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MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2017 年 1 月 20 日
「米統計改善とドル指数動向を受けて高安まちまち」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米統計改善とドル指数動向を受けて高安まちまち」

昨日の商品市場は高安まちまちとなったが、景気の影響を受け難く
供給面により焦点が当たりやすく異常気象の影響を受けているもの
もあるその他農畜産品が総じて堅調だった。米経済統計の改善、EC
Bドラギ総裁発言を受けたドル高進行、ムニューチン次期財務長官
発言、トランプ大統領就任といった強弱材料が混在したことも影響
した。


本日、米国でついにトランプ大統領が誕生する。支持率は過去最低
と非常に不人気だ。一生懸命働く、と話しているが「目先の」米国
の利益に一生懸命働くことが将来の米国に対してマイナスになって
返ってくる可能性が高いことまで考えているのだろうか。痩せても
枯れても米国は世界最大の経済国であり、この国の衰退は景気並び
にリスク資産価格にマイナスに作用する。


トランプ大統領の生い立ちは不動産ディーラーである父親から、
「この世には二種類の人間しかいない。勝者と敗者だ」と育てられ
てきたこともあり「目先のことに関して、勝つか負けるか」でもの
を判断しやすく多面的な思考が苦手なようだ。政治についても「味
方か、敵か」で整理するため現在の中東に代表されるような敵味方
が局面によって変化するような事象への対応は恐らく得手ではない
だろう。

「トランプ氏はビジネスマンだから上手くやる」という意見も目に
するが、ビジネスの場合破たんしても再起が可能だが、世界最大の
国家の破たんは修復不能であることも忘れてはならない。そうまで
ならないにせよ、大きな地殻変動をもたらすことが予想される。


本日は中国の重要統計が多数発表される(Q416中国GDP 前年比+6.
7%(前期+6.7%)、12月中国鉱工業生産 前年比+6.1%(前月+6.2
%)、1-12月期+6.0%(1-11月期+6.0%)、12月中国小売売上高 前
年比+10.7%(前月+10.8%)、1-12月期+10.4%(1-11月期+10.4%)、
1-12月期固定資産投資+8.3%(1-11月期+8.3%))。

しかし、やはり上記の通りトランプ大統領就任は重要材料だ。ひょ
っとすると上記の分析や懸念は杞憂かもしれないため、就任演説は
注目したいところだ。基本的には発言前まではリスク回避姿勢が強
まり、総じてリスク資産価格は軟調な推移になると考える。
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2017 年 1 月 19 日
「ドル高進行を受けて軟調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「ドル高進行を受けて軟調」

昨日の商品市場は総じて軟調な推移となった。米消費者物価指数の
前年比ベース上昇が継続したほか、FRBイエレン議長が2019年末ま
でに年数回の利上げを想定していたと発言したことを受けて低下し
ていた米長期金利が急上昇、ドル高が進行したことがドル建て資産
価格の下落要因となった。


一方でマクロ経済統計の改善は欧米・中国で継続しており、需給フ
ァンダメンタルズに改善圧力が掛かっているのは事実である。しか
し、トランプ大統領誕生で現在懸念されているような材料が顕在化
(保護貿易や中東・中国との対立)した場合、企業や市場のセンチ
メントが悪化してリスク資産価格が下落する可能性は十分にあり得
る。


このほか、英国のEU離脱やトランプ候補の勝利に力を得たポピュリ
ズム政党が欧州で躍進し、EU崩壊への懸念が強まってリスク回避的
な動きが強まる可能性は否定できない。しかしそれでも世界経済が
壊滅的な被害を受けるまでにはまだ至らないと考えており、この1
月〜2月にかけて一旦調整した後、年末に向けてリスク資産価格が
上昇するという見方に大きな変更はない。


本日もトランプ大統領の就任を控えてむしろリスク回避的な動きが
強まり軟調な推移になると考える。景気循環系の商品需給ファンダ
メンタルズの指標となるフィラデルフィア連銀15.3(前月19.7)は
悪化見込みであることも価格を下押しすると考える。とはいっても
統計自体は悪いといえるレベルではないため影響は限定されると考
える。
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2017 年 1 月 18 日
「英国・米国リスクを懸念し景気循環銘柄安い」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「英国・米国リスクを懸念し景気循環銘柄安い」

昨日の商品市場は高安まちまち。エネルギーや工業金属などの景気
循環系商品価格が下落したが、穀物や貴金属などのディフェンシブ
銘柄が物色された。昨年から俎上に乗っている材料ではあるが英国
メイ首相がEUからの完全離脱を宣言したことがリスク回避の動きを
強めた。


しかしトランプ次期大統領が為替のドル高について言及、「既に高
すぎる」としてドル安誘導を促すような発言をしたため、英国のEU
離脱と合わせてドル安が進行、ドル建て資産価格の下支え要因とな
った。大統領が為替の水準に積極的に発言し、関与しようとするの
は極めて異例だ。ここにも自国最優先主義が垣間見える。


政治学者ウォルター・ラッセル・ミードによれば、オバマ大統領が
ジェファソン主義者(米第3代大統領トマス・ジェファソン、国内
の民主主義を完成させ、海外にモンスター退治に行くべきではない
と主張)であるが、トランプ大統領はジャクソン主義者(ポピュリ
ズムによって誕生した米第7代大統領アンドリュー・ジャクソン、
米国は外国のいざこざに関わるべきではないが、米国に干渉する国
は叩き潰せと主張)。

