商品市場/外国為替レポートバックナンバー

MRA 商品市場レポート for PRO MRA 商品市場レポート for MANAGEMENT
MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2018 年 12 月 21 日
「エネルギーの下落続く」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「エネルギーの下落続く」

昨日の商品価格はエネルギーセクターが大きく水準を切下げた。最
大消費国である米国の景気が減速するとの見方や、利上げ継続に伴
う新興国需要の減少が意識されたことが要因。


一方で、米政府閉鎖懸念からドル安が進行したため、同じ景気循環
系商品ながら、中国が最大消費国である非鉄金属は底堅い推移に。
また、景気の先行き懸念から債券や、その他の農産品などの非景気
循環商品が物色される流れとなった。


年の瀬で市場参加者が少ない、ということもあるが米国の利上げ継
続観測が市場参加者のリスクオフ姿勢を強めている。商品価格の変
動要因は需要面・供給面・その他の要因の3つしかないが、供給面
に大きな変化はなく、来年米国の増産が始まるのは想定内である。

それにも関わらず下落しているのは、需要面が強く意識されている
こと、株価の急落で市場参加者のリスクテイク姿勢が弱まっている
ことが影響している。これらを背景としたアルゴリズム取引が下げ
を助長している可能性が高い。

ボルカールールの影響で、金融機関がプロップ取引(自己勘定取
引)業務の規模を縮小、さらにファンドへの規制も加わったため、
投機筋のリスク許容度は低下している。

少し前であれば、「割安だから買っておこう」「割高だから売って
おこう」という長期的な投資を行う市場参加者もいたはずであるが、
体力低下で「流れに乗っていないポジション」を長期保有すること
が難しくなっている。

市場は基本的に現物の売り手と買い手の意向に左右されるが、トレ
ンドに乗る形で売買が行われるためこのような大幅な下落となるこ
とが多い。恐らくここまでの下落はアルゴリズム取引の結果だと考
えられる。

ただ、こうした取引で強制的に価格水準が変更されると、強制的な
ポジション解消を余儀なくされ環境がガラリと変わることがあるた
め、その点を考慮すると単なる下落、として処理してしまうのはリ
スクかもしれない。

今後に関しては、政治的な緊張やFOMCでの利上げを過剰に意識する
状態が続き、このまま株価が戻らなかった場合にはさらに景気循環
系商品が下落する展開は十分に考えられるが、やはり売られすぎか
らの買戻しで戻りを試すと予想している。

年内はポジション調整程度に止まるが、年が明けて名実ともに2019
年入りしたタイミングで買戻し圧力が強まるのではないだろうか。
弊社は、2019年は景気が減速するものの、まだ不況に突入すること
をメインシナリオとしておらず、リスクシナリオと位置付けている。


本日は米国の政府閉鎖などを材料に、リスク回避姿勢が強まり、リ
スク資産価格を下押しする展開になるとみるが、週末、クリスマス
目前ということもあって昨日下落した商品には一旦買戻しが入ると
考えている。
詳細を見る
2018 年 12 月 20 日
「FOMCを控えて高安まちまち」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「FOMCを控えて高安まちまち」

昨日の商品価格は高安まちまち。FOMCを控えて様子見気分が強い中、
前日と同様、その農産品・畜産品が物色され、売られすぎからの買
戻しでエネルギーも上昇した。


注目のFOMCはほぼ予想通り25bpの利上げが行われた。そして来年以
降の利上げ見通しが引き下げられ、2019年の利上げは3回から2回に
引き下げられた。


株価が下落する中での利上げであり、足元の株急落に配慮せざるを
得なかったこと、その一方でトランプ大統領の要求をはねつけ、中
銀の独立性を維持した、という意味でFOMCとパウエル議長は上手く
やった、と思うのだが市場は利上げ継続を受けてネガティブに反応
している。

しかし、長期金利の低下が既に始まっており、総じてインフレ系資
産に対しては今回のFOMCの決定は価格を下支えする要因になると考
えている。

来年の最大のリスクの1つとして挙げていたBrexitであるが、この
ままだと英国内のコンセンサスが得られず、無秩序な離脱となる可
能性が極めて高くなっていたが、ここにきてEU側が英国に譲歩、金
融商品の英国での決済継続などの一時的な緩和措置の検討を始めて
いる、と報じられている。

また、Bloombergは投資銀行がスワップ取引をフランクフルトに移
管するテストを始めた、と伝えている。本件に関して目立った動き
は出ていなかったが、事前のポジション移管が進む可能性はあり、
市場に安心感をもたらすことになるだろう。
https://bloom.bg/2R7yVNP

ただ、なし崩し的に英国に対する対応が緩和していく、ということ
はその他の国が離脱をしようとする動きを加速させるリスクを高め
ることになる。EUも非常に難しい選択を迫られているといえる。


本日も引き続き、上記のBrexitの動向や中国中央経済工作会議の動
向、米中貿易交渉の行方に注目があつまるが、年末ということもあ
って方向感に欠ける転嫁が継続すると考える。

予定されている経済統計では、米フィラデルフィア連銀指数(市場
予想15.0、前月12.9)に注目しているが、市場予想はやや改善を見
込んでいるため景気循環系商品価格を押し上げるとみる。

ただ、足元の米サプライズ指数(統計と実測値の差を指数化したも
の。マイナスだと予想よりも実測値が悪くなる傾向が強まる)はマ
イナスであり、予想外に価格の下落要因になる可能性はあるが、逆
に米利上げ観測を後退させるため、下がったとしても影響は限定さ
れるとみている。
詳細を見る
2018 年 12 月 18 日
「米景気への懸念とドル安進行で高安まちまち」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「米景気への懸念とドル安進行で高安まちまち」

昨日の商品価格はエネルギーや自国通貨建て商品(TOCOM商品な
ど)が下落したが、その他はドル安進行で総じて堅調な推移となっ
た。

米ニューヨーク連銀景況指数が市場予想を大幅に上回る悪化となっ
たことを受けて米景気への懸念が強まる中、米国が最大消費国であ
るエネルギーが下落したが、同時に金利が低下したためドル安が急
速に進行、中国が最大消費国である鉱物資源価格を押し上げたとみ
られる。


