、
ドル安が進んだ。

一方、米国株は利下げ期待が強まり長期金利が低下したことを好感
して上昇。堅調なまま週の高値引け。リスク選好が回復するなか円
は軟調となり、ドル円相場は108円20銭で引け。ユーロ円相場は
122円60銭〜70銭に上昇して引け。ユーロドル相場は1.1330〜40で
ユーロ高ドル安のままNYの取引を終えた。

なお、週末にはトランプ大統領がメキシコとの合意で関税賦課を見
送ることを発表している。
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2019 年 6 月 3 日
MRA外国為替レポート(6月3日号)
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1.先週の市場総括
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先週の市場は米中通商協議がさらに難航し長期化するとの見方を織
り込みつつ、加えてトランプ政権が対メキシコ関税引き上げを打ち
出したことで、景気悪化懸念からリスク回避的な状況が一段と深ま
った。

3連休明けの米国株は週初こそ堅調に始まったが、中国がレアアー
スの対米禁輸を検討するとの報道を嫌気して下落。日経平均も週央
から大きく下落。

さらに日本時間金曜日の朝方に、トランプ政権が対メキシコ関税引
き上げを表明したことで日経平均が20,600円に下落し安値引けとな
った。米国株も週末にかけて大幅安。米10年債利回りは2.13%に大
きく低下した。

為替市場では当初ドルは安全通貨として底固く、円高にもかかわら
ずドル円相場は概ね109円台半ばを中心に方向感のない展開。一方
ドル以外の通貨の対円相場(クロス円相場)では円高が進んだ。

ユーロは、イタリアの財政不安が高まったこともあり、対ドル、対
円、ともに下落。ただドルは週末には底固さを失い円が全面高。ド
ル円相場は108円30銭、ユーロ円相場は121円ちょうど近辺で取引を
終えた。

月曜日の東京市場のドル円相場は110円30銭で始まり底固い値動き。
40銭〜50銭でもみ合いとなった。ユーロ円相場も122円50銭台から
70銭に上昇。日経平均は21,150円〜21,200円で上下動してそのまま
引けた。

トランプ大統領の訪日により開催された日米首脳会談ではとくに明
確な材料はなし。日米通商協議は7月の日本の参議院選挙以降に本
格協議を行う、とトランプ政権が安倍政権に配慮を示した。

この日はロンドン、NY、ともに休場。ドル円相場は109円50銭台で
小動き、動意なし。ユーロドル相場は1.12ちょうど近辺。ユーロ円
相場は122円60銭〜70銭。

週末に欧州で行われた欧州議会選挙では親EU勢力が3分の2を堅持し
たものの、連立与党は合計で過半に届かず。他の親EU勢力が議席を
伸ばし、一方で極右勢力も議席を伸ばした。

イタリア・サルビーニ副首相率いる反EU政党「同盟」も欧州議会で
議席を増やした。

火曜日の東京市場のドル円相場は109円50銭を中心に上下した後、
夕刻にかけて109円20銭に小幅安。ユーロ円相場も122 円60銭から
下落して30銭中心の上下となった。

日経平均は21,200円で寄り付き堅調。21,250円〜300円でもみ合い
引けた。

海外市場に入るとドル円相場は109円50銭〜60銭に持ち直し。ユー
ロ円相場も122円60銭に反発。ただその後は円高に振れた。

中国の共産党系メディアが、対米レアアース輸出制限を検討と報じ
たことで、市場の不安感が高まった。米国株は小高くスタートして
いたが後場から引けにかけて大きく下落した。

米10年債利回りは2.26%と1年8ヶ月ぶりの低水準に低下。為替市場
ではクロス円相場が下落。ユーロ円相場は122円10銭近辺に下げて
引けた。ユーロは対ドルでも小幅下落して1.1160〜70。ドル円相場
は109円30銭台。

この日発表された米国の消費者信頼感指数(5月)は134.1と予想
129.8、前月129.2を上回ったが反応は鈍かった。ダラス連銀製造業
景気指数(5月)は▲5.3と予想5.8、前月2.0から悪化。