両者の政策に一致している点は、内向的な政策を進めるという点で
ある。ただし、トランプ政権ではその内向性が加速する上、武力行
使も厭わない外交が展開される可能性が高いということだ。もっと
言えば、中国が経済的にメリットを米国にもたらすならば、中国の
武力的な侵攻があったとしても日本を本当に防衛してくれるかどう
か怪しい、ということである。アジアの地政学的リスクはオバマ時
代よりも高まると考えるのが妥当だろう。

このような状況であるので、政府が統制管理を強め実質的に独裁政
権となっている中国から、「中国は自由貿易を支持し、通貨安戦争
も行わない」という牽制を米国が受ける、という今まででは想像で
きなかったようなことが起きている。2017年は世界のパワーバラン
スが大きく変わるリスクが高まることを意識する必要があるだろう。


本日はベージュブックやイエレン議長のパネル討論が予定されてい
るが、商品によっては時間的にこれを織り込めない。恐らく米国の
景気回復を確認しFOMCでの利上げを支持する内容になると考えられ
るが、トランプ政権が財政出動を行った場合、既に回復している米
経済が過熱し利上げペースも加速する可能性がある。平たく言えば
バブル発生と同時にバブル崩壊のリスクも意識しなければならない
ということだ。

よって、20日のトランプ大統領誕生を控えて本日はリスク回避的な
動きが引き続き優勢となり、軟調ながらももみ合い推移すると考え
る。
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2017 年 1 月 17 日
「英国EU強硬離脱やトランプ懸念で軟調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「英国EU強硬離脱やトランプ懸念で軟調」

昨日の商品市場は総じて軟調な推移となった。米国市場が休場であ
ることや英国メイ首相がEU単一市場からの強硬離脱を表明する懸念
が強まったことや、今週予定されているトランプ大統領就任を控え
てリスク回避の動きが強まったことが背景。


経済統計の改善を受けて欧米、中国の景気回復期待は強まっている
が、今年はかねてから分かっているように政治的な方針の大きな変
更(米国、英国)に加え、欧州では体制が変わる可能性がリスクと
して意識されやすい、下振れリスクが無視できない年である。


とはいえ、こうしたリスクが顕在化しなければ景気回復期待が強ま
っているため、景気循環銘柄を中心に平均価格は年末にかけて上昇
する見通しに変更はない。商品の需要見通しを作成する上で重要な
IMF経済見通しも緩やかながら成長を続ける見込みである。


本日もニューヨーク連銀指数(市場予想8.5、前月9.0)、独ZEW景
況感期待指数(18.4、13.8)、現状指数(65.0、63.5)と経済統計
は改善見込みであるが、上述の政治的なリスクを受けて高値でのも
み合いになると考える。
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2017 年 1 月 16 日
「米三連休を控えて高安まちまち」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米三連休を控えて高安まちまち」

昨日の商品市場は高安まちまちとなった。中国の貿易統計は輸入は
改善、交易量全体は失速感が強まっていることを示唆する内容だっ
たこと、週末の米三連休を控えて様子見気分が強まり、ポジション
調整と思しき取引が主体だったと考えられることが背景。


市場は今週20日のトランプ政権誕生と、場合によると早期の利上げ
の可能性が出てきているため、今週発表のベージュブックの内容に
注目をし始めている。トランプ政権誕生=ビジネスよりの政権=景
気回復期待の高まり、というロジックでトランプ・ラリーを評価す
る向きが多かったが、正直、トランプ次期大統領の政策は場当たり
的なものが多い。


先週の記者会見では公約としていた財政出動に関して全く発言がな
かったため失望を誘い、リスク資産価格が下落する局面があったが、
むしろ今後は政策が公約通り実施されることによって発生するリス
ク(例えば保護貿易や、過剰にイスラエルに肩入れしている中東政
策などのリスク)が高まっている。場合によるとオバマ政権時代の
政策効果が発揮され、回復基調にある景気に冷や水を浴びせかねな
い。

今は多くのリスク資産価格が上昇しており、今後も堅調な推移にな
るとの見方が大勢を占めているがより下落リスクや景気の停滞に関
して、意識し、かつ、注意する局面にあると考えている。


本日16日は米国市場がキング牧師の生誕記念日で休場であるため、
動意薄く、方向感に欠ける展開が予想される。IMFの世界経済見通
しの発表が予定されているが、恐らく緩やかな回復持続を確認し景
気循環銘柄価格にとってはプラスに作用することが予想される。米
新政権の政策に関してはまだ実行に移されていないため、リスク要
因として整理されるだろうが見通しの評価にはまだ積極的に組み入
れられていないと見る。
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2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
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MRA外国為替レポート

2016 年 9 月 12 日
MRA外国為替レポート(9月12日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は104円で始まった後、週央にかけてドル安円高
が進み101円台半ばに下落。日銀の黒田総裁、中曽副総裁が、講演
でいずれもマイナス金利政策の副作用に言及。追加緩和に慎重との
思惑から円が買われた。

