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MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2018 年 1 月 19 日
「米中統計を受けて高安まちまち」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「米中統計を受けて高安まちまち」

昨日の商品価格はやや強めの中国経済統計と予想比弱い米統計が相
殺し合い、上昇後下落する動きとなり、高安まちまちとなった。株
価上昇と景気循環系商品価格が同時に上昇しているため、再び景気
が拡大局面入りしていると考えられる。


ISM製造業指数や欧州PMIなどの水準を見るに、この景況感を長期に
わたって維持することは容易ではないと見ており、やはり年内に調
整があると予想する。景気調整の切っ掛けになるのは長期金利の上
昇や地政学的リスクの顕在化が想定されるが、「株価と商品価格が
同じ動きをしなくなる」時が転換点になる可能性が高いと考える。


しかし、市場参加者の景気に対する見方は極めて楽観的になってお
り、弊社の見通しではリスクシナリオである「長期金利が上昇しな
い」が顕在化する可能性は排除できなくなってきた。

また、本日のMRA's Eyeでも解説しているが、「景気循環の後期に
商品価格が上昇する」という見通しを示す投資家も出始めている。
足元の需給バランスを見るに景気循環系商品の需給は景気の拡大を
受けてタイト化しているため価格上昇は肯定されるのだが、異なる
視点で商品に見直し買いを入れている市場参加者がいることを示し
ており、更なる価格上昇の可能性は排除できなくなってきた(なお、
この場合でも価格の急落には備えておくべきであるが)。


本日は米国の債務上限問題を受けて神経質な推移になると考える。
恐らく政府機関の閉鎖には至らず米国時間に期間延長で合意に至る
と見ているが、アジア時間は警戒感が強くドルが軟調に推移し、ド
ル建て資産価格を押し上げることになるだろう。その後、米国時間
に掛けて調整すると見ている。結局はレンジワークになるだろう。
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2018 年 1 月 17 日
「景気循環系商品調整売りに押される」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「景気循環系商品調整売りに押される」

昨日の商品相場はここまで上昇してきた景気循環系商品、インフレ
連動商品が売られ、農産品の一角が物色された。原油価格が株価の
調整やEIAのシェールオイル増産見通しを受けて調整売りに押され
る中、原油高に連れる形で上昇していたインフレ資産が売られる流
れとなった。ただし昨日は10年期待期待インフレ率は上昇しており、
どちらかといえば企業決算を控えた株価調整の影響の方が大きかっ
たといえる。


本日のMRA's Eyeでも解説しているがここまでの価格上昇は、実際
に景気が良いことと、各国政府・中央銀行がまだ問題ないとして現
在の景況感の過熱を放置するスタンスを維持していることが背景で
ある(詳しくは本日のMRA's Eyeをご参照下さい)。結局、どのタ
イミングでこの記録的な株価やISM・PMI指数が低下するかが商品価
格を占う上で重要になるだろう。


調整発生を考えると、実需と直結しない投機筋の動向が無視できな
い。弊社の整理では投機筋は現在の需給ファンダメンタルズで説明
可能な価格の増幅する効果をもたらす。即ち需給がタイトであれば
価格はより価格を押し上げ、緩和すれば価格をより押し下げる効果
を持つ、ということだ。

現在の、原油・天然ガス・銅・金・PGMなどの景気循環系商品の投
機筋のポジションを、昨年末、価格上昇が始まった昨年6月末と比
較すると以下のとおりであり、特にイベント発生時に積み上がった
ロングの解消売り圧力が強いことを意味する。これはMRA's Eyeで
解説しているISM指数やPMI指数の低下局面での景気循環系商品価格
の下落が比較的速やかに起きる可能性が高いことを示唆するものだ。

対昨年末投機筋ポジション(主要景気循環銘柄の枚数の単純合計)
ロング+140,417枚、ショート▲54,148枚、ネットロング+194,565枚

対昨年6月末
ロング+393,323枚、ショート▲96,424枚、ネットロング+489,747枚


本日も株価動向をにらみながらの推移が予想されるが、米債務上限
問題や日欧金融政策変更観測などを材料にドルが弱含みやすくなる
と予想されるため、軟調ながらも高値圏を維持すると見ている。
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2018 年 1 月 16 日
「日欧中銀の政策変更観測を受けたドル安で堅調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「日欧中銀の政策変更観測を受けたドル安で堅調」

昨日の商品相場はドル安が継続したことを受けて、米国市場が休場
ながらも総じて堅調な推移となり、弊社が重要と考え日々ウォッチ
している市場商品59品目の中で、下落したのは日本国債先物、米国
債先物、CBOTエタノール、東京トウモロコシ、欧州排出権、SGX鉄
鉱石、NYMEX米天然ガス、ICE欧州天然ガスのみだった。


弊社は年初に米利上げや中国の景気過熱鎮静化策(特に金融面)実
行で、リスク資産価格が調整すると見ていたがそれが起きていない。
弊社は年初(Q118中)に調整をしたのち、年末に向けて再び相場は
水準を切り上げるという見通しであるが、早々に見通しが外れてし
まった可能性が出てきた。


弊社は特に中国政府が健全な成長を維持するため、「早期のバブル
調整」に舵を切ると考えており現時点においてもこの四半期中に調
整があると考えているが、1.米国の減税やインフラ投資計画の顕
在化、2.中国のバブル抑制の遅れ、といったことが顕在化したっ
場合足元が好況であることもあって資源価格はさらに上昇するとい
う見方がコンセンサスとなりつつある。

しかしその場合、先々のリスク資産の調整幅が大きくなると予想さ
れる。「このまま長期金利の緩やかな上昇が続くと予想されるため、
バブルは崩壊しない」という見方が浸透し始めていることはむしろ
リスクである。現在、価格下落リスクを制御するためのプットオプ
ションの価格は大幅に低下している。オプションはなじみがない企
業が多いと思うが、一考する必要があるだろう。

今年は景気の高原状態が続くため、上記の通り足元すぐに調整がな
いとするならば、淡々と価格上昇に備えて値決めを急ぎ、将来の急
落に備えてオプションの活用を考えるという年になると予想される。
結局「上昇局面の中で、いつ、どれだけ下落するか?」を当てる必
要が出てくるが、それを読み、下落幅を想定して購入商品の値決め
をするというだけで乗り切ることは困難である。