基本的には年末休暇・クリスマス休暇中の市場参加者が多いため方
向感が出難く、昨日上昇した商品が売られ、昨日下落した商品が買
われるという展開になりやすい。

とはいえ、市場は景気の先行きとそれに伴う米国の金融政策の変更
観測がテーマになりつつある。


このコラムで繰り返し主張しているように、景気循環系商品価格は
非景気循環商品でない限り景気の動向に左右され、それによって変
動する実質金利の変化によって発生する為替レートの変化が、非景
気循環系商品価格を左右する。

そのため、世界景気の減速に伴う米国の利上げペースの鈍化は、景
気循環銘柄を押し下げるがドル安進行がこれを下支えし、非景気循
環銘柄は需要が景気に左右され難いため、ドル安が価格を押し上げ
ることになる。

非景気循環銘柄といえば、穀物、ソフト、畜産品、貴金属(金銀)
辺りであるが、これらには金融面から上昇圧力が掛かりやすくなる、
ということだ。しかし、穀物に関しては米中の対立が継続するため
例外的にシカゴ穀物価格には下押し圧力が掛かることになる。

米中の対立の背景は相当明らかになりつつあるが、核兵器を有する
2国が実際に物理攻撃を行う可能性はほぼないと考えられるため、
それを行わなくても相手を無力化できるように、ハイテク分野で中
国を無力化することが目的である。

トランプ大統領が「ディール」をしようとするのが貿易戦争の目的
ではなく、恐らく次の100年も米国が覇権を握ることが目的である。
そのため、景気が悪くなったとしても対中制裁は継続される可能性
が高く、さらに言えば、中国の体制が崩壊するまで行われる可能性
も否定できない。

日本は米国に軍事的に保護されていることもあり、米国の意向に従
う以外の選択肢はない。米国が圧倒的な軍事的・経済的な力を持っ
ている場合には、米国に合わせているだけでよかったが、中国が台
頭する中ではそういうわけには行かなくなる。

軍事的にもプレゼンスを高める必要が出てくるし、ビルや橋を架け
ることに資金を費やすよりも、よりサイバーセキュリティを強化し
ていく必要があるだろう。

今まで以上に日本の政策や景気が、「外交」に左右されやすい環境
に突入していることを認識するべきではないか。


本日はこの状況で中国では改革開放40周年記念行事が行われる。四
中全会が開催されない中で、習近平が現状についてどのようなコメ
ントを出すかに注目が集まる(恐らく目立った手がかり材料は提供
されず、米国には屈しない、というトーンの演説になるのではない
か)。

また、上述の通り来年を占う上では本日から始まるFOMCの動向にも
注意したい。恐らく利上げは行われ、来年以降の利上げペースが減
速することになるだろう。
詳細を見る
2018 年 12 月 17 日
「世界景気への懸念から景気循環系商品安い」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「世界景気への懸念から景気循環系商品安い」

昨日の商品価格は自国通貨建て商品(ICEココアやTOCOM商品など)
が上昇したが、その他の景気循環系商品価格は水準を切下げる動き
となった。

中国が米国に対する自動車関税を1-3月にかけて引き下げる方針を
決定したことで、「米中貿易戦争の影響が緩和するのではないか」
との期待感が高まったものの、中国の重要統計(固定資産投資、工
業生産、小売売上高)などの減速、欧州製造業・サービス業PMIの減
速を受けて、世界景気の先行き懸念が強まったことが背景。


世界経済は明確に減速感を強める流れとなっており、その中で政治
がどのような判断をするのかが今後の相場を占う上での重要なポイ
ントの1つになりつつある(詳しくは本日のMRA's Eyeをご参照下さ
い)。


このコラムで繰り返し主張しているが、米中貿易戦争は中国が、
「すみません、米国の指示に従います」というまで続く、というの
がメインシナリオである。恐らくトランプ大統領が変わって別の大
統領になったとしても、この流れは変わらないだろう。

結果、世界1位・2位の経済大国の争いが続くことになるため、当然
世界の景気にマイナスに作用することは間違いがない。

しかし、中国もこの状況を座視するわけにはいかず、何らかの対策
と取ってくることが予想される。具体的には昨日発表された中国固
定資産投資は、1-11月期の伸びが+5.9%(市場予想+5.8%、1-10月期
+5.7%)と加速している。

内訳をみると民間部門の伸びが+8.7%(+8.8%)と若干減速したが、
公的部門投資が+2.3%(1-10月期+1.8%)と伸びが加速している。

また、昨日発表された中国住宅販売も、単月ベースで前年比+8.9%
(前月+6.2%)と伸びが加速、新築住宅価格も前年比での上昇幅が
低下していたが、北京(+0.2%→+0.6%)、上海(+0.1%→+0.5%)と
都市にもよるが価格の上昇率が上昇していることがわかる。

このことは、景気の減速による経済崩落を回避するために、中国政
府が住宅セクターや公的投資を拡大して景気を下支えしようとして
いる可能性が高いことを示唆している。

しかし、中国の月次の歳入は前年比▲5.4%(前月▲3.1%)と減速、
歳出も▲0.8%(+8.2%)と中国のおかれている状況が楽観できる状
態ではない。この状態で米国との経済戦争継続は、米国にとっても
リスクだが、中国の場合、致命的な問題になりかねない。

そもそも人口動態がピークアウトする中で、地方政府の財政が困窮
し、住宅バブルも弾ける、ということになればかつての日本の様な
ことが起きる可能性はある。

その場合、習近平が押さえこんできた軍が暴発し、日本を含む東ア
ジアの地政学的リスクが高まる、というマイナスのシナリオも想定
される。中国の知的財産侵害や技術移転の強制は全く看過できるも
のではないが、景気の顕著な悪化を回避するには、日米欧+中国の
協力は不可欠である。ただ、それができるほど簡単な状況に米中の
関係がないことは、これもまた事実である。


このような状況で、今週、FRBは利上げを継続するのか、あるいは
利上げをするものの年明け以降の利上げを一旦踏みとどまるのか、
に関して市場の注目があつまるのは間違いがない。

今回のFOMCでは利上げが確実としても、年明け以降は一旦打ち止め
になると予想される。その中で、金利引き下げ余地のない日本・日
銀は円高圧力にさらされる可能性が高いが、今週の政策会合で黒田
総裁がどのような方針を示すかにも注目したいところだ。