また米国では弱い経済指標を受けて9月利上げ観測が後退。米長期
金利が低下してドルを押し下げた。

しかし木曜日に欧州中銀が追加緩和を見送り、ドラギ総裁が追加緩
和の必要性を否定したことで欧米の長期金利が上昇。円は対ユーロ、
対ドルで下落。ドル円相場は102円台半ばを回復。

さらに週末にはハト派のFRBボストン連銀総裁の利上げに前向きな
発言を受けて再び9月利上げ観測が高まり、米長期金利が大きく上
昇。ドル円相場は一時103円までドル高円安が進んだ。NYの引けは1
02円70銭台。日経平均は週を通じて上値の重い展開。米国株は週末
金曜日に利上げ懸念から大幅安。



月曜日の東京市場のドル円相場は104円台で始まったあと103円台後
半に下落、さらに夕方には103円40銭台まで下げた。

この日、黒田総裁は講演で、現在実施しているマイナス金利付き量
的質的金融緩和について、その副作用に言及。追加緩和には限界は
ないとの考えは維持したものの、コストとベネフィットの比較で、
ベネフィットが大きければ実施すると発言した。

市場はこの発言を追加緩和に慎重と受け止め、為替市場では円が買
われる展開となった。日経平均は17,150円で始まった後、黒田発言、
円高を嫌気して17,000円近くまで下落した。

海外市場は米国がレーバーデーの祝日で休場のため動意薄。ドル円
相場は103円15銭近辺まで下げる場面もあったが、103円40銭近辺で
膠着した。

なおこの日中国で開催されていたG20が閉幕。コミュニケが公表さ
れ、そのなかで、為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済金
融の安定に悪影響を与える、との文言が入れられたが市場は反応せ
ず。

またロシアとサウジアラビアが原油に関して会合をもち、増産凍結
の合意には至らず詳細な提案は控えられたが、原油市場の安定に向
けて協力することでは合意された。



火曜日の東京市場のドル円相場は103円40銭で始まった後、80銭台
まで上昇し、その後は103円台半ばで上下、夕刻にかけては103円30
銭〜40銭でもみ合いとなった。日経平均も17,000円台に乗せたとこ
ろで底固くもみ合い。

海外市場に入ると、発表された米ISM非製造業景気指数(8月)が51.
4と予想55.0を下回り、前月55.5から悪化したことを受けて、先日
発表されたISM製造業景気指数の弱さとあいまって、9月の利上げ観
測が後退した。

米長期金利は低下。2年債利回りは0.80%から0.73%へ、10年債利回
りは1.62%から1.54%へ。ドルは全面安。ドル円相場は一時102円を
割り込み、そのまま102円ちょうど近辺で引け。ユーロドル相場も1.
116から1.125へとユーロ高ドル安が進んだ。

米国株は寄り付きこそ下落して始まったものの利上げ懸念の後退か
ら持ち直してややプラスで引け。



水曜日の東京市場のドル円相場は102円ちょうどで始まった後、海
外市場のドル安の流れを受けて朝方に101円20銭台まで下落した。
その後は101円20銭〜50銭でもみ合い、夕方は101円40銭近辺。

日経平均は円高を嫌気して16,900円に下落してスタート。その後は
ドル円相場が安定したことで17,000円に戻して引け。

海外市場では101円50銭〜70銭でもみ合い。101円台前半では底固く、
101円80銭〜70銭でもみ合い引け。米国株は下落した後持ち直し前
日比同水準。米長期金利は横ばい。

この日公表されたベージュブック(米地区連銀景況報告)では、7
月から8月にかけて米国経済は控え目な拡大が続いた、賃金上昇圧
力が広がる兆しはほとんど見当たらない、労働市場の完全雇用に近
づいているが賃金上昇圧力は相当に穏やかな状態なまま、と慎重な
見方を示した。



木曜日の東京市場のドル円相場は101円70銭で始まり、一時50銭に
下落する場面もあったが概ね70銭近辺でもみ合い。

日経平均はじり安となり、後場に日銀・中曽副総裁の発言を受けて
大幅安となり一時16,800円台前半をつけた。その後は持ち直し16,9
50円で引け。

この日、日銀の中曽副総裁が在日米商工会議所で講演し、月曜日の
黒田総裁と同様、マイナス金利の副作用に言及。現在のマイナス金
利付き量的質的緩和の枠組について、必要ならどのような修正が必
要か判断する、と述べた。

海外市場では当初101円50銭〜70銭でもみ合い。この日、欧州ではE
CB理事会(金融政策決定会合)が開催され、その後にドラギ総裁が
定例会見を行った。結果は、政策は据え置き。

ドラギ総裁は、追加緩和は現時点で必要性がない、行動する決定を
正当化できるほど重大な変化はない、と追加緩和に否定的な見解を
示した。

これを受けて欧州の長期金利が上昇。ユーロが対ドル、対円で上昇。
さらにこれが米早期利上げ観測の持ち直し、米長期金利の上昇に波
及。今度はドルが対円、対ユーロで上昇。

結果的に、欧米長期金利の上昇を受けて、円は対ドル、対ユーロで
下落した。ドル円相場は102円50銭台に上昇して引けは40銭。ユー
ロドル相場は1.125から1.133までユーロ高ドル安が進んだ後、1.12
5に反落。米長期金利2年債利回りは0.77%に上昇、10年債利回りは1.
53%から1.62%に上昇。