本日も欧州・日本の中央銀行の政策変更の可能性(引き締め方向
に)を受けて思惑的にユーロと円が物色され、ドルが売られると予
想されることから総じて堅調な推移になると考える。
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2018 年 1 月 15 日
「景気への楽観で景気循環銘柄堅調」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「景気への楽観で景気循環銘柄堅調」

昨日の商品相場はその他農産品や穀物が売られ景気循環銘柄が物色
された。企業決算を受けた株価の上昇が続き市場参加者のリスク選
好、インフレ資産選好の流れが継続したこと、独連立政権樹立への
期待や米CPIの減速を受けてユーロ高・ドル安が進行したことが材
料となった。


昨日発表された中国の貿易統計は、輸出が市場予想を若干上回った
が輸入は大幅に減速しており交易量の伸びの鈍化が確認された。統
計的には景気循環銘柄に売りが入ってもおかしくない内容だったが
影響は限定され、むしろ株価の上昇に反応してリスク資産価格全体
に上向きのモメンタムが掛かった。「景気好調=株・商品上昇」と
いう景気拡大局面に見られる動きが出ている。


足元、株価と景気循環系商品価格の連動性が高まっているが、ここ
まで発表されている金融機関の企業決算が良好な内容を示している
ことが景気への楽観並びに投機の動きを加速させているようだ。し
かし来週、素材メーカーで実態経済の先行指標とされるアルコアの
決算が予定されており、この内容次第で株価と商品価格の連動性が
薄れる可能性はあると見ている。


週明け月曜日は米国がキング牧師の誕生日で休場であり、重要な統
計の発表も予定されていないことからここまで買われてきた商品に
売り圧力が掛かり調整的な取引が主体になると考えられ方向感に欠
ける展開になると予想する。
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2018 年 1 月 12 日
「強弱材料混在で高安まちまち」
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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「強弱材料混在で高安まちまち」

昨日の商品相場はその他農産品、貴金属が物色され、エネルギー・
工業金属などの一角が割高感から売られた。短期的な価格上昇への
警戒感と米生産者物価指数を受けた期待インフレ率が低下したこと
が価格を下押ししたものの、ECB議事録がタカ派的な内容だったこ
と、米生産者物価指数が低下したことでドル安が進行したことが価
格を支えた。


足元の商品価格上昇に対する警戒感が強いのは事実であり、企業決
算発表などを切っ掛けに株価が調整する局面で、同時に調整が入る
と見ている。しかし足元発表されているマクロ経済統計が良好であ
ることを考えると調整幅が限定される可能性は高い。なお、弊社は
株価動向と商品価格動向の両方を見るべき、と主張しているが今、
両者の相関性は高まっている。


商品価格に影響を与える要素として、期待インフレ率動向、名目金
利動向、それらを合わせた実質金利動向が挙げられる。昨日の値動
きは米生産者物価指数の予想外の低下を受けて名目金利が低下、そ
れ以上に期待インフレ率が低下したことで実質金利が上昇したこと
が価格を押し下げた。

それと同時にECBのタカ派的な議事録公開を受けてユーロ高・ドル
安となったことがドル建て資産価格を下支えした。結果、もみ合い、
ないしは高安まちまちとなった訳だ。日銀オペ減額が世界の長期金
利動向に大きな影響を与えたことからも分かるように、当面、金融
政策動向や原油価格変動を受けた期待インフレ率の動向が為替レー
トの変化などを通じて価格に大きな影響を及ぼすのは間違いがない
だろう。


本日は米国で消費者物価指数が発表される。上記のロジックを通じ
て商品価格にも影響を及ぼすため注目している。市場予想は総合指
数で前月比+0.1%(前月+0.4%)が予想されており予想通りであれば
ドル安進行、実質金利上昇でもみ合いが予想される。

なお、この他では商品のフロー需要・ストック需要の指標である中
国の貿易統計(輸入 前年比+15.1%、前月+17.7%。輸出 +10.8%、
+12.3%)に注目している。今日も割高感が価格を抑制するものの基
本はもみ合いだろう。
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2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
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MRA外国為替レポート

2017 年 9 月 18 日
MRA外国為替レポート(9月18日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は108円台前半で始まり週末にかけて、ほぼ一貫
した右肩上がりでドル高円安が進んだ。

北朝鮮問題の緊張は、9日土曜日の建国記念日に動きがなかったこ
と、11日に国連安全保障理事会で制裁決議が採択されたこと、その
後にミサイル発射があったものの特段新たな動きとは捉えられなか
ったことで緩和。

また前週末に懸念となった巨大ハリケーン被害が限定的だったこと、
さらに米国の消費者物価指数が強めの数字だったこと、などから年
内利上げ観測が持ち直し。米長金利が反発上昇してドルを押し上げ
た。

米10年債利回りは前週末に2.0%ちょうどに迫っていたが、先週は反
発・上昇基調で2.20%まで戻した。

トランプ政権による税制改革が合意に向けて前進しつつあることか
ら、米国株もじり高の展開。右肩上がりで株価指数は史上最高値を
更新した。ドル円相場は金曜日の海外市場で一時111円30銭まで上
昇。週末NYの引けは110円80銭。

日経平均は米国株高とドル高円安に支えられ大きく反発。週末にか
けては伸び悩んだものの、19,900円近辺で引けた。

月曜日の東京市場のドル円相場は108円台前半で始まった後、
108円50銭近辺に上昇してもみ合い。日経平均は19,450円で高寄り、
さらに堅調に推移して19,550円へ大幅高となり、その後はもみ合い
引けた。

9日土曜日は北朝鮮の建国記念日だったが新たな軍事行動を手控え、
また米国南部に上陸した巨大ハリケーンが勢力を急速に弱めたこと
が市場に一定の安心感をもたらした。

海外市場に入るとドル円相場は一段高となり109円50銭に。ドルは
対ユーロでも上昇してユーロドル相場は1.20台から1.1950へと反落。
米国株は大幅高寄りとなった後さらに堅調に推移して引けた。