今週も商品価格は方向性に掛け、現状水準で総じてもみ合いを継続
することになると予想する。
詳細を見る
2018 年 12 月 13 日
「米中貿易戦争懸念緩和・英メイ首相信任で総じて高い」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「米中貿易戦争懸念緩和・英メイ首相信任で総じて高い」

昨日の商品価格は米エネルギーとLME非鉄金属の一角が売られ、債
券が売られたが総じて景気循環系商品価格が上昇した。

カナダで拘束されている中国の華為技術のCFOが保釈されたこと、
米中の貿易戦争に進捗があるとの期待感、英メイ首相の与党内信任
決議が可決されたことを受けて、リスク回避姿勢が弱まったことが
背景(詳しくは本日のMRA's Eyeをご参照下さい)。


カナダ政府は孟氏を保釈したが、この問題が解決したわけではない。
中国は米国に孟氏を受け渡さないよう、カナダと交渉を始めている。
カナダの元外交官を拘束し、その他のカナダ人への聴取も始めてい
るようだ。

断定はできないが、華為技術と中国共産党が結び付き、米国が主張
するような情報の違法な取得などの行為を働いていたことの証左と
もいえる(米国に引き渡されるとこの辺りが明らかになるため、引
き渡しを回避したい)。


こういった話の真相を探る仕事はジャーナリストの領分であるため、
これ以上ここでは議論しないが、今朝の日経新聞にも出ているよう
に、今回の米中貿易戦争は、転じて今後の情報通信分野の覇権を争
う通信戦争に発展したといえる。

次世代の中核技術である人工知能や通信分野で中国が米国をリード
することを米国が甘受するとは思えない。現在、5Gの標準となるシ
ステム符号を、米国のクアルコムが主導するLDPC、中国のファーウ
ェイが主導するPolar、フランスが手動するTurbo2.0が競っている
が、フランスはマクロン政権の支持率急落で実質的には米中の争い
となる。

5Gの国際標準に選ばれることで今後の通信技術の覇権がほぼ決定付
けられるようだ。その会議は日程は決まっていないがITU(国際電
気通信連合)が主催する2019年世界無線通信会議(日程は未定)で
決定される。つまり時間があまりない。

よって米トランプ政権、米共和党・民主党議会の対中制裁は我々が
思っているよりも「本気」であり、その意味では足元の景気への配
慮は二の次三の次となっている可能性が高い。やはりこの問題は景
気循環系商品価格の下押し要因となる。
https://s.nikkei.com/2RVr43j


次にメイ首相の信任投票であるが、詳しくは本日のMRA's Eyeに譲
るとして、とりあえず「不確定要素が1つ消えた」ということで市
場に安心感をもたらした。

最終的にはあまりのリスクの大きさから何らかの合意に至ると考え
てはいるものの、今のところ落としどころが見えていないため、し
ばらくの間リスク資産価格を下押ししよう。


本日は、「目先の」懸念材料が棚上げとなったことから広くリスク
資産に買戻しが入る展開が予想されるが、年末に向けてのポジショ
ン調整の動きが続くため、上昇後はむしろ下落に転じるとみている。
詳細を見る
    Next >>

商品市場レポート for PROのお申し込みはこちら

MRA 商品市場レポート for PRO

2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
詳細を見る
   

商品市場レポートのお申し込みはこちら

MRA外国為替レポート

2018 年 12 月 24 日
MRA外国為替レポート(12月24日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週は米国株を中心にグローバルに株価が大幅安。リスク回避心理
が蔓延するなか週末にかけて円高が進んだ。

前週末の弱い中国の経済指標を受け株価は軟調に始まった。その後
は米国の経済指標にも一部弱い数字が散見。

注目のFOMCは日本時間木曜日の未明に結果が公表された。予想通り
0.25%の利上げが実施され、FF金利の誘導水準は2.25%〜2.50%に。
メンバーの予想は、景気・物価見通しが若干下方修正され、利上げ
は2019年が9月時点の3回から2回に、2020年は1回のまま据え置きと
なった。

景気減速見通しにもかかわらず、なお利上げを継続する姿勢を嫌気
して、米国株は大幅安。米長期金利は2.8%割れに低下した。

週末にかけてはトランプ大統領が暫定予算に署名せず政府機関の閉
鎖リスクが高まったことも嫌気された。日経平均は米国株の大幅下
落・ドル安円高につれ週末にかけて下げ足を速め20,000円ちょうど
に迫った。

ドル円相場は113円50銭で始まりFOMCを前に112円台半ばでもみ合い。
発表直後はさほど反応しなかったが、米国株が大幅安、米長期金利
が低下すると、リスク回避からドル安円高に。金曜日にかけて111
円を割り込んだ。

週末NYの引けはやや戻して111円20銭近辺。また週末にかけては
ユーロが対ドル、対円で軟調。ユーロ円相場で大きく円高が進み12
6円40銭近辺で週末の取引を終えた。

月曜日の東京市場のドル円相場は113円30銭で始まり小じっかり。
113円50銭近辺でもみ合い推移となった。

日経平均は21,400円近辺で寄り付き、21,500円近辺でもみ合い引け。
しかし海外市場では米国株が大幅安。

発表されたNY連銀製造業景況指数(12月)が10.9と予想20.0を大き
く下回り前月の23.3から急速に悪化。1年7か月ぶりの低水準となっ
たことが前週末の弱い中国の経済指標とともに嫌気された。

原油価格WTIは50ドル割れ。米長期金利は低下し、2年債利回りは
2.69%、10年債利回りは2.85%に。ドルが下落するとともにリスク回
避による円高も進み、ドル円相場は112円70銭に下落。引けは80銭。
ユーロ円相場も128円60銭から128円ちょうどへと下落した。

火曜日の東京市場のドル円相場は112円80銭で始まり軟調。112円50
銭〜60銭で推移した。ユーロ円相場も128円ちょうど近辺から
127円70銭近辺に下落。

日経平均は米国株大幅安とドル安円高を嫌気して21,200円で安寄り。
後場には21,200円を割りもみ合い引けた。

海外市場に入るとドル円相場は112円20銭台に下落したが、その後
は50銭〜60銭に戻してもみ合い50銭近辺で引け。ユーロ円相場は12
7円80銭〜128円ちょうどでもみ合い。