金曜日の東京市場のドル円相場は102円40銭で始まった後、急騰後
の調整で一時102円割れ。日経平均は17,000円台で高寄りしたが16,
900円に下落。

北朝鮮が過去最大の核実験を行ったことで不安感が広がったことが
当初はやや重石となった。ただドル円相場は102円では底固く、102
円10銭台を中心に終始もみ合い。

日経平均も持ち直し、17,000円手前でもみ合いながら引け。海外市
場に入ると、米国の早期利上げ観測が再び高まって米長期金利が上
昇。ドル高が進んだ。

この日、現在FOMCで投票権を持ち、ハト派とされているボストン連
銀総裁が講演。米景気は底固く緩やかな利上げが適切、雇用は強く、
利上げが遅れれば資産価格が急騰しかねない、と早期利上げに前向
きな見解を述べた。

ハト派の同総裁が利上げに前向きな意見を述べたことで、9月利上
げへの警戒感が一気に高まり、米2年債利回りは0.80%に、米10年債
利回りは1.67%に大きく上昇した。一方、米国株は利上げ警戒感で
大幅下落して引けた。ドル円相場は一時103円に乗せ、引けにかけ
てはやや下げて102円70銭で週末NYの取引を終えた。
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2016 年 9 月 5 日
MRA外国為替レポート(9月5日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は102円近辺で始まった後、じり高の展開。前週
末のイエレン議長発言やフィッシャー副議長発言を受けて早期利上
げ観測が強まり、週末の雇用統計への警戒感が高まった。

ドル金利先高感が支えとなりドルが堅調。それにともない、年初来
のドル安円高トレンドが転換する可能性を見据え、円買いを続けて
きた投機筋が円を売り戻しで円が総じて売られる展開。

週末の雇用統計はさほど強くなかったがドル堅調は変わらず。ドル
円相場は104円台に乗せ、週末NYの引けは103円90銭近辺。



月曜日の東京市場のドル円相場は102円ちょうど近辺でもみ合い。
その後はじり高となり102円40銭まで上昇した。日経平均は16,700
円の大幅高寄り、その後もじり高16,740円で引け。

ドル円相場は夕方から調整しじり安となり、海外市場に入ると102
円20銭前後でもみ合い、さらに102円を割り込み101円90銭で引けた。

米長期金利が前週末に大幅上昇した反動でこの日は低下。2年債利
回りは0.80%、10年債利回りは1.56%。一方、米国株は前週末から反
発し水曜日の水準に戻した。総じて前週末の値動きに調整が入った。

経済指標は、米国の個人所得・消費支出は市場予想通り、それぞれ
前月比+0.4%・+0.3%。ダラス連銀製造業活動指数(8月)はやや弱
めの▲6.2。



火曜日の東京市場のドル円相場は朝方に月末決済とみられるドル売
り円買いにやや押されて101円70銭まで下げたが底固く、102円20銭
に反発。さらに夕方にかけて102円40銭台まで上昇した。

日経平均は小幅安の16,700円割れでスタートしたがすぐに16,700円
を回復し、その後は小動きで引け。

この日、浜田内閣参与は、政府は果敢に為替介入すべき、と発言。
菅官房長官も、市場の過度な動きに断固として対応できる体制をと
っている、と述べ、財務省・金融庁・日銀の3者会合を定例化した
ことを示した。

海外市場に入るとドル円相場は一段高となり103円ちょうどに達し、
その後はもみ合いのなか引け。ユーロ円相場でも115円接近まで円
安が進み、ドル高というより円安が際立った。米長期金利は横ばい。
米国株は下落。



水曜日の東京市場のドル円相場は103円ちょうど近辺でもみ合いの
後、夕方にかけて103円30銭台に上昇。引き続き円がじり安の展開。
ユーロ円相場も115円ちょうどをつけた。

日経平均は円安を好感して高寄りの後もじり高となり16,900円にの
せた。引けは16,890円。引き続き投機筋による円売り戻しが続いた。

海外市場に入っても円安基調が続きドル円相場は103円50銭に、
ユーロ円相場は115円40銭まで上昇。

米国の経済指標は、ADP雇用統計(8月)は雇用者数前月比+177千人、
前月が+179千人から+194千人に上方修正され強め。週末の雇用統計
の数字がまずまずしっかりした数字となるのではないか、との思惑
が強まった。米国株は下落したがその後持ち直し、結果的に小幅安。

米長期金利は雇用統計を前に小動き、横ばい。原油価格WTIが大幅
続落44.7ドルとなったことが株価を抑制した。ドル円相場はその後
103円30銭〜50銭でもみ合い、引けは40銭。



木曜日の東京市場のドル円相場は103円40銭で始まり、じり安とな
ったが103円では底固く反発。夕方遅くには103円50銭台に乗せた。
日経平均は16,900円近辺で小動き。雇用統計を前に株式市場は様子
見、一方、為替市場ではポジション調整による円売り戻しが続いた。

中国の製造業PMI(8月)は50.4と予想を上回り、景況感の分かれ目
である50も上回り市場に一定の安心感を与えた。

海外市場に入るとドル円相場は一時104円ちょうどまで上昇。しか
しその後、発表された米ISM製造業景気指数(8月)が49.4と景況感
の分かれ目である50を下回り、予想52.0、前月52.6を大きく下回る
弱い数字だったことからドルが大きく反落した。