水曜日の東京市場のドル円相場は109円30銭を中心に上下。ユーロ
円相場は122円10銭を中心に上下。夕刻にかけてはユーロ安円高が
進み121円80銭〜90銭に。ユーロドル相場も1.1150に下落した。ド
ル円相場は109円20銭に弱含み。

日経平均は米株安を嫌気して大幅安寄りとなり21,000円割れ。さら
に20,900円も一時割ったが、その後は21,000円近辺でもみ合いとな
った。海外市場に入ると米国株が大幅続落。

人民日報も、対米対抗手段としてレアアースを利用する用意がある、
と報じ、米中通商懸念、世界経済悪化懸念が強まった。

米国株は引けにかけて持ち直したが、ダウは前日比▲220ドル。リ
スク回避のなか米10年債利回りは一時2.21%に低下し、引けは2.26%。

為替市場ではドルが堅調。ユーロドル相場は1.1130へユーロ安ドル
高が進んだ。ユーロは軟調。ユーロ円相場は121円60銭に下落した。
ドル円相場は109円60銭〜70銭に小幅上昇して引け。ユーロ円相場
も122円ちょうど近辺に戻した。

木曜日の東京市場のドル円相場は109円60銭で始まり底固く、夕刻
には80銭近辺に小幅上昇した。ユーロ円相場も同様に122円ちょう
どから122円20銭へ。ユーロドル相場は1.1130〜40でもみ合い。

日経平均は米株安を嫌気して続落。20,900円割れから800円へ。た
だその後は持ち直して20,950円近辺で引けた。アジア時間に米10年
債利回りがやや上昇して推移し、市場心理を支えた。

海外市場ではドルは底固いながら小動き。発表された米GDP(1-3月
期、改定値)は前期比年率+3.1%と速報+3.2%から若干下方修正とな
ったが予想通り。個人消費と輸出は上方修正され、景気の足腰はな
おしっかりしているとの評価。

一方、イタリア・サルビーニ副首相は、税制改革など優先政策が果
たされなければ連立解消の覚悟、と述べ不安感を煽った。

米国株は3日ぶりに反発。一方米10年債利回りはなお低下基調で
2.22%。ドル円相場は一時109円90銭に接近したが結局109円60銭近
辺で引け。

ユーロドル相場は1.1130近辺で変わらず。ユーロ円相場は122円ち
ょうど近辺で引け。

この日、FRBクラリダ副議長は、米国景気は非常に良好な状態、と
しつつも、予防的に行動する必要性を感じれば、失望すべき経済指
標だけでなくリスクの高まりが利下げを促す引き金となる可能性も
考えられる、と述べた。

通商リスクが視野に入っているとみられるが、現時点ではそこまで
達していないとの判断か。

金曜日の東京市場ではクロス円相場を中心に円が全面高となった。
日本時間朝方、トランプ大統領がメキシコからの輸入品すべてに関
税を賦課する方針を発表。メキシコが米国への不法移民を阻止しな
ければ、6月10日に5%、その後、状況に改善がみられなければ段階
的に25%まで引き上げる、とした。

これにより再び通商懸念が高まり、景気悪化を織り込んでリスク回
避の動きが広がった。日経平均は20,800円割れで始まり後場に一段
安。20,600円近辺で安値引けとなった。

ドル円相場は109円60銭近辺で始まり、午後には109円を割り夕刻に
は108円70銭〜80銭でのもみ合いとなった。ユーロ円相場は122円ち
ょうどで始まり、121円20銭〜40銭でもみ合い。

この日、発表された中国のPMI製造業景況感指数(5月)は49.4と予
想50.5、前月50.1から大きく悪化して景況感の分かれ目である50を
割り込んだ。

海外市場に入ると米国株が大幅安。NYダウは前日比▲350ドル。
米10年債利回りは2.13%まで低下した。ドルは軟調。ドル円相場は
じりじりと下落してNYの引けは108円30銭。