米国株は前日の大幅安の後だけに反発したが引けにかけて軟調。米
長期金利はさらに低下して2年債利回りは2.66%、10年債利回りは
2.82%。この日、FOMCの初日が開催され、FRBが慎重なスタンスをと
るのではないかとの思惑が高まった。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円50銭で始まり、その後は30
銭〜40銭でもみ合い小動き。FOMCの結果待ち。

日経平均は寄付き後に20,900円に下落し、その後は21,100円〜21,0
00円で推移。ソフトバンク株が上場となったが初値が公募価格を大
幅に割り込み地合いを悪化させた。

海外市場のドル円相場は112円30銭〜40銭でもみ合いの後、20銭近
辺で推移。FOMCの結果待ち。結果は日本時間木曜日の未明4時に発
表となった。

金融政策は予想通り0.25%の利上げを決定。FF金利誘導水準は2.00%
〜2.25%から2.25%〜2.50%に引き上げ。

一方、同時に公表されたメンバーによる予測では景気物価見通しは
若干下方修正。利上げ予想は2019年が9月会合時の年3回から2回に
下方修正。2020年は1回で据え置き。2021年はゼロ回。FF金利は
2019年に2.75%〜3.00%に、2020年に3.00%〜3.25%まで引き上げられ
打ち止めとの予想。

声明文では、リスクは概ね均衡も世界情勢を注視する、としたうえ
で、幾度かの漸進的利上げが適切と判断される、とした。米国株は
上昇していたが、FOMCの結果を受けて、景気減速見通しにもかかわ
らず利上げ継続、とのスタンスを嫌気して大幅安。

米長期金利はやや上昇したものの、株価急落を受けて低下。2年債
利回りは2.65%、10年債利回りは2.78%に。ドル円相場は比較的底固
く112円30銭〜40銭での推移となった。ユーロドル相場は1.1430か
ら1.1370へとユーロ安ドル高。

木曜日の東京市場のドル円相場は112円50銭で始まり下落。日経平
均は20,800円で安寄りし20,600円に下落。後場にはさらに大きく下
落して20,300円。引けは20,400円近辺となったが600円近い大幅安
となった。

ドル円相場は夕刻には112円を割り込み111円80銭台へ。

海外市場に入ると米国株が大幅続落。S&P500指数は1年3ヶ月ぶりの
安値。前日のFOMCの結果に加え、この日はトランプ大統領が上院を
通過した暫定予算案に署名せず政府機関閉鎖のリスクが高まったこ
とが嫌気された。

為替市場ではリスク回避で円高が進んだ。ドル円相場は大幅続落。
一時111円を割り込んだ。引けは戻して111円30銭近辺。ユーロドル
相場は乱高下。1.1380から1.1480へとユーロ高ドル安となった後、
1.14へ下落、1.1480へ上昇、その後は1.1450近辺で引け。

米長期金利は政府機関閉鎖のリスクを受けて小幅上昇。10年債利回
りは2.81%。

この日発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数(12月)は
9.4と予想15.0、前月12.9から大きく悪化。2016年8月以来の水準に
低下。原油価格WTIは45.90ドルに下落。ドル安を受けて金は上昇。

この日、マティス国防長官が2月で退任することが明らかになった。
また米政府機関に対するサイバー攻撃の容疑者として中国人ハッ
カー2名を起訴。米中関係の悪化懸念が広がった。

金曜日の東京市場のドル円相場は111円30銭〜20銭でもみ合いとな
った後、40銭近辺に上昇。

日経平均は20,300円で寄り付いた後、下落して20,000円ちょうどに
迫った。後場は下げ止まり引けは20,170円。

海外市場では米国株が大幅続落。S&P500は1年5か月ぶりの安値。米
長期金利10年債利回りは2.79%に小幅低下。リスク回避のなか円高
が進んだがドルもしっかり。ドル円相場は111円20銭近辺で上下し
た後は111円ちょうど、111円40銭へ上昇した後111円20銭近辺で週
末の取引を終えた。

一方、ユーロは対ドルで1.1450から1.1360〜70へと大幅安。市場全
体がリスク回避のなか取引を終えた。

中国はこの日、中央経済工作会議を終了。2019年に大規模な減税と
手数料削減を実施する、とし、金融政策の緩和も示唆。景気下支え
姿勢を明確とした。
詳細を見る
2018 年 12 月 17 日
MRA外国為替レポート(12月17日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は112円60銭近辺で始まり、底固い値動き。すぐ
に113円台を回復するとじり高となり週末にかけて113円60銭台に乗
せ、引けは113円40銭。引き続き狭いレンジでの取引となった。

一方、ユーロは軟調。火曜日に予定していたイギリス下院における
EU離脱合意案の採決をメイ首相が見送り。ECBドラギ総裁が景気に
慎重な見方を示したこともユーロを押し下げた。

ユーロドル相場は1.13ちょうど近辺で、ユーロ円相場は128円ちょ
うど近辺。

株式市場は波乱の展開。米中通商交渉を巡り、中国が米国からの輸
入自動車関税の報復措置を一時撤廃すると報じられ、週央にかけて
楽観的な見方が広がり米国株は堅調に推移した。

しかし金曜日に発表された中国の弱い経済指標を受けて景気先行き
見通しに懸念が広がると大きく反落した。

日経平均は米国株の堅調や底固いドル円相場を好感して週央に大き
く上昇し21,800円台に乗せたが中国の弱い経済指標を受けて急反落。
週末の引けは21,400円割れ。

米長期金利は週央にかけてはリスク選好の回復により上昇したが、
週末にかけて株価が軟調となると上昇は抑制された。米10年債利回
りは2.83%から2.91%に上昇したが週末引けは2.89%。