9月利上げへの警戒感が後退するなか、米2年債利回りは0.78%に、1
0年債利回りは1.56%に小幅低下。ドル円相場は発表直後に103円20
銭台まで下落して、その後はもみ合い小動きで引け。

ユーロドル相場も1.11台半ばから1.12へとユーロ高ドル安が進んだ。
米国株は下落していたが、利上げ警戒感がやや後退したことで持ち
直し、ほぼ前日同水準で引け。



金曜日の東京市場のドル円相場は103円20銭台で始まりじり高。夕
方には103円60銭をつけた。日経平均は16,900円前後、16,850円〜1
6,950円で方向感なく高下して引けは16,900円台。米国の雇用統計
発表を待った。



注目の米雇用統計(8月)は、非農業部門雇用者数が前月比+151千
人と予想+180千人より弱め。一方で前月が+255千人から+275千人に
上方修正。

失業率は4.8%への0.1%ポイント低下予想に対して前月と同じ4.9%。
平均時給は前月比+0.1%と予想+0.2%より弱く、前月の+0.3%から伸
びが減速した。

これを受けて当初は金利先高感が後退しドルが下落。米2年債利回
りは0.74%、10年債利回りは1.54%に。ドル円相場は一瞬103円割れ。
米国株は利上げ観測の後退で大幅高寄り。

しかし、その後、利上げ観測、ドル金利先高感が持ち直し、米2年
債利回りが0.79%に、10年債利回りが1.60%に反発。ドル円相場も10
4円30銭まで上昇した。

この日講演を行ったリッチモンド連銀総裁は、雇用統計発表後に記
者のインタビューに答え、労働市場は引き締まり続けている、良好
な統計で予想していた内容に十分近かった、労働人口の伸びに比べ
て必要なペースを上回っていることを考えれば適度に力強いと述べ
た。

米国株は金利が持ち直すなかで上値を抑制され押されるも前日比プ
ラス圏で引け。ドル円相場は急騰後の調整で104円を割り込む水準
まで下落して、週末NYは103円90銭近辺で引けた。
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2016 年 8 月 29 日
MRA外国為替レポート(8月29日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は100円80銭で始まったが、金曜日にFRBイエレン
議長の講演を控え、その後は概ね100円台前半および100円50銭近辺
でもみ合い、終始小動きとなった。

注目のイエレン議長発言は、このところ地区連銀総裁らが発言で示
したのと同様、景気に対するポジティブな見方を示し、また利上げ
の論拠は強まりつつある、との内容。

ただFF金利を、時間をかけて緩やかなペースで引き上げていくのが
適切、と述べたため、事前のタカ派警戒感よりもややハト派と受け
止められた。

しかしフィッシャー副議長がメディアでのインタヴューで、イエレ
ン議長の発言を補足するかたちで9月利上げを議題として残したい
との趣旨を述べたことから、ドル金利先高感が一気に高まり、米長
期金利は大きく上昇。ドルは上昇しドル円相場は週末NY市場で102
円に迫った。

引けは101円80銭台。米国株は利上げ警戒感から週を通じ軟調。日
経平均は16,000円台半ばを中心にもみ合い、ドル円相場が100円台
前半での推移となったこともあり、イエレン議長発言を控えて様子
見となるなかやや軟調で引け。



月曜日の東京市場のドル円相場は100円80銭でスタートした後、朝
方に100円50銭割れ。すぐに反発し夕刻にかけてじり高となって100
円90銭まで上昇した。日経平均はドル円相場の反発を好感して底固
く16,600円台に上昇。

海外市場に入るとドル円相場は反転、100円30銭近辺までじり安と
なり、もみ合いながら引け。

前日の日曜日に、FRBフィッシャー副議長は、米経済がすでに金融
当局の掲げる目標に近づいており、成長は今後勢いを増す、年内1
回の利上げを検討中、と述べていた。

ただ月曜日の米国市場ではドル金利先高感は盛り上がらず、長期金
利は小幅低下。米国株は小幅安もみ合い。週末のイエレン議長講演
を前に様子見姿勢が強かった。



火曜日の東京市場のドル円相場は100円30銭で始まった後、一時100
円ちょうどに接近した。その後は100円台前半で上下して夕方には
一時100円割れ。

金曜日のイエレン議長講演が注目されるなか、なおトレンドがドル
安円高基調のなか上値の重い展開となる一方で、100円割れでは底
固い展開。日経平均はドル安円高警戒でやや値動きが荒いなか結果
的に小幅安となり16,500円近辺で引け。

海外市場のドル円相場は100円20銭前後でもみ合い引け。米国株は
高寄りとなったが反落じり安となり小幅高で終了。米長期金利も小
動きとなった。

この日発表された米国製造業PMI(8月)は52.1と予想53.0より弱め
で前月52.9から後退。一方、新築住宅販売(7月)は季節調整済み
年率換算654千戸と予想を上回った。



水曜日の東京市場のドル円相場は100円20銭台で始まり100円50銭に
上昇後、30銭台を中心にもみ合い、小動き。日経平均は寄り付き高
く16,650円近辺に上昇も反落。16,600円手前でもみ合いながら引け
た。総じて材料難。

