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「景気への楽観とドル安進行で総じて堅調」

「景気への楽観とドル安進行で総じて堅調」

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1.商品市況概況
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◆昨日の商品市場(全体)の総括
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「景気への楽観とドル安進行で総じて堅調」

【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はエネルギーセクターが続落となったが、その他の
商品は株の上昇や米中貿易協議の楽観を受けて総じて堅調な推移と
なった。

しかし、独製造業受注が市場予想を大きく下回ったこと(前月比▲
4.2%、市場予想+0.3%、前月▲2.1%、前年比▲8.4%、▲3.1%、▲3.6
%)や、それを受けたドル高進行が価格の上昇を抑制した。

昨日最も上昇したのが欧州排出権。季節性の影響で石炭価格が下落
したことと、欧州天然ガス価格が上昇したことから「石炭+排出
権」の取引が増加したことが背景。


【本日の価格見通し総括】
本日は米雇用統計に注目が集まる。前月+2.0万人と、大幅な減速と
なった雇用者数は前月比+17.7万人の増加が見込まれており、予想
通りであれば米景気への懸念後退から、景気循環系商品が物色され
る流れになると予想される。

しかし、簡単に解決しそうにない米中貿易交渉や、無秩序離脱の可
能性が高まっている英国のEU離脱などの潜在的なリスク要因は多く、
上値を抑制すると考える。


【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
世界的に金融緩和に舵が切られる中、景気の減速を意識させないほ
どのリスク資産価格の上昇が続いており、とくに株価の上昇は顕著。

昨年以降のBrentとS&P500の推移を比較するとほとんど同様の騰落
傾向にあったが、年明け以降の上昇は株の上昇が顕著であり、
Brentの上昇は限定されている。

また、昨日のLME非鉄金属の指定倉庫在庫動向を見るとベンチマー
クである銅の在庫が主に欧州とアジアで増加、前日比+18.1%の198,
325トンに急増している。

このことは、需要増加で払い出された在庫もあったとみられるが、
LME指定倉庫の保管場所の変更、もしくは企業在庫が再びLME指定倉
庫に還流した、といった可能性が考えられる。

これらのことは実体経済が株価に反映されるほど強くない可能性が
あることを示唆しており、株価が調整する可能性は否定できない。

この場合、比較的堅調に推移してきたエネルギーや非鉄金属の価格
が調整する可能性を意識しておく必要がある。ただし、原油・非鉄
金属ともたまたま供給面が強く意識されているため、下値余地も限
定されることになるだろう。

目先の注目材料はやはり米中貿易交渉の行方と、英国のEU離脱動向
だが、やや市場は楽観しすぎているように見える。ただ、「よくわ
からないため、結果が出てから反応する」というスタンスなのかも
しれないが。


【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国の金融緩和・経済対策を受けたPMI・ISMなどのマインド系指
標の改善(価格上昇要因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ(+3.
7%→+3.5%)。EUもユーロの見通しを+1.9%→+1.3%、OECDも世界景
気見通しを+3.5%→+3.3%に引き下げ。需要の伸び減速で価格の下落
要因。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格
の上昇要因。

・FRBの利上げ打ち止め〜利下げ観測の強まりは、ドル安を通じて
ドル建て資産価格の上昇要因。

・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的
な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。


(特殊要因)
・米中貿易交渉は、貿易面で一部妥結の可能性(価格の上昇要因)。
ただし、知的財産権や技術の強制移転などの重要なポイントで妥結
できておらず、米中の覇権争いであり長期化の見込み。

・欧州の政治混乱(英国のEU離脱、伊仏の対立、ポピュリズムの台
頭、トルコと欧州の関係悪化、トルコの景気後退など)によるリス
ク回避の動きの強まり。特に英国のEU離脱が無秩序なものになる可
能性は高まっている。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まる場合。


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◆昨日の商品市場(個別)の総括
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---≪エネルギー≫---

【原油市場動向総括】
原油価格は高安まちまち。もみ合い推移した結果、WTIは前日比マ
イナス、Brentはプラスで引けている。

景気に対する過剰な懸念が後退したこと、産油国の政情不安、昨日
はリビアの内紛激化などが懸念されたことが価格を押し上げたが、
欧州統計の減速とそれに伴うドル高進行が重石となった。