月曜日の東京市場のドル円相場は112円60銭近辺で始まり、株価下
落とともに20銭台にドル安円高が進んだが底固く、夕刻には
112円70銭に反発した。

日経平均は21,300円で大幅安寄りとなった後、21,200円〜300円で
上下。後場は21,200円近辺で小動き、もみ合いそのまま引けた。

米中通商摩擦に関し、日本政府もファーウェイ製品の不使用を決め
るなど先行きへの不安が広がった。

海外市場でも米中懸念やイギリスの政治混迷などを嫌気して米国株
が大きく下げた。ただその後はハイテク中心に持ち直し。NYダウは
結局前週末比小幅高。為替市場ではドルが堅調、ポンドが下落、
ユーロも軟調。

イギリスではメイ首相が火曜日に予定されていた下院でのEU離脱合
意案採決が否決確実な情勢であることから延期を決定。不信任投票
への動きにポンド安。

またフランス・マクロン政権に対するデモの激化もありユーロも下
落。対ドルで1.1440から1.1360へ。ドルは対円でも堅調となり
113円30銭台に上昇して引けた。米10年債利回りは2.86%に小幅上昇。

火曜日の東京市場のドル円相場は113円20銭〜30銭で始まり、小幅
安。113円ちょうど〜20銭でもみ合い。

日経平均は引き続き米中懸念から下落、小幅安の21,150円近辺で引
け。TOPIXは一時年初来安値を更新した。

海外市場では米国株が上昇したが続かず結局小幅安で引け。中国が
米国からの自動車輸入関税について報復措置を撤廃し40%から15%に
戻すことに合意と報じられた。

一方で中国がカナダ元外交官を拘束したとの報道が嫌気された。米
10年債利回りは小幅上昇し2.88%。ドル円相場は113円30銭〜40銭で
もみ合い。

ユーロは対ドルで1.14へじり高となっていたが1.1310に下落。メイ
首相不信任投票実施との報道にポンド安、ユーロもつれ安となった。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円40銭〜50銭で小動き、終始
もみ合い。ユーロドル相場も1.1320〜30で膠着。

日経平均は急反発。一時500円を超える上昇となった。引けは
21,600円近辺。中国の米自動車関税引き下げやカナダが中国・フ
ァーウェイCFOの保釈を決定したことが好感された。

海外市場でも株価は堅調。米国株は反発。ウォールストリートジ
ャーナル紙が、中国が中国製造2025戦略の見直し、外国企業への市
場開放に応じる、など歩み寄りの姿勢を示していると報じ、米中懸
念が後退した。

また欧州では、イタリアが財政赤字目標の引き下げを示し、メイ首
相が信任の見通しと報じられた。ユーロは対ドルで1.1370近辺に上
昇。ドル円相場はじり安となり113円20銭台。米10年債利回りは小
幅上昇して2.91%。

木曜日の東京市場のドル円相場は113円20銭台で始まり、小幅上昇
して40銭〜50銭でもみ合い。日経平均は続伸。21,700円台で高寄り
し800円台へ上昇。もみ合い21,800円近辺で引け。

米中通商摩擦への懸念が後退、中国株・上海総合指数が堅調に推移
したことも追い風となった。

海外市場に入ってもドル円相場は堅調。113円70銭に上昇しもみ合
い、60銭近辺で取引を終えた。

この日ECB理事会では予想通り量的緩和の終了を発表。その後の定
例会見でドラギ総裁は、リスクバランスは下振れに向かいつつある、
とハト派寄りの発言をした。

ユーロは一時下落したが、リスク選好の回復からユーロ円相場はし
っかりで129円ちょうど近辺で引け。米国株は追加の好材料がなく
横ばい。米長期金利も膠着。

金曜日の東京市場のドル円相場は113円60銭で始まり小幅安、
113円50銭近辺でもみ合い。

日経平均が大幅安となったが底固い値動き。発表された日銀短観
(12月調査)は、現状判断は予想よりもやや強め、一方、先行き判
断は弱めとなった。相場への影響は小さかった。

日経平均は21,700円で小幅安寄り。ただその後、中国景気への懸念
が広がり大幅安となった。引けは21,400円割れ。

発表された中国の11月の小売売上高は前年同月比+8.1%と予想+8.8%、
前月+8.6%から大きく伸びが鈍化。工業生産も+5.4%と予想+5.9%、
前月+5.9%から鈍化。中国経済に対する不安、さらには世界経済の
先行き見通しに対する不安が広がった。

海外市場でも米国株が大幅安。NYダウは500ドル安、S&P500は4月来
安値をつけた。米10年債利回りは2.89%に小幅低下。

ドル円相場は113円50銭〜60銭でもみ合いの後、一時20銭台に下落。
その後は40銭近辺に持ち直して週末NYの取引を終えた。

米国の経済指標は、小売売上高(11月)、鉱工業生産(同)ともに
しっかり。一方PMI企業景況感指数(12月)は弱めだった。

またユーロ圏のPMIも弱め。米国株は小売や生産がしっかり、米中
懸念が後退したものの、中国および欧州の弱いデータに世界景気へ
の懸念が重石となり軟調。米10年債利回りは2.89%に小幅低下した。
詳細を見る
2018 年 12 月 10 日
MRA外国為替レポート(12月10日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は113円80銭近辺で始まりドルの上値が重い展開。
週末にむけてドル安円高が進み、概ね112円台後半での推移となっ
た。週末に米中首脳会談が開催され、追加関税の保留と合意に向け
た90日間の協議が決定された。

この「休戦合意」は当初市場に好感されたが、その後は合意に向け
た困難な状況が再認識された。また米国で長期金利が低下し、5年
国債の利回りが2年を下回る逆イールドが景気先行き懸念を煽るか
たちで米国株が大幅下落。リスク回避心理が広がった。

その後も中国企業・ファーウェイCFOが対イラン制裁違反の疑いで
米国の指示によりカナダで逮捕されたことで米中通商交渉への悪影
響への懸念が広がった。

米国株は金曜日にも大幅安となり週間で安値引け。

FRB当局者からは足元の景気堅調を確認する発言があったが、一部
に今後は利上げに慎重さを求める意見も散見。米10年債利回りは週
初の3.05%から低下して週末には2.85%まで低下して引けた。

こうした状況でドルは軟調。ドル円相場は週後半概ね112円台での
推移となり週末NYは112円70銭で取引を終えた。

日経平均は大幅下落。22,600円近辺で始まったが週後半は米中摩擦
への懸念再燃や米国株の大幅安、上値の重いドル円相場、など悪材
料が重なり21,000円台に下落。ただ割安感が下支えとなり底固く週
末は21,700円近辺で引けた。

