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MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2018 年 11 月 1 日
「景気循環系商品総じて軟調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「景気循環系商品総じて軟調」

昨日の商品価格は株が買戻しで続伸したが、景気循環系商品価格は
下落、非景気循環系商品価格が上昇した。実質金利の上昇とドル高
進行が、株価の上昇の影響を上回った。


株は市場参加者のリスクテイクの指標であり、景気循環系商品価格
が上昇してもおかしくない局面であったが、両者は異なる動きとな
った。これは景気が転換点に差し掛かっていることを示唆している
可能性がある。その意味で昨日の市場の動きは注目するべきかもし
れない。


通常、景気が回復する→商品の需要が増加する、企業の業績が回復
する→商品価格が上昇、株価が上昇、という流れになる。景気が後
退するときはこの逆である。

しかし、株価はある意味「過去の業績の指標」であり、3ヵ月前に
提示している営業計画と比較して良かったか、悪かったかが価格を
動かしやすい。もちろん業績見通しが材料になることもあるが、そ
れにしても結局3ヵ月後の決算を見て修正されることになる。

これに対して原油をはじめとする商品価格は「今の需給」を表す。
景気が悪くなれば、具体的に消費を減らすという行為が行われる。
省エネはそれのいい例だろう。

そのため、景気が悪くなる、あるいはよくなる時には株価よりも先
に需要が減少/増加して価格に影響する可能性が高いと考えられる。

すなわち、株価が上昇しているが、それにも関わらず特段個別の材
料がない中で商品価格が下落しているということは、景気が何らか
の転換期に差しかかっている可能性がある、ということである。

もちろん、本日も株価が上昇し、商品価格が上昇すればそうではな
かった、ということになるかもしれないが特に「景気が同じ方向に
動いているときに、類似の動きになりやすい商品同士が異なる動き
をする」というのは重要なメッセージであると考えるべきだろう。

足元、取得できる経済統計を見るにまだ世界経済は成長しているた
め、商品需要の増加に供給が追い付かない場合、価格が上がっても
おかしくないと考えているが、そろそろ合わせて価格下落時の対応
についても考えるべきタイミングにきているのではないか。


本日は、景気の位置どころを探るうえで重要な米ISM製造業指数に
注目している。市場予想は59.0(前月59.8)となっているが、昨日
発表されたシカゴ購買部協会指数が58.4(市場予想 60.0、前月
60.4)と市場予想を上回る減速となっていることを考えると、予想
よりも下回る可能性が高いと見ている。

その場合、景気循環銘柄価格は下落し、非景気循環銘柄価格の上昇
圧力が強まる展開になるのではないか。
詳細を見る
2018 年 10 月 31 日
「株を除き総じて軟調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「株を除き総じて軟調」

昨日の商品価格は株が買戻しで上昇したが、商品価格は広く下落し
た。景気の先行きへの懸念が広がる中で欧州発の材料でドルが上昇
したこと、株の戻りに伴う長期金利の上昇で実質金利が上昇したた
め。


循環的な景気の調整局面にある中で、米国主導の保護主義政策が景
気循環系商品価格の重石となる状況に大きな変化はない。

ただ、足元の調整が「年度末」を意識した株の利益確定の動きに連
れるものである可能性も高く、このまま調整圧力が強まれば弊社の
予想と異なり年初から一旦買戻しが入る可能性もある。


いずれにしても米中間選挙を経て、米国の同盟国や中国、中東に対
するスタンスに変化があるか否かに依拠するが、恐らく特に中国に
対するスタンスは、民主党・共和党のいずれが勝利したとしても変
わらないと予想される。

商品価格は景気動向、それに伴う需要動向、生産動向が価格を決定
するが、2000年以降、投機的な取引が価格に与える影響は無視でき
なくなっている。

余り知られていないが、「一目均衡表」が海外投資家にも使われる
ようになっていることは知っておいてもよく、現在のように目立っ
た材料がない時に、価格の方向性を占う上では有効な手法の1つで
ある。

例えば原油価格は6月の米国による中国の制裁で一目均衡表の雲を
下抜けしたが、その後、イランに対する制裁強化などで8月に、雲
が薄くなっているところを上抜けしている。そして今、株価の下落
を受けて再び雲の下限を試しているが、昨日はこの水準をかろうじ
て維持した。

仮に何かの材料が噴出して価格が上昇、雲を上抜けすれ11月中は80
ドルを上回る水準での推移が予想され、下抜けすれば雲が厚いため、
逆に12月頃に再び上昇余地を探る動きになる可能性がある。

LME銅は6月の米国の中国に対する制裁強化決定で、雲が最も薄くな
っているところを下抜けした。その後、厚い雲に遮られ低水準での
推移が続いたが10月には再び雲を上抜けした。

しかし、実質金利の上昇やドル高もあって再び一目均衡表の雲を下
抜けしている。比較的雲は薄いためしばらくは6,100ドル程度を中
心レンジにもみ合うことになると予想される。

その他、すべての商品で確認したわけではないが、海外の投資家も
このチャートを見ながら売買している可能性はあり、そうなると価
格は俗に言われるようにチャートに従った動きになりやすい。

現在のように方向性が出やすい材料が出てこない環境では、こうし
たチャート分析も必要だろう。


本日は先行きを見る上での手がかり材料となる、米GDP、米ISM製造
業指数の先行指標であるシカゴ購買部協会指数(市場予想 60.0、
前月60.4)に注目したい。市場予想は減速を予想しているが引き続
き高い水準を維持する見込みであり、景気循環系商品価格は軟調な
がらも高値圏を維持するだろう。
詳細を見る
2018 年 10 月 29 日
「軟調推移もドル安と米GDPを受けて下げ幅削る」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「軟調推移もドル安と米GDPを受けて下げ幅削る」

昨日の商品価格はコーヒーやココアなどのその他の農産品の一角と
エネルギー価格が上昇したが、非鉄金属株などが下落した。


基本的には景気に対する懸念が強まる中で、景気循環銘柄が売られ、
安全資産が売られる流れだったが、米GDPが市場予想を上回ったこ
とや、引けにかけてのややテクニカルなドル指数の下落が投機的な
買戻しを誘ったためとみられる。

特殊要因で動いているのは、コーヒーや粗糖などであり、その他の
銘柄はそれ程目立った固有要因があるわけではない(詳しくは本日
のMRA's Eyeをご参照下さい)。