WTIはチャート上の支持線(200日移動平均線)を固める動きとなっ
ている。


【原油価格見通し】
原油価格は現状の高値水準でもみ合う展開を予想。

世界的に経済統計の減速が強まっていることを受けた、各国の経済
対策が一時的に需要を押し上げると考えられること、マインド系の
統計の改善、OPECプラスの減産継続、イラン・ベネズエラ・リビア
からの供給減少懸念(一部は既に顕在化)、金融緩和などが価格を
押し上げ。

一方、季節的に不需要期に突入していることや、英国のEU離脱への
懸念、米中貿易交渉の難航が価格を押し下げ。

【石炭市場動向総括】
石炭価格は続落。季節的な需要の減少と中国の景気減速懸念が引き
続き材料となっている。現在の限界生産コストとみられる80ドルを
下回る下落となった。


【石炭価格見通し】
石炭価格は当面季節性通り下落。5月から8月にかけて再び上昇、11
月にかけて水準を切り下げる展開を予想。米中貿易協議が難航する
見通しであることも価格を押し下げ。下値の目処は80ドルとしてい
たが、昨日の下落でこの水準を下回っている。

ただし、米国の北朝鮮制裁は容易に緩和せず、環境規制強化による
供給の伸び鈍化が価格を下支えの見込み。

【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・原油価格の上昇に伴う北米の増産継続は、需給緩和で価格の下落
要因。

・OPECプラスの協調減産は9月末で終了する可能性が高まっており、
足元の協調減産は価格の上昇要因だが、年後半は下落要因に。

・産油国の財政悪化による上流投資部門投資の減速は、インドなど
の新興国需要顕在化時の価格上昇要因。

・EV普及による需要の伸び鈍化を、軽量化目的の樹脂向け需要増加
が相殺(需要が減少を始めるのは2050年頃からか)。

・世界的な石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。
価格上昇要因(石炭)。

(特殊要因)
・米国のイランに対する制裁強化・ベネズエラ・リビアの情勢悪化
に伴う供給途絶懸念は価格の上昇要因。米国のイスラエルへの過剰
な肩入れは中東のパワーバランス変化を通じて供給途絶リスクを高
めることに。

・米国の制裁緩和による北朝鮮炭の輸出再開による需給緩和(石
炭)。

・北朝鮮が新たにICBMの発射実験を検討していると伝えられ、韓国
が北朝鮮に対して石油製品の瀬取りを行っていたことが判明、制裁
が厳格になるとの見方は、北朝鮮からの石炭輸出(密輸)を制限。


(投機・投資要因)

・直近の投機筋のポジションは、WTIはロングが560,552枚(前週比
+25,989枚)、ショートが111,933枚(▲7,884枚)、ネットロングは
448,619枚(+33,873枚)、Brentが376,125枚(前週比+12,776枚)、シ
ョートが54,090枚(▲653枚)、ネットロングは322,035枚(+13,429枚
)

---≪LME非鉄金属≫---

【非鉄金属市場動向総括】
LME非鉄金属価格は下落。ベンチマークである銅の指定倉庫在庫が
増加したことや、独製造業受注が減速(前月比▲4.2%、市場予想
+0.3%、前月▲2.1%、前年比▲8.4%、▲3.1%、▲3.6%)したことが
材料となった。

LME銅指定倉庫在庫は前日比+18.1%の198,325トンとなった。主に在
庫の流出が続いていた欧州とアジアに在庫が再流入した形。

これは指定倉庫在庫のロケーション変更か、あるいは企業在庫がLM
E指定倉庫に再流入したかのいずれかであり、需給が緩和している
可能性を示唆しており、実際銅の期間構造もバックからコンタンゴ
に転じている。


【非鉄金属価格見通し】
非鉄金属価格は米欧中の経済統計の悪化がベース価格を下押しする
が、それを受けた金融緩和や経済対策(特に最大消費国である中国
の経済対策)期待が価格を下支えするため、レンジワークを継続す
ると予想。

LME指定倉庫在庫の減少が継続し、記録的な低水準となっているこ
とや、2020年から次の需要のけん引役として期待されるインドの需
要増加観測が価格を下支え。

ただし、ベンチマークである銅のLME指定倉庫在庫が増加傾向にあ
ることや、英国のEU離脱が無秩序なものになる可能性が高まってい
ることは、価格の下落要因として強く意識される見込み。

【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・環境規制の強化で特殊需要が増加する(軽量化目的のアルミ、
EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80
キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルトなど)

・中国の環境規制強化に伴うスクラップの調達難による、新塊需要
の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・亜鉛の精錬キャパシティ不足に伴う需給のタイト化(一方鉱山生
産は再開しており、亜鉛精鉱需給は緩和)。