円は全面高となり、ユーロ円相場は121円ちょうど近辺で引けた。
ユーロドル相場は1.1170近辺にややユーロ高ドル安となった。

原油価格は世界景気悪化懸念・需要減退予想から下落し、WTI先物
は53.50ドル。発表されたミシガン大学消費者マインド指数(5月・
確報)は100.0と速報102.4から下方修正された。一方、個人所得・
消費支出(4月)はなお堅調な数字を示した。
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2019 年 5 月 20 日
MRA外国為替レポート(5月20日号)
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1.先週の市場総括
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先週も米中通商交渉をめぐる情報に翻弄される展開となったが、米
国が他の国・地域との交渉では前進させる動きをみせたこと、米国
の経済指標が良好だったことで、リスク選好が支えられた。ドル円
相場は109円70銭近辺で始まり、中国が報復関税の実施を決めると
一時109円ちょうど近辺に下落したが、上下動しつつ週末には110円
台を回復した。

ユーロ円相場は123円台前半で始まったが、米中交渉に加えイタリ
ア財政に対する懸念から軟調となり一時122円に接近する場面も。
週末にはリスク選好に支えられ122円80銭近辺で引け。

米国株は週初の中国の対米報復関税を受けて大きく下落して始まり、
その後は持ち直したが、前週末の水準を超えられず。日経平均も一
時21,000円を割り込んだが、その後は堅調に推移して前週末とほぼ
同水準の21,250円で引けた。

米10年債利回りは米中交渉への警戒感や利下げ観測が再び強まった
ことから2.4%近辺で低迷したまま。

月曜日の東京市場のドル円相場は109円70銭〜80銭で、ユーロ円相
場は123円20銭〜40銭でともに上下し、夕刻にはやや円高に振れた。

日経平均は21,200円割れで安寄り、200円台に戻したものの後場は
上値の重い展開となり、結局21,200円割れで引けた。

海外市場のドル円相場は109円60銭〜70銭のもみ合いから109円ちょ
うど近辺に急落。ユーロ円相場も122円60銭近辺へ。

米国は新たに3,250億ドルの中国製品に追加関税を発動する手続き
を開始。中国は対米輸入品600億ドルに対する追加関税を発表した。
市場はあらためて米中交渉の難航を嫌気。リスク回避心理が広がっ
た。

米国株は大幅安、急落となり、NYダウは600ドル以上の下げ。米長
期金利10年債利回りは2.40%に低下。円は全面高となった。ドル円
相場はその後下げ止まったものの109円20銭〜30銭、ユーロ円相場
は122円60銭〜70銭で引けた。

火曜日の東京市場のドル円相場は109円20銭で始まり60銭台に反発。
ユーロ円相場は122円60銭から123円台を回復し、さらに夕刻には
123円30銭〜40銭に上昇した。

日経平均は米国株の急落と円高を嫌気して20,800円割れで大幅安寄
り。ただその後、前場には21,000円を回復し21,000円〜21,100円で
もみ合い引けた。

トランプ大統領が6月末の大阪G20サミットで習主席と首脳会談を行
うとしたことで、なお進展期待が回復し株価を支え円高に歯止めが
かかった。中国政府も交渉継続で合意していることを確認。

海外市場に入るとユーロが下落。イタリアのサルビーニ副首相が、
雇用拡大に必要なら政府はEU財政規制に違反する用意がある、と発
言したことでイタリア国債が売られユーロ売りの動きとなった。
ユーロは対ドルで1.1230台から1.12ちょうど近辺へ、ユーロ円相場
は122円80銭〜123円ちょうどで上下。

一方、米中通商交渉をめぐってはやや安心感も。ムニューシン米財
務長官が近く訪中する可能性、交渉継続を望んでいる、との報道。
トランプ大統領は、適切な時期が来れば中国とディールすると発言
した。

