商品市場/外国為替レポートバックナンバー

MRA 商品市場レポート for PRO MRA 商品市場レポート for MANAGEMENT
MRA 外国為替レポート  

MRA 商品市場レポート for PRO

2019 年 8 月 30 日
「伊政局不安後退と米中協議進捗観測で堅調」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「伊政局不安後退と米中協議進捗観測で堅調」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場はソフトコモディティなどの農産品が売られたが、
その他の景気循環系商品は堅調な推移となった。

イタリアの政局不安が後退したことや、中国が米国に対する高関税
賦課を表明したものの、9月の米中閣僚級協議に向けて調整が行わ
れていると報じられたことなど、リスク回避の動きが後退したこと
が材料となった。

米GDPはほぼ市場予想通りであり、あまり積極的に材料視はされな
かったが、速報からは▲0.1%下方修正された。

昨日、最も上昇したのは天然ガスとオレンジジュース。ハリケーン
「ドリアン」が勢力を強めてフロリダ半島に進んでいることが材料
となった。


【本日の価格見通し総括】
本日の商品市場は3連休を控えたポジション調整に伴う買戻しで堅
調な推移になると考える。

予定されている統計としては、米個人所得(市場予想前月比+0.3%、
前月+0.4%)、個人消費(+0.5%、+0.3%)に注目しているが、恐ら
く米国の個人消費は好調が維持されるとみられ、広く景気循環銘柄
の上昇要因となるだろう。

ISM製造業指数、GDPの先行指標であるシカゴPMIは47.5(前月44.
4)と改善見込みであるが、50の閾値を下回る状態が継続すること
から、積極的な買い材料にはならないと考える。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
ここにきて日銀のマイナス金利や量的緩和が効果がない、という指
摘が海外から出るようになってきた。はじめはその効果もあるので
は...という指摘もあったが、黒田日銀になってから金融政策が
景気に明確なプラスをもたらした感じではない。

また、基本的に財政政策と金融政策は結局のところ将来の需要の前
借りであるため、長期的にその効果は「中立」である。このツケは
必ず将来払わなければならないわけで、記録的な好景気だったこの
5年の間に米国が行ったような金融緩和解除が行えなかったのは残
念だった。

恐らくこれから世界景気は循環的な減速局面にあるが、その前に米
国が政権の意向を受けて金融緩和に舵を切る可能性が高い。この中
で特に日本の製造業に影響が大きい円高が進む見込みだ。

2019年下期の製造業の為替想定レートは109.34円だ。現在の水準か
ら4円近く円安である。ただし年末に向けてさらに円高が進む可能
性は高い。

そんな中、GPIFで外国債券を購入して円安を進行させよう、という
動きがあると日経新聞が指摘している。そもそも安倍政権になって
からGPIFは株の投資比率を引き上げている。

どこの国でもそうであるが、株価と支持率が連動することが多い。
しかしもし今回、GPIFで外債投資を行った場合、金融政策などと同
様に、入り口ばかりでなく、出口も考えなければならない。出口に
向かう時に損失が発生する可能性は否定できない。
https://s.nikkei.com/2PgJpL5


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.3%→+3.2%)ている。2020年は+3.5%(▲0.1%)に戻る楽観見
通しであるが、米中交渉の決裂懸念など、引き続きリスクは下向き
としている。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる。世界経済の悪化懸念を材料
にFRBは利下げ方向に舵を切っている。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q219の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.4%と1992年の
統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々
に顕在化している形。


・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要
の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商交渉は、相互が制裁強化を決定、さらに関係が悪化した。
今後仮に進捗があったとしても、通商協議の根本解決には複数年単
位の時間が必要で、その間世界経済がさらに減速する場合(下落要
因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。ジョンソン首相は英
議会の休会を決定、ハードブレグジットはほぼメインシナリオに。
また、EUにブレグジットの影響が波及するリスク(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。

・日韓対立によるハイテク分野の市場混乱や、極東地区の地政学的
リスクの高まり(下落要因)。


(投機・投資要因)
・米利下げ観測の高まりで長短金利逆転状況が解消し、金融株を中
心に株が上昇、リスクテイク再開で景気循環系商品価格にプラスの
影響を与える場合。
詳細を見る
2019 年 8 月 29 日
「実質金利低下で総じて堅調」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「実質金利低下で総じて堅調」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、畜産品や非鉄金属の一角を除き、ほとんどの商
品が水準を切り上げる動きとなった。

米石油統計で原油・石油製品在庫が予想外の大幅な減少となったこ
とを受けて期待インフレ率が上昇、実質金利が低下したことが広く
インフレ資産価格の上昇要因となった。

ただし英ジョンソン首相が英議会を5週間閉会とすることをエリザ
ベス女王に要請、これが承認されたことでハードブレグジット懸念
が強まったことがドル高を進行させ、リスク回避の動きも強まった
ことが上値を抑えた。


【本日の価格見通し総括】
引き続き、不規則に行われる各国為政者の発言に左右され、神経質
な展開が継続すると考える。

本日予定されている材料としては、過去の指標ではあるが市場が敏
感に反応するため米GDPの改定値に注目している。市場予想は前期
比年率2.0%(速報+2.1%)と減速見込みであり、広く景気循環銘柄
価格の下押し要因になると考えられる。

ただ、市場はFRBの金融政策に注目し始めており、予想比悪い統計
は勝手に市場参加者の緩和期待を高めるため金融面が価格をサポー
トすると考える。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
一昨日、コンファレンスボードの消費者信頼感が発表され、市場予
想ほどの大きな減速にはならなかった。米国の中国に対する制裁は
資本財が中心であり、消費財が対象になっていなかったことから、
まだ個人消費にまで影響が及ぶという感じではなかったようだ。

しかし、中国の報復制裁に激怒したトランプ大統領が9月から報復
関税を行うことが決定され、こうした一連の関税引き上げがボディ
ブローのように個人消費に影響を及ぼすことは間違いがないだろう。

消費者信頼感の減速がそれほどでもなかったのは、昨年11月頃から
始まった中央銀行に対する過剰な金融緩和要請により、長期金利が
低下し、株価が上昇していることでいわゆる資産効果が顕在化して
いるためと考えられる(実際、消費者信頼感の米株の説明力は高
い)。

しかし、本当にこれ以上の追加利下げが必要なのかまだ不透明であ
り、9月のFOMCでの利下げは確実視されているものの、さらに追加
緩和を行うかどうかは不透明であるため、この状況が継続するかど
うかも不透明である。

夏休み明けの米議会が今回のトランプ大統領の「独断」を本当に許
容するかどうかが焦点だが、株価が持ち直していることを考えると
今回も追加制裁は容認され、リスク資産価格を押し下げる展開にな
ると予想される。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.3%→+3.2%)ている。2020年は+3.5%(▲0.1%)に戻る楽観見
通しであるが、米中交渉の決裂懸念など、引き続きリスクは下向き
としている。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる。世界経済の悪化懸念を材料
にFRBは利下げ方向に舵を切っている。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q219の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.4%と1992年の
統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々
に顕在化している形。


・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要
の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商交渉は、相互が制裁強化を決定、さらに関係が悪化した。
今後仮に進捗があったとしても、通商協議の根本解決には複数年単
位の時間が必要で、その間世界経済がさらに減速する場合(下落要
因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。ジョンソン首相は英
議会の休会を決定、ハードブレグジットはほぼメインシナリオに。
また、EUにブレグジットの影響が波及するリスク(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。

・日韓対立によるハイテク分野の市場混乱や、極東地区の地政学的
リスクの高まり(下落要因)。


(投機・投資要因)
・米利下げ観測の高まりで長短金利逆転状況が解消し、金融株を中
心に株が上昇、リスクテイク再開で景気循環系商品価格にプラスの
影響を与える場合。
詳細を見る
2019 年 8 月 27 日
「米中協議の先行き観測を受けて行ってこい」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「米中協議の先行き観測を受けて行ってこい」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、非景気循環系商品が物色され、景気循環銘柄が
水準を切り下げる動きとなった。米中通商交渉で相互制裁強化が決
定されたことで、景気の先行きへの懸念から売りが先行したものの、
米トランプ大統領が米中交渉の再開を示唆したことで、引けにかけ
て楽観的な見方が広がった。