・環境規制強化・米制裁の影響による石炭価格上昇が、中国の非鉄
金属製造コストを高止まりさせる場合。

(特殊要因)
・銅の生産減少観測(環境問題によるインド、生産方法変更による
インドネシア)、ヴァーレの尾鉱ダム事故の影響による供給減少
(アルミやニッケルなどに波及する可能性)。

(投機・投資要因)
・3月29日付のLMEポジションはまちまち。銅は一転、ロング・シ
ョートともに増加したがロングの増加が顕著でネットロングは増加。
亜鉛も同様でネットロングは増加。

アルミは一転引き続きロング・ショートとも減少し、ネットロング
を増加させた。

投機筋のLME+CME銅ネット買い越し金額は162.0億ドル(前週
164.6億ドル)と減少。上昇率は▲1.6%。

買い越し枚数はトン数換算ベースで4,181千トン(前週4,295千ト
ン)と減少、増加率は▲2.7%。


---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料市場動向総括】
中国向け海上輸送鉄鉱石スワップ価格は続伸、原料炭スワップ先物
は横這い、中国鉄鋼製品価格はまちまち。

ヴァーレの尾鉱ダム問題で供給途絶が懸念される中、中国製造業関
連統計の改善を受けて鉄鋼製品価格が上昇していることが、需要面
で価格を押し上げた。


【鉄鋼原料価格見通し】
鉄鉱石価格は高値圏での推移になると考える。ヴァーレの尾鉱ダム
決壊の影響による供給減少、足元の中国関連統計が改善しているこ
とが価格を押し上げる一方、米中協議の先行きが不透明で、最大消
費国である中国の景気先行きが不透明なため。

中国政府は経済対策や金融緩和による景気テコ入れを行う方針であ
り、2020年からはインドの需要が構造的に増加すると見込まれるこ
とも価格を下支え。

しかし、鉄鋼製品在庫の取り崩し時期にあり、季節的に価格が下押
しされるため上値も重くなると予想。

【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・中国の鉄鋼製品在庫水準の高さは価格の下落要因。鉄鋼製品在庫
は前週比▲87.3万トンの1,648.7万トン(過去5年平均1,520.7万ト
ン)と例年を大きく上回る。

・中国の鉄鉱石在庫水準の高さは価格を下押し。鉄鉱石在庫は前週
比▲10万トンの1億4,760万トン(過去5年平均1億1,944万トン)、
在庫日数は▲0.3日の38.4日(過去5年平均 34.5日)と例年の水準
を上回る。

・季節的に鉄鋼製品在庫の取り崩し時期であり、価格には下押し圧
力がかかりやすい。

(特殊要因)
・ヴァーレの尾鉱ダム決壊の影響が拡大、現在稼働停止命令が出て
いる3鉱山の合計8,280万トン以上の供給減少が起きた場合(自社・
他社ともにあり得る)、価格の上昇要因。


(投機・投資要因)
・固有の要因は特になし。


---≪貴金属≫---

【貴金属市場動向総括】
金銀価格は小幅高。米実質金利が乱高下したため同様に乱高下した
が、結果的に前日比プラスで引けた。

PGMはプラチナが割安感から物色され、パラジウムが割高感から大
幅に下落した。プラチナは供給過剰に伴う需給緩和で下落したが、
割安感からETFの買いが急速に積み上がっており、この5年の最高水
準となっている。

PGM現物の需給バランスを見る上での指標となるロジウムの価格は
3,050ドル(前日比±0.0ドル)と前日比では変わっていない。


【貴金属価格見通し】
金価格は上昇余地を探る動きになると予想。世界的な金融緩和観測
と原油価格の上昇を受け、実質金利に低下圧力がかかると考えられ
るため。

ただし、原油価格は年後半に下落する見通しであり、ベース価格の
上昇余地は限定。

一方、欧州の政情不安、米国の債務上限問題、中東情勢の混乱懸念
(イスラエル・イランを中心に)が安全資産需要を高めるため、リ
スクプレミアムが乗る形で価格を押し上げへ。


PGM価格は金銀価格が上昇余地を探る動きになるため下値は堅いが、
景気先行き懸念から対金銀では割安に推移。

プラチナは割安感からETFに強烈な買いが入っており、この5年の最
高水準まで残高が積み上がっている。当面はこのトレンドが続こう
が、先々の売り圧力となる可能性があることは留意。