月曜日の東京市場のドル円相場は113円80銭近辺で始まったが上値
重く113円50銭近辺でもみ合いに。週末の米中首脳会談で、90日間
の交渉、追加関税はその間見送り、との「休戦合意」がなったが、
リスク選好が大きく持ち直すことにはならず。

日経平均は22,600円近辺で寄り付きしっかり。後場は22,700円で始
まったが結局22,600円割れで引け。

海外市場に入るとドル円相場は113円70銭近辺へ持ち直し。米国株
は一段高となりもみ合い。

米中協議を巡り、トランプ大統領が成果を強調する内容、中国が自
動車輸入関税の引き下げに応じるとの見方をツイッターに記したこ
とや、予想より強めのISM製造業景気指数(11月、59.3、予想58.0、
前月57.7)が支え。

一方FRB当局者からはハト派発言が相次いだ。

クラリダ副議長は、低すぎるインフレがむしろ懸念、と述べ、ミネ
アポリス連銀総裁は、過度な利上げはリセッションを招く虞がある、
とした。米10年債利回りは3.04%から2.97%に低下。ドルの上値を重
くした。

火曜日の東京市場のドル円相場は113円60銭で始まり、その後は日
経平均の急落・大幅安、アジア時間の米長期金利低下を嫌気してド
ル安円高が進み、113円10銭近辺に下げてもみ合いとなった。

日経平均は22,500円台半ばで寄り付いた後、次第に下落して前場引
けには22,400円に。後場は下げ足を速めて22,000円ちょうど近辺で
取引を終えた。

海外市場では米国株が大幅反落。ダウは一時800ドルを超える下げ。
米中問題を巡っては、中国の自動車関税引き下げを巡るスタンスは
確認できていないとされ、問題が何も解決していないことがあらた
めて嫌気された。

また相次ぐFRB当局者のハト派発言に長期金利が低下し、5年債利回
りが3年債利回りを下回る逆イールドが発生。逆イールドが景気後
退のシグナルとの見方から、これに不安を煽られて株安を招いた。

米2年債利回りは2.82%から2.79%に、10年債利回りは2.97%から一時
2.9%を割り引けは2.91%。2年債と10年債の利回り格差は0.1%程度
となった。

ドル円相場は112円80銭近辺に下落してもみ合い、その後113円に戻
したが112円60銭に反落。引けは112円80銭近辺。

この日、NY連銀総裁は、さらなる漸進的利上げが適切、と、ハト派
からやや一線を画す意見を述べた。

水曜日の東京市場のドル円相場は112円80銭で始まり底固い値動き。
113円近辺でもみ合いとなった。日経平均は21,800円で始まり小じ
っかり。21,900円で引け。

海外市場のドル円相場は引き続き堅調で113円20銭に上昇して引け
た。トランプ大統領は再びツイートで、中国からとても強いシグナ
ルが送られている、とコメントした。

この日は、米国株式債券市場はブッシュ大統領葬儀のため臨時休場。
指標の発表なども延期。ただ地区連銀経済報告(ベージュブック)
は予定通り公表された。

大半の地区で緩慢ないし緩やかに景気拡大、企業は引き続き明るい
見方をもっているが一部では関税・金利上昇・労働市場の逼迫で不
透明感が強まり楽観が後退、関税によるコスト上昇は製造業・建設
業から小売業・外食産業に広がった、と記された。

木曜日の東京市場は朝方からリスク回避が強まった。中国ファーウ
ェイのCFOが対イラン制裁違反の疑いで米国の指示によりカナダで
逮捕された。これを受けて市場では米中通商交渉が打ち切りになる
のではないか、との不安が台頭。リスク回避から株安円高が進んだ。

米10年債利回りはアジア時間に2.88%へと低下。ドル円相場は113円
20銭で始まり昼過ぎに112円60銭まで下落。その後は反発して夕方
にかけて113円台へ戻した。

日経平均は21,800円で寄り付いたが一貫して下落基調となり、後場
には21,400円割れ。ただ引けはやや戻して21,500円近辺。

海外市場に入るとあらためて警戒感が台頭。ドル円相場は112円60
銭〜80銭での推移に。ただ米国株が大幅続落となり、FRB当局者か
らハト派発言が続くと112円20銭台までドル安円高が進んだ。

ドルはユーロに対しても下落。ユーロドル相場は1.1320から1.14台
にユーロ高ドル安となった。

この日開催されたOPEC総会では概ね減産に対するコミットメントは
得られたものの、具体的な減産規模の提示に至らず、ロシアの正式
な回答待ちとなった。ロシアが難色を示しているとの思惑から原油
価格は下落。WTIは1バーレル50ドルに迫った。

金曜日の東京市場は112円70銭台でもみ合い。その後は小幅上昇し
て80銭〜90銭。

日経平均は21,700円で高寄りしたものの反落。前日からの上昇分を
失ったが、その後、後場には一転して堅調となりじり高、21,680円
で週末の取引を終えた。

ドル円相場は海外市場に入ると112円80銭近辺でもみ合いとなり、
米雇用統計(11月)の発表待ち。

結果は、非農業部門雇用者数・前月比が+155千人と予想+198千人を
下回り、前月の数字も+250千人から+237千人に下方修正された。ま
た平均時給は前月比+0.2%と予想+0.3%より弱かった。前年同月比で
は+3.1%と予想通り。

これを受けてドルはやや軟調。ドル円相場は112円60銭〜70銭へ。
ユーロドル相場は1.14台にユーロ高ドル安が進んだ。

米国株は引き続き米中通商摩擦への懸念や景気減速への思惑から大
幅下落。前日の安値近辺に押し戻された。米長期金利は弱めの雇用
統計や株価の大幅下落を受けて低下。2年債利回りは2.76%から2.71
%へ、10年債利回りは2.90%から2.85%へ。