週末金曜日、日本にとって大きなニュースは、やはり日中首脳会談
だろう。会談の内容や、日中首脳の合意内容の詳細は新聞紙面など
に譲るが、ポイントをまとめると以下の通りだ。

・競争から協調、お互いパートナーとして脅威にならない、自由で
公正な貿易体制の発展の3原則を確認
・習主席の来年の日本訪問を打診
・中国へのODA終了
・第三国でのインフラ開発協力を推進
・尖閣諸島の周辺海域での衝突回避のための意思疎通の強化
・東シナ海のガス田の問題早期解決
・日本の食品の輸入規制緩和

この10年間、関係が悪化する一方だった同国との関係だが、これら
が本当に実行されるのであれば、少なくとも経済面で日本への影響
は緩和されることになる。

しかし、今までこうした合意を掌返ししてきた歴史を中国は持って
おり、また、今回の歩み寄りは明らかに米国の中国に対する対応の
変化によって、日本と米国の関係にくさびを打ち込むのが主目的で
あることを考えると、諸手を上げて喜べる話ではないだろう。

ただ、先端技術や知的財産分野で日中が協力する、「日中イノベー
ション協力対話」の創設で合意している。中国はこれにより、日本
の先端技術を手に入れることを視野に入れているわけだ。

日本は中国との対話を通じて、中国が知的財産を適切に管理する仕
組みづくりに関与できれば、と考えているが世界の覇権、とくにハ
イテク分野で覇権を狙っている国が、すんなりとそれを飲むとは思
えない。

とはいえ、隣国との緊張緩和は歓迎すべきことであり、不用な地政
学的リスクの高まりの回避につながるため、景気後退時の過剰なリ
スク資産価格の下落を抑制し、景気にとってはプラスに作用する。
景気循環系商品価格にもプラスに作用するだろう。

しかし、米国はとりあえず本件に関しては静観の構えだが、状況に
よっては日本に圧力を掛けてくる可能性は十分にあり得る。米中の
問題は11月の中間選挙後に開催されるかもしれない、米中首脳会談
を見極める必要があるだろう。

恐らく、制裁は継続するが、来年1月から予定されている関税引き
上げ時期を延期する、といった交渉カードが切られる可能性はある
と考える。


週明け月曜日は目立った材料がない中、引き続き企業決算、株価動
向をにらみながら神経質な推移になるだろう。基本は景気循環系商
品に下押し圧力が掛かる展開になると予想している。
詳細を見る
2018 年 10 月 26 日
「景気循環系商品総じて安く」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「景気循環系商品総じて安く」

昨日の商品価格は非景気循環系商品が引き続き物色され、大幅続落
の反動からエネルギーが物色されたが、景気循環銘柄が総じて軟調
な推移となり、米金利が上昇する中で実質金利上昇したため、金利
系の安全資産である貴金属セクターも売られた。


引き続き世界的な政治的な動きが、商品相場に大きな影響をもたら
しているのは事実であるが、それ以上に中期的には、やはり循環的
な景気の変動が価格に与える影響が大きいと見ている。

原油価格動向を見ていると、景気の後退局面入りが近い可能性が高
まっていると考えられる(詳しくは本日のMRA's Eyeをご参照下さ
い)。


足元、新たな混乱の火種として市場が意識しているのが、米国がロ
シアに対して一方的にINF(中距離核戦力全廃条約、Intermediate-
Range Nuclear Forces Treaty)の廃棄を通達したことである。

この条約は、地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルの廃棄を求
めるものであるが、これを撤廃することで米国の核戦力を拡大し、
中国とロシアをけん制することが目的のようだ。

今まで仲良くしていたロシアや中国に対して180度、対応が変わっ
たわけだが、これは「トランプ大統領の気まぐれ」ではないのでは
ないと考えられる。

この類の話をする場合、どうしても憶測が入ってしまうので(密室
での決定であるため証拠がない。証拠を得るには公文書が公開され
る必要がある)、ここから先は状況証拠からの分析であるため、割
り引いて読んでいただきたい。

トランプ政権の閣僚が次々と辞任や更迭されているが、これはトラ
ンプ大統領が気に食わなかったから、というのもあるだろうがむし
ろ共和党議会の意向が強く働いているためと考えるほうがすっきり
する。

恐らく、であるが共和党内でのキリスト教福音派とその他の勢力の
抗争が終了し、福音派が共和党をほぼ掌握、福音派の意向が強く政
権スタッフの指名に影響しているのだろう。

トランプ大統領が最もそばに置いておきたいクシュナーやイヴァン
カが政権中枢から外されているのも恐らくそのためと考えられる。
また、親中派と目される人々も次々と排除される形になっている。

そして、議会共和党は軍事力の強化を図ってるロシアも仮想敵国と
みなしている。「親ロシア・プーチン」であるトランプ大統領がこ
こまで方針を転換したのは、やはり議会側からの要求によるものだ
ろう。その意味で、トランプ大統領は共和党議会の「傀儡」なのか
もしれない。


もし上記の仮定が正しければ、トランプ大統領の気まぐれによる政
策変更ではなく、周到に準備されたものと考えられるため米国の一
連の政策は長期化する可能性が高い。

そして、少なくとも対中国、という意味では民主党側も「脅威」と
して認知しつつあるため、共和党が敗れたとしても同様の制裁・対
立が続くことになるだろう。米国は「景気よりも覇権維持」に舵を
切った可能性が高いと見るべきだ。

この状況で日本は中国と米国に対してどのように対応していくか。
外交力が非常に問われることになる。

この場合、景気にとってはマイナスである。戦争が景気を良くする、
というのは、政府が予算を確保して軍事産業に毎年巨額な資金を落
とす世の中になったため、今では古い考え方である。

よって、景気が減速する中での東西冷戦の再開は、さらに景気を下
押しすることになるだろう。


本日はその米国のGDPが発表される。市場予想は前期比年率+3.3%
(前期+4.2%)と減速見込みであり、景気循環銘柄価格の下落要因
となるが、同時にドル安も進行すると考えられることから影響は緩
和され、総じて景気循環系商品はもみ合い、非循環系商品はドル安
で堅調な推移になるのではないか。
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2018 年 10 月 25 日
「株続落で景気循環系商品安い」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「株続落で景気循環系商品安い」

昨日の商品価格は引き続き貴金属や農産品などの非景気循環系商品
が物色されたが、エネルギーをはじめとする景気循環銘柄やここま
で上昇してきた農産品の一角には利益確定の動きがみられた。