米10年債利回りは2.09%から2.13%へと上昇。2年債利回りも1.28%か
ら1.32%へ上昇。ドル円相場は109円40銭近辺で引け。

火曜日の東京市場のドル円相場は109円40銭で始まった後、
109円50銭台の上値が重く、40銭近辺でもみ合い。

日経平均は米国株高、ドル高円安を受けて19,750円に高寄りしても
み合い。後場もしっかりした値動きのまま19,700円台後半で引け。

日本時間の朝方に国連安全保障理事会は全会一致で北朝鮮に対する
制裁案を可決。石油禁輸や金氏の個人資産凍結は米国が譲歩して見
送り、中国とロシアを賛成に導いた。

海外市場に入ってもなおドル円相場は一貫して右肩上がりとなり
110円20銭近辺に上昇して引け。安心感の拡大、リスク回避の後退
により、米10年債利回りは2.13%から2.17%に上昇。米国株は小幅高
よりした後も底固くもみ合い引けた。

水曜日の東京市場のドル円相場は110円20銭近辺で始まった後、上
値重く110円ちょうど近辺にやや下落してもみ合い。日経平均は
19,800円台後半で高寄り、そのままもみ合いとなり引け。

アジア時間は総じて様子見の展開。海外市場に入るとドル円相場は
110円70銭近くまで上昇して、その後は60銭近辺でもみ合い。

米10年債利回りが2.16%から2.20%にさらに上昇してドルを押し上げ
た。この日、共和党指導部がトランプ政権の税制改革骨子を近く発
表する、と公表し、税制改革への期待が回復した。

米国株はじり高、小幅上昇で引け。この日発表された米国の生産者
物価指数(8月)は、コア指数が前年同月比+2.0%と前月の+1.8%か
ら加速。ただ予想+2.1%には届かなかった。

木曜日の東京市場のドル円相場は110円50銭で始まり、午前中に一
時70銭まで上昇した。しかしその後は売りに押されてもみ合い・じ
り安となり夕方は110円40銭近辺。

日経平均は前日引値水準で寄付き、小幅反落して19,800円近辺で引
けた。海外市場に入ると欧州時間は110円40銭近辺でもみ合い。

この日の注目材料は低インフレリスクが注目されるなかで発表され
る米国の消費者物価指数(8月)。結果は前月比+0.4%と予想+0.3%
を上回り前月+0.1%から上昇が加速。前年同月比では+1.9%と予想
+1.8%を上回り、前月+1.7%から加速した。

これを受けて年内利上げの織り込み度合いが30%程度から50%程度に
持ち直した。米10年債利回りは2.19%から2.22%に上昇。

ドル円相場は一時111円をつけた。その後は110円40銭〜80銭で乱高
下して110円70銭近辺で落ち着いた。米国株はこの日もじり高・小
幅上昇。

ただその後北朝鮮が、核兵器を使用して日本列島を沈める、との声
明を発表、弾道ミサイル発射の兆候があるとの報道もあり、リスク
回避がやや高まった。米10年債利回りは2.18%に低下。ドル円相場
は110円20銭近辺に下落して引けた。

金曜日の東京市場のドル円相場は早朝に北朝鮮が弾道ミサイルを太
平洋に向けて日本上空を越えて発射。これを受けてドル円相場は瞬
間的に109円60銭近辺に下落した。しかしすぐに持ち直し110円ちょ
うどを回復。その後も一貫してドル高円安が進み夕刻には
110円70銭台まで上昇した。

日経平均は北朝鮮のミサイル発射にもかかわらず19,800円で寄付き
しっかり。後場に入ると19,900円台に乗せて2万円目前に迫った。
ただ引けは19,900円近辺。

欧州市場に入るとドル円相場は一段高となり111円30銭に上昇した。
ただ米国で発表された小売売上高(8月)、鉱工業生産(8月)が予
想より弱めの数字だったことからドルが反落。ドル円相場は
110円70銭近辺。ユーロドル相場は1.1910から1.1980に。

ただ次週のFOMCが視野に入り、米10年債利回りは2.18%から2.20%に
上昇。また米株価も堅調でさらに上昇して指数は史上最高値を更新。
ドル円相場は111円10銭に上昇し、その後は押されたものの110円80
銭で週末NYの取引を終えた。
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2017 年 9 月 11 日
MRA外国為替レポート(9月11日号)
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1.先週の市場総括
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先週の市場は週初から北朝鮮問題に振り回された。その後も9日の
北朝鮮建国記念日に向けて市場の警戒感は高まり、リスク回避心理
から株安、長期金利低下、円高が進んだ。

ドル円相場は週初に109円台半ばで始まり、その後は上値の重い展
開で110円を回復することができず。米長期金利の低下がドル安圧
力となり、週央には109円を下回り、週末に向けて108円へ。

さらに大型ハリケーンやメキシコの大型地震も重なり、週末の海外
市場で107円40銭まで下落した。引けは107円80銭。

米10年債利回りは、北朝鮮問題によるリスク回避から安全需要で買
われ、また当局者の利上げに慎重な発言も手伝って2%ちょうどを試
す展開となりドルを押し下げた。

米国株は月曜日休場の後、火曜日に大幅下落となったまま低迷。日
経平均は月曜日から軟調、週央には19,300円を一時割り込み、週末
もそのまま19,200円台で引けた。

月曜日の東京市場のドル円相場は、北朝鮮が前日、日曜日に大規模
な核実験を実施したことによる緊張の高まり、リスク回避による円
買い戻しが勝り、109円50銭近辺に円高が進み始まった。その後は
109円80銭近辺にやや持ち直してもみ合い。

日経平均は19,600円い下落して寄り付き、さらに下押して19,500円
近辺でもみ合いのまま引け。ドル円相場はその後109円50銭近辺に
反落してもみ合い。

この日の海外市場は米国市場が祝日で休場のため動き難い状況。ド
ル円相場は109円60銭前後でもみ合いのなか引けた。この日、日本
時間夜に国連は安全保障理事会緊急会合を開催。

米国は経済制裁強化を要求したがロシアが時期尚早として応じず。
マティス国防長官は多くの軍事的オプションがあると発言し、市場
の緊張は高いままとなった。

火曜日の東京市場のドル円相場は109円60銭で始まり、すぐに30銭
近辺に下落してもみ合い。

日経平均は19,500円で寄付き、続落して19,400円近辺でもみ合い引
け。海外市場に入るともう一段のドル安・円高が進み108円70銭を
中心に上下動となった。