他には、発表されたミシガン大学消費者マインド指数(12月)は
97.5と予想97.0より強めで前月と同水準。

この日発言したFRBブレーナード理事は、政策の道筋は今後の見通
しの変化の仕方に一層左右されるが、漸進的利上げによるアプロー
チは依然として適切、と述べた。

一方、セントルイス連銀総裁は、さらなる利上げを実施する理由は
見当たらない、とした。

原油価格は反発。ロシアを含めたOPECプラスは日量120万バレルの
減産を合意。予想の100万バレルを上回った。WTIは一時54ドルをつ
け、引けは52.6ドル。原油価格の低位安定を期待し減産に難色を示
してきたトランプ大統領の対応がどうなるか。
詳細を見る
2018 年 12 月 3 日
MRA外国為替レポート(12月3日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は113円近辺で始まり週央にかけてドル高円安が
進み、一時114円ちょうどをつけた。感謝祭明けの米国株が堅調に
推移。好調な年末商戦や米中首脳会談に向けた期待感の高まりが株
価を押し上げた。

またFRBパウエル議長が今後の利上げに慎重ととれる発言をしたこ
とでドル金利先高感が後退。

株式市場は当局の慎重姿勢を好材料ととらえた。米国株は金曜日に
一段高となり週間で高値引け。

一方、ドルはパウエル発言を受けて反落。ドル円相場は週末にかけ
て113円台前半に押し戻された。ドル円相場は113円50銭近辺で取引
を終えた。米10年債利回りは3%割れ、2.99%に低下して引け。

日経平均は週初に21,700円近辺で始まった後、米国株の堅調、ドル
円相場の安定に支えられ堅調。週末には上値が重くなったものの
22,350円近辺で引けた。

月曜日の東京市場のドル円相場は112円90銭で始まり113円台に乗せ、
113円20銭近辺でもみ合い。海外市場に入ると一段高となり113円60
銭をつけた。

ユーロ円相場は128円で始まり右肩上がり。夕刻には128円80銭まで
上昇した。

日経平均は21,700円で寄り付きしっかり。21,800円中心にもみ合い
引け。米国株は大幅高。年末商戦が好調、オンラインショッピング
の売上がこの日「サイバー・マンデー」に過去最高となったとの報
道から消費関連株、ハイテク株主導で上昇した。

米10年債利回りは横ばい、もみ合い。3.05%〜3.07%で推移した。

火曜日の東京市場のドル円相場は113円50銭〜60銭で始まりやや押
されて40銭〜50銭で推移。日経平均は米国株の大幅高を受けて
21,900円台で寄り付き、21,800円台半ばでもみ合い。後場は900円
台で始まり22,000円手前まで上昇して引けた。

海外市場のドル円相場はしっかり。113円60銭近辺でもみ合いの後、
80銭まで上昇して引け。米国クドローNEC(国家経済会議)委員長
は、米中首脳会談は12月1日に開催される、我々が取引できる可能
性がかなりありその可能性を排除していない、と述べた。

米中首脳会談の開催決定、何らかの進展期待、で懸念がやや後退。
米国株はじり高、上昇。

この日、講演したFRBクラリダ副議長は、政策の漸進的正常化を支
持、としてハト派のトーンはみられなかった。これをうけてドルは
しっかり。米10年債利回りの水準は前日と変わらず。

水曜日の東京市場のドル円相場は、113円80銭中心にもみ合い、そ
の後90銭に上昇した。日経平均は22,100円で始まり小じっかり。じ
り高となり22,200円近辺で引けた。

米国市場では米国株が大幅高。FRBパウエル議長のハト派スタンス
を好感した。

パウエル議長はこの日講演し、堅調な景気動向は強調しつつ、政策
に既定路線はない、政策金利は中立をわずかに下回る水準にきた、
と述べた。10月には、中立金利にほど遠い、と述べていたことから、
その発言の変化を、来年の利上げ回数の下振れを示唆している、と
市場は受け止めた。

金利先物でみる来年の利上げ回数は1回まで低下。ドル金利先高感
が後退し、ドルを押し下げた。2年債利回りは2.80%に低下。10年債
利回りは3.05%中心に上下。

ドル円相場は114円をつけていたが113円40銭台に下落。ユーロドル
相場も1.1280から1.1380へとユーロ高ドル安が進んだ。ドル円相場
は113円60銭に戻して引け。

木曜日の東京市場のドル円相場は113円60銭で始まり、その後は海
外市場の流れのままにドル安円高が進み113円20銭〜30銭に下落。
アジア時間に米長期金利が低下。ドルを押し下げた。

2年債利回りが2.78%へ、10年債利回りは欧州時間早々に3.00%割れ。
日経平均は22,400円で寄り付いた後は22,300円台前半中心にもみ合
い。後場には引けにかけて軟調となり22,200円台後半で引けた。

海外市場のドル円相場は113円20銭〜40銭で上下動。その後はやや
ドル高となり40銭〜50銭で上下して引け。ユーロドル相場は概ね1.
1350〜1.14で上下動を繰り返した。

米国株はもみ合い横ばい。米中首脳会談を巡っては、トランプ大統
領は、中国と何かすることに近づいている、と発言。また、米中新
貿易協議検討で制裁拡大は来春まで保留、会談での摩擦悪化は回避、
との報道もみられた。

米長期金利は海外市場で反発。2年債利回りは2.80%へ、10年債利回
りは、ともにアジア時間からは持ち直した。

金曜日の東京市場のドル円相場は113円40銭近辺でもみ合い小動き。
日経平均は22,300円近辺で始まり狭いレンジで上下動。後場は底固
い値動きで引けは22,350円近辺。

海外市場に入るとユーロが下落。反面でドルは堅調。ドル円相場は
113円70銭に上昇。ユーロドル相場は1.14から1.13台前半へユーロ
安ドル高が進んだ。

ユーロは対円でも129円台から128円台半ばへ下落した。

欧州ではイタリア財政、イギリスEU離脱を巡る不透明感が継続。一
方で米中双方の発言から週末の米中首脳会談に対する期待感が高ま
った。

米国株は上昇。ただ株価上昇はドル金利先高感、FRBの慎重スタン
スにも支えられた。この日、NY連銀ウィリアムズ総裁は、インフレ
が高まるリスクよりも低すぎる状況にならないように努めることに
なる、とハト派な意見を表明。米10年債利回りは3%を割って2.99%
で引けた。
詳細を見る
2018 年 11 月 26 日
MRA外国為替レポート(11月26日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は、週初はドルの上値が重い展開。前週にFRB当局者
が来年の景気に対して慎重な発言をしたこと、株価がハイテク株中心に
大きく下落したことから、ドル金利先高感が後退、米長期金利が低下し、
ドルを押し下げた。