現在市場は欧州と中東の政治問題に揺れているが、この1週間ほど
でとりあえず織り込んだ感じがある。それよりは徐々に、米政権の
政策が業績に与える影響が意識され始めている。

発表されている企業決算は前年比ベースでも改善しており良好なも
のが多いのは時日であるが、それよりは今後の業績見通しの方に市
場はより注目を始めているようだ。


例えばキャタピラーだ。キャタピラーのQ218の決算は市場予想を上
回ったが、株は下落している。
http://bit.ly/2z0OMmm

そしてQ318の決算では、鉄鋼価格の上昇や米国の関税に伴うコスト
に関して懸念を表明、やはり株価は下落している。
http://bit.ly/2CFDHuF


最近は好決算があっても売られる傾向が強まっており、市場参加者
のリスク回避姿勢が強まっていることを表している。この場合、景
気循環系の商品にも売り圧力が強まることになり、エネルギーや工
業金属の価格には下押し圧力が掛かることになる。

今年の年初からの騰落率をセクター別にみると、上昇しているのは
エネルギーのみであり、それ以外はすべて下落している。エネル
ギー価格の上昇はまだ景気が後退していないこともあるが、供給懸
念の影響が大きい。

ただし、商品価格と景気の関係を考えると、今回の原油価格の上昇
は供給のみならず景気拡大が終盤に差し掛かっていることによるも
の、とも考えられる。

一般的な商品価格と需要、生産の関係は以下の通りだ。

1.価格下落や景気回復で需要が増える
2.採算が取れるため商品の増産が始まる
3.ただし急に増産ができないため需要増加に追い付かず価格が上
昇する
4.価格が上昇して需要が減速(レーショニング)する
5.ようやく増産がオン・ストリームとなり供給が始まる
6.すでに需要が減速しているので供給過剰になり、価格が急落す


恐らく、今の経済環境は3〜4にあたると考えられる。需要の減速は
景気の減速を示唆するため株も下落することになる。

今のところ「●●ショック」の発生は想定していないが、英国のEU
離脱や中東のイラン・サウジを巡る問題、中国の財政不安がショッ
クを誘発する可能性は排除できない。

そして多くの場合、こうしたショックは景気後退時に発生する。景
気拡大時には少々のショックがあったとしても耐えることができる
が、後退時には財政面の不安もあって耐えきれないことが多いため
だ。

その意味で、米国はこの景気拡大局面で利上げを行い、景気後退時
に対応するための「玉」を手に入れているが、日本はこの間緩和を
拡大しており、これ以上緩和の余地はない。もし、「●●ショッ
ク」が発生した場合、日本が最も影響を受けることになるのではな
いか。


本日も引き続き、中東、欧州、米中問題などの政治問題が意識され
神経質な推移になると予想する。予定された材料としては、独IFO
企業景況感指数(市場予想103.2、前月103.7)、期待指数(100.4、
101.0)、現況指数(106.0、106.4)、米コア資本財受注(+0.5%、
▲0.9%)に注目しているが、強弱まちまちであり結果的に影響は中
立になるのではないか。
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2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
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MRA外国為替レポート

2018 年 11 月 12 日
MRA外国為替レポート(11月12日号)
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1.先週の市場総括
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先週は米国の中間選挙が市場の最大の関心事だった。選挙結果は事
前の予想通り。下院は民主党が過半数を奪回したが、上院は共和党
が過半数。

詳細をみると、民主党の圧勝とはならず、トランプ政権・共和党が
善戦したかたち。ドル円相場は113円20銭で始まり選挙前は様子見。
結果を受けて最終的にはドル高が進み、週末に一時114円台に乗せ
た。

ドルはユーロに対しても結果的に堅調。ユーロドル相場は1.14ちょ
うど近辺で始まり、選挙後は一時1.15にユーロ高となったが、その
後週末にかけて1.13台前半に反落した。

FOMCでは新たな材料はみられず。景気に関しては特段の警戒は示さ
ず、12月の追加利上げは確実視された。

一方、欧州ではイタリア財政をめぐるEUとイタリア政府の対立が続
きユーロの悪材料となった。ただ週末にかけてはリスク選好が後退
してドル円相場はやや押されて113円80銭台で引けた。

米国株は週初から米中通商摩擦の緩和期待からじり高。選挙後は、
想定通りの結果による安心感、ひとまずの不透明材料を乗り越えた
ことで一段高となった。

ただその後は長期金利の上昇や中国経済に対する警戒感が上値を抑
え週末にかけてはじり安。米長期金利は高止まり。中間選挙を無難
にこなしFOMCで12月の追加利上げが確実視されるなか、米10年債利
回りは年初来最も高い水準である3.2%台で概ね推移した。

日経平均は週前半は堅調に推移したものの後半は反落。22,250円近
辺で引けた。

月曜日の東京市場のドル円相場は113円20銭近辺で始まりもみ合い。
日経平均は前週末の米国株安を受けて22,000円割れで安寄りしたが、
こちらもその後は小動き。21,900円近辺で引けた。

海外市場でも米中間選挙を前に引き続き動意に欠ける値動き。ドル
円相場は113円20銭近辺、ユーロドル相場は1.1420近辺で、ともに
小動きだった。

米国株は前週末に雇用統計を受けた長期金利の上昇で下落したが、
この日は堅調、じり高。米10年債利回りは3.19%へ小幅低下した。
発表されたISM非製造業景気指数(10月)は60.3と予想59.0よりも
強めだったが前月61.6からは低下した。

火曜日の東京市場のドル円相場は113円20銭で始まりじり高。夕刻
には113円40銭に小幅高。日経平均は22,000円で高寄りし22,100円
台に上昇。底固くもみ合い引けた。

海外市場に入るとドル円相場は一旦113円20銭割れに押し戻された
が、米国株が堅調に推移し、米10年債利回りが3.2%台に上昇する
につれて反発。113円40銭〜50銭でもみ合い引けた。

この日は米国で中間選挙が実施され、結果は日本時間の水曜日午前
中から昼にかけて判明する予定となっており、その結果待ち。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円40銭で始まり、開票速報に
反応して大きく上下した。朝方に113円ちょうどに下落した後、急
反発し、昼前には113円80銭に上昇。その後は概ね予想通りの結果
に押し戻され、夕方には113円ちょうど〜113円20銭で推移した。