韓国では北朝鮮が新たなICBM発射を準備していると報じられた。ジ
ュネーブで開催された国連軍縮会議で、北朝鮮代表は、米国にさら
なる贈り物を届ける用意がある、と挑発的な発言をした。

こうした不透明感に加え、米国を再び巨大なハリケーンが襲う可能
性が高まったことも市場の不安を高めた。米国株は大幅安となり、
価格変動率指数(VIX指数)は一時14%に上昇した。

この日、FRBブレイナード理事は、インフレ率が当局の目標に向け
た軌道にあると確信できるまで追加利上げに慎重になるべき、との
見解を表明。

ダラス連銀総裁は、年内もう1回の利上げを支持しうるがインフレ
動向をみたい、と述べた。これらも加わり米10年債利回りは2.14%
から2.06%に低下。ドルを押し下げた。

水曜日の東京市場のドル円相場は108円70銭で始まり、朝方一時108
円50銭に下落。その後は108円70銭近辺で上下動。

米長期金利の低下が一服したことでドル安もひとまず収まった。日
経平均は19,300円割れに下落して始まり、その後は後場にかけて持
ち直して19,350円と前日比小幅安で引けた。

海外市場に入るとドル円相場はさらに持ち直して109円台を回復。
ただ、その後、FRBの重鎮であるフィッシャー副議長が10月に退任
するとの報道に、FRBの体制全般にトランプ色が強まるとの見方か
ら、米10年債利回りが2.06%近辺に低迷。ドル円相場も一時108円80
銭に下落した。

一方、米国の債務上限問題に関して、トランプ大統領と議会指導部
が合意。災害救済と抱き合わせで12月まで債務上限の適用停止を延
長することとなった。

これを好感して米10年債利回りが2.11%に上昇。米国株は反発して
小幅高寄りの後、もみ合い推移。ドル円相場は109円40銭まで上昇
して引けた。

この日発表されたISM非製造業景気指数(8月)は55.3と前月53.9か
ら上昇。またカナダ中銀はこの日、市場予想が政策据え置きとみて
いたなか予想外に0.25%の利上げを実施した。

米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、米国経済は緩やかな
いし緩慢なペースで拡大、個人消費は大半の地区で増加、とする一
方、過半の地区が賃金上昇圧力は限定的とし、雇用の伸びはいくら
か鈍化したが雇用情勢は広範に引き締まっているとした。物価上昇
は全体的に緩慢としている。

木曜日の東京市場のドル円相場は109円20銭にやや下げて始まり朝
方は一時109円割れ。韓国首相が、北朝鮮が9日にICBMを発射する可
能性がある、と発言したことが材料。

その後すぐに109円20銭に持ち直したものの上値の重さは変わらず、
夕刻までじりじりとドル安円高が進み109円を割り込んだ。アジア
時間の米10年債利回りは2.09%にやや低下して推移。

日経平均は19,450円近辺で高寄りしてもみ合ったが、後場には
19,400円近辺に押されてもみ合い引け。海外市場に入るとドル円相
場は108円80銭近辺に下落。

この日開催されたECB理事会では金融政策は変更なく、月額600億
ユーロの資産買い入れプログラムを少なくとも12月まで継続するこ
とを決定。

またガイダンスも、見通しが悪化すればプログラムを拡充する、と
の緩和方向で据え置かれた。

ドラギ総裁は会合後の記者会見で、ユーロ高はすでにインフレ率に
影響を及ぼしており動向を注意深く見守る、とユーロ高に対する懸
念が強いことを表明した。

一方、決定の多くは10月26日の次回会合でなされる、とも述べた。

市場は、ユーロ高や長期金利への影響を考慮して、出口戦略がこれ
まで市場が考えていたよりも慎重に行われる、と受け止めている。

会見後、ユーロ高牽制発言は想定の範囲内、としてユーロ高ドル安
が進みユーロドル相場は1.20台に上昇。欧米長期金利は低下して、
米10年債利回りは2.04%に。ドル円相場もドル安に押されて108円10
銭台に下落した。

米10年債利回りはその後やや持ち直したが引けは2.04%。ドル円相
場も108円60銭台に持ち直す場面があったが引けは108円40銭近辺。

米国株は北朝鮮不安や大型ハリケーンに対する警戒感から小幅安も
み合い。この日講演したNY連銀総裁は、低インフレが上向く見通し
を踏まえて緩やかな利上げを継続すべき、とした。

金曜日の東京市場のドル円相場は108円30銭〜40銭で始まり、午後
に入ると年初来安値を更新して108円を割り、107円70銭近辺に下落
してもみ合い。

アジア時間に米10年債利回りが2.02%を下回る水準まで低下したこ
とがドルを押し下げた。

日経平均は19,300円に下落して始まり、その後は19,250円に下落。
引けは19,270円近辺。

海外市場に入るとドル円相場は一段安となり107円40銭に続落。北
朝鮮問題への懸念、大型ハリケーンの影響に加え、メキシコで大型
地震が発生したことも嫌気された。

ただその後米10年債利回りが2.07%に反発。ドルの買戻しが入りド
ル円相場は108円ちょうどまで反発、107円80銭近辺に反落してもみ
合いNYの取引を終えた。米国株は持ち直したが伸び悩み、前日比小
幅高で引けた。
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2017 年 9 月 4 日
MRA外国為替レポート(9月4日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は109円台前半で始まった後、北朝鮮が日本上空
を越えてミサイルを発射したことを材料にリスク回避の円買戻しか
ら108円50銭割れに円高が進んだ。

しかし市場は早々に落ち着きを取り戻し、加えて米国の経済指標が
強めだったことからドルは110円50銭まで一気に反発した。ドルは
対ユーロでも持ち直し、ユーロドル相場は一時1.20台までユーロ高
ドル安が進んでいたが反落して1.19割れへ。