米国株は上昇。ドル円相場は109円60銭〜70銭を中心にもみ合いと
なり引けた。

水曜日の東京市場の為替相場は小動き。ドル円相場は109円60銭〜
70銭、ユーロ円相場は122円90銭中心に、それぞれ上下動。日経平
均は21,100円台で寄り付き一時は割り込んだものの持ち直し、後場
には一段高となり21,100円台後半で引けた。

中国で発表された4月の主要経済指標はいずれも弱い数字。都市部
固定資産投資は前年同月比+6.1%と前月の+6.3%から減速。鉱工業生
産は同+5.4%(前月+8.5%)、小売売上高は同+7.2%(前月+8.7%)。

これらの数字は弱かったが中国政府が何らかの景気対策を講じると
の期待感がむしろ高まって中国株・上海総合指数は上昇。日経平均
も堅調となった。

欧州市場に入ると再びユーロが下落。イタリア副首相が、EU財政規
律違反をいとわず、と繰り返した。ドイツ国債は質への逃避で買わ
れ10年債利回りはマイナス0.10%と2016年以来の低水準へ低下した。

ユーロドル相場は1.1180へ、ユーロ円相場は122円20銭割れ。ドル
円相場も109円20銭近辺に下落した。米国市場に入ると米国株が下
落して始まったものの上昇し前日の高値を抜いてプラス圏に。

米国の小売売上高(4月、前月比▲0.2%)や鉱工業生産(同、▲0.5
%)は冴えない数字だったが、通商問題をめぐるポジティブなニ
ュースが支えとなった。

トランプ大統領が輸入車に対する追加関税導入判断を最大6か月先
送りとの報道。ムニューシン財務長官が、カナダ・メキシコに対す
る鉄鋼・アルミ関税が撤廃に向け近づいている、と述べたことが好
感された。

円は全般的に軟調。ドル円相場は109円60銭に、ユーロ円相場は一
時123円台に急騰するなど値動きの荒い展開となり122円70銭〜80銭
近辺でもみ合い引けた。ユーロドル相場は1.12近辺。米10年債利回
りは2.38%に低下。

木曜日の東京市場のドル円相場は109円60銭で始まり40銭〜50銭で
上下。ユーロ円相場は122円80銭で始まり60銭〜70銭で上下。

日経平均は反落、安寄り、早々に21,100円を割り込み、その後は
21,000円〜21,100円でもみ合い引けた。

米国が中国ファーウェイ社の通信機器の販売を事実上制限する措置
を発表したことで、あらためて米中交渉への懸念が広がった。

海外市場に入るとユーロが持ち直し。ユーロ円相場は122円80銭〜
123円ちょうど、ユーロドル相場は1.1220近辺へ。またドル円相場
は米国市場にかけて109円90銭近辺に上昇した。

米国株は続伸し寄り付きから堅調。発表された住宅着工件数(4
月)が季節調整済み年率換算で1,235千戸(前月1,139千戸)、フィ
ラデルフィア連銀製造業指数(5月)が16.6(予想10.0、前月8.5)
と強い数字だったことや、良好な企業決算が好感された。

そうしたなかユーロは下落。イタリア副首相がEUの財政規律を批判
したことが再三嫌気された。ユーロドル相場は1.1170〜80、ユーロ
円相場は122円70銭に下落。米10年債利回りはやや反発して2.40%。

金曜日の東京市場のドル円相場は109円90銭から一時110円台に。
ユーロ円相場も122円70銭から90銭にやや円安が進んだ。日経平均
は堅調な米国株やドル高円安を好感して21,200円台半ばで高寄りし、
続伸して21,400円に接近した。

しかし中国国営メディアが、米国が中国に脅しをかけている状況で
は協議を再開させるつもりはない、米国側に誠意が感じられない、
真に誠意を示す動きがなければ米当局者が訪中して協議を続ける意
味がない、と報じたことで株安・円高に。日経平均は反落して21,2
50円近辺で引けた。