日経平均は22,200円で寄り付き、一時22,400円手前まで上昇したが、
その後上下。後場は22,300円台から引けにかけて下落し結局22,100
円割れで取引を終えた。

アジア時間は選挙結果が予想通りだったものの、なお不透明要因が
解消されたわけではない、との反応でリスク選好は回復しなかった。

海外市場に入っても当初はドルが軟調。ドル円相場は113円ちょう
ど近辺、ユーロドル相場は一時1.15近辺にユーロ高ドル安が進んだ。
ただ米国株はイベントが無難に終わったことによる安堵感から大幅
高。

米10年債利回りは3.18%から3.23%に上昇。これを受けドルは反発。
ドル円相場は113円50銭〜60銭へ。ユーロドル相場は1.1430へと
ユーロ安ドル高が進んだ。

木曜日の東京市場のドル円相場は113円50銭で始まり海外市場のド
ル高の流れのままに70銭台に上昇。日経平均は大幅高の22,500円台
で寄り付き、その後はもみ合いながらじり安22,500円割れで引けた。

この日中国で発表された10月の貿易収支は、輸出、輸入、ともに予
想を上回る伸びを示し、しっかりした数字だった。

ドル円相場は東証引けの時間帯にかけて113円60銭近辺に下落した
がその後海外市場では持ち直し。113円70銭を中心にもみ合い。

欧州時間には再びイタリアの財政問題を巡る懸念が強まりユーロが
下落。その反面でドルが上昇。欧州委員会とイタリア政府の来年の
財政赤字見通し(対GDP比2.9%となるか2.4%となるのか)の見方の
対立が再び顕在化。

ユーロドル相場は1.1420から1.1360へ下落。ユーロ円相場は130円
近辺から129円40銭〜60銭に下落。

ドル円相場は堅調でFOMCの結果が判明する前に114円近辺に上昇し
た。米国株はまちまち。米10年債利回りは前日に上昇したまま
3.24%で引け。

FOMCの結果はとくに新味なし。景気に関して特段の警戒感が示され
なかったことで市場は12月の利上げを確実視した。

金曜日の東京市場のドル円相場は114円ちょうどで始まり114円10銭
に強含み。しかしドル高も続かずその後は夕方にかけてじり安とな
り113円90銭に小反落した。

日経平均は22,400円台後半にやや下落して寄付きさらに下落。後場
には22,300円近辺でもみ合いとなり引けは22,250円近辺。

海外市場のドル円相場は113円80銭を中心にもみ合い。

米国株はハイテク株中心に反落した。この日発表された中国の生産
者物価指数(10月)は前年同月比+3.3%と前月の+3.6%から低下。
4ヵ月連続で上昇率が鈍化した。米国の自動車販売台数も4ヵ月連続
の減少。冴えない経済指標に株価は軟調となった。

米10年債利回りは小幅低下して3.19%。リスク選好が後退するなか、
安全通貨としてドルは堅調だったが、円もなおしっかりで、ドル円
相場は113円80銭台で週末NYの取引を終えた。
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2018 年 11 月 5 日
MRA外国為替レポート(11月5日号)
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1.先週の市場総括
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先週は週末にかけてリスク回避が緩和、株価が持ち直すなか、円は
軟調となり、ドルはしっかり。ユーロが上昇。ドル円相場は週初こ
そ112円割れで始まったがその後はドル高円安基調で週央には113円
台を回復した。

リスク回避をもたらした米中貿易摩擦やイタリア財政やイギリス離
脱を巡る欧州の不透明要因などには追加的な悪材料は生じず。米中
摩擦を巡ってはトランプ大統領が交渉に楽観的な見方を示した。

またイギリスの離脱交渉が進展するとの報道にポンド、ユーロは対
ドル、対円で上昇した。

ドルは弱めの経済指標や欧州通貨の持ち直しの影響で売られ、ドル
円相場は112円台に押し戻される場面もあったが、週末の強い雇用
統計を受けて上昇。ドル円相場は113円台を回復。週末NYは113円20
銭で引けた。

米中貿易摩擦に対する懸念を主要因として調整していた米国株はひ
とまず下げ止まりようやく持ち直し。米10年債利回りはリスク選好
の回復、株価が持ち直すなか上昇。週末の雇用統計がしっかりした
数字だったことでさらに3.2%台に上昇しドルを支えた。

月曜日の東京市場のドル円相場は111円90銭近辺で始まり、111円80
銭〜112円ちょうど上下動、横ばい。ユーロも動意なく対ドルでは
1.14近辺でもみ合い、ユーロ円相場は127円50銭中心に上下動。

日経平均は21,400円近辺で始まり21,200円割れに下落。後場は
22,200円〜22,300円で推移したが引けにかけて下落し21,100円台で
引け。米国株になお確たる底入れ感がなく不安定な展開となった。

海外市場に入るとドル円相場は112円50銭近辺に上昇して上下動。
ユーロ円相場も128円を中心に上下動。全体的にやや円安となった。
その後ドル円相場は反落して112円30銭台で引け。

イタリア財政問題を巡っては、前週末にS&Pによるイタリア国債の
格下げが回避されたことで買われ10年債利回りが3.45%から3.30%に
低下。欧州にとってプラス材料となった。

一方でドイツ・メルケル首相が2021年の再選を目指さないことを表
明。こちらは欧州の求心力低下を懸念させるマイナス材料となった。

ユーロは対ドルで1.13台後半〜1.14台で乱高下する荒れ相場。米国
株は上昇してスタートしたものの引けにかけて大幅安。

米国が、米中首脳会談が不調なら追加の対中関税を計画と報じられ
たことが嫌気された。ただ引けにかけてはやや反発した。

米債利回りも上下に振れる展開。10年債利回りは3.08%で始まり
3.06%〜3.11%を上下。引けは3.07〜3.08%。

発表された米国の個人所得・消費支出(9月)は所得がやや弱めだ
ったものの支出は予想通り(前月比+0.4%)。ダラス連銀製造業活
動指数(10月)は29.4と予想および前月の数字を上回った。

火曜日の東京市場のドル円相場は112円30銭台で始まり夕方にかけ
て一貫してドル高円安基調。112円80銭まで上昇した。ユーロ円相
場も127円80銭から128円20銭〜30銭に上昇してもみ合い。