その後はムニューシン米財務長官のドル安容認発言にややドル安と
なった後、週末の雇用統計を前に様子見。ドル円相場は110円ちょ
うど近辺でもみ合い。

雇用統計は予想を下回ったものの大幅ではなく、ISM製造業景気指
数が強めだったことからドルは堅調となり週末NYは110円20銭台で
引け。

米10年債利回りは週初2.2%を割り込んで始まり、北朝鮮懸念を受け
て一時2.1%割れ。その後も2.1%台前半を中心に推移した。週末は持
ち直して2.17%。

米国株は堅調。トランプ政権による税制改革が進捗するとの期待が
高まり、全般的に人種差別問題で高まった政権に対する不安感がや
や沈静化したことも背景。週末にかけてじり高となった。

日経平均も北朝鮮懸念で火曜日に下落したが週末にかけて堅調な展
開となり19,700円で引けた。

月曜日の東京市場は109円20銭で始まり一時40銭に上昇したものの
概ね109円10銭〜20銭でもみ合い小動き。海外市場に入ってもほぼ
同水準、109円20銭前後で上下し109円30銭で引け。

ユーロは堅調。対ドルで1.19台後半、対円で131円に上昇した。日
経平均は19,500円で小幅高寄りした後19,450円を割った水準でもみ
合い。

米長期金利はほぼ動きなくわずかに低下。米国株は小幅安もみ合い。
週末に米雇用統計の発表を控えていることから総じて様子見姿勢が
強かった。

火曜日の東京時間早朝に北朝鮮がミサイルを発射、日本の上空を越
えて北海道沖に着弾。これを嫌気してリスク回避が進み円は買い戻
しから全面高。ドル円相場は109円30銭から一時108円30銭台に急落。

米10年債は逃避需要により買われて利回りは2.08%まで低下しドル
を押し下げた。ユーロ円相場も129円台後半に。

その後、相場が落ち着くとドル円相場は108円80銭を中心に上下動。
ユーロ円相場は130円台を回復。日経平均は、朝方は大幅安の
19,300円で寄付き上値の重い展開。引けは19,350円。

海外市場に入るとドル円相場は再びドル安円高が進み108円40銭〜6
0銭に下落してもみ合い。ユーロ高ドル安も進んでユーロドル相場
は1.2060台に上昇した。

米国時間に入ると米国株は大幅安でスタートしたが、北朝鮮の行動
に対して米トランプ政権が冷静な反応を示したことから安堵感が広
がり、また米国で発表された消費者信頼感指数(8月)が122.9と予
想119.0、前月121.1を上回る強い数字だったことも手伝ってリスク
回避が緩和。

株価は急速に持ち直し、引けは前日比プラス。米10年債利回りも
2.13%〜2.14%に持ち直し。ドル円相場は急速にドル高円安が進んで
109円80銭に上昇。ユーロ円相場も131円50銭に。ドルは対ユーロで
も反発してユーロドル相場は1.1960〜1.1970へとユーロ安ドル高と
なった。

水曜日の東京市場のドル円相場は109円60銭近辺で始まり、80銭近
辺に上昇してもみ合い。

日経平均は市場心理の落ち着き、ドル円相場の持ち直しを受けて
19,450円で高寄りした後、19,450円〜19,500円でもみ合い。後場に
は19,500円台を回復して引け。

ドル円相場は東証引け後に一段高となり110円台を回復した。海外
市場に入るとドル円相場は一時押されて109円80銭近辺に下落した
がその後持ち直し。110円20銭〜30銭でもみ合った後、110円40銭ま
で上昇した。引けは110円30銭近辺。

ドルが独歩高。ユーロドル相場は1.19台後半から1.19割れにユーロ
安ドル高が進んだ。ユーロ円相場は131円台前半でもみ合い。

米国株は小幅高でしっかりの展開。この日発表されたADP雇用報告
(8月)は雇用者数前月比+237千人と、予想+185千人、前月+178千
人を上回る雇用者増加ペースの加速を示した。

また4-6月期GDP改定値は前期比年率+3.0%と予想+2.7%を上回り速報
の+2.6%から上方修正。個人消費も+3.3%と予想+3.0%、速報+2.8%を
上回った。

これら米経済指標の強さを受けて米国株は上昇、ドル買いが進んだ
かたち。ただ10年債利回りは前日比ほぼ横ばいの2.14%。

この日、マティス国防長官は北朝鮮問題に関して外交的解決はなお
可能、と述べた。

木曜日の東京市場のドル円相場は引き続きドルが堅調に推移して
110円50銭台に乗せた。日経平均は19,600円で高寄りした後もしっ
かりした値動き。19,600円台後半で推移し、引けは19,650円。

中国で発表された製造業PMI(8月)は51.7と予想51.3、前月51.4を
上回る強めの数字だった。

海外市場に入るとドル円相場は110円ちょうど近辺までじり安とな
り、もみ合ううちに引け。

ユーロは、ECB当局者がユーロ高を懸念している、との報道を受け
て下落し、対ドルで1.1850を割り込んだ。ただその後はドルが全般
的に反落するなかユーロドル相場は1.19台へ上昇した。

この日、ムニューシン米財務長官が、貿易に関しては一段と弱いド
ルが我々にとって多少好ましい、と発言。ドル安容認とみてドルが
売られた。

米10年債利回りは2.15%から2.12%に小幅低下。米国株は小幅高の後
もみ合い続伸で引けた。

米国の経済指標は、個人所得(7月)が前月比+0.4%と強め(予想+0.
3%、前月+0.0%)、消費支出が+0.3%と予想+0.4%よりやや弱めだっ
たが前月が上方修正(+0.1%→+0.2%)された。一方、消費支出コア
物価指数は前年同月比+1.4%とインフレ率の低位安定を示した。

金曜日の東京市場のドル円相場は110円ちょうど近辺で小動き横ば
い。米国時間に発表される雇用統計を前に様子見の展開が続いた。

日経平均は米国株が堅調に推移していること、ドル円相場が110円
台で落ち着いていることから、19,700円台で高寄り。その後はじり
安となり19,650円近辺まで下げたが、引けは19,700円に戻した。

その後夕刻にかけて米雇用統計への警戒感からドルが堅調。海外市
場では110円10銭〜20銭で雇用統計の発表待ち。

結果は非農業部門雇用者数が前月比+156千人と予想+180千人を下回
り、失業率は4.4%に上昇(前月4.3%)、平均時給は前月比+0.1%に
とどまり前年同月比は+2.5%と前月の伸び+2.6%から鈍化した。