海外市場にかけてドル円相場は109円60銭、ユーロ円相場は122円30
銭近辺に下落した。海外市場に入るとドル円相場、ユーロ円相場と
もに持ち直し。

米国は鉄鋼アルミ関税撤廃でカナダ、メキシコ両国と合意。対日・
対欧自動車・部品輸入関税発動の180日間延期を決定。

発表されたミシガン大学消費者信頼感指数(5月)は102.4と予想97.
7を大きく上回り前月97.2から上昇して2004年以来15年ぶりの高水
準となった。

ドル円相場は110円台に乗せて引け。ユーロ円相場は122円90銭台。
米国株は安寄りしたのち持ち直し下げ幅を縮小したが、米中通商交
渉は不透明感を増したままとなり、前日比マイナスで引け。米10年
債利回りは2.39%と低迷したままとなった。
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2019 年 5 月 13 日
MRA外国為替レポート(5月13日号)
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1.先週の市場総括
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先週初、合意間近とみられていた米中通商交渉をめぐり状況が一変。
中国がこれまでの合意を修正し国内法の修正を拒んできたことから
米国が不信感を強めて協議が後退。トランプ政権が対中関税引き上
げを打ち出し、市場の警戒感が一気に高まった。

当初は交渉を前にした脅しとの見方もあったが、次第に実施の可能
性が高いとの見方から不安感が広がった。

中国の劉鶴副首相は8日訪米の予定を9日に延期しつつワシントンを
訪問し、交渉が始まったが容易に合意はできず。現地10日0時、日
本時間10日金曜日午後1時に2,000億ドルの関税引き上げは実施され
た。

株式市場は週初から大きく下落。日経平均は連休明けから4日続落
となり連休前の引値22,200円台から先週末は21,300円台まで下げた。

リスク回避が強まるなか為替市場では円高が進み、ドル円相場は
109円台半ば、ユーロ円相場は一時122円台半ばに下落した。

ただ今後も交渉が継続する見込みとなったこと、今回の短時間の交
渉について米国側が建設的と評価したこと、から週末にはやや安心
感が回復。株価は下げ止まり、円高も一服した。ドル円相場は110
円近辺、ユーロ円相場は123円台半ばで週末NYの取引を終えた。

6日月曜日の東京市場は連休最終日で休場。5日日曜日にトランプ大
統領が、中国が合意を後戻りさせようとしている、中国に対して追
加関税引き上げを行う、2,000億ドルについて10%から25%に、さら
に3,250億ドルについても25%に引き上げを検討、と発言。アジア市
場は緊張感のなかで始まった。

リスク回避が強まるなか、ドル円相場は前週末の111円10銭近辺か
ら110円60銭〜70銭に下落して始まりすぐに30銭まで下落。ユーロ
円相場は124円台半ばから123円半ばに下落して始まった。

中国株はトランプ発言を受けて全面安・大幅安。米中ともに交渉決
裂は避けたいだろうとの見方は根強いなか、トランプ発言が交渉を
前にした脅しとの見方もあり、その真意を探る不安定な値動きに。

ドル円相場はその後海外市場にかけて戻して110円70銭〜80銭、
ユーロ円相場は123円台後半で上下。

海外市場に入ると欧州株も大幅安。米国株も大きく下げてスタート
したが、その後は持ち直して小幅安にとどまった。ドル円相場は
110円80銭〜90銭、ユーロ円相場は124円台に戻して引けた。米10年
債利回りは小幅低下して2.50%。

火曜日、連休明けの東京市場は早朝から円高の動き。ドル円相場は
110円80銭台から60銭へ、ユーロ円相場は124円20銭から123円80銭
台へ。

日経平均は小幅安寄りもその後は下落して22,000円へ下落。後場に
は一段安となり21,900円近辺で引けた。海外市場に入るとリスク回
避が一段と強まった。

欧州委員会が公表した経済見通しではユーロ圏とくにドイツの成長
率見通しが大きく引き下げられた(前回1.1%から0.5%に)。

またライトハイザーUSTR代表が10日0時をもって2,000億ドルについ
て関税引き上げを決定した旨を表明。中国による合意文書案の修正
は深刻とした。

中国との交渉が当初予定の8日から1日延期となり9日からとなった
ことから、引き上げまでわずか1日となり関税引き上げは不可避と
の見方が強まった。

これらを受けてグローバル景気失速懸念から米国株は大幅安。米国
株の予想変動率指数であるVIXインデックス(別名、恐怖指数)は
大幅上昇。米10年債利回りは2.45%に低下した。