日経平均は21,100円割れで寄り付いたが21,300円に上昇。後場に一
段高となり引けは21,450円。不安の広がっていた米中貿易摩擦に関
し、トランプ大統領が、米中交渉に素晴らしい取引を見込んでいる、
と楽観的な発言をしたことが好感され、リスク回避が緩和した。

アジア株は全面高。米10年債利回りもアジア時間に3.11%に上昇し
た。海外市場のドル円相場は東京市場の勢いのまま113円に迫った
が、その後は押されて112円80銭中心に上下動。

欧州ではユーロ圏GDP(7-9月期速報)が発表され前期比+0.2%と前
期の+0.4%から減速、予想を下回る弱い数字だった。

またイタリアはゼロ成長。EUからの予算案修正に応じない可能性が
高まったとされた。イギリスについては、S&Pが、合意なき離脱の
可能性は同国の信用格付けに影響するほど十分に高まった、とした。

ユーロとポンドは対ドルで下落。ユーロ円相場も上昇力を削がれ
128円ちょうどに下落。ドルは全般的に堅調となった。

米国株はもみ合いの後、アジア時間の材料・動きをあらためて好感
して引けにかけて上昇。リスク選好が回復傾向となるなか、米10年
債利回りは3.12%に上昇。ドル円相場は113円台を回復し113円10銭
近辺で引けた。

この日発表された米消費者信頼感指数(10月)は137.9と前月138.4
を下回ったものの予想136.0を上回った。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円10銭近辺で始まり、日経平
均が上昇して始まるとつれて113円30銭台に上昇した。

全般的にリスク選好は回復基調。円は軟調でユーロ円相場も128円5
0銭にユーロ高円安が進んだ。その後は113円20銭中心に上下動。

日経平均は21,600円で高寄りした後、21,900円台に上昇。米国株の
上昇やドル円相場が113円台を回復したことを好感して一貫した右
肩上がり相場となった。

この日、日銀は金融政策決定会合を開催。黒田総裁が定例会見。景
気物価見通しについては下振れリスクを従来以上に警戒するトーン
となった。

中国ではPMI企業景況感指数(10月)が発表され、製造業、非製造
業ともに前月より低下した。製造業は50.2(前月50.6)、非製造業
は53.9(同54.9)。中国経済には貿易摩擦の影響を受けて景気減速
傾向がみられる。

海外市場に入るとドル円相場はやや押され112円80銭〜113円ちょう
どで上下動。引けは112円90銭近辺。ユーロはさらに軟調で対ドル
では1.13目前に下落、ユーロ円相場は127円80銭を中心に上下した。

米国株は続伸。ハイテク中心に上昇し高寄りしてもみ合い。米長期
金利は小幅上昇して米10年債利回りは3.12%から3.15%へ。

発表されたADP雇用報告(10月)は前月比雇用者数が+227千人と予
想+187千人を上回る強い数字。一方、シカゴ購買部協会景気指数
(10月)は58.4と予想(60.0)を下回った。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円80銭〜90銭でもみ合い。日
経平均は21,900円で寄り付いたが上値重く21,700円に押され、その
後21,800円近辺でもみ合ったものの後場はじり安。21,600円台後半
で引けた。

アジア時間に、イギリス・メイ首相とEUが離脱交渉の金融サービス
分野で合意、との報道が流れポンドとユーロが大きく上昇。ユーロ
は対円で127円台後半から夕方遅くには128円50銭に上昇した。ただ
その反動でドルが売られたためドル円相場の上昇は鈍く113円止ま
り。

海外市場では米国株が続伸、小幅高でもみ合い。トランプ大統領が、
習近平主席と電話で会談し、貿易について協議、話し合いは順調、
と述べたことで、米中関係の悪化懸念が後退した。

しかし発表されたISM製造業景気指数(10月)は57.7と予想59.0、
前月59.8を下回り2ヶ月連続で低下。輸出低迷や通商問題の影響が
出ているとの見方も広がった。

米10年債利回りは3.16%から3.13%に低下し、ドルは軟調。ドル円相
場は112円60銭で引け。ユーロドル相場も1.14台までユーロ高ドル
安が進んだ。

金曜日の東京市場のドル円相場は112円60銭で始まり昼過ぎには113
円台に上昇。トランプ大統領が、想定される中国との貿易合意草案
の作成を指示した、との報道が好感された。

リスク選好の回復で円は軟調。ユーロ円相場も129円台に上昇した。

日経平均は21,800円台で高寄りしすぐに22,000円の大台に上昇。そ
の後じり安となったがトランプ大統領による指示に関する報道で後
場に一段高。22,200円台に乗せ大幅高で引けた。その後の海外市場
では雇用統計の発表を前に様子見。

ドル円相場は112円80銭台で発表待ち。

結果は、非農業部門雇用者数前月比が+250千人と予想+193千人を上
回る強い数字。失業率は3.7%で前月と変わらなかったが、労働参加
率が62.9%と0.2%ポイント上昇するなかで強めと解釈された。

平均時給の上昇率は予想通り、前年同月比は+3.1%だった。発表を
受けて米長期金利は上昇。10年債利回りは3.13%から3.21%に上昇し
てドルを支えた。

ドルは対円、対ユーロともに上昇。ドル円相場は113円台に乗せ、
113円20銭で週末NYの取引を終えた。

米国株は上昇して始まったものの、長期金利の上昇を受けて反落。
ただ週を通じてはリスク回避の緩和、リスク選好の持ち直しで、下
げ止まり反発となった。
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2018 年 10 月 29 日
MRA外国為替レポート(10月29日号)
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1.先週の市場総括
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先週は世界的に株価が大幅調整。米中摩擦が企業業績に影響をし始
めたとの見方や、イタリア財政やイギリスのEU離脱、金融機関の業
績懸念など欧州の不透明感、中東情勢不安定化への懸念などからリ
スク回避心理が広がった。

ドル円相場は112円台半ばではじまり、その後は株価急落、また欧
州懸念が根強いなか、方向感なく上下する荒れ相場。

ただ株価大幅安でリスク回避が強まったのに比べドル円相場の下値
は112円割れで2度跳ね返されるなど底固かったが、週末に米国株が
一段安となると一時111円40銭に下落。それでも週末の引けは111円
90銭。

ユーロ円相場は週初に一時130円をつけたが、その後は欧州発リス
ク回避で一貫して下落し、週末にかけて126円台へと沈んだ。ユー
ロは対ドルでも1.15台から1.13台後半へと下落。