弱めの数字に当初、米10年債利回りは2.13%から2.10%に低下し、ド
ル円相場は109円60銭近辺に下落。ただ想定の範囲内とされすぐに
持ち直し。

その後発表されたISM製造業景気指数(8月)は58.8と予想56.5、前
月56.3を大きく上回る強い数字。内訳をみても雇用指数が59.9と前
月55.2から大幅上昇。

これを受けて米10年債利回りは2.17%に上昇。ドル円相場も一時110
円40銭に上昇。その後落ち着きNY引けは110円20銭〜30銭。ドルは
ユーロに対しても上昇し、ユーロドル相場は1.1860で引けた。米国
株はこの日もしっかりで小幅高となった。
詳細を見る
2017 年 8 月 28 日
MRA外国為替レポート(8月28日号)
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1.先週の市場総括
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先週のドル円相場は、週末のジャクソンホール・シンポジウムでの
ECBドラギ総裁やFRBイエレン議長の講演を前に様子見姿勢が強かっ
た。

ただ週前半は北朝鮮問題、トランプ政権への期待と失望に左右され、
ドル円相場は上下動。何度も109円割れとなったが底固く、一方で
109円台後半は上値の重い展開。シンポジウムではイエレン議長か
らタカ派的な発言はなく市場の警戒感は肩透かしとなりややドル安
に。

一方ドラギ総裁からは量的緩和の出口戦略への言及がなかったが、
ユーロ高へのけん制もなく、ユーロは一段高。事前の警戒が解かれ
て、ややドル安・ユーロ高が進んだ。ドル円相場の低迷や米国株の
上値の重さから日経平均は19,500円近辺で上値の重くもみ合いの展
開となった。

月曜日の東京市場は109円20銭〜30銭でもみ合い、米韓軍事演習が
始まったことから北朝鮮リスクが意識され円買戻し圧力がかかるな
か上値の重い展開。

夕刻にはユーロ円相場が128円50銭から127円80銭台へとユーロ安円
高が加速、ドル円相場を109円割れに押し下げた。

日経平均は19,450円に下落して始まり19,400円割れ。後場は19,400
円近辺でもみ合い引け。しかし海外市場に入るとユーロが反発。
ユーロ円相場は127円80銭近辺から128円70銭へ上昇。

ユーロドル相場も1.1740から1.1820へ上昇。ドル円相場は米10年債
利回りが2.18%に小幅低下したのに押されて108円70銭〜90銭近辺で
上下していたが、ユーロ円相場の持ち直しに支えられて109円ちょ
うど近辺に戻して引けた。米国株は小動き、小幅高で引け。総じて
リスク回避がやや緩和した。

火曜日の東京市場のドル円相場は109円をやや下回る水準で推移し
たが、早々に109円20銭台に戻してもみ合い。ユーロドル相場も
1.18を割り込みユーロ安ドル高。対円、対ユーロで総じてドルが堅
調。

アジア時間に米10年債利回りが2.20%に小幅ながら反発してドルを
支えた。日経平均はもみ合い横ばい。

海外市場に入ると、ドル円相場は109円20銭〜40銭で上下した後、1
09円60銭に一段高となって引け。ユーロドル相場でもややドル高が
進んで1.1750近辺で上下動となり引けた。

トランプ政権による税制改革を巡り、コーン国家経済委員会委員長、
ムニューシン財務長官、マコネル上院院内総務らが、減税財源を確
保する方法につき大枠で合意、と報じられた。

税制改革進捗への期待から米国株が堅調、大幅高。米10年債利回り
は2.22%に上昇。ドルを押し上げた。

水曜日の東京市場のドル円相場は109円60銭で始まり昼にかけて80
銭に上昇したものの110円を前に上値は重く40銭に下げ、その後は
30銭〜50銭でもみ合いとなった。

日経平均は米国株の大幅高とドル高円安に支えられて19,550円近辺
で高寄り。しかしその後は下げて、後場は19,400円〜19,450円で上
下して引け。

海外市場に入ると、ドル円相場は109円ちょうど近辺に軟化。その
後は109円10銭前後でもみ合いとなり、引けは109円割れ。ドルは対
ユーロでも下落。ユーロドル相場は1.1760から1.1820へとユーロ高
ドル安が進んだ。

トランプ大統領が、メキシコ国境沿いの壁建設予算が確保できなけ
れば政府機関の閉鎖も辞さず、と述べたことがドルにとって悪材料
となった。米国株は小幅下落。米10年債利回りは2.16%へと再び低
下した。

木曜日の東京市場のドル円相場は一時109円を割り込んだが、概ね1
09円20銭近辺でのもみ合い、上下動に終始。日経平均は19,400円割
れに下落してスタートし、その後400円台に戻したものの、引けに
かけてじり安となり19,350円近辺で引け。

海外市場でもドル円相場は109円20銭〜40銭で上下動、引けにかけ
てやや上昇して109円50銭台で引け。米長期金利が小幅ながら上昇、
10年債利回りは2.19%に。

一方、米国株はもみ合い小幅安。総じてこの日から始まったジャク
ソンホール・シンポジウムでのFRBイエレン議長、ECBドラギ総裁の
発言を見極めようと様子見姿勢が強かった。

金曜日の東京市場のドル円相場は109円50銭台から60銭台にやや強
含み、もみ合い。日経平均は19,400円で寄り付き、後場は19,450円
〜19,500円で推移し、引けは19,450円。

この日はイエレン議長とドラギ総裁の講演が予定されており、市場
では、イエレン議長が金融正常化(バランスシート縮小、利上げ)
に前向きな発言をするのではないか、という警戒感が事前に強まっ
ていた。ドル円相場は海外市場に入ると109円70銭台に上昇。

しかしイエレン議長は講演で金融政策に言及せず、タカ派のトーン
がみられなかったことで市場の警戒感は肩透かしに。

米長期金利は低下して10年債利回りは2.16%。ドルは総じて下落し、
ドル円相場は109円20銭に、ユーロドル相場は1.18ちょうど近辺か
ら1.1880台へとユーロ高ドル安が進んだ。

続くドラギ総裁は講演で量的緩和の出口戦略に言及しなかったもの
の、ユーロ高への警戒感は示さず。これをとらえてユーロは上昇。
ユーロドル相場は一段とユーロ高が進み1.1930近辺で引け。