海外市場に入るとドル円相場は100円20銭割れまでじり安となった
が、その後は100円60銭に反発、結局は100円40銭台でもみ合い引け
た。米国株はイエレン議長の発言への警戒感が重石となり終盤にか
けて下げた。



木曜日の東京市場のドル円相場は100円40銭〜50銭でもみ合い、小
動き。日経平均も16,500円台半ば〜16,600円中心に小動き。引き続
きイエレン議長講演を翌日に控えて様子見が続いた。

海外市場に入っても同様。ドル円相場は100円60銭に小幅上昇した
が、50銭台でもみ合い小動きのまま引けた。

ただ一連の地区連銀総裁らの利上げに前向きな発言から、議長の発
言はタカ派的な内容となるのではないか、との見方が強まるなか、
米長期金利は上昇。2年債利回りは0.79%、10年債利回りは1.58%へ。
ドルは底固い値動きに。

米国株は早期利上げ観測が強まるなか上値重く小幅安となり、火曜
日からの下落基調が続いた。この日発表された耐久財受注(7月)
は前月比+4.4%と予想+3.5%を上回った。



金曜日の東京市場のドル円相場も終始100円40銭〜50銭でもみ合い
小動き。一方、日経平均は米国株が軟調に推移したこともあり16,3
00円台に小幅安。

海外市場も小動きで、日本時間夜11時のイエレン議長の講演を待っ
た。

その内容は、米国経済は金融当局の目標に近付いており、利上げの
論拠はここ数ヶ月強まりつつある、と、一連の当局者発言と軌を一
にする内容だった。

ただ利上げに関しては、引き続き時間をかけて緩やかなペースで引
き上げていくのが適切、と述べ、従来の発言と変わらぬ表現だった。

市場は、早期利上げに踏み込んだタカ派的な発言を警戒していただ
けに、利上げに一歩前進したとはいえ、想定よりもハト派と受け止
める市場参加者もあり、ドル円相場は発言直後には100円ちょうど
に迫る場面もあった。

しかしその後、日本時間深夜0時過ぎにFRBフィッシャー副議長がメ
ディアのインタヴューで、経済データは月ごとに強くなっている、
この3ヶ月の雇用に関するデータは非常に強かった、イエレン議長
の発言は9月利上げの可能性と整合的、と述べたことから、9月利上
げに対する警戒感が急速に高まった。

米長期金利は急上昇し2年債利回りは0.84%に、10年債利回りは1.63
%に。ドルは全面高となり、ドル円相場は一気に102円に迫り、ユー
ロドル相場は1.13台から1.12割れへとユーロ安ドル高が進んだ。

米国株は当初はしっかりだったが、その後は早期利上げ観測の台頭
に押されて下落した。ドル円相場はそのまま101円80銭台で週末NY
の取引を終えた。
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2016 年 8 月 22 日
MRA外国為替レポート(8月22日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場はドル安主導で低迷する展開。ユーロドル相場で
も週を通じてユーロ高ドル安が進んだ。

ドル円相場は週初101円台前半で始まったが、前週の弱い米経済指
標からドル金利先高感・ドル先高感が後退する流れが続き、火曜日
にはドル売り主導で100円を割り込んだ。

その後は米FRB当局者の利上げに前向きな発言を受けて一時101円を
回復したが、水曜日に公表された7月下旬開催のFOMC議事録が市場
の期待ほどタカ派な内容ではなかったことから再びドルは下落。10
0円を割り込んだ。

その後週末にかけては100円を巡る攻防が続き、最終的には100円台
前半を中心にもみ合いそのままNY週末の取引を終えた。

株価は、米国株が最高値圏で方向感定まらず上下動となったのに対
し、日経平均は日銀によるETF購入の期待感に支えられながらも、
ドル安円高、100円割れを嫌気し16,500円台に反落して引け。

米長期金利は当局者の発言やFOMC議事録を受けて市場の利上げ期待
の強弱が定まらないなか概ね横ばい。そうしたなか、原油価格はOP
EC臨時会合開催、減産合意の思惑を受けて一貫して上昇しWTIは48
ドル台後半で引けた。



月曜日の東京市場のドル円相場は101円15銭で始まった後、強含み、
101円50銭手前まで上昇。ただその後は前週末のドル金利先高感の
後退を受けたドル軟調の流れが続き、101円を割り込んだ。

日経平均は16,900円前後で上値の重い展開に終始。朝方発表された
日本の4-6月期GDPは季節調整済み・前期比年率+0.2%と予想+0.7%を
下回り、前期+1.9%から急減速となった。

個人消費は前期比+0.2%、設備投資は同▲0.4%。あらためて足元の
景気の弱さが示された。

海外市場に入るとドル円相場は小動きながらもじり高となり101円2
5銭で引け。米国株は大幅上昇の後もみ合いとなったが総じて堅調。
最高値を更新。

米長期金利も小幅上昇し2年債利回りは0.73%、10年債利回りは1.56
%。原油価格WTIが、9月のOPEC臨時会合にロシアが参加するとの噂
を受けて上昇。45.7ドル。