ユーロ円相場からの円高圧力は大きかったが、ドルそのものはリス
ク回避のなかでは堅調で、ドル安円高のブレーキとなった。

米国株は週央から週末にかけて大幅安。年初来の上昇をすべて吐き
出した。米中貿易摩擦・関税の悪影響が企業業績に実際に一部表れ
はじめたとの懸念や、欧州金融株の下落に対する懸念も。

米長期金利は株安・リスク回避傾向を受けて低下基調。米10年債利
回りは週初3.2%近辺で始まったが週末は3.06%まで低下。

日経平均は22,500円近辺で始まり、その後は下げ止まらない米国株
安の影響を受けて週後半に大幅安。金曜日には一時21,000円を割り
込んだ。

月曜日の東京市場は112円50銭近辺で始まり底固い値動き。前週末
に株価下落が一服したことで週初は市場全体にやや安心感が広がっ
た。

ユーロ円相場は129円50銭から一時130円に上昇。ユーロは対ドルで
も1.15から1.1550へ上昇。ただユーロ高は続かず押し戻された。

日経平均は22,300円で始まり上昇。22,600円近辺でもみ合い引け。
中国株の上昇も支えとなった。

夕刻から海外市場にかけてドル円相場は112円80銭に上昇して80銭
中心に上下動。ユーロは対円、対ドルで下落して、ユーロ円相場は
129円40銭、ユーロドル相場は1.1450に。

イタリア予算を巡りイタリア政府とEUの対立が続き不安感を高めた。
米国株はもみ合い小幅安、米10年債利回りも3.18%〜3.20%で上下し
方向感はなかった。

火曜日の東京市場のドル円相場は112円80銭で始まり夕刻にかけて
112円20銭に下落した。円は全面高。ユーロドル相場が1.14台後半
でもみ合うなか、ユーロ円相場は128円70銭に下落。

日経平均は22,400円割れで始まり22,000円ちょうどまげ下落して引
け。この日は中国株が大幅反落し、アジア時間の市場のムードを悪
化させた。

海外市場に入るとなおリスク回避が続いた。この日はサウジアラビ
アで投資会議が開催されたが、サウジアラビア記者殺害問題を巡る
政治不安は収まらず。またイタリア財政を巡るEUとの対立は平行線。
ユーロ円相場は128円20銭に、ドル円相場は112円ちょうどに下落、
円高が進んだ。

米国株は大幅安スタート。ただその後は引けにかけて決算期待もあ
り持ち直し結局は小幅安。ドル円相場は112円40銭近辺に戻しても
み合い引け。ユーロ円相場も129円ちょうどに反発して引けた。

米10年債利回りは3.19%から3.12%に低下したが、株高につれて3.16
%に戻した。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円40銭で始まり50銭を中心に
上下動。株価が落ち着きを取り戻したことから夕刻にかけては
112円70銭に上昇した。

ユーロ円相場は129円ちょうど近辺でもみ合い、ユーロ安円高は一
服。日経平均は22,200円で始まり22,000円ちょうどに下落したが、
後場には寄り付き近辺に持ち直しもみ合い引け。

しかし海外市場に入ると米国株が大幅安となり、ここ最近の下落局
面での安値を割り込み年初来の上昇分をついに失ったことから市場
のセンチメントは一気に悪化した。

ハイテク、金融株が下落を主導し後場に下げを拡大。この日に明確
な材料はなかったが、イタリア財政、イギリスEU離脱を巡る欧州の
不透明要因や欧州金融株の下落、米中摩擦が企業業績へ悪影響を及
ぼす懸念、サウジ問題、などが引き続き悪材料とされた。

ドル円相場は112円10銭まで下落。ユーロは対ドルで一時1.14割れ、
対円で128円割れに下落した。米10年債利回りは3.16%から3.10%に
低下。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円10銭で始まり朝方111円80銭
に下落。ユーロ円相場も128円割れとなり一時127円50銭。

日経平均は米国株の大幅安を受けて21,400円に急落して始まりさら
に下落。中国株も大幅安でスタート。為替市場ではその後、ドル円
相場は112円ちょうど、ユーロ円相場は128円台前半へ、ともに持ち
直した。

中国株も寄り付きから持ち直し、結局は前日引け同水準まで戻した
が、日経平均は引けにかけてじり安となり21,200円台後半で取引を
終えた。

海外市場にかけてドル円相場は112円30銭に持ち直し。この日の米
国株は買い戻しが優勢となり反発。イタリア国債が安定、欧州株が
落ち着きを取り戻していたこともプラス材料。

ただユーロはその後下落した。この日はECB欧州中銀が理事会(金
融政策決定会合)を開催。ドラギ総裁が定例会見を行った。総裁は、
ユーロ圏経済の勢いは弱まったが景気が下向いたわけではない、と
しながらも、貿易に関する不透明感、イギリスのEU離脱、イタリア
問題、金融市場の不安定、という一連の不確実性がある、と述べた。

ユーロは対ドルで1.1360〜70へ、対円で127円80銭へ下落。ドルは
反面しっかりとなったことからドル円相場は112円60銭に上昇した
後、やや押して112円40銭近辺で引け。

米10年債利回りは3.10%から3.14%へ上昇し3.12%に押して引け。

この日講演した米FRBクラリダ副議長は、米国経済のリスクバラン
スは均衡しており、政策金利はさらにいくらかの漸進的な調整が適
切となる可能性が高い、と楽観的な見方を示した。

金曜日の東京市場のドル円相場は112円40銭近辺で始まりじり安。
夕方には112円を割り込んだ。

日経平均が21,400円近辺に前日引けから上昇して始まったものの、
世界的な株安、貿易摩擦問題の決算への影響懸念などから上値重く
下落。後場には一時21,000円を割り込んだことが不安感を高めた。
リスク回避傾向が続き円高基調。

海外市場に入ると米国株が一段の大幅安で始まり市場の不安が高ま
った。ドル円相場は一時111円40銭をつけ、ユーロ円相場は126円
60銭。ユーロドル相場は1.1350割れに下落した。

その後株価は持ち直し値動きの荒い展開。米10年債利回りは株価大
幅下落を受けて一時3.06%に低下した後、やや持ち直して3.08%。

為替市場でも値動きは荒いまま、ただユーロ安、円高は一服して、
ユーロは持ち直し、対ドルで1.14、対円で127円台半ばまで戻した。
ドル円相場は112円に戻した後、111円90銭近辺で週末NYの取引を終
えた。