ユーロ円相場は講演前に129円台後半に上昇していたが、講演を受
けて130円40銭近辺にユーロ高円安が進み引けた。米国株は小幅高
もみ合い。
詳細を見る
2017 年 8 月 21 日
MRA外国為替レポート(8月21日号)
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1.先週の市場総括
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ここ2週間のドル円相場は日本の3連休の間にドル安円高を試す展開
となった。

7日月曜日には110円台後半で始まったものの、その後は米朝間の緊
張の高まりでリスク回避が進んで株価が下落。加えてやや弱めの米
国物価指標から米長期金利が低下したことも手伝ってドル安円高が
進行。

日本が祝日で休場となっていた11日金曜日は波乱の展開となり、ド
ル円相場は一時109円を割り込んだ。ただ翌週14日月曜日には米朝
間で早期に武力衝突となる可能性が低下したとの見方が強まり円高
は一服した。

一方、米金利先高感は、バランスシート縮小や利上げに前向きなFR
B当局者発言とインフレ見通しに慎重なFOMC議事録で定まらず。米1
0年債利回りの上下動、低迷で、ドル円相場は上値の重い展開。

トランプ大統領の人種差別的発言から経済界が政権から距離を置く
姿勢が強まり、今後の政権の経済運営に懸念が高まったこと、また
スペインで発生したテロがリスク回避を高めたことから、米国株は
大幅安となり米長期金利は低下、ドルを押し下げた。

日経平均も週末金曜日には19,500円を割れて大幅安で引け。

公表されたECB議事録でユーロ高牽制とみられる議論があったこと
からユーロは反落。結果として円が全面高となるかたちでドル円相
場は109円割れ、ユーロ円相場は128円割れ。

ただその後はトランプ政権のバノン首席戦略官退任の報道に米国株
は持ち直し、米長期金利は反発、ドル円相場も109円台に戻して週
末NYの取引を終えた。

7日月曜日の東京市場は110円台後半でのもみ合いに終始した。日経
平均は米国株の堅調推移とドル円相場の下げ止まりを好感して
20,050円で高寄り、その後は20,050円〜21,000円でのもみ合いで引
け。

海外市場でもほぼ同様にドル円相場は111円手前〜110円70銭近辺で
推移してそのまま引け。米長期金利10年債利回りは2.27%から2.25%
へと小幅低下。

雇用統計は堅調だったものの、この日はFRB地区連銀総裁が相次い
で慎重なインフレ見通しを示したことから、ドル金利先高感を抑制
し、ドルの上値を抑えた。そうしたなか米国株はじり高・続伸とな
った。

8日火曜日の東京市場のドル円相場はじり安の展開で夕刻には
110円50銭台に下落。日経平均は前日同水準で始まったが早々に下
落して2万円を割り込んだ。

海外市場に入ると110円30銭近辺に続落。その後一時80銭近辺に戻
したが30銭台に押し戻されてもみ合い引けた。米長期金利は概ね横
ばい。

この日、トランプ大統領は北朝鮮に対して、これ以上米国を脅せば
世界がこれめで目にしたことのないような炎と怒りに直面すること
になる、と強い口調で警告。北朝鮮問題に対する緊張が高まった。
米国株は上昇した後、反落して小幅安。

9日水曜日の東京市場のドル円相場は朝方から大きく下げて110円を
割り、109円80銭前後で上下動となった。日経平均は寄付きから下
げて19,700円近辺でもみ合い。

この日、北朝鮮の国営通信は、グァム周辺に中距離弾道ミサイルを
発射する作戦を慎重に検討している、と伝えた。緊張の高まりはリ
スク回避、円買戻しを触発。

海外市場のドル円相場は110円ちょうど近辺に戻してもみ合いとな
りそのまま引けたが上値は重かった。米10年債利回りは2.25%近辺
で変わらず。

シカゴ連銀総裁は、インフレ率の押し下げ要因が後退しつつある、
バランスシート縮小開始の発表は9月が極めて妥当、と述べた。米
国株は下落し、その後もみ合い。

10日木曜日の東京市場のドル円相場は110円ちょうど近辺でもみ合
い。日経平均は19,800円で小幅高寄りも、下落して19,700円近辺で
もみ合い引け。北朝鮮問題を巡る緊張が市場参加者のリスク回避を
高めた。

海外市場に入ると大きくドル安円高が進みドル円相場は109円20銭
に。米朝の緊張の高まりから米国株が大きく下落。米国株の予想変
動率(VIX指数=別名「恐怖指数」)は急上昇した。米10年債利回
りは2.20%に低下。

この日発表された生産者物価指数(7月)が前年同月比+1.9%(予想
+2.3%、前月+2.0%)と低めだったことも手伝った。NY連銀総裁は、
インフレ率は中期的に上昇すると予想しているが前年同月比で2%に
戻る可能性は低そうだ、と述べた。

11日金曜日の東京市場は祝日で休場。そのなかアジア時間にドル円
相場は109円を割り込んだ。夕刻には109円20銭台に戻したものの、
その後の海外市場でも幾度か109円を割れるなど不安定な展開。109
円近辺で上下動して109円20銭近辺で引け。

米長期金利は2.20%を中心に乱高下し、引けは2.19%。米国株はもみ
合い横ばい。

米朝間で攻撃的な発言の応酬があったが、事態が交戦状態には進ま
ないだろう、との見方が持ち直し、市場は次第に落ち着きを取り戻
した。VIX指数も低下。

この日発表された米国の消費者物価指数(7月)はコア指数が前年
同月比+1.7%と前月と同水準で予想と一致。弱めながらも予想通り、
かつ次第に物価が底固くなってきているとの証左もあり、ドルを下
支えた。

週明け14日月曜日の東京市場のドル円相場は109円10銭近辺で始ま
り一貫してドル高円安基調となり、夕刻には109円60銭に上昇。日
経平均は前週末にかけての海外市場の株安を受けて19,500円近辺に
下落して寄付き、そのまま上下動して引け。

北朝鮮・金委員長は、米国の行動をもう少し見守る、米国は傲慢な
挑発を直ちに停止し、危険な軍事衝突を防ぐため適切な選択を最初
に行い行動で示す必要がある、と述べた。この発言は市場に一定の
安心感をもたらした。