NY連銀製造業景況指数(8月)は、総合指数は弱かったものの、出
荷・新規受注指数が良好だったため、総じてポジティブに受け止め
られた。



火曜日の東京市場のドル円相場は101円25銭で始まった後101円ちょ
うどに下落。円高というよりドル安の流れ。米長期金利はアジア時
間に低下してドルを下押した。

昼前には投機筋とみられる売りにより一気に下落。100円50銭割れ1
00円に接近した。日経平均は円高を嫌気して午後に急落。前日比27
0円安の16,600円で引け。

海外市場に入ってもドルは軟調。米国の経済指標はまちまち。住宅
着工(7月)は季節調整済み年率換算1,211千戸と予想および前月を
上回った。

鉱工業生産(7月)も前月比+0.7%と強く、設備稼働率も75.9%と予
想を上回り前月から上昇。

一方、肝心な消費者物価指数(7月)は前月比±0.0%、前年同月比+
0.8%と上昇ペースが緩んだ。

ドル円相場は一時99円50銭手前まで下落したが、その後は100円50
銭に持ち直し。

この日NY連銀・ダドリー総裁が発言。今年後半の成長は前半より力
強さを増すと予想、労働市場は引き締まりが続く、追加利上げが適
切となる時期にじわじわと近づいている、9月利上げもありうる、
市場は可能性を過小評価している、などと述べた。

これを受けて米長期金利は反転上昇。2年債利回りは0.75%、10年債
利回りは1.58%に。ドル円相場は支えられた。NY引けは100円30銭。



水曜日の東京市場のドル円相場は100円30銭で始まった後、100円50
銭を回復。午後には一時101円台に上昇した。米国の利上げ観測が
強まったことが後押し。

日経平均はドル円相場の反発を好感して上昇。朝方16,700円で寄り
付いた後、後場も底固く推移して16,750円で引け。

しかし海外市場に入るとドルは下落。ドル円相場は一気に100円台
前半にドル安が進んだ。公表されたFOMC議事録(7月26日・27日開
催分)がタカ派ではなく中立的で、早期利上げが必要かどうかで意
見が分かれ、総じてさらなる経済指標を見極める必要があるとの見
解で一致していたことから、前日のダドリー総裁の発言でタカ派寄
りの内容をイメージした市場の失望を買ったかたち。

米長期金利は小幅低下。米国株は続落した後持ち直して前日比同水
準。そうしたなか原油価格WTIは上昇が続き46.8ドルとしっかり。
ドル円相場の引けは100円20銭台。



木曜日の東京市場のドル円相場は朝方99円60銭台に下落。その後は
100円前後で上下動する展開。日経平均はドル安円高を嫌気して上
値が重く、午後に入ると終盤に一段安となって16,500円割れで引け
た。

この日午後、財務省・金融庁・日銀は臨時で幹部会合を開き、浅川
財務官は、市場を注視し投機的な動きがあれば必要な対応をきっち
りと打つ、と円高進行を牽制した。

海外市場に入るとドル円相場はやや持ち直して一時100円50銭。米
国株は小じっかりでもみ合い。原油価格WTIは引き続き減産合意へ
の思惑から堅調に推移して48ドル台前半に上昇。商品相場全般の堅
調が株価の下支えとなった。

米長期金利は小幅低下して2年債利回りは0.70%、10年債利回りは1.
53%。サンフランシスコ連銀総裁は、米経済には早期利上げを正当
化するに十分な強さがあり、あまりに長く待てばリスクを伴う、と
し、9月の利上げの可能性はあると述べた。ただ自身は利上げを急
いでいないとしている。

ドル円相場は引き続き上値が重く、主としてドル安に押されるかた
ちで100円割れ。引けは99円90銭近辺。



金曜日の東京市場のドル円相場は100円台に持ち直し、100円ちょう
どから100円50銭のレンジで方向感なく上下動。日経平均は小幅高
寄りし、16,600円をワンタッチしたがその後は日銀のETF購入がみ
られなかったことで失速して16,500円を割り込んで引け。

海外市場に入ってもこの日は材料がなくドル円相場は100円20銭台
を中心にもみ合い小動きとなった。ただ米長期金利はFRB地区連銀
総裁から利上げに前向きな発言が相次いでいることから強含み。2
年債利回りは0.75%に、10年債利回りは1.58%に上昇。

原油価格WTIは引き続き減産合意への思惑でしっかりとなり48.6ド
ルで引け。そうしたなか米国株は前日比下落してスタートしたが持
ち直し、ほぼ前日同水準で引けた。ドル円相場はそのまま100円20
銭台で週末NYの取引を終えた。
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2016 年 8 月 15 日
MRA外国為替レポート(8月15日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は101円台から102円台で方向感のない展開となっ
たが、米国の利上げに対する見方が定まらず、総じて上値が重かっ
た。

週初は前週末の強めの米雇用統計を受けて102円ちょうど近辺で始
まった後、102円50銭を回復。しかし米経済指標がまちまちとなる
と、ドル金利先高感が後退し、米長期金利が低下するとともに、水
曜日にはドル円相場は101円近辺まで押し戻された。

その後は米当局者の利上げに前向きな発言や米国株が最高値を更新
したこと、原油価格の反発などからリスク選好が高まるとともにド
ルが堅調となり金曜日の東京時間は102円台で推移した。