発表された米国の7-9月GDP速報は、前期比年率+3.5%と予想+3.3%を
上回った。個人消費が+4.0%と予想以上の強さで支えとなった。一
方で設備投資が+0.8%とここ2年間で最も低い伸び。企業が不透明感
から投資に慎重になっている可能性が懸念された。
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2018 年 10 月 22 日
MRA外国為替レポート(10月22日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は112円ちょうど近辺で始まった。日米通商交渉
において為替条項を盛り込む、とのムニューシン米財務長官の発言
が伝わると、前週末にかけて落ち着くかとみえた日経平均が大きく
下落。ドル円相場も111円60銭台までドル安円高が進んだ。

ただその後は株価動向が米国株も含め落ち着きを取り戻し、ドル円
相場は112円割れが底固い展開。

週央に公表されたFOMC議事録(9月25日・26日開催分、利上げ実
施)がややタカ派的との見方から米長期金利が上昇。株価は比較的
落ち着いた値動きとなったことで、ドル円相場はドル金利先高感に
支えられ112円台半ばに上昇した。

しかし木曜日にはイタリアとEUが財政政策を巡り対立し、またサウ
ジアラビア問題への懸念からリスク回避が広がり米国株が大幅反落。
ユーロ円相場が129円台後半から128円台半ばに下落するなか、ドル
円相場も一時112円ちょうどに下げた。

ただリスク回避は長引かず、週末には米国株も落ち着き、ユーロ円
相場も129円台半ばに持ち直し。ドル円相場はじり高となり112円50
銭を中心に上下してNYの取引を終えた。

結局、米国株は週前半に持ち直したものの週末にかけて軟調となり
本格的な反発までは確認できず。日経平均も底固めの範囲内。リス
ク回避が緩和するなか米長期金利10年債利回りは3.1%台でしっかり、
3.2%に戻そうという動きとなった。

月曜日の東京市場は、週末に、米国のムニューシン財務長官が日米
通商交渉に為替条項を盛り込む、と発言したと報じられたことを受
けて円高が進捗。

ドイツ・バイエルン州議会選挙でメルケル首相率いるCDUと与党連
合を組むCSUが大敗し極右が躍進。欧州政治不安もリスク回避を強
めた。

ドル円相場は112円割れとなり、日経平均も22,500円に下落して始
まり軟調。引けは22,300円割れ。ドル円相場は夕刻には一時111円
60銭台に下落した。

海外市場に入ると米国株はもみ合い横ばいで落ち着き。米長期金利
10年債利回りは3.15%近辺で横ばい。ドル円相場は111円80銭中心に
上下して引けた。そうしたなかユーロは1.15台前半から1.16へと持
ち直し。

火曜日の東京市場のドル円相場は111円80銭台で始まり112円台を回
復。日経平均は22,300円台で始まり後場に反発・上昇基調を強めて
22,500円台に戻して引けた。

海外市場に入っても米国株が本格的に反発しじり高。リスク回避が
緩和した。株価上昇のわりに米長期金利はさほど反応せず。為替市
場ではリスク選好の回復に反応して新興国通貨がしっかり。ドル円
相場もじり高となり112円30銭近辺で引けた。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円30銭で始まり上値をうかが
うものの112円40銭近辺で押し戻され20銭台でのもみ合いに。日経
平均は22,800円で大幅高寄り、一時22,900円台に乗せたが、その後
は急騰の後だけに反落して結局22,800円台で引けた。

海外市場に入るとドル円相場は引き続き上値が重く112円ちょうど
近辺に押された。

米国ではFOMC議事録(9月25日・26日開催分)が公表された。

この会合では利上げが実施されたが、全員が金利の誘導目標を引き
上げ段階的に金融政策を引き締めるアプローチが適切との見解で一
致した、と記されていたことから、あらためてタカ派的な内容と解
釈された。

米10年債利回りは3.16%から3.20%に上昇。2年債利回りも2.87%から
2.89%に。ドル円相場は112円60銭台に上昇して引けた。

米国株は小幅安でスタートしたが戻してもみ合いに。米財務省は半
期為替報告書で中国の為替操作国認定を見送った。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円60銭で始まった後、50銭〜
60銭で上下。日経平均は22,800円で始まった後はじり安となり
22,650円で引けた。

海外市場に入るとリスク回避が再び高まり米国株が大幅安、傍らで
円が堅調となった。欧州では、イタリアとEUが財政政策を巡り対立
を強めた。

欧州委員会はイタリアの政府予算について、EUのルールからの逸脱
規模は前例にない、と批判。ユーロは対ドルで1.1450へ下落。対円
でも129円台後半から128円台半ばへ下落。ドル円相場は112円ちょ
うど近辺を試した。

米長期金利は低下。10年債利回りは3.20%近辺から3.16%〜3.18%に。

サウジアラビアによる記者殺害疑惑が広がるなか、米国のサウジア
ラビアに対する対応も懸念され、リスク回避心理を強めた。

金曜日の東京市場のドル円相場は112円20銭で始まり底固い値動き。
日経平均は米国株安を受けて22,300円割れの大幅安で始まったが、
その後は反発してじり高、持ち直し、22,500円台を回復して引けた。

中国では主要経済指標が発表され、7-9月期GDPは前年同期比+6.5%
と前期の+6.7 %から減速。9月の指標はほぼ予想通り。年初来累
計・前年同月比で、小売売上高は+9.3%、工業生産は+6.4%、都市部
固定資産投資は+5.4%だった。

生産と投資がやや減速。海外市場でもドル円相場は底固く112円50
銭を中心に上下してそのままNYの取引を終えた。

全体的に市場は落ち着きを取り戻し、米国株は小反発もみ合い。米
長期金利は上昇し、2年債利回りは2.90%〜2.91%、10年債利回りは
3.17%から3.19%〜3.20%に。ユーロは持ち直し、対ドルで1.14台半
ばから1.15台を回復。対円で128円台半ばから129円50銭に反発した。
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2018 年 10 月 15 日
MRA外国為替レポート(10月15日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場はほぼ一貫して軟調、リスク回避が強まるなか円
高が進んだ。

月曜日は日本が祝日のなか113円後半で始まりすぐに113円割れ。中
国が追加金融緩和に動き中国株安・人民元安、さらにイタリア財政
不安、欧州発リスク回避からユーロ円相場主導で円高に。