パラジウムはリースレートが10%を割り込み、実際の需給面は緩和
に向かいつつある。ロジウム価格の調整もあって、暫くは下値余地
を探りやすい。

【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・FRBの利上げ打ち止め〜利下げ観測の強まり、原油価格の高止ま
りは実質金利の低下を通じて金銀価格の上昇要因に。

・実質金利の低下に伴うドル安の進行は、金銀価格の上昇要因に
(逆に欧州の政情混乱や景況感の悪化でユーロ安・ドル高となった
場合には金銀価格の下落要因)。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス
触媒需要の減少(PGM)。

・排ガス規制強化に伴うパラジウムへのシフト(パラジウムの上昇
要因・プラチナの下落要因)。

・パラジウム需要増加に伴うPGMの増産により、結果的にプラチナ
が供給過剰となり価格の下落要因に(プラチナ)。

・割安感からプラチナのETFに買いが入っており、短期的には上昇
要因、中期的には手仕舞い圧力で売り要因に(プラチナ)。

(特殊要因)
・米中貿易交渉は、貿易面で一部妥結の可能性(価格の下落要因)。
ただし、知的財産権や技術の強制移転などの重要なポイントで妥結
できておらず、米中の覇権争いであり長期化の見込み(価格の下支
え要因)。

・米国の債務上限問題の顕在化(8月〜9月にデフォルトするリス
ク)。

・欧州の政治混乱(英国のEU離脱、伊仏の対立、ポピュリズムの台
頭、トルコと欧州の関係悪化など)による安全資産需要の増加。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速によ
る安全資産需要の増加。


(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回
避のリスク資産売り圧力が強まり、安全資産需要が高まる場合。

・銀価格は金銀在庫レシオが銀在庫の減少、ないしは金在庫の増加、
あるいは両要因によって低下した場合、金銀レシオが上昇するリス
ク(銀価格の上昇要因)。

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが214,897枚(前週比
+10,572枚)、ショートが94,959枚(▲20,970枚)、ネットロングは
119,938枚(+31,542枚)

・銀が76,541枚(+1,345枚)、ショートが49,864枚(▲2,022枚)、ネ
ットロングは26,677枚(+3,367枚)

・直近の投機筋のポジションは、プラチナはロングが43,351枚
(前週比 +147枚)、ショートが19,144枚(▲6,479枚)、ネットロング
は24,207枚(+6,626枚)

・パラジウムが17,375枚(▲141枚)、ショートが5,207枚(+275枚)、
ネットロングは12,168枚(▲416枚)


---≪農産品≫---

【穀物市場動向総括】
シカゴ穀物価格はまちまち。大豆は米中貿易協議への期待と、週間
輸出統計で大豆輸出が増加(19万8,900トン→199万2,200トン)し
たことが全体を押し上げたが、ドル高進行が重石となった。


【穀物価格見通し】
穀物価格はレンジの中、堅調な推移になると考える。米中貿易摩擦
でシカゴの需給が緩和している可能性が高いが、エルニーニョの影
響による供給懸念がショートの買戻しを誘うことが価格を押し上げ
ると考えられるため。

ただし、各国の経済対策の影響から景気循環銘柄に一時的な買戻し
が入る可能性はあり、非景気循環銘柄が売られる可能性があること、
Brexitを意識したリスク回避のドル高進行が価格の上昇を阻害しよ
う。


【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・米穀物生産増産見通しを受けた需給緩和観測。

トウモロコシ作付意向面積 9,279万エーカー(市場予想 
9,127万エーカー、前年8,803万エーカー)

大豆 8,462万エーカー(8,620万エーカー、8,898万エーカー)
小麦 4,575万エーカー(4,688万エーカー、4,734万エーカー)

・実質金利の低下に伴うドル安の進行は、シカゴ穀物の輸出競争力
を改善し、需給面で価格の上昇要因に。


(特殊要因)
・米中貿易交渉は、貿易面で一部妥結の可能性(価格の上昇要因)。
ただし、知的財産権や技術の強制移転などの重要なポイントで妥結
できておらず、米中の覇権争いであり長期化の見込み(価格の下落
要因)。

・エルニーニョ現象発生による北米の増産は価格の下落要因。ただ
し洪水などが発生し、災害が激甚化した場合には価格の上昇要因に。

・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価
格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。


(投機・投資要因)

・直近の投機筋のポジションは、トウモロコシはロングが410,239
枚(前週比 ▲22,875枚)、ショートが472,087枚(▲61,722枚)、ネッ
トロングは▲61,848枚(+38,847枚)

・大豆はロングが135,161枚(+7,614枚)、ショートが162,672枚
(▲5,355枚)、ネットロングは▲27,511枚(+12,969枚)

・小麦はロングが136,925枚(▲8,087枚)、ショートが173,001枚
(▲14,972枚)、ネットロングは▲36,076枚(+6,885枚)


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◆本日のMRA's Eye
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本日は休載です(週3回掲載)


※「MRA's Eye」で取り上げて欲しい題材がありましたら、こちらからご連絡下さい。
 株や為替、マクロ経済、リスク回避手法等、ジャンルに制限は設けませんが、
 全てのご質問に応えられない可能性がありますので、あらかじめご容赦ください。


-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.