しかし週末の米経済指標が弱かったことから101円ちょうど近辺ま
で急落し、NYは101円30銭で取引を終えた。



月曜日の東京市場のドル円相場は102円ちょうど近辺でスタートし
た後は底固い値動きとなり、夕方には102円30銭に上昇した。

日経平均は前週末の米株高およびドル高円安を好感して大幅高寄り、
さらにじり高となり前週末比+400円の16,650円。この日発表された
日本の国際収支(6月)は経常黒字・貿易黒字がやや予想を下回っ
た。

景気ウォッチャー調査(街角景気、7月)は英国のEU離脱の混乱一
服や安倍政権への期待感もあり現状指数45.1(前月41.2)、期待指
数47.1(前月41.5)と強め。

一方、中国の貿易収支(6月)は輸出が前年同月比▲4.4%(予想▲3.
0%、前月▲4.8%)、輸入は同▲12.5%(予想▲7.5%、前月▲8.4%)
となお景気動向の不振を示した。

海外市場に入ってもドル円相場は堅調。102円60銭台に上昇し、そ
の後やや押されたがNY引けは102円40銭台。米国で発表された労働
市場情勢指数(7月)は雇用統計の強さが示す通り1.0と予想0.0、
前月▲0.1を上回った。

米国株は高値警戒感から小幅安。そうしたなか原油価格WTIは、9月
にOPECが臨時会合を開催するとの報道を受け43ドルに上昇した。



火曜日の東京市場のドル円相場は102円40銭近辺で始まった後、30
銭〜50銭で小動きながら底固い展開。日経平均はじり高、続伸し、
16,700円台後半で引け。

ただ海外市場に入ると、米国で発表された労働生産性(4-6月期)
が前期比年率▲0.5%と悪かったことを受けて(予想+0.4%、前期▲0.
6%から2期連続のマイナス)、利上げ観測が後退し、ドルは下落し
た。ドル円相場は102円を割り101円90銭前後でもみ合い引け。

米国株は上昇後に反落し行って来い。決算が支えとなった。米長期
金利は小幅低下。2年債利回りは0.71%、10年債利回りは1.55%。原
油価格はEIA(米エネルギー情報局)が来年にかけての北米の生産
見通しを上方修正したことで42.5ドルに反落。



水曜日の東京市場のドル円相場は101円90銭で始まった後、引き続
きドル金利先高感・ドル先高感の調整の流れが続くなか、朝方に急
速に101円15銭近辺まで下げた。

その後は101円15銭〜50銭の間で高下。夕刻は101円50銭。日経平均
はもみ合い、16,700円〜16,800円で横ばい。海外市場に入ってもド
ルは軟調。101円ちょうどを試した後は反発するも101円30銭台まで
で引けは20銭近辺。

米国株は軟調。米長期金利は利上げ観測が後退する流れのなか低下
し、2年債利回りは0.68%、10年債利回りは1.51%。原油価格はEIAが
発表した週次データで在庫が増加していたことが嫌気されてWTIが4
1.5ドルに続落。



木曜日の東京市場は祝日のため休場。アジア時間のドル円相場は10
1円ちょうど近辺では底固く101円50銭に上昇。その後は101円20銭
〜50銭で上下した。

海外市場に入ると米国株が大幅高となり過去最高値を更新するとと
もに、米長期金利も大きく上昇。ドルを押し上げた。ドル円相場は
102円を回復、引けは101円90銭近辺。

サンフランシスコ連銀ウイリアムズ総裁は、年内利上げが正当化さ
れる、と発言。このところ後退していた年内利上げ観測が再び強ま
った。

2年債利回りは0.75%に、10年債利回りは1.56%に上昇。原油価格WTI
は、9月に開催されるOPEC非公式会合についてサウジアラビア石油
相が、市場を安定させるために話し合う可能性がある、と発言した
ことに反応し、43.50ドルを上回って上昇した。



金曜日の東京市場のドル円相場は101円90銭で始まった後、底固く、
102円台に上昇してからは102円10銭中心にもみ合い。日経平均は米
国株の堅調やドル円相場が102円を回復したことを受けて16,900円
に高寄り。その後も底固く推移しそのまま16,900円を維持して引け。

この日発表された中国の主要経済指標は、工業生産、小売売上高、
はいずれも予想通り。

年初来累計・前年同月比でそれぞれ+6.0%、+10.3%の伸び。前月か
ら変わらず減速に歯止めがかかり安定しつつある。一方、都市部固
定資産投資は同+8.1%と前月の+9.0%から減速した。

しかし海外市場に入ると、米国の経済指標が弱かったことから、年
内利上げ観測が後退し、再びドルは下落した。

発表された米・小売売上高(7月)は前月比+0.0%の横ばいとなり予
想+0.4%、前月+0.8%(+0.6%から上方修正)を下回った。また生産
者物価指数(7月)は前月比▲0.4%と予想+0.1%、前月+0.5%から予
想外のマイナスとなった。

またミシガン大学消費者マインド指数(8月)は90.4と前月90.0か
ら上昇したものの、予想91.5に届かなかった。

これを受けて米長期金利は低下。2年債利回りは0.71%、10年債利回
りは一時1.5%を割り込み1.51%。セントルイス連銀総裁が、利上げ
はあと1回でその後は横ばい、と述べたことも、ドル金利先高感を
後退させ、ドルを抑制した。

ドル円相場は一時101円を割り込み、その後は持ち直してNY週末の
引けは101円30銭。
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