ただリスク回避のなかで安全通貨としてのドルへの需要は根強くドル安
も続かず。ドル円相場は112円台前半では底固く113円近辺に反発した。

米国株は週末に下落ペースが鈍ったものの安値引け。原油価格は大幅下
落。供給不安の解消と景気減速による需要減退懸念から、WTIは週初の
1バレル57ドルから週末には50.4ドルまで急落した。

欧州では依然としてイタリアの財政問題やイギリスのEU離脱問題の不透
明感が漂うなか、弱い経済指標が加わり、ユーロが週末にかけて下落。
ユーロドル相場は1.14台半ばから1.13台前半へ。ユーロ円相場も127円8
0銭に下落した。ユーロが下落する反面でドルは堅調。ドル円相場は112
円90銭台で週末の取引を終えた。

月曜日の東京市場のドル円相場は112円70銭〜80銭でもみ合い。日経平
均は21,700円で寄り付き一時21,850円まで上昇したが、概ね750円〜800
円で上下。後場はじり高となり引けは21,800円台。海外市場に入ると米
国株が大幅安。

アップルがiPhoneを生産縮小と報じられ、ハイテク株、ネット関連株が
下落。ナスダックは3%安、NYダウ、S&P500も1%を超える下落となった。

米10年債利回りは3.06%から3.09%に上昇していたが、株価下落とともに
3.06%に押されて引け。ドルは対円、対ユーロで下落。ドル円相場は112
円50銭中心にもみ合い引け。ユーロドル相場は1.14から1.1450近辺に
ユーロ高ドル安となりもみ合い。

火曜日の東京市場のドル円相場は112円50銭で始まり60銭台に上昇。た
だその後はじり安となり夕刻には112円50銭近辺でもみ合い。

日経平均は21,550円で安寄り、その後は21,650円〜700円に持ち直し。
ただ後場は21,500円台半ばに下落し、その後は21,500円台後半でもみ合
い引けた。海外市場に入るとドル円相場は112円30銭台に続落。40銭を
中心に上下動となった。

米国株は全面安でNYダウは一時600ドルを超える下落。アップルが続落
しハイテク株が軟調となったほか小売関連株も下落。原油が大幅安とな
ったことでエネルギー関連株も下落した。為替市場ではリスク回避、株
安、資源安、から新興国通貨や資源国通貨が下落。

またイタリア・イギリス問題の不透明感をかかえる欧州通貨が下落した。
ユーロドル相場は1.1470から1.1360へとユーロ安ドル高。ドルが全般的
には堅調となったことでドル円相場は持ち直し112円70銭〜80銭でのも
み合いとなり引け。

米長期金利10年債利回りは3.06%から3.03%へと低下したが、引けにかけ
て持ち直し前日と変わらず3.06%。原油価格WTIは景気減速懸念による先
高感の後退や投機ポジションの手仕舞いもあり57ドルから53ドルへ急落
した。

水曜日の東京市場のドル円相場は113円70銭で始まり、その後は上昇基
調で、昼前後は90銭を中心とするもみ合いとなった。

日経平均は米国株の大幅安を受けて21,300円割れに下落して寄り付いた
がその後は持ち直し。後場には21,500円台を回復して引けた。

海外市場に入るとやや円安の動き。欧州時間にはイタリア政府が財政計
画の修正に前向きとの報道からユーロ円相場が128円20銭から129円へ上
昇。ユーロドル相場は1.14にユーロ高となった。ドル円相場も113円台
に上昇。

この日の米国株は下げ止まり。ハイテク株は持ち直し。ただ引けにかけ
ては上げ幅を縮小させた。この日発表された耐久財受注(10月)は除く
輸送機器で前月比+0.1%と予想+0.4%を下回り足元の設備投資の減速を想
起させた。

景気先行指数、中古住宅販売は予想通り。ミシガン大学消費者マインド
指数(11月確報)は97.5に速報から下方修正された。米10年債利回りは
3.06%から一時3.08%に上昇したが押し戻されて3.06%、前日比変わらず。
為替市場は小動きに。ドル円相場は113円ちょうど〜10銭で、ユーロ円
相場も128円80銭で、もみ合い引けた。

木曜日の東京市場のドル円相場は米国株式・債券市場が感謝祭で休場と
なることもあり小動き。終始113円ちょうど〜10銭近辺でもみ合いとな
った。ユーロ円相場も128円70銭〜80銭でもみ合い。

日経平均は21,500円台で寄り付き、前場は上昇したものの行って来い。
ただ後場はじり高となり21,650円近辺で引けた。

海外市場は米国が感謝祭の祝日で株式・債券市場が休場。為替市場も動
意薄。ドル円相場は113円手前で小動きもみ合いそのまま112円90銭台で
引けた。

金曜日の東京市場は休場。アジア時間のドル円相場は112円80銭台にや
や下落。その後欧州市場にかけて112円70銭に下落した。

欧州で発表されたPMI景況感指数(11月)が弱い数字。ドイツの製造業P
MIは2016年春以来の低水準。弱い欧州の経済指標を受けてユーロは下落。
ユーロドル相場は1.1420から1.1330台へ、ユーロ円相場は128円80銭か
ら127円80銭台へ下落した。

米国のPMI景況感指数(11月)も弱めの数字。製造業は55.4と予想56.0
を下回り前月55.7から小幅悪化した。サービス業PMIも54.4とやや弱め。

こうしたなか原油価格が大幅下落。WTIは50.4ドル。潤沢な供給に景気
減速による需要の緩和見通しが重なり大きく下げた。この日の米国市場
は13時までの短縮取引。米国株は小幅下落。米10年債利回りは3.04%に
小幅低下した。

ドル円相場はユーロ円相場の急落に一時112円70銭台に押されたが、そ
の後は全般的なドル高に支えられて112円90銭台に戻して週末NYの取引
を終えた。
詳細を見る
    Next >>

MRA外国為替レポートのお申し込みはこちら

▲ページのトップに戻る