※本レポートの無断コピー、転載、転送などは著作権侵害になりますので、
 堅くお断りします。

※小職のコメントの引用をご希望の方は、こちらからご連絡下さい。
 無断転載は固くお断りします。

※「今日のチャート」はMRAのHPの「Topics」のページでご確認頂けますが、
 定期的に削除・更新されます。予めご了承下さい。

※各商品、為替などの価格予想レンジ分析は、価格リスク分析サービス
 ご活用下さい。

※ご利用は個人契約をお願いしております。
 また、ご契約者様ご自身の個人利用に限定させて頂いております。

※なお、複数ライセンスを前提とした法人契約(部署単位/会社単位)も承っております。
 契約形態ならびに契約金額などの詳細については、こちらからお問い合わせ下さい。

※上記見通しに関連する、弊社コメンテーターのテレビでの解説などは、
 弊社HPからご参照いただけます。

-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.

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◆主要ニュース
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・3月日経インドサービス業PMI 52.0(前月52.5)、コンポジット
 52.7(53.8)

・2月独製造業受注 前月比▲4.2%(前月▲2.1%)、前年比▲8.4%
(▲3.6%)


・3月米チャレンジャー社解雇者数 前年比 +0.4%(前月+117.2%)

・3月ブラジル自動車生産 240,546台(前月198,641台)

・3月ブラジル自動車販売 209,165台(前月198,641台)

・インド中銀、レポレートを▲25bp引き下げ6.00%に 、リバースレ
ポレートを▲25bp引き下げ5.75%に、預金準備率を4.00%に据え置き

・クリーブランド連銀メスター総裁(投票権なし・タカ派)、「利
上げサイクルは終了した可能性がある。」

・ECB会合議事要旨、「マイナス金利長期化の影響に懸念」

・米トランプ大統領、「中国との貿易合意はまだ準備できていない。
4週間以内に貿易合意の可能性。知的財産と一部の関税を依然、解
決の必要。」

・ライトハイザー通商代表、「中国との貿易交渉で依然、主要な問
題。」

・ロシア、国連世界食糧計画を通じ北朝鮮に小麦を支援。

・EUカタイネン副委員長、「英国はハードブレグジットに突き進ん
でいる。英国がしたくないことは分かっているが、したいことがわ
からない。」

・米ペンス副大統領、「トルコがNATOの敵国であるロシアから兵器
を購入することはあり得ない。トルコはNATOの加盟国であり続けた
いかどうかを選択しなければならない。」


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◆エネルギー・メタル関連ニュース
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【エネルギー】
・DOE天然ガス稼働在庫 1,130BCF(前週比+24BCF)
 東部 210BCF(▲15BCF)
 中西部 241BCF(▲7BCF)
 山間部 64BCF(+2BCF)
 太平洋地区113BCF(+9BCF)
 南中央 502BCF(+35BCF)

・リビア、元国軍将校の実力者であるハフタル氏、同氏が率いる
「リビア国民軍」に対して首都トリポリへの進軍を指示。統一政府
シラージュ暫定首相はこれを批難。応戦の準備を指示。

・米下院、サウジ支援停止決議案を可決。イエメン内戦介入で。ト
ランプ大統領は拒否権発動を宣言している。


【メタル】
・特になし。


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◆主要商品騰落率
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【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.欧州排出権 ( 排出権 )/ +5.54%/ ▲1.42%
2.ICE欧州天然ガス ( エネルギー )/ +5.44%/ ▲41.33%
3.プラチナ ( 貴金属 )/ +3.37%/ +12.96%
4.ICE粗糖 ( その他農産品 )/ +2.34%/ +5.65%
5.TCM天然ゴム ( その他農産品 )/ +2.15%/ +5.00%