海外市場でもドルは堅調推移。ドル円相場は一時109円80銭をつけ
た。その後は109円50銭に押されたが70銭近辺で引け。

米国株は安心感から大きく反発して木曜日・金曜日の下げを取り戻
した。予想変動率・VIX指数はさらに小幅低下。米10年債利回りは2.
22%に反発してドルを支えた。

この日、NY連銀総裁は、9月にバランスシート縮小を発表するとの
見方は不合理ではない、景気が持ちこたえれば年内もう1回の利上
げを支持するだろう、と延べ、労働市場に対する強気の見方も示し
た。

15日火曜日の東京市場ではさらにドル高円安が進んだ。109円70銭
で始まると早々に110円20銭に上昇。その後もじり高の展開となり
夕刻には110円40銭〜50銭に達した。

米10年債利回りがアジア時間でも上昇基調を維持したことがドルを
支えた。また円買戻しも一服したことからユーロ円相場も129円20
銭から129円80銭〜130円に上昇した。

日経平均はドル高円安、北朝鮮問題に対する緊張感がやや緩和した
ことから、19,700円近辺に大幅高寄り。さらに上昇して19,800円近
辺でもみ合い。引けは19,750円。

海外市場に入るとドルはさらに堅調。発表された米国の経済指標が
強かったことがドルを支えた。

NY連銀製造業景気指数(8月)は25.2と予想10.0、前月9.8を大きく
上回った。また小売売上高(7月)は前月比+0.6%と予想+0.4%を上
回り、伸びは今年最大となった。また前月も▲0.2%から+0.3%へと
大きく上方修正された。

これを受けて年内利上げ観測が強まり、米10年債利回りは2.27%に
上昇。ドル円相場は一時110円80銭をつけ、その後50銭近辺に押さ
れたが引けは110円70銭。米国株は前日比ほぼ横ばいの水準で上下
動となり落ち着いた値動き。

16日水曜日の東京市場のドル円相場は110円70銭近辺でもみ合い横
ばい。日経平均は19,750円中心に上下動して前日比小幅安。夕刻に
かけてドル円相場は110円90銭近辺に上昇して海外市場にかけても
み合い。ただ111円を前に上値は重く80銭近辺にじり安。

この日の注目はFOMC議事録(7月25日・26日開催分)。金融政策に
ついては、大半の参加者が9月会合でバランスシート縮小の開始時
期を決定するよう望み、数人は今回7月の会合で開始時期を公表す
る用意があると前向きな発言をした。

ただインフレ率が足元で伸び悩んでいる理由を巡り議論があったこ
とが明らかに。過半は中期的に緩やかなペースで2%に上昇するとの
予想を維持したが、多くはインフレ率が2%を下回る状態が長期化す
るとの見方を示した。

また幾人かはインフレ見通しのリスクは下方に傾斜している可能性
があると指摘。インフレ見通しについては慎重な意見が多かった。
これを受けて米長期金利10年債利回りは2.28%から2.22%へ低下。

議事録公表前に報じられた、トランプ大統領による助言チーム(大
統領の差別的な発言でメンバーの脱退が相次いだ製造業諮問委員会、
および戦略・政策フォーラム)解散発言も金利押し下げ要因となっ
た。

金利低下を受けてドル円相場は110円ちょうど近辺に急落。その後
110円10銭〜20銭でもみ合い引け。米国株は寄付きから堅調に推移
していたものの、FOMC議事録で低インフレリスクが指摘されたとの
見方から反落し前日比小幅高で引け。

17日木曜日の東京市場のドル円相場は海外市場の流れを受けてドル
安円高が進み、午前中に109円60銭台をつけた。ただその後は持ち
直して概ね109円80銭台でもみ合い。

日経平均は寄付きから下落して一時19,700円を割り込んだが、その
後は何とか維持してもみ合い引け。ドル円相場は夕刻から海外市場
にかけて110円20銭近辺に持ち直した。

この日公表されたECB理事会議事要旨(7月20日開催分)で、ユーロ
高の行き過ぎに対する警戒感が示されたことからユーロが急落。対
ドルで1.1780から1.1660台まで下落した。ユーロ円相場は129円台
半ばから128円台半ば、さらに前半へ。

米国ではコーン国家経済会議(NEC)委員長を辞任するとの噂が流
れ、経済政策運営への不安感が再び高まった。またスペイン・バル
セロナでISによるとみられるテロが発生。市場全体にリスク回避が
強まった。

米国株は大幅安。VIX指数は再び上昇。米長期金利は低下し、2年債
利回りは1.30%へ、10年債利回りは2.18%へ。ドル円相場は109円50
銭近辺に下落した。

金曜日の東京市場のドル円相場は109円50銭近辺で始まり30銭〜50
銭でもみ合い。しかし夕刻にかけて円高が進み109円ちょうど近辺。
ユーロ円相場も128円ちょうどをつけた。

日経平均は米国株の大幅安、ドル安円高を受けて大きく下落し、
19,450円近辺で寄付き。その後は一時100円ほど戻したが、引けは
19,450円割れ。

ドル円相場は株式市場が引けた後、夕刻にかけて109円ちょうど近
辺に下落。その後欧州市場では109円近辺でもみ合った。

米国市場に入るとさらに円高が進み、ドル円相場は108円60銭、
ユーロ円相場は127円50銭に下落。米10年債利回りが2.16%にさらに
低下したこともドル円相場を押し下げた。

しかしその後は円安方向に反転。トランプ政権のバノン首席戦略官
が退任するとの報道にここ数日の市場の動揺が緩和した。同氏は過
去に何度も物議をかもしており、白人至上主義との関連も指摘され
ていた。

米国株は下落して始まっていたが反転上昇。米10年債利回りも2.20
%に上昇。ドル円相場は109円50銭、ユーロ円相場は128円50銭に反
発。

この日米国で発表されたミシガン大学マインド指数(8月)が97.6
と予想94、前月93.4を大きく上回り7ヶ月ぶりの高水準となったこ
とも安心感をもたらした。ただ米国株の上値は重く引けは前日比小
幅安。ドル円相場もやや押して109円20銭近辺で週末NYの取引を終
えた。
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