昨日最も上昇したのがシカゴ豚。中国は豚コレラの影響が収束して
いないが、米中交渉再開への期待から豚の輸入需要増加観測が価格
を押し上げた。

米天然ガス価格は北米の気温上昇と、トランプ大統領の「中国との
交渉再開」発言を受けて大幅に上昇した。


【本日の価格見通し総括】
引き続き、不規則に行われる各国為政者の発言に左右され、神経質
な展開が続くと考えられる。基本的に価格は景気が減速方向にある
ため、景気循環銘柄を中心に下押し圧力がかかる展開に変化はない。

本日予定されている材料で注目は、米コンファレンスボード消費者
信頼感指数(期待指数)だろう。同指標の前年比変化は高い確率で
景気後退局面を言い当てているためだ。

消費者信頼感総合指数は129.0(前月135.7)と減速見込みであるが、
期待指数にも注目したい。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
昨日は週末の大混乱から一転、トランプ大統領が中国との交渉に関
して楽観的な見方を示したことが市場の買い安心感を誘う形となっ
た。

しかし、戻りを試したのは株が中心で商品価格への影響は比較的限
定されたように見える。「発言程度」では期待需要が増加しない、
と市場は判断しているようだ。

ここで押さえておくべきは、対中政策は長期的な視点では議会主導
であるが、短期的な交渉は大統領権限で行っているということだ。
つまり米議会も選挙は意識しているものの、トランプ大統領は長期
的な話、というよりは目先の支持率しか考えていない、ともいえる。

現在米議会は夏休みであるため、トランプ大統領は自由に発言して
いるが、夏休みが終了すれば一転して「かせ」がはめられるため、
米国側の発言が一転する可能性は、リスクとして考えておくべきだ
ろう。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.3%→+3.2%)ている。2020年は+3.5%(▲0.1%)に戻る楽観見
通しであるが、米中交渉の決裂懸念など、引き続きリスクは下向き
としている。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる。世界経済の悪化懸念を材料
にFRBは利下げ方向に舵を切っている。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q219の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.4%と1992年の
統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々
に顕在化している形。


・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要
の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商協議が再開されたが逆に、相互の制裁強化となってしま
った。今後、仮に進捗があったとしても、通商協議の根本解決には
複数年単位の時間が必要で、その間世界経済がさらに減速する場合
(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。ジョンソン首相は
「何が何でも10月末に離脱」としており、首相就任後の発言もハー
ドブレグジットを前提としており、その可能性はさらに高まった
(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。

・日韓対立によるハイテク分野の市場混乱や、極東地区の地政学的
リスクの高まり(下落要因)。


(投機・投資要因)
・米利下げ観測の高まりで長短金利逆転状況が解消し、金融株を中
心に株が上昇、リスクテイク再開で景気循環系商品価格にプラスの
影響を与える場合。
詳細を見る
2019 年 8 月 21 日
「ジャクソンホールを控えてリスク回避姿勢強まる」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「ジャクソンホールを控えてリスク回避姿勢強まる」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市況はエネルギーセクターが買戻しで上昇、非景気循環
系商品である農畜産品セクターも物色された。一方、中国の景気先
行きを懸念した需要減少観測で、非鉄金属セクターは軟調な推移と
なった。


【本日の価格見通し総括】
本日はFOMC議事録の発表が予定されており、市場は注目しているも
のの、対中制裁第4弾発動決定前の会合であるためその意味で新味
はないと考える。

引き続き米中交渉の行方や、トランプ政権が対中カードとして考え
始めている香港の情勢不安などが材料となり、一旦下落する展開に
なると予想する。

市場の最大の注目は今週予定されているジャクソンホール講演で、
FRBパウエル議長が何らかのコメントをするかどうか。

長期金利との関係性からすれば、今から▲50bp程度の利下げがあっ
てもおかしくないが長期金利が中央銀行によって人為的にゆがめら
れている状況を考えると、本当にそこまでの利下げが必要かは非常
に不透明である。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
日中韓の外相会合が来週行われる予定だが、日本と韓国外相の対談
は30分程度と極めて短く、今回の会合が事態の打開に繋がるとは考
え難い。

本コラムでは、日本、韓国、どちらが悪く、どちらが正しいか、を
議論することが目的ではないが、米国の北朝鮮に対する対応を見る
に、韓国との関係悪化が日本の極東地区の地政学的リスクを高める
可能性がある。

日本と韓国の関係が悪化し、GSOMIAという日本と韓国の防衛協定が
破棄される可能性が出てきた。北朝鮮と中国に対応するために米国
はこの同盟を継続して欲しいと考えて要るため、恐らく本件に関し
ては継続が確認されると予想される。

しかし、文在寅大統領がラブコールを送っている北朝鮮の金正恩政
権は、韓国政府を罵倒するコメントを繰り返し、ミサイル発射を繰
り返している。明らかに、「北朝鮮と組みたいと思っているならば、
GSOMIAは継続せず、米国との合同演習も止めろ」という圧力に他な
らない。

ここまでの米トランプ大統領のコメントや対応を見ていると米政権
は、「米国に核ミサイルが飛んでこなければそれでよし」と判断し
ている可能性がある。事実上の北朝鮮による核保有容認である。

仮にそうなって米国と北朝鮮の関係が改善した場合、韓国は北朝鮮
に対する防衛を目的とする韓国への兵士駐留の必要がなくなり、文
在寅大統領が心から志向していると考えられる、半島統一が進めら
れることになる。

「核兵器を保有し、反日の国」が誕生することになる。こうなった
場合には、中国と韓国・北朝鮮連合は手を組むことになるだろう。

結果、中国に対する米国の防衛ラインは日本・台湾ラインまで下が
ることになり、日本の防衛負担が増加する可能性はあり、尖閣諸島
や竹島の実効支配も進むことになると予想される。

しかし、こうなった場合米国の対中戦略も大きな変更を余儀なくさ
れることになるため、基本的に米国が日韓の軍事協力関係を解消す
ることは認めないし望まないと考えられるため、上記シナリオはあ
くまでリスクシナリオである。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.3%→+3.2%)ている。2020年は+3.5%(▲0.1%)に戻る楽観見
通しであるが、米中交渉の決裂懸念など、引き続きリスクは下向き
としている。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる。世界経済の悪化懸念を材料
にFRBは利下げ方向に舵を切っている。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q219の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.4%と1992年の
統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々
に顕在化している形。

・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要
の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商協議が再開されたが逆に、相互の制裁強化となってしま
った。今後、仮に進捗があったとしても、通商協議の根本解決には
複数年単位の時間が必要で、その間世界経済がさらに減速する場合
(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。ジョンソン首相は
「何が何でも10月末に離脱」としており、首相就任後の発言もハー
ドブレグジットを前提としており、その可能性はさらに高まった
(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。

・日韓対立によるハイテク分野の市場混乱や、極東地区の地政学的
リスクの高まり(下落要因)。


(投機・投資要因)
・米利下げ観測の高まりで長短金利逆転状況が解消し、金融株を中
心に株が上昇、リスクテイク再開で景気循環系商品価格にプラスの
影響を与える場合。
詳細を見る
2019 年 8 月 19 日
「米中対談・経済対策期待で総じて堅調」
━━━━━━━━━━━━━━
1.商品市況概況
━━━━━━━━━━━━━━
----------------------------
◆昨日の商品市場(全体)の総括
----------------------------

「米中対談・経済対策期待で総じて堅調」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は非景気循環系商品、安全資産、非鉄金属が売られ
る一方、エネルギーなどには買戻しが入り高安まちまちとなったが、
全体としては上昇した商品が目立った。

トランプ大統領と習近平首席が近く電話会談を行う、との報道を受
けて(主に香港情勢に関する会談と報じられている)米中間の交渉
に何らかの進捗がある、との期待が高まったことが背景。