【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
68.パラジウム ( 貴金属 )/ ▲3.00%/ +8.34%
67.CBTオレンジジュース ( その他農産品 )/ ▲2.24%/ ▲5.95%
66.ニューキャッスル炭 ( エネルギー )/ ▲1.65%/ ▲23.86%
65.LMEニッケル 3M ( ベースメタル )/ ▲1.46%/ +23.63%
64.CME木材 ( その他農産品 )/ ▲1.34%/ +8.36%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目で
す。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容
赦ください。

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◆主要指標
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【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :26,384.63(+166.50)
S&P500 :2,879.39(+5.99)
日経平均株価 :21,724.95(+11.74)
ドル円 :111.66(+0.17)
ユーロ円 :125.29(+0.06)
米10年債利回り :2.52(▲0.01)
独10年債利回り :▲0.01(▲0.01)
日10年債利回り :▲0.04(+0.00)
中国10年債利回り :3.26(+0.02)
ビットコイン :4,847.04(▲448.96)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :21.23(▲0.39)
エネルギー :25.73(+0.31)
ベースメタル :18.12(▲0.07)
貴金属 :22.00(+0.64)
穀物 :18.48(▲0.09)
その他農畜産品 :21.59(▲1.25)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :18.18(+0.3)
Brent :12.05(+0.02)
米天然ガス :23.16(▲0.37)
米ガソリン :18.56(+0.52)
ICEガスオイル :16.70(+0.13)
LME銅 :15.90(▲0.07)
LMEアルミニウム :17.11(▲0.01)
金 :13.31(+0.31)
プラチナ :22.04(+1.58)
トウモロコシ :23.72(▲0.86)
大豆 :13.31(+0.31)

【エネルギー】
WTI :62.10(▲0.36)
Brent :69.40(+0.09)
Oman :69.18(+0.14)
米ガソリン :193.99(▲1.13)
米灯油 :201.34(+0.66)
ICEガスオイル :615.00(+4.00)
米天然ガス :2.64(▲0.03)
英天然ガス :35.83(+1.85)

【石油製品(直近限月のスワップ)】
Brent :69.40(+0.09)
SPO380cst :424.70(▲1.54)
SPOケロシン :81.25(▲0.17)
SPOガスオイル :81.35(▲0.05)
ICE ガスオイル :82.55(+0.54)
NYMEX灯油 :201.66(+0.23)

【貴金属】
金 :1292.21(+2.28)
銀 :15.15(+0.02)
プラチナ :898.76(+29.34)
パラジウム :1366.98(▲42.22)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :6,465(▲23:21C)
亜鉛 :2,921(+23:72B)
鉛 :2,007(+1:18.5C)
アルミニウム :1,893(▲2:20.5C)
ニッケル :13,140(▲145:95C)
錫 :21,150(▲100:175B)
コバルト :31,500(±0.0)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :6450.00(▲45.50)
亜鉛 :2914.50(▲18.00)
鉛 :2000.00(▲12.00)
アルミニウム :1909.00(+13.50)
ニッケル :13160.00(▲195.00)
錫 :21160.00(+5.00)
バルチック海運指数 :672.00(▲2.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR青島) :休場( - )
SGX鉄鉱石 :92.83(+0.48)
NYMEX鉄鉱石 :92.53(+0.38)
NYMEX原料炭スワップ先物 :195(±0.0)
上海鉄筋直近限月 :3,841(▲28)
上海鉄筋中心限月 :3,582(+9)
米鉄スクラップ :352(▲8.00)

【農産物】
大豆 :906.50(+7.75)
シカゴ大豆ミール :311.90(+0.90)
シカゴ大豆油 :29.20(+0.40)
マレーシア パーム油 :2100.00(+30.00)
シカゴ とうもろこし :365.25(+2.50)
シカゴ小麦 :470.75(▲0.25)
シンガポールゴム :167.80(+0.50)
上海ゴム :11750.00(+200.00)
砂糖 :12.71(+0.29)
アラビカ :95.30(▲0.05)
ロブスタ :1448.00(▲9.00)
綿花 :77.32(+0.27)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :79.58(+0.50)
シカゴ生牛 :127.55(+1.78)
シカゴ飼育牛 :146.33(+1.58)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容
赦ください。

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2.MRAからのお知らせ
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■レポート休刊のお知らせ。
諸般の事情により、4月18日、19日はすべてのレポートが休刊とな
ります。予めご容赦下さい。


■今後開催予定のセミナー・企画・メディア出演・お知らせ
・4月3日(水)
ラジオ日経「マーケットトレンド(18:00〜18:15)」
新村が出演しました。

・マネックス証券様に寄稿しました。
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