その後前週から想定外に上昇していた米長期金利がさらに上昇する
気配をみせると米国株が急落。グローバルに株安が広がるなか、ポ
ジション調整の動きからドル安・円高となった。

ドル円相場は一時111円台に下落。ただ週末には株安が一服し112円
近辺で底固い値動きとなった。

ただ欧州ではイギリスのEU離脱問題への懸念が根強くユーロが対ド
ルで反落。ユーロ円相場がドル円相場の上値を抑えた。

米長期金利10年債利回りは前週からさらに3.2%台後半に上昇して株
価下落のきっかけとなったが、株価が急落するなかでは上昇一服。
3.1%台で上下動となった。

米国株は長期金利の上昇に加え、底流にある米中貿易摩擦による懸
念、株価上昇行き過ぎ感などから週央に急落したが週末には一旦下
げ止まり。米中首脳会談が実施される予定との報道もやや安心感と
なった。

日経平均は米国株の急落、ドル円相場の下落、など外部条件の悪化
から大幅に下落。ただ週末には下げ止まり、22,500円近辺でもみ合
い引けた。

月曜日の東京市場は祝日で休場。アジア時間のドル円相場は113円
80銭中心に上下。ユーロ円相場は131円近辺でもみ合い。

中国人民銀行は7日日曜日に預金準備率の引き下げを発表。景気減
速や固定資産投資の伸び鈍化に対応する姿勢を示した。ただこれを
受けて月曜日のアジア市場では人民元が下落。中国・上海株総合指
数は大幅安となった。

海外市場は米国債券市場が休場。欧州市場に入るとユーロ円相場が
131円から130円割れ129円50銭まで大幅安。ドル円相場も113円割れ
となった。

イタリアとEUが財政赤字巡り対立を激化させ、イタリア国債、欧州
株が下落し、欧州発リスク回避が強まった。ユーロドル相場も1.15
台前半から1.14台半ばに下落。ただ終盤にかけてユーロは下げ止ま
り、ドル円相場も113円10銭〜20銭に戻して引けた。米国株は小幅
高。

火曜日の東京市場のドル円相場は113円ちょうど〜20銭で上下。連
休明けの日経平均は23,500円で大幅安寄りした後はそのまま上下動
となり引け。この日人民元・中国株は下げ止まった。

海外市場のドル円相場は113円台に踏みとどまり上下。引けは113円
ちょうど近辺。

一方、ユーロは欧州市場に入って再び軟調。ユーロ円相場は129円
50銭に下落。ただイタリア財政懸念による市場の動きはやや一服し
イタリア国債利回りが低下。安心感からユーロは持ち直しユーロ円
相場は130円手前、ユーロドル相場は1.15手前まで戻した。

米10年債利回りは一時3.26%に上昇したが引けにかけて買われて
3.20%。米国株はもみ合い横ばいだった。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円ちょうど近辺でもみ合い、
夕方にかけて113円20銭にやや上昇。ユーロも小動き。ユーロドル
相場は1.1510中心にもみ合い、ユーロ円相場は130円中心に上下。
日経平均も23,500円中心にもみ合い小動きだった。

しかし海外市場に入ると米国株が急落、大幅安。下げ幅は3%に達し
た。米国株急落の背景は長期金利の上昇がきっかけとされるが、底
流にはこのところの株高行き過ぎ感や米中摩擦への懸念、企業業績
への影響への懸念なども複合的に影響し、利益確定売りを次から次
へと誘発したとみられる。

為替市場では円が全面高。ドルも売られる展開。ドル円相場は112
円20銭近辺に下落。ユーロドル相場は1.1540へとユーロ高ドル安が
進んだ。ユーロ円相場は円全面高のなか129円20銭台に下落した。

米長期金利は株価急落、リスク回避から低下。2年債利回りは2.90%
に上昇していたが2.84%に。10年債利回りは3.24%から3.16%に低下
した。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円20銭で始まり朝方一時112円
ちょうど近辺に下落。ただその後は112円20銭を中心に上下動。
ユーロは対ドル、対円、ともにしっかり。

日経平均は寄付きから大幅安となり一時1,000円を超える下落。た
だ引けにかけては下げ止まり22,600円近辺で取引を終えた。海外市
場に入るとドル円相場は112円50銭近辺まで持ち直したが米国株が
続落するなか111円80銭台に下落した。

ドルは対ユーロでも下落し、ユーロドル相場は1.16へとユーロ高ド
ル安が進んだ。米国株は上値重く大きく上下動して不安定な値動き。
結局は続落となり安値引けとなった。

米長期金利10年債利回りも上下動。株安でリスク回避基調のなか金
利は低下気味で3.18%〜3.12%を上下して引けは3.15%。

発表された米国の消費者物価指数(9月)は前年同月比+2.3%と予想
+2.4%を下回った。コア指数も+2.2%と前月と変わらず、予想+2.3%
を下回りインフレ率の安定を示した。

この日はアジア通貨が堅調。11月のG20 で米中首脳会談が実施され
る可能性や、米国財務省による為替報告で中国が為替操作国に認定
されない見通しとの報道がやや安心感をもたらした。

金曜日の東京市場のドル円相場は112円10銭で始まり底固い値動き。
日経平均は22,400円割れで寄り付きも下げ止まり、22,500円近辺で
もみ合いそのまま引け。米長期金利はアジア時間に小幅上昇した。

発表された中国の貿易収支(9月)は輸出が前年同月比+14.5%と予
想を大きく上回る伸びを示し、中国経済に対する懸念を抑制した。

海外市場に入るとユーロが下落。ドラギ総裁は、ただでさえイギリ
スのEU離脱はユーロ圏全体の金融安定にリスクであり、まして交渉
決裂での離脱は大きな下振れリスクとなる、と述べた。

来週のEUサミットを前に不安感が広がりユーロは反落。ユーロドル
相場は1.16から1.1550へ、ユーロ円相場は130円50銭近辺に上昇し
ていたが129円50銭近辺に下落。ドル円相場もつれて112円割れに。

ただこの日は米国株が反発。終盤にかけて上昇して引け。ドル円相
場は112円20銭近辺に持ち直して週末NYの取引を終えた。ユーロは
引け味の悪いまま。

米長期金利10年債利回りは3.15%を中心に上下して引けは3.16%。ム
ニューシン米財務長官は中国人民銀行と対話し、中国が一段の人民
元下落が同国の利益にならないことを明言した、と述べた。
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