また、独シュピーゲル紙が独政府が財政出動を伴う経済対策を行う
方針、と報じたことも株価を押し上げリスク資産価格の上昇要因と
なった。


【本日の価格見通し総括】
お盆の休暇明けの月曜日は目立った材料に乏しいが、株式市場が香
港問題や米中問題の進捗を期待して戻り基調を強めているため、総
じてリスク資産価格には上昇圧力がかかる展開になると予想される。

しかし、世界経済が下りのエスカレーターに乗っている状況に変わ
りはなく、基本的に景気循環系商品価格が下押しされ易い環境にあ
ることは変わりがない。

市場は今後の金融政策の動向に注目しており、徐々に需給相場から
金融相場に移行するとみられる。その意味で今週はジャクソン・
ホールのタウンミーティングでのFRBパウエル議長の発言に注目が
集まる。

ただ、タウンミーティングはかつてバーナンキ議長がQE2の実施の
意向を表明したことで注目が集まっているが、逆に市場の憶測を生
みやすくなっているためあえてここで具体的な発言をしないように
する可能性もあり、材料としての影響は不透明。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
このお盆の期間の商品市場を含む市場は、景気の先行き懸念を受け
た金利動向に左右される形となった。過去の例を見るに、米国の2
年債と10年債の利回り逆転(2年債利回りの方が高い)状態になる
と、早ければ半年後あたりから米国の景気が後退することが確認さ
れているためだ。

しかし、各国中央銀行が量的緩和の名分の下、買い入れオペを継続
して長期金利を意図的に低下させており、経済の体温計である長期
金利は正しく機能していない。そのことを考えると、この指標を参
考に景気の先行きを占うことは危険かもしれない。

しかし、多くの市場参加者がすでにこの考え方を「認識」している
ことの意味は大きく、特に株式市場参加者が長短金利逆転時にアル
ゴリズム取引を通じて売りを膨らませる傾向が強く、結果、多くの
リスク資産価格にマイナスの影響を与えがちである。

しばらくは特に米国の長期金利動向が多くの商品価格動向を左右す
ることになるだろう。

世界景気は、中国経済が構造的な減速局面に米国の制裁が加わり顕
著な減速となり、欧州は循環的な減速感が強まっている一方、米国
経済はそれほど大きな影響を受けている感じではない。

1-7月の中国固定資産投資は前年比+5.7%(1-6月+5.8%)と減速、エ
ネルギーや非鉄金属のフロー需要の指標である工業生産は同様の年
初来で+8.3%(+8.4%)と減速している。これらの統計は恐らく操作
されているとみられるが、そうであったとしても減速していること
は明かだ。

一方、米国はニューヨーク連銀指数やフィラデルフィア連銀指数は
市場予想程の減速とはなっておらず、個人消費も堅調である。今の
ところ米国の対中戦略は成功とは言えないまでも、まずまずの効果
をもたらしている。

結果、米国は中国に対して強硬な姿勢を継続してもおかしくない地
合いであるが、米政府が対中関税引き上げ第4弾が一部見送ったこ
とは、これ以上の制裁強化が米国経済にマイナスであることを米政
府も認識し始めたことを示しており、さらに強硬な制裁が行われる
可能性は低下したとみておくべきだろう。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標再びの減速(価格下落要
因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ
(+3.3%→+3.2%)ている。2020年は+3.5%(▲0.1%)に戻る楽観見
通しであるが、米中交渉の決裂懸念など、引き続きリスクは下向き
としている。

・FRBの利下げの可能性が再び高まる。世界経済の悪化懸念を材料
にFRBは利下げ方向に舵を切っている。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因(Q219の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.4%と1992年の
統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々
に顕在化している形。

・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要
の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中通商協議が再開されたが逆に、相互の制裁強化となってしま
った。今後、仮に進捗があったとしても、通商協議の根本解決には
複数年単位の時間が必要で、その間世界経済がさらに減速する場合
(下落要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧
州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの
強まり(下落要因)。

・中東情勢の悪化を受けた域内景気の混乱と、それを受けた欧州景
気への悪影響拡大(下落要因)

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。ジョンソン首相は
「何が何でも10月末に離脱」としており、首相就任後の発言もハー
ドブレグジットを前提としており、その可能性はさらに高まった
(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下
落要因)。

・日韓対立によるハイテク分野の市場混乱や、極東地区の地政学的
リスクの高まり(下落要因)。


(投機・投資要因)
・米利下げ観測の高まりで長短金利逆転状況が解消し、金融株を中
心に株が上昇、リスクテイク再開で景気循環系商品価格にプラスの
影響を与える場合。
詳細を見る
    Next >>

商品市場レポート for PROのお申し込みはこちら

MRA 商品市場レポート for PRO

2012 年 8 月 22 日
MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(8月22日)
◆昨日のメタル市場総括
「欧州不安の後退と、中国の追加緩和期待で上昇」

◆今日のメタル市場見通し
「現状水準で底堅い推移。FOMC議事録に注目。」
詳細を見る
   

商品市場レポートのお申し込みはこちら

MRA外国為替レポート

2019 年 8 月 26 日
MRA外国為替レポート(8月26日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は106円40銭近辺で始まり、その後は106円台半ば
を中心に上下動。週末のパウエル議長の発言を見極めようと姿勢が
強かった。

それに先んじて発表されたFOMC議事録やFRB当局者の発言からは追
加利下げに慎重な姿勢がみられたことでドルは底固い値動き。米長
期金利は低下一服。10年債利回りは1.6%近辺で推移した。

ECB議事録では積極的な緩和策が議論されていたこともあり、ユー
ロドル相場は1.11近辺でもみ合いの後、ややユーロ安ドル高。そう
したなか週末に中国が対米報復関税を発表。これに対して米国が直
ちに対抗措置を発表し、先般決定した対中関税の税率を引き上げる
こととした。

これを嫌気して市場ではリスク回避が一気に高まった。米国株は大
幅下落。米長期金利は低下。米10年債利回りは1.53%に。為替市場
では円が全面高。ドル円相場は105円30銭に急落して40銭近辺で週
末の取引を終えた。

ユーロ円相場は週前半118円近辺で推移したが週末は117円40銭近辺
に下落して引け。

月曜日の東京市場は106円40銭中心に上下、その後は30銭〜40銭で
もみ合い。ユーロ円相場は118円ちょうどを中心に上下動。ユーロ
ドル相場は1.11近辺で小動き。

日経平均は前週末に米国株がしっかりでドル円相場も底固かったこ
とから20,600円で高寄り。その後は上値を抑えられたが20,500円台
半ばで引けた。

週末に中国人民銀行が金利改革を発表し企業の借り入れコスト低下
が図られるとの思惑が高まって中国株が堅調に推移した。

海外市場に入ると、ドイツではシュルツ財務相が景気悪化時の財政
出動の可能性に言及。各国の景気刺激策への期待が高まるなか、欧
米長期金利が上昇し株価は堅調に推移した。米国がファーウェイ社
への制裁発動を90日間猶予したことも一助に。

米10年債利回りは1.60%に上昇。ドル円相場は106円60銭中心にもみ
合い。ユーロドル相場はややユーロ安ドル高に振れて1.1080。ユー
ロ円相場は118円台に乗せて推移。ボストン連銀総裁は引き続き追
加利下げに反対の姿勢を示した。

火曜日の東京市場の為替市場は小動き。ドル円相場は106円60銭近
辺で、ユーロ円相場は118円10銭近辺で、ユーロドル相場は1.1080
台で、それぞれもみ合い横ばい。

日経平均は20,600円台で小幅高寄り、その後は底固い展開。20,600
円台半ばでもみ合い引け。米・中・独の景気対策への期待も支えに。

中国では人民銀行が銀行貸し出しに関する新たな基準金利の公表を
開始した。

海外市場に入るとイタリアの政局不安からリスク回避が高まった。
イタリアのコンテ首相が辞意を表明、連立政権が崩壊。市場のリス
ク選好に冷や水を浴びせた。

ユーロ円相場は117円60銭に下落。ドル円相場も下落して106円20銭
〜40銭で上下。全般的にやや円高となった。

米国株は下落、米長期金利は低下して10年債利回りは1.55%。ユー
ロはその後反発してユーロドル相場は1.11ちょうど近辺、ユーロ円
相場は118円ちょうど近辺。ドル円相場は106円20銭で引けた。

水曜日の東京市場のドル円相場は106円20銭で始まり昼には上昇し
て50銭中心にもみ合い。ユーロ円相場も117円90銭から118円20銭中
心のもみ合いに。全般的にやや円安となった。

日経平均は20,500円近辺に安寄りとなったが堅調で、20,600円近辺
でもみ合い引け。引き続き中国政府の景気下支えに対する期待がリ
スク選好を支えた。

海外市場に入ると米国株が上昇。NYダウは200ドルを超えて上昇。
小売業の決算が良好、個人消費の強さが再確認され株価は全面高と
なった。

公表されたFOMC議事録(7月30日・31日開催分)が公表され積極的
な利下げ観測が後退。米長期金利はやや上昇。2年債利回りは1.58%、
10年債利回りは1.59%。

これに支えられてドルが小幅上昇。ドル円相場は106円60銭、ユー
ロドル相場は1.1080台。

トランプ大統領は、中国との交渉はうまくいっている、パウエル議
長は利下げすべき、と従来の主張を繰り返した。FOMC議事録では一
段と積極的な利下げについて議論されたが、利下げは景気サイクル
中盤での政策調整であり、利下げサイクル入りではないことを確認。
追加緩和が続くような印象を与えないことで一致したことが明らか
になった。

発表された米国の中古住宅販売(7月)は季節調整済み年率換算で5
42万戸(前月は527万戸)と強めだった。

木曜日の東京市場のドル円相場は106円60銭近辺で始まり上値重く
じりじりとドル安円高に。夕刻には30銭〜40銭中心にもみ合い。
ユーロ円相場は118円20銭で始まり117円80銭に下落するとその後は
118円を挟んで上下。

日経平均は20,700円台前半で高寄りも下落し、後場は20,600円近辺
でもみ合い引けは20,600円台前半。

注目は各国当局者などを集めてこの日から始まるジャクソンホール
シンポジウムに。欧州ではECB理事会議事要旨(7月25日開催分)が
公表された。利下げと資産買い入れの組み合わせに効果があるとし
て検討していたことが明らかになった。

米国ではFRB当局者の発言が相次いだ。フィラデルフィア連銀総裁
は、政策金利は現時点で中立、当面は現状水準で様子見を、と発言。
カンサスシティ連銀総裁は、金利水準はほぼ均衡、現状水準での維
持に前向き、今後景気悪化の証拠がなければ利下げは必要ない、と
述べた。

これに対してダラス連銀総裁は、追加利下げは避けたいが柔軟なス
タンス、と発言した。ややタカ派的な発言を受けて米長期金利は小
幅上昇。2年債利回り、10年債利回り、ともに1.61%。ドル円相場は
106円60銭に上昇した。

発表されたPMI景況感指数(8月)は、欧州では前月から改善。ドイ
ツ製造業は43.2から43.6へ。ただ8か月連続で景況感の分かれ目で
ある50割れ。一方米国では製造業PMIが49.9と前月の50.4から悪化
してこの間で初めて50を割り込んだ。

米国株はまちまち。ドル円相場は106円40銭近辺で引け。ユーロ円
相場は118円ちょうど近辺。ユーロドル相場は1.1080。

金曜日の東京市場のドル円相場は106円40銭で始まり底固く106円60
銭台に上昇。ユーロ円相場は117円90銭で始まり118円ちょうど近辺
で上下した。ユーロドル相場は1.1080で始まりユーロ安ドル高。
1.1060台。

日経平均は20,600円近辺で寄り付き、小じっかり。20,700円近辺で
もみ合い引けた。

夕刻にかけてドルはなお堅調。ドル円相場は106円70銭に、ユーロ
ドル相場は1.1050台へ。海外市場では引き続きFRB当局者の発言が
相次いだ。

クリーブランド連銀総裁は、下方リスクには留意しているが現状で
は何も変更しないことを主張。ダラス連銀総裁は、米経済の下押し
要因は金融政策ではなく通商や移民問題、との認識を示した。

セントルイス連銀総裁は、9月のFOMCで0.50%の利下げについて活発
な議論となろう、と述べた。

注目されたパウエル議長は、米経済は望ましい状況にあるものの著
しいリスクに直面している、通商政策を巡る不確実性は世界経済の
減速や米国における製造業、設備投資の弱さの一因となっているよ
うだ、力強い労働市場と対称的な2%の目標に近いインフレを伴う景
気拡大の維持に向け適切に行動する、先月のFOMC以降の出来事が多
かった、と述べた。

追加利下げのニュアンスは示したが市場の期待からは外れず市場の
反応は限定的だった。

一方、米中貿易摩擦を巡る状況は悪化。中国が対米報復関税を発表。
米国の追加関税の発動に合わせて9月には大豆と原油に、12月には
自動車に対し、総額750億ドル相当の米製品への関税上乗せを公表
した。

これに対してトランプ政権は対抗措置を検討することを表明。米中
貿易摩擦の悪化を嫌気して市場ではリスク回避が強まり米国株は大
幅下落。NYダウは600ドル超の急落。米長期金利は低下して、2年債
利回り、10年債利回りはともに1.53%。

ドル円相場は105円30銭に急落して引けは105円40銭。ユーロ円相場
は117円40銭近辺に下落してもみ合い引け。ドルは対ユーロでも下
落してユーロドル相場は1.1140台にユーロ高ドル安が進んだ。

明らかになった米国の対抗措置は、すでに決定している対中関税に
ついて、現行の2,500億ドルについて10月1日から25%を30%に、今
後導入を決めている3,000億ドルについて10%から15%に、それぞれ
引き上げる、という内容。
詳細を見る
2019 年 8 月 19 日
MRA外国為替レポート(8月19日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.この2週間の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

8月5日月曜日に始まる週の市場は、米中通商摩擦の行方、動静や発
言に神経質となるなか、世界景気への懸念の高まりから依然として
リスク回避的な動きが続いた。

中国は米国からの農産物輸入を停止。また、ドル/人民元相場が1ド
ル7人民元を上回るドル高人民元安となりこれを容認する姿勢を示
した。

トランプ大統領は為替操作として批判。中国を為替操作国に認定し
た。

市場は貿易戦争から通貨戦争への広がりを警戒。その後は人民元相
場の動向に神経質な展開。中国当局が毎日定める人民元相場の基準
レートの水準を巡って、人民元安容認か、人民元安のペースをコン
トロールする姿勢か、で不安感が左右される展開に。

週初に106円60銭で始まったドル円相場は106円割れ。その後は106
円台前半を中心に上下した。

7日水曜日には、ニュージーランド準備銀行、インド中銀、タイ中
銀が利下げ。利下げ幅が想定を上回った。またドイツの鉱工業生産
指数が大幅に悪化。これらを受けて市場の景気懸念・不安感が強ま
った。米10年債利回りは一時1.6%割れに低下する場面もあった。

この間の米国株は大幅下落で割安感が生じたことや、引き続き金融
緩和期待に支えられて底固い値動き。

木曜日には中国の貿易統計が発表され輸出の伸びが強めだったこと、
中国当局が人民元安にブレーキをかける姿勢を示したことからやや
安心感が広がった。

トランプ大統領は再度ドル高への不満を漏らし追加利下げを要求し
た。ドル円相場は106円ちょうど近辺で推移。

ただ週末金曜日に、トランプ大統領が、9月の米中交渉が延期にな
っても構わない、と述べたことで不安感が強まり市場ではリスク回
避が強まった。

円が全面高となりドル円相場は一時105円30銭に下落。週末の引け
は105円60銭台。一方、米10年債利回りは1.74%に小幅上昇して引け
た。米国株は週末に反落。

8月12日に始まる週の市場は乱高下。ドル円相場は105円60銭で始ま
り弱含み。引き続き米中貿易摩擦に対する懸念で市場にリスク回避
が蔓延した状態。

週初の米国株は大幅続落で始まり、日経平均も軟調。20,500円前後
で低迷して20,000円をかろうじて維持する状況が続いた。

安全資産である米国債への資金流入が続き米長期金利は大幅低下。
週央には中国やドイツの弱い経済指標で、米10年債利回りは一時
1.50%を割り込んだ。

米国株は米国USTR(通商代表部)が対中関税の一部延期を発表した
ことで反発する場面もあったが、米2年債利回りを10年債利回りが
下回る逆イールドとなったことが景気後退への不安感を煽り急落。
その後は米中通商問題への懸念がやや緩和したことや、景気対策へ
の期待などから株価は落ち着き、長期金利の低下も一服した。

ドル円相場は週前半に105円ちょうどに迫る場面もあったが、その
後は持ち直し、106円割れでは底固い展開となった。週末の引けは
106円40銭。

ユーロ円相場は108円台前半で始まり一時119円台に上昇したが反落。
概ね118円ちょうどを中心とした値動きとなった。日経平均の金曜
日引けは20,350円。

12日月曜日の東京市場は祝日で休場。アジア時間のドル円相場は
105円50銭近辺、ユーロドル相場は1.12ちょうど近辺で推移。

米中貿易摩擦への懸念は続きリスク回避心理が根強い状況が続いた。
香港では政府への抗議デモが拡大し香港国際空港が全面停止。

またアルゼンチンの大統領予備選挙で左派が優勢となったことでポ
ピュリズム懸念から通貨・アルゼンチンペソが急落したことなども
心理を悪化した。

欧州市場に入ると、ドイツのIFO経済研究所が米中貿易摩擦を主因
に世界的に景気見通しが悪化しているとの調査結果を明らかにした。
同研究所は世界貿易の著しい伸び減速を予想。ユーロは対ドルで
1.1160台、対円で117円50銭台に下落。

米国市場では株価が大幅続落。指数はいずれも大きく下落した。米
長期金利は低下し、2年債利回りは1.58%、10年債利回りは1.64%に
低下。

ドル円相場は105円ちょうどに接近し、引けは105円20銭〜30銭。
ユーロはその後持ち直し、ユーロドル相場は1.1210台、ユーロ円相
場は118円近辺に戻して引けた。

13日火曜日の東京市場では3連休明けの日経平均が20,400円割れで
大幅安寄り。ただその後は底固くじりじりと上昇して20,450円近辺
で引けた。

ドル円相場は105円30銭近辺で始まり50銭近辺に小幅上昇したが反
落し105円10銭〜20銭でもみ合い。ユーロドル相場は1.12ちょうど
を挟んで上下。ユーロ円相場も118円ちょうどを中心に上下。

海外市場に入る米国USTR(通商代表部)が対中関税第4弾、3,000億
ドルのうち一部の延期を発表。スマホやゲーム機、衣類などに対す
る関税を9月1日から12月15日に延期した。クリスマス商戦への悪影
響を考慮したもの。

これを好感して米国株は大幅高。米長期金利は上昇し、2年債利回
りは1.67%、10年債利回りは1.70%。ドル円相場は一時107円目前ま
で急騰。ユーロ円相場は119円60銭に。

ただその勢いは長くは続かず、ドル円相場は106円60銭〜70銭、
ユーロ円相場は119円ちょうど〜20銭での推移となった。ユーロド
ル相場は1.1170〜90。

発表された米国の消費者物価指数(7月)は前年同月比+1.8%、コア
指数で+2.2%とともに前月から上昇率がやや加速した。

一方、欧州で発表されたドイツZEW景況感指数(8月)は期待指数が
▲44.1と前月▲24.5から大幅に悪化した。

14日水曜日の東京市場のドル円相場は106円70銭で始まり上値の重
い展開で軟調。106円40銭中心とするもみ合いへ。ユーロ円相場も
119円20銭で始まりその後は119円を割り込むなど上値重く、119円
ちょうど中心のもみ合い。

日経平均は米国株の大幅高やドル円相場の持ち直しを好感して
20,700円で高寄りしたが、その後は上値重く、20,600円を割り込む
場面もあった。引けは20,650円近辺。

中国で発表された7月の主要経済指標はいずれも弱かった。

小売売上高は前年同月比+7.6%と前月の+8.8%から大幅減速。工業生
産は同+4.8%と+6.8%から大きく鈍化して17年ぶりの低い伸びとなっ
た。

都市部固定資産投資は+5.7%と前月+5.8%から小幅鈍化。失業率は前
月の5.1%から5.3%に上昇した。欧州ではGDPが発表されドイツの4-6
月期GDPが前期比▲0.1%とマイナス成長を示した。

市場では景気後退懸念が強まりリスク回避から米国債に資金が流入。
米2年債利回りは1.58%へ、10年債利回りは1.57%へ急低下し、一時2
年債利回りを10年債利回りがわずかながら下回る逆イールドとなっ
た。

このこと自体がさらに景気悪化懸念を煽り米国株は大幅安。NYダウ
は800ドルもの急落、3%の下落となった。ドイツDAX指数も2%の大幅
下落。

為替市場では円高とともにドルも堅調。ユーロ円相場は117円80銭
〜90銭に下落し118円ちょうど中心に上下。ユーロドル相場も
1.1140〜50にユーロ安ドル高。ドル円相場も円高となったが、
106円割れでは底固く、105円90銭〜106円ちょうどでの引け。

15日木曜日の東京市場のドル円相場は105円90銭中心に推移。ユー
ロ円相場は118円ちょうど近辺。

日経平均は米国株急落を受けて20,200円で大幅安寄り。ただその後
は底固く20,300円〜400円で推移して引けは20,400円近辺。

為替市場では東京時間午後15時過ぎに、とくに材料のないなか急速
に円安に振れた。ドル円相場は106円70銭に、ユーロ円相場は119円
ちょうど近辺に瞬間的に上昇。発注ミスとの見方や、円高を見越し
た円買いポジションの手仕舞い・円売り戻しが、薄商いのなか相場
を大きく動かしたとの見方も。

その後はすぐに円高へ揺り戻し、ドル円相場は105円70銭へ、ユー
ロ円相場は118円へ反落した。

中国は対米報復措置をとらざるを得ないとのスタンスを表明。欧州
ではECBのメンバーであるフィンランド中銀総裁が、9月にインパク
トのある重要な意味を持つ緩和策を打ち出す必要がある、と述べた。

ユーロドル相場は1.1150から1.11ちょうど近辺に下落。ユーロ円相
場は118円50銭に戻していたが117円70銭に下落した。ドル円相場は
106円10銭〜30銭で上下。

米国で発表されたNY連銀製造業景気指数、フィラデルフィア連銀製
造業景気指数(ともに8月)は強め。小売売上高(7月)も前月比
+0.7%と前月の+0.4%から伸びが加速して予想よりも強い数字だった。

一方、鉱工業生産(同)は▲0.2%と前月の+0.4%から減少に転じて
弱い数字に。設備稼働率も77.5%と前月の77.9%から低下した。

米国株は個人消費の強さに落ち着きを取り戻して小幅反発。ただ生
産が弱めだったこともあり反発は鈍かった。

こうした米国株の動向に反して米国債利回りは急低下。2年債利回
りは1.47%、10年債利回りは一時1.47%をつけ1.50%へ。30年債利回
りが史上初の2%割れとなった。

ドル円相場は106円ちょうどを挟んだ値動きとなり106円10銭で取引
を終えた。ユーロ円相場は117円80銭〜90銭。

16日金曜日の東京市場は総じて小動き。ドル円相場は106円10銭を
中心に上下、ユーロ円相場は117円80銭〜90銭で上下。ユーロは対
ドルで軟調。1.1110から1.1070へ小幅安。

日経平均は20,300円で小幅安寄りの後は底固く、20,400円〜450円
で上下。引けはやや押して20,300円台後半。

海外市場に入ると、欧州の有力週刊誌シュピーゲルが、ドイツ政府
はリセッション入りなら財政赤字覚悟で対応する、と報じたことか
らリスク回避がやや緩和。ドル円相場は106円50銭に、ユーロ円相
場は118円ちょうど近辺に上昇。ユーロドル相場は1.11台に上昇し
た。

またトランプ大統領が、米中春陽は近く電話で貿易問題を協議する、
と述べたこともリスク回避を緩和した。米国株は上昇。米長期金利
も反発して2年債利回りは1.49%、10年債利回りは1.56%。2年−10
年の逆イールドは解消した。

ドル円相場は106円30銭を中心に上下して引けは106円30銭〜40銭。
ユーロ円相場は117円90銭〜118円ちょうど。

発表された米国の住宅着工(7月)は季節調整済み年率換算で1,191
千戸と前月1,241千戸から減少。ミシガン大学消費者信頼感指数(8
月)は92.1と前月98.4から悪化して予想を下回った。
詳細を見る
2019 年 8 月 5 日
MRA外国為替レポート(8月5日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は火曜日・水曜日の2日間にわたり開催されたFOM
Cの結果発表を前に週前半は108円台後半でもみ合い。

木曜日未明に公表された結果は0.25%の利下げ、資産売却・バラン
スシート縮小は2か月前倒しで終了、となった。

利下げ決定は8対2で反対票が2票。声明文では、適切に対応する、
との文言は残され追加利下げの余地は残されたが、パウエル議長は
今回の利下げは長いサイクルの一環ではないと、あくまでも調整・
予防的な利下げと述べた。期待ほどハト派でなかった。

米国株は緩和期待の後退で下落。一方ドルは堅調な展開でドル円相
場は109円台前半に上昇、ユーロドル相場は1.10台前半に下落した。

しかし木曜日にトランプ大統領が突如、対中関税第4弾、3,000億ド
ルに対する追加関税を9月1日に発動するとしたことから急速にリス
ク回避が拡大。

日経平均は金曜日に大幅安となり一時21,000円割れ。米長期金利は
急低下。10年債利回りは週末にかけて1.84%に。米国株は大幅安。

為替市場ではドル安と同時に円が全面高となりドル円相場は
106円60銭に下落した。ユーロ円相場も118円40銭に。ユーロドル相
場は1.11台に上昇。

月曜日の東京市場は108円70銭で始まり一時40銭に下落したが持ち
直して60銭〜70銭でもみ合い。ユーロ円相場は120円90銭〜121円ち
ょうどで始まり小幅円高に振れて120円80銭〜90銭でもみ合い。

日経平均は21,600円台前半で寄り付いたが前場に500円台前半に下
落して上下。引けは21,500円台後半戻して引け。

海外市場では米国株がまちまちの動き。FOMCや米中通商協議を前に
方向感なく、大型ハイテク株には利食い売り。ダウは小幅続伸、
S&Pとナスダックは反落。

米長期金利は概ね横ばいで10年債利回りは2.07%。ドル円相場は底
固く108円90銭に上昇した後70銭〜80銭で上下。ユーロ円相場も121
円20銭〜30銭に上昇してもみ合い。

トランプ大統領は、小幅な利下げでは不十分、と発言。欧州では合
意なきEU離脱懸念からポンド安が続いた。発表されたダラス連銀製
造業活動指数(7月)は▲6.3と3か月連続でマイナスとなったが生
産と受注は改善した。

火曜日の東京市場では一時円高に振れた。この日は日銀金融政策決
定会合の2日目で結果が昼頃に公表された。

先行き物価モメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には躊躇なく
追加的な措置を講じると明記。ただ現在のフォワードガイダンス、
当分の間少なくとも2020年春頃まで現在の極めて低い長短金利の水
準を維持することを想定している、は維持された。

市場の一部にはフォワードガイダンスがより緩和寄りに強化される
との思惑もあっただけに一時円高となった。ドル円相場は108円80
銭〜90銭で推移したが60銭に、ユーロ円相場も121円20銭〜30銭で
始まった後、121円ちょうどを中心とした上下に。

日経平均は21,600円台後半で高寄りし750円中心の値動き。ただ後
場は伸び悩み、21,650円〜700円で推移して引けは21,700円近辺。

黒田総裁は会見で躊躇なく追加的な措置を講じるとのスタンスを強
調した。海外市場のドル円相場は108円50銭〜70銭で上下し引けは
108円60銭近辺。ユーロ円相場は121円10銭〜20銭。ユーロドル相場
は1.1150〜60。

米国株は小動き、小幅安。この日、FOMCの初日が開催され翌日の結
果待ちに。米長期金利は小動きで10年債利回りは2.06%。

米国の個人所得・消費支出(6月)は概ね予想通りで堅調。消費者
信頼感指数(7月)は135.7と前月124.3から改善した。またこの日
は米中協議が再開し上海で行われた。

水曜日の東京市場のドル円相場は108円60銭中心に小動き横ばい。
ユーロ円相場も121円10銭〜20銭で、ユーロドル相場も1.1150〜60
でもみ合い。その後海外市場にかけてややユーロ安となりユーロ円
相場は120円80銭台、ユーロドル相場は1.1120台に下落。

日経平均は21,500円台半ばで安寄りし500円割れ。後場は21,500円
台半ばで上下し引けは21,500円台前半。

中国で発表された製造業PMI(7月)は49.7と引き続き景況感の分か
れ目である50を下回ったが前月49.4からやや改善した。

米国の経済指標はADP雇用報告(7月)が雇用者数・前月比+156千人
とややしっかり目の数字。一方シカゴ購買部協会景気指数(7月)
は44.4と前月49.7から悪化した。

注目のFOMCの結果は日本時間木曜日の未明午前3時に公表。政策金
利であるFF金利の誘導目標レンジを2.00%〜2.25%へ0.25%引き下げ
ることを決定。利下げ実施は10年半ぶり。また資産売却(バランス
シート縮小)の終了を予定より2か月前倒しし8月1日で終えること
とした。

結果は予想通りで直後の市場の反応は鈍かった。その後行われたパ
ウエル議長の記者会見では、今回の利下げが中長期的な利下げサイ
クルの一環ではない、予防的な措置であると、とされ、今後の利下
げに慎重な姿勢が示された。

2年債利回りは1.87%に上昇。一方で10年債利回りは低下して2.01%
に。2年債と10年債の金利差は縮小した。

ドル円相場は一時109円をつけたが反落して108円70銭〜80銭。ユー
ロドル相場は下落して1.1070近辺。ユーロ円相場は120円50銭に下
落。米国株は金融緩和期待の後退で大幅下落。

木曜日の東京市場ではドル高円安基調。ドル円相場は108円70銭台
で始まり109円20銭近辺に上昇してもみ合い。

ユーロ円相場は120円40銭台で始まり60銭中心にもみ合い。ユーロ
ドル相場は1.1080で始まり1.1040中心に上下した。

日経平均は米国株の大幅下落を受けて21,300円で安寄りしたが、ド
ル円相場の堅調推移を受けて戻し21,500円中心にもみ合い引けた。
上海で実施されていた米中通商閣僚級協議では明確な進展がないま
ま終了。海外市場に入るとトランプ大統領が対中追加関税の発動を
発表したことが市場にショックを与えた。

米中協議が続くなか、トランプ大統領は対中関税第4弾、3,000億ド
ルの対中輸入品に対する追加関税を9月1日から発動することを突如
発表。市場にリスク回避が急速に広がった。

じり高に推移していた米国株は大幅安。米長期金利は急低下。2年
債利回りは1.74%。10年債利回りは1.90%。為替市場では円が全面高。
ドル円相場は109円から107円40銭に急落。

ユーロ円相場も119円ちょうど中心に大幅安となり上下。ユーロド
ル相場は1.1180〜90にユーロ高ドル安となった。また発表された米
ISM製造業景気指数(7月)は51.2と前月51.7から悪化して2016年8
月以来の低水準となった。

金曜日の東京市場のドル円相場は107円30銭台で始まり一時50銭に
戻したが、午前中には107円割れ。107円ちょうど〜10銭を中心に上
下した。ユーロ円相場も119円ちょうどで始まり下落して118円60銭
中心に上下。

日経平均は大幅安寄り。21,100円近辺で始まり軟調で21,000円割れ。
後場は持ち直したが21,070円近辺で週末の取引を終えた。

海外市場に入ると円はさらに全面高。ドル円相場は106円80銭に、
ユーロ円相場は118円40銭に下落。

一部報道で、トランプ大統領が対中制裁の発動の延期ないし中止に
オープン、と報じられ一時107円をつける場面もあったがすぐに下
落して106円60銭中心に上下して週末NYの取引を終えた。

ユーロドル相場は1.1110中心に上下。ユーロ円相場は118円40銭近
辺で引け。米国株は続落。米長期金利はさらに低下。2年債利回り
は1.71%、10年債利回りは1.84%。

発表された米雇用統計(7月)は、非農業部門雇用者数・前月比が+
164千人と予想通り、失業率は3.7%で前月と変わらず、平均時給・
前年同月比は+3.2%と前月+3.1%から小幅上昇してこれも予想通り。
ただ米中通商摩擦への不安感が市場を支配した状況のまま週末の取
引を終えた。
詳細を見る
2019 年 7 月 29 日
MRA外国為替レポート(7月29日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週はドルが週央から週末にかけて対ユーロ、対円で上昇した。ド
ル円相場は107円70銭近辺で始まり108円70銭に上昇して引け。

ユーロドル相場は1.1220近辺で始まり週末の引けは1.1130。ユーロ
円相場は121円ちょうど近辺で始まり一時120円ちょうどに迫り下落
したが、週末にかけて反発して121円近辺に戻して週初と同水準で
引けた。

木曜日に開催されたECB理事会(金融政策決定会合)では政策金利
は据え置きとなったが、2020年半ばまで現状かより低い水準に維持
する、として追加利下げが示唆された。

明確な緩和スタンスが示されたことで欧米の長期金利は一時低下。
ユーロは下落。ただ米国の経済指標が強かったことで米長期金利は
週初に比べ上昇。ドルを支えた。

米国株は決算を受けてまちまちな値動き。長期金利の低下が一服し
たこともあり週末にかけて上値重く横ばい圏の値動きとなった。日
経平均は21,400円近辺で始まり概ね堅調な展開で21,800円に上昇。
ただ週末にかけては伸び悩み21,650円近辺で引けた。

月曜日の東京市場ではやや円安。ドル円相場は107円70銭台で始ま
った後上昇して108円を中心に上下。

ユーロ円相場は120円80銭〜90銭で始まり上昇した121円ちょうど〜
10銭で上下した。ユーロドル相場は1.1220中心に方向感なく上下も
み合い。

日経平均は21,350円近辺で始まり350円〜400円でもみ合い引けは
21,400円。

海外市場では米国株が上昇。決算発表が佳境に入るなか、ハイテ
ク・半導体関連の見通し引き上げでナスダックが大きく上昇した。
米長期金利は横ばい、10年債利回りは2.05%。ドル円相場は107円90
銭中心に方向感なく上下動のまま。

火曜日の東京市場のドル円相場は107円90銭で始まり底固い値動き。
海外市場にかけて108円台に上昇し10銭〜20銭でもみ合い。

アジア時間はドルが堅調。ユーロドル相場は1.1210から夕刻には1.
1180へ下落。ユーロ円相場は120円90銭〜121円ちょうど近辺でもみ
合い。

日経平均は前日の米国株がハイテク中心に上昇したことを好感し、
またドル高円安も支えとなり上昇。21,400円近辺で寄り付き21,600
円近辺に上昇してもみ合い。後場は650円まで上昇し引けは21,620
円。

海外市場では米国株が一部良好な決算を受けて続伸。米中通商交渉
に関して来週にも閣僚級会合を開催と伝えられたことで、午後に上
昇を拡大した。

米長期金利は小幅上昇し、2年債利回りは1.84%、10年債利回りは
2.08%。為替市場ではユーロ安ドル高基調。ユーロドル相場は
1.1150近辺に下落してもみ合い。ユーロ円相場は120円50銭に下落
して引けは120円70銭。ドル円相場は堅調で108円20銭〜30銭で引け
た。

リッチモンド連銀製造業指数(7月)は▲12と前月3から大きく悪化。
IMFは世界経済見通しを公表。世界全体の成長率は今年3.2%と4月時
点の3.3%から0.1%ポイント下方修正。2020年は3.5%の見通しとした
が、その達成は心もとない、とダウンサイドリスクを示した。

水曜日の東京市場のドル円相場は108円20銭で始まりじり安。夕刻
には108円ちょうど近辺。ユーロ円相場も120円60銭〜70銭で始まり
じり安。ユーロドル相場は1.1150で始まり40〜60で上下。

日経平均は21,700円で小幅高寄りした後はもみ合い小動きでそのま
ま引け。海外市場に入ると欧州の弱い経済指標にユーロが下落。

欧州のPMI景況感指数(7月)はドイツの製造業が43.1と予想45.1、
前月45.0を大きく下回った。欧州の長期金利が低下。ユーロ円相場
は120円20銭近辺に一時下落した。

米国の長期金利も連れてやや低下。2年債利回りは1.82%、10年債利
回りは2.05%。

米国のPMI景況感指数(7月)も製造業が50.0と景況感の分かれ目ま
で悪化した。米国株はまちまち。ハイテクは堅調でナスダックは上
昇したが、一部決算が悪くダウは下落。ドルは堅調で、ドル円相場
は108円20銭にじり高。ユーロ円相場は120円40銭〜50銭でもみ合い。

木曜日のドル円相場は108円20銭で始まり10銭〜20銭でもみ合い横
ばい。ユーロドル相場は1.1130〜40でもみ合い。ユーロ円相場は
120円50銭で始まりじり安。欧州時間のECB理事会を前に様子見、動
意に欠けながら、ややユーロが軟調。

日経平均は21,750円で小幅高寄りして750円〜800円でもみ合い引け
た。

発表されたドイツのIFO景況感指数(7月)は95.7と前月の97.4から
悪化。ECB理事会では、従来2020年半ばまで政策金利を現状かより
低い水準に維持する、として追加緩和を示唆した。インフレ目標に
ついても、中期的に2%弱、としていた文言を削除。2%超を容認する
「目標の対称性」にコミットするスタンスへ。量的緩和の拡大と利
下げによる金融機関への副作用を検討するように指示された。

市場では9月の利下げを織り込む展開。欧州長期金利は低下。これ
を受けてユーロは下落。ユーロドル相場は1.1110へ、ユーロ円相場
は120円ちょうどに迫る下落。

ただドラギ総裁が現時点で景気後退のリスクは少ないとしたことで
ユーロは下げ止まり。ユーロドル相場は1.1140〜50。米国の長期金
利も欧州に連れて低下して10年債利回りは一時2.02%に。

しかしその後発表された強い米国の耐久財受注の数字を受けて2.08
%に急反発した。

耐久財受注(6月)は前月比+2.0%と予想を大きく上回る伸び。設備
投資が失速するとの見方が後退し、利下げが予防的にとどまるとの
見方が広がった。ドル円相場は上昇して108円70銭中心に上下。

ユーロ円相場も急速に持ち直し121円10銭〜20銭で引け。米国株は
米中摩擦の影響を受けた決算が重しとなり下落。ナスダックも史上
最高値から下落した。

金曜日の東京市場の為替相場は小動き。ドル円相場は108円60銭〜
70銭近辺でもみ合い。ユーロはやや軟調で、ユーロドル相場は
1.1150から1.1130へ、ユーロ円相場は121円10銭から121円ちょうど
近辺へじり安。

日経平均は21,600円台後半で安寄りし軟調。21,600円台前半でもみ
合い引けは21,650円。海外市場では米国株が反発。S&P500指数やナ
スダック指数は史上最高値を更新。NYダウは上値の重い展開。

発表された米国のGDP(4〜6月)は前期比年率+2.1%と前期の+3.1%
から減速したが予想+1.7%より強め。個人消費は前期比+4.3%と強い
数字だった。

ただ米長期金利は横ばいで10年債利回りは2.07%。ドル円相場は108
円70銭中心に小動き。ユーロドル相場は1.1130近辺、ユーロ円相場
は120円90銭〜121円ちょうどで引けた。
詳細を見る
2019 年 7 月 22 日
MRA外国為替レポート(7月22日号)
━━━━━━━━━━━━━━
1.先週の市場総括
━━━━━━━━━━━━━━

先週のドル円相場は108円近辺で始まり、週前半は強めの米経済指
標を受けて108円割れは底固く推移した。しかしトランプ発言で米
中通商交渉への懸念がやや強まると株価が軟調となるなか107円台
に下落。加えてNY連銀総裁が早期かつ大幅な利下げを示唆するよう
な発言をしたことで金曜日未明には107円台前半に下落した。

ただその後NY連銀が発言の趣旨を修正する異例のコメントを出した
ことで持ち直し。107円台後半で取引を終えた。

ユーロドル相場は1.12台でユーロ安ドル高傾向。週末にNY連銀発言
で一時ユーロ高ドル安に振れたが1.12台前半で引け。ユーロ円相場
は121円台でじり安。ユーロ安円高傾向で引けは121円ちょうど近辺。

米国株は上昇一服。米中通商交渉への懸念が意識され、利下げ期待
をエンジンとする上昇は一服。決算発表を見極める展開。

日経平均は21,500円近辺で始まり上値の重く一時21,000円を割り込
んだ。ドル安円高が嫌気され、また日韓対立や半導体市場への懸念
も重しに。ただ週末には戻して21,400円台後半で引け。

月曜日の東京市場は祝日で休場。アジア時間のドル円相場は107円
90銭で始まり一時108円台に乗せたが海外市場は107円90銭中心にも
み合い小動き。

ユーロドル相場は1.1270で始まり海外市場では1.1260近辺でもみ合
い。ユーロ円相場は121円50銭で始まり一時80銭に上昇したが、海
外市場では反落して121円40銭〜50銭で引けた。

アジア時間に発表された中国の6月の主要経済指標は総じて強め。
小売売上高は前年同月比+9.8%(予想+8.3%、前月+8.6%)、工業生
産は同+6.3%(同+5.3%、+5.0%)、都市部固定資産投資は同+5.8%
(同+5.5%、+5.6%)。

一方、GDP(4-6月期)は前年同期比+6.2%と前期+6.4%から減速して
1992年以降で最低となったが予想通り。

米国で発表されたNY連銀製造業景気指数(7月)は4.3と予想2.0、
先月▲8.6を上回り強い数字となった。米国株は小幅高ながらダウ
は史上最高値を更新。米長期金利は小幅低下して10年債利回りは
2.09%。2年債利回りは1.83%。

火曜日の東京市場のドル円相場は107円90銭で始まり底固く夕刻に
は108円10銭に上昇。

午後から欧州時間にかけてはユーロが下落。ユーロドル相場は
1.1260近辺で始まり海外市場に入ると1.1210〜20で上下。ユーロ円
相場は121円50銭で始まり60銭近辺に上昇してもみ合いとなったが、
海外市場にかけて121円10銭に下落した。

ドル円相場もつれて107円90銭に下落。ドイツZEW景況感指数(7
月)が期待指数▲24.5(予想▲23.5、前月▲21.1)と弱い数字だっ
た。

3連休明けの日経平均は21,600円台前半で安寄りし21,500円台後半
に下落。後場は21,500円〜550円でもみ合い引けた。

米国株は小幅安。トランプ大統領が、中国との交渉はなお遠い道の
り、追加関税をかけることも可能、と発言したことが株価を圧迫し
た。

一方、米国の経済指標は良好。小売売上高(6月)は前月比+0.4%
(予想+0.2%、前月+0.5%)、製造業生産(6月)は同+0.4%(予想
+0.2%、前月+0.2%)。

個人消費が堅調な数字となったことで米長期金利は上昇。10年債利
回りは2.11%、2年債利回りは1.85%。ドル円相場は反発して108円30
銭中心に推移。ユーロドル相場は1.1210、ユーロ円相場は121円30
銭台。

水曜日の東京市場のドル円相場は108円20銭台で底固い値動きとな
り30銭近辺に小じっかり。ユーロ円相場は121円30銭中心で上下し
た後、海外市場にかけて40銭〜50銭で上下した。

日経平均は21,400円台後半で安寄りし400円割れ。ただ後場には持
ち直して21,400円台後半で引けた。欧米株も軟調。米国株は午後か
ら引けにかけて下げが加速するかたちで前日比下落した。

前日のトランプ発言で米中交渉への警戒感が強まったほか、貨物輸
送大手が決算で弱気な見通しを示したことも一因。

発表された米国の住宅着工件数(6月)は季節調整済み年率換算
1,253千戸と予想、前月からやや減少した。米長期金利は低下。10
年債利回りは2.05%に。ドル円相場は108円割れ、107円90銭近辺で
引け。

ユーロ円相場は121円10銭〜20銭に下落。ユーロは対ドルではやや
上昇して1.1220〜30でもみ合い。

発表されたベージュブック(米地区連銀経済報告)では、景気は緩
やかに拡大している、として景況感を維持。貿易摩擦にもかかわら
ず消費支出は堅調。労働市場は逼迫。米経済の全般的な見通しは概
ね明るい、とした。

一方詳細部分で、企業はサプライチェーンや関税、その他への対応
を急いでおり、輸送企業が弱含み、製造業に重しとなっている、と、
利下げの可能性も示した。

木曜日の東京市場ではやや円高ドル安の動き。ドル円相場は107円
90銭で始まり弱含み、107円70銭を中心としたもみ合い。ただその
後は米長期金利がじりじりと上昇したことから海外市場にかけて
108円近辺に上昇した。ユーロ円相場は121円ちょうど近辺で上下し
た。

日経平均は米株安とドル安円高を嫌気して21,300円近辺で安寄りす
ると、その後も後場にかけて軟調な展開となり一時21,000円割れ。
韓国中銀がさらなる景気悪化懸念から早期利下げに動くと不安心理
が広がったことも一因。

引けは21,000円をかろうじて保った。海外市場では米10年債利回り
が2.07%に、2年債利回りが1.84%に小幅ながらも上昇したことで米
国株は下落。

発表されたフィラデルフィア連銀製造業景気指数(7月)は21.8と
予想5.0を大きく上回り、前月0.3から大幅な改善を示した。ただそ
の後、NY連銀総裁が、現在の中立金利は0.5%程度、景気悪化に直面
した場合はすみやかに予防的な行動をすべき、と発言したことで、
市場は7月会合での0.5%利下げを7割がた織り込んだ。

米10年債利回りは2.03%に、2年債利回りは1.76%に低下。米国株は
持ち直し前日比同水準に戻して引け。ドルは下落し、ドル円相場は
107円30銭に。ユーロドル相場も1.1270台にユーロ高ドル安が進ん
だ。

金曜日の東京市場のドル円相場は107円30銭で始まり夕刻には60銭
〜70銭に持ち直し、海外市場にかけては70銭中心の値動き。ユーロ
ドル相場もユーロ高ドル安が一服し1.1220〜30にユーロ安ドル高と
なった。

アジア時間にNY連銀から、総裁の発言はFOMCに関するものではなく、
調査に基づく学術的な内容、と異例のコメントが発表されたことで
大幅な利下げ期待が後退し米10年債利回りが2.02%から2.05%に上昇。
ドルが反発した。

日経平均は21,100円台半ばで始まり終始堅調で21,400円台後半に上
昇して引けた。米国株は小幅高で始まりもみ合い。ただ引けにかけ
て下落した。

米長期金利は上昇。2年債利回りは1.82%、10年債利回りは2.06%。
ドル円相場は108円に接近したが反落して107円70銭台で引け。ユー
ロドル相場は1.12ちょうどに接近し、引けは1.1220近辺。

ミシガン大学消費者信頼感指数(7月)は98.4と前月98.2から小幅
改善して予想通り。

セントルイス連銀総裁は、現時点で利下げは必要かもしれないが大
幅な利下げに乗り出すわけではない、現時点で利下げを排除するこ
とは難しく0.25%の利下げ実施が適切、と述べた。
詳細を見る
    Next >>

MRA外国為替レポートのお申し込みはこちら

▲ページのトップに戻る