ドル円相場は110円20銭まで下落。ドル以外の通貨に対する円相場
(クロス円相場)における円高が顕著。ユーロ円相場は123円20銭
に低下して40銭で引けた。ユーロドル相場は1.12を中心に上下。

水曜日の東京市場のドル円相場は110円20銭台で始まり110円割れ。
ユーロ円相場も123円40銭で始まり20銭を割った。日経平均は
21,600円で大幅安寄り。その後も軟調で後場には21,500円台前半に
下落。引けにかけてはやや戻して21,600円手前で引けた。

ドル円相場はその後110円台に戻して海外市場にかけても110円ちょ
うど〜20銭でかろうじて110円を維持。ユーロ円相場も123円20銭〜
30銭近辺でもみ合いとなった。

米国株は下げ止まり横ばい。翌日からの米中通商交渉を見極めよう
との姿勢が強まった。USTRは2,000億ドルについての関税引き上げ
を官報で正式に発表。中国は対抗措置を表明した。

木曜日の東京市場のドル円相場は110円ちょうどを挟んで小動き上
下動。ユーロ円相場も123円ちょうどを挟んで上下。日経平均は
21,500円近辺で寄り付き続落して21,300円台前半まで下げた。後場
にはやや持ち直したが引けは21,400円近辺。

夕刻から海外市場にかけては一段と円高が進み、ドル円相場は109
円60銭へ、ユーロ円相場は122円60銭を割り込んだ。ただ海外市場
に入ると持ち直して上下。ドル円相場は109円90銭に反発した後、
50銭に下落、60銭〜80銭で上下した。

ユーロ円相場は123円ちょうど〜20銭に戻して上下。ユーロドル相
場は1.12ちょうどから1.1250近辺にユーロ高ドル安が進んだ後は
1.1220近辺でもみ合い。

米国株は大幅安の後に持ち直し、前日比下落したが下落幅を縮めて
引けた。中国・劉鶴副首相がワシントンに到着。トランプ大統領は、
習主席から素晴らしい書簡を受け取った、主席と電話会談の可能性
がある、と述べた。この発言を受けて株安には歯止めがかかった。

金曜日の東京市場では米国の対中関税引き上げ発動期限である午後
1時を前にやや円安に巻き戻しが入った。ドル円相場は109円70銭で
始まり一時110円台を回復、午後1時には109円80銭近辺。ユーロ円
相場は123円10銭で始まり123円60銭に上昇した後、20銭〜30銭。

日経平均は21,400円で寄り付き一時21,600円近くに戻したが反落。
後場早々、1時ころには21,200円近辺に下落した。

結局、対中関税の引き上げは実施へ。市場は織り込み済みで反応は
鈍く、若干円高に振れたにとどまった。

海外市場に入ると、米国株があらためて関税引き上げ実施を嫌気し
て大幅安となり前日の安値割れ。つれてドル円相場は一時109円50
銭近辺に、ユーロ円相場は123円10銭台に下落した。

ただムニューシン財務長官が、話し合いは建設的だった、と述べ、
またトランプ大統領は、合意は全く急ぐ必要はない、2日間の協議
で率直かつ建設的な対話をもった、今後の協議進展次第で関税は撤
廃か維持かのいずれか、習主席との関係は引き続き強固だ、と発言。

市場は交渉継続を好感するかたちで株価は大きく戻して前日比プラ
スに。ドル円相場は110円ちょうど近辺まで反発してNYの取引を終
えた。ユーロ円相場は123円50銭〜60銭。ユーロドル相場は1.12台